『カジノロワイヤル』

この週末は、ブルーレイで『カジノロワイヤル』を見た。

1967年のイギリス映画。
監督は、『天地創造』のジョン・ヒューストン、更に、ケン・ヒューズロバート・パリッシュ、ジョセフ・マクグラスヴァル・ゲスト
音楽は、『明日に向かって撃て』のバート・バカラック
撮影補佐として、『アラビアのロレンス』『ドクトル・ジバゴ』『華氏451』のニコラス・ローグが参加している。
主演は、『ナバロンの要塞』『ナイル殺人事件』のデヴィッド・ニ―ヴン。
共演は、『市民ケーン』『偉大なるアンバーソン家の人々』『ジェーン・エア』『マクベス』『第三の男』『黒い罠』のオーソン・ウェルズ、『アニー・ホール』のウディ・アレン、『ロリータ』『博士の異常な愛情』『チャンス』のピーター・セラーズ、『ドクター・ノオ』のウルスラ・アンドレス、『クォ・ヴァディス』のデボラ・カー、『戦場にかける橋』『ワイルドバンチ』『タワーリング・インフェルノ』『ネットワーク』のウィリアム・ホールデン、『天地創造』のジョン・ヒューストン、『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』のジャン・ポール・ベルモンド、『大空港』『オリエント急行殺人事件』『ザ・ディープ』のジャクリーン・ビセット等。
ピーター・オトゥールもノン・クレジットで出演している。
さて、本編は画面の色彩が如何にも60年代。
音楽はとてもいい。
老人のジェームズ・ボンド卿(デヴィッド・ニーヴン)は引退して、貴族みたいな(貴族だが)暮らしをしている。
彼は、何故か女ギライだ。
本作は「007」のパロディーである。
内容は徹底的にふざけている。
ボンドの家の庭にはライオンの群れがいる。
熊や鹿のはく製も並んでいる。
貴族の家なので、雰囲気は偉そうだ。
派手な爆破シーンもある。
まあ、ドリフのコントを品良くしたような感じか。
しかし、完全なおバカ映画である。
本編でお馴染みのMとかQも出て来る。
マニーペニーの娘も出て来る(しかも、美人)。
で、東京にはゲイシャ・ハウスがあるらしい(ねえよ、そんなもん)。
ジェームズ・ボンド卿の甥はウディ・アレン
すごく軟弱そう。
で、何だかよく分からないが、女性も含めて、「007 ジェームズ・ボンド」という名のスパイが大量に出て来る。
一応、お色気シーンもある。
何故か、中国人に「サヨナラ」と言う。
ウルスラ・アンドレスのような本編のボンド・ガールも出演している。
ピーター・セラーズはギャンブラーである。
ナポレオンやらヒトラーやらに変身する。
彼は本当に変装が好きだ。
ピーター・セラーズのお色気シーンはスローモーションを多用している。
パロディーなので、本編で見たことのあるようなシーンを全体に散りばめてある。
大したストーリーはない。
それにしても、ヘンな映画だ。
顔がヘンな仏像が出て来る。
『ムトゥ 踊るマハラジャ』みたいな踊り。
ストーリーの展開はさっぱり分からん。
「国際家政婦協会」って何だ。
度を過ぎたドタバタは、あまり面白くない。
ピーター・セラーズはル・シフル(オーソン・ウェルズ)とカジノで勝負する。
オーソン・ウェルズは、さすがの存在感である。
ピーター・セラーズが「ボンド、ジェームズ・ボンド」と言う。
僕はバカラのルールを知らないので、見ていても理解出来ない。
「ドクター・ノア」というのが出て来る。
更に、『ゴールドフィンガー』みたいな、全身に金粉を塗った女性も出て来る。
だが、ドタバタ過ぎて、付いて行けない。
ウィリアム・ホールデンジャン・ポール・ベルモンドがチョイ役で出て来る。
役者は恐ろしく豪華だ。
でも、監督が何人もいるからか、全体に統一感が全くない。
最初は「どんな話しかな」と思いながら見ていたが、進むにつれて、いよいよハチャメチャになった。
見終わって、疲れた。
何だか、思っていたのと全然違った。