『ロビンソン・クルーソー』を原書で読む(第147回)

(テキスト149ページ、3行目〜)

Such were these earnest wishings, that but one man had been sav'd!

such(代)(単数または複数扱い)(先行の名詞に代わり、また既述内容をさして補語に用いて)そのような人(もの)
earnest(形)まじめな、真剣な
wish(自)(容易に得られ(そうに)ないものを)望む、願う、欲する
that(接)(感嘆文をなして)(that節中に仮定法過去形を用い願望を表わして)~すればよいのだが!
but(副)ただ、ほんの、~だけ
sav'd→saved

O that it had beeb but one!

O(間)(常に大文字で、直後にコンマまたは!は用いない)(驚き・恐怖・苦痛・願望などを表わして)ああ!、おお!、おや!
it(代)(心中にあるかまたは問題になっている人・もの・事情・出来事・行動などをさして)
one(名)(通例無冠詞)ひとつ、一人、1個

I believe I repeated the words, O that it had been but one! a thousand times; and the desires were so mov'd by it, that when I spoke the words, my hands would clinch together, and my fingers press the palms of my hands, that if I had had any soft thing in my hand, it would have crush'd it involuntarily; and the teeth in my head would strike together, and set against one another so strong, that for some time I could not part them again.

believe(他)(~と)思う、信じる(+that)
word(名)(しばしば複数形で)(口で言う)言葉
thousand(形)(通例a ~)何千もの
time(名)(頻度を表わし、通例副詞句をなして)回、度
desire(名)(~を求める)欲望、欲求
so(副)(程度・結果を表わして)(so ~ that ~で)(順送りに訳して)非常に~なので~
mov'd→moved
that(接)(副詞節を導いて)(so ~ thatの形で程度・結果を表わして)(非常に)~なので、~(する)ほど
when(接)~する時に、~時(時を表わす副詞節をつくる)
speak(他)(人に)(言葉を)話す
my(代)私の
would(助動)(話し手の過去についての推測を表わして)~だったろう
clinch(他)(ものを)締めつける、固定する(together)
together(副)(しばしば合同・結合の意の動詞に伴って強意的に)
palm(名)手のひら
any(形)(可算の名詞の単数形につけて)何か(どれか)一つの、だれか一人の
would(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(~ have+過分で/過去の事柄について帰結節で無意志の仮定を表わして)~しただろう
crush'd→crushed
crush(他)(~を)押しつぶす、押し砕く
involuntarily(副)思わず知らず
strike(自)衝突する、当たる
set against(~を)けしかけて~を攻撃させる
one another お互い(に、を)
strong(副)強く、力強く、猛烈に、途方もなく
for(前)(時間・距離を表わして)~の間(ずっと)
time(名)(またa ~)(ある一定の長さの)期間、間
part(他)(~を)分ける

Let the naturalists explain these things, and the reason and manner of them; all I can say to them, is to describe the fact, which was even surprising to me when I found it; though I knew not from what it should proceed; it was doubtless the effect of ardent wishes, and of strong ideas form'd in my mind, realizing the comfort, which the conversation of one of my fellow-Christians would have been to me.

let(他)(使役を表わして)(人に)(働きかけて)(~)させる(+目+原形)
naturalist(名)博物学
thing(名)(無形の)こと、事(柄)、事件
all(代)(単数扱い)(関係詞節を従えて)(~の)すべてのこと(関係代名詞は通例省かれる)
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~に対して、~に
describe(他)(~を)言葉で述べる、記述する、描写する
which(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)(主格・目的格の場合)そしてそれは(を)
surprising(形)驚くべき、意外な(⇔unsurprising)
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~にとっては、~には
know(他)(~を)知る、知っている、(~が)わか(ってい)る(+that)/(+wh.)
from(前)(出所・起源・由来を表わして)~から(来た、取ったなど)
what(代)(疑問代名詞)(不定数量の選択に関して用いて)何、どんなもの(こと)、何もの、何事/(目的語の場合)
should(助動)(可能性・期待を表わして)きっと~だろう、~のはずである
proceed(自)(~から)発する、生ずる、由来する(from)
doubtless(副)疑いなく、確かに
effect(名)(原因から直接引き起こされる)結果(⇔cause)
ardent(形)燃えるような、熱烈な、熱心な(=fervent)
wish(名)願い、願望、希望、要請
strong(形)(精神力・記憶力など)強い、強力な
form'd→formed
form(他)(ものを)形づくる、形成する
realize(他)(事実などを)はっきり理解する、悟る、了解する
comfort(名)慰め、慰安
conversation(名)会話、談話、対話、座談、会談
one(代)(単数形で)(特定の人(もの)の中の)一つ、1個、一人(of)
of(前)(部分を表わして)~の中の
fellow(形)仲間の、同輩の、同僚の、同業の
Christian(名)キリスト教徒、キリスト(教)信者、クリスチャン

But it was not to be; either their fate or mine, or both, forbid it; for till the last year of my being on this island, I never knew whether any were sav'd out of that ship or no; and had only the affliction some days after, to see the corps of a drowneded boy come on shore, at the end of the island, which was next the shipwreck:

either(副)(either ~ or ~で相関接続詞的に)~かまたは~か(どちらでも、いずれかを)
their(代)彼ら(彼女ら)の
fate(名)運命、宿命
or(接)(eitherと相関的に用いて)~かまたは~か
mine(名)私のもの(さす内容によって単数または複数扱いとなる)
both(代)(複数扱い)両者、両方、双方
forbid(他)(状況などが)(~(すること)を)許さない、妨げる、不可能にする
for(接)(通例コンマ、セミコロンを前に置いて、前文の付加的説明・理由として)という訳は~だから(=as、since)
never(副)(notよりも強い否定を表わして)決して~ない
any(代)(疑問文・条件節でany of ~の形か既出名詞の省略の形で用いて)何か、だれか
sav'd→saved
out of(前)~の中から外へ、~の外へ(⇔into)
no(副)(~ or noで)(~であるのか)ないのか ・I don't know whether it's true or no. 事の真偽は知らない。
have(他)(感情・考えなどを)(心に)抱いている
only(副)ただ~だけ、~にすぎない
affliction(名)(心身の)苦悩、苦痛、難儀
after(副)(時を表わして)あとに、後に
see(他)(~を)見る、(~が)見える(+目+原形)
corps→corpse(名)(特に人間の)死体、死骸(しがい)
drownded→drowned(形)おぼれ死んだ、溺死した
on shore 陸に、上陸して ・come on shore 上陸する
end(名)(細長いものの)端、末端、先端(of)
next(前)~の次(隣)の(に)、~に最も近い(近く)
shipwreck(名)難破船

He had on no clothes, but a seaman’s wast-coat, a pair of open knee'd linnen drawers, and a blew linnen shirt; but nothing to direct me so much as to guess what nation he was of:

have on(着物・帽子・靴などを)身につけている、着て(かぶって、はいて)いる
seaman(名)船乗り、海員、船員、水夫(=sailor)
wast-coat→waistcoat(名)(英)チョッキ、ベスト
pair(名)(ズボンの)1着(a piece of ~は単数扱い)
of(前)(分量・内容を表わして/数量・単位を表わす名詞を前に置いて)~の
knee'd→kneed(形)knee(ひざ)をもった
linnen→linen(形)リンネル(型)の
drawers(名)(複)ズボン下、ズロース ・a pair of ~ ズボン下1着
blew→blue
direct(他)(~に)(~するように)指図する、指示する、命令する(+目+to do)
so much as ~(not、withoutに伴い、また条件節に用いて)~さえも、~すらも
guess(他)(十分知らないで、また十分考えないで)推測する(+wh.)
what(形)(疑問形容詞)(間接疑問の節を導いて)何の、どんな
nation(名)(1の国民から成る)国家
of(前)(起源・出所を表わして)~から、~の ・be of ~の出である

He had nothing in his pockets but two Pieces of Eight, and a tobacco pipe; the last was to me of ten times more value than the first.

his(代)彼の
but(前)(no one、nobody、none、nothing、anythingやall、every one、またwhoなどの疑問詞などのあとに用いて)~のほかに(の)、~を除いて(た)(=except)
two(形)(基数の2)2の、2個の、二人の
piece of eight(昔のスペインの)ペソ銀貨
tobacco(名)(紙巻きたばこ(cigarette)・葉巻き(cigar)と区別して)たばこ、刻みたばこ
pipe(名)(刻みたばこ用の)パイプ、きせる
last(名)(the ~、one's ~、this(etc.)~)最後に挙げた人(もの)
of value 価値のある、貴重な
ten(形)(基数の10)10の、10個の、10人の
time(名)(複数形で)倍
first(代)(通例the ~)(~する)最初の人(もの)

It was now calm, and I had a great mind to venture out in my boat, to this wreck; not doubting but I might find something on board, that might be useful to me; but that did not altogether press me so much, as the possibility that there might be yet some living creature on board, whose life I might not only save, but might by saving that life, comfort my own to the last degree; and this thought clung so to my heart, that I could not be quiet, night nor day, but I must venture out in my boat on board this wreck; and committing the rest to God’s Providence, I thought the impression was so strong upon my mind, that it could not be resisted, that it must come from some invisible direction, and that I should be wanting to my self if I did not go.

now(副)(過去時制の動詞とともに)(物語の中で)今や、そのとき、それから、次に
calm(形)(海・天候など)(波やあらしがなく)穏やかな、静かな(⇔stormy)
have(他)(感情・考えなどを)(心に)抱いている
mind(名)(通例単数形で)(+to do)(~する)意向、つもり ・have a great mind to do よっぽど~したいと思う
venture(自)(副詞句を伴って)危険を冒して(思い切って)行く
out(副)(船など)陸を離れて、沖へ(出て)
in(前)(場所・位置・方向などを表わして)(乗り物など)に乗って
my(代)私の
to(前)(方向を表わして)(到達の意を含めて)~まで、~へ、~に
this(形)(指示形容詞)この(⇔that)/(対話者同士がすでに知っているもの(人)をさして)
wreck(名)難破船、破船
not(副)(不定詞・分詞・動名詞の前に置いてそれを否定して)(~し)ない
doubt(他)(~を)疑う、(~に)疑念をもつ、(~かどうかを)疑わしいと思う
but(接)(従位接続詞)(しばしばbut thatで否定文または疑問文に用いられたdoubt、denyなどのあとに名詞節を導いて)~ということ
might(助動)(直説法過去)(主に間接話法の名詞節中で、時制の一致により)(不確実な推量を表わして)~かもしれない
find(他)(探して)(人・ものを)見つけ出す
on board 船上(船内、機内)に(の)
that(代)(関係代名詞)(人・ものを表わす先行詞を受けて通例制限用法で)(~する(である))ところの/(主語として)
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~にとっては、~には
that(代)(指示代名詞)(前に言及しているか、場面上了解されている物事をさして)そのこと
not(副)(all、both、every、alwaysなどとともに用いて部分否定を表わして)~とは限らない、必ずしも~でない(しない)
altogether(副)まったく、完全に(notとともに用いると部分否定になる)
press(他)(人を)せきたてる、強いる
so(副)(程度を表わして)(so ~ as ~で)(否定語の後で)~ほどには~、~と同じ程度には~(でない)
much(副)(動詞を修飾して)おおいに、たいそう、非常に
as(接)(as(so)~ as ~で同程度の比較を表わして)~と同じく、~と同様に、~のように、~ほど
possibility(名)(またa ~)あり(起こり)うること、可能性(⇔impossibility)(+that)
that(接)(名詞節を導いて)(~)という/(同格節を導いて)
there(副)(thereは形式上主語のように扱われるが、動詞の後に通例不特定のものや人を表わす主語が続く/「そこに」の意味はなく、日本語はthere isで「~がある」の意になる)/(beを述語動詞として)
might(助動)(直説法過去で)(主に間接話法の名詞節中で、時制の一致により)(不確実な推量を表わして)~かもしれない
yet(副)(進行形かそれ自体継続の意味を持つ動詞とともに肯定文で用いて)今(まだ)、今なお、依然として
some(形)(不明または不特定のものまたは人をさして)(単数形の可算の名詞を伴って)何かの、ある、どこかの
living(形)生きている(⇔dead)
creature(名)(特に)動物
on board 船上(船内、機内)に(の)
whose(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)そしてその人(たち)の
life(名)(個人の)命、生命 ・save a person's life 命を救う
not only ~ but ~ ~だけでなくまた~
by(前)(手段・方法・原因・媒介を表わして)(doingを目的語にして)(~すること)によって
that(形)(指示形容詞)(対話者同士がすでに知っているもの・人・量をさして)あの(⇔this)
comfort(他)(人を)慰める
own(代)(one's ~/独立用法で)わがもの、わが家族、いとしい者
to the last degree 極度に
thought(名)(理性に訴えて心に浮かんだ)考え
clung(動)clingの過去形・過去分詞
cling(自)(~に)くっつく、くっついて離れない、ぴったりつく(to)
to(前)(接触・結合・付着・付加を表わして)~に、~へ
heart(名)(感情、特に優しい心・人情が宿ると考えられる)心、感情
could(助動)(過去形の主節の時制の一致により従属節中のcanが過去形に用いられて)~できる、~してよい
quiet(形)心の安らかな、静かでくつろいだ
day(名)(日の出から日没までの)日中、昼(間)(⇔night)
but(接)(従属接続詞)(しばしばbut thatで否定の主節に対して条件節を導いて)~しないなら、~でなければ(butの節中の動詞は直説法)
commit(他)(仕事・人などを)(~に)ゆだねる、任す(to)
rest(名)(the ~)残り、残余(不可算をさす時は単数扱い、可算(複数名詞)をさす時は複数扱い)
providence(名)(しばしばProvidence)(またa ~)摂理、神意、神慮、天佑神助
think(他)(~と)思う、考える(+that)
impression(名)(通例単数形で)(漠然とした)感じ、気持ち(=feeling)
strong(形)(精神力・記憶力など)強い、強力な
resist(他)(~に)抵抗する、反抗する
that(接)(名詞節を導いて)(~)ということ/(目的語節を導いて)
must(助動)(当然の推定を表わして)~にちがいない、~に相違ない、きっと~だろう
come(自)(~から)生じる、起こる(from)
invisible(形)目に見えない
direction(名)方向、方角
should(助動)(可能性・期待を表わして)きっと~だろう、~のはずである
wanting(形)(~が)なくて(=deficient、lacking)
myself(代)(再帰的に用いて)(前置詞の目的語に用いて)私自身を(に)

Under the power of this impression, I hasten'd back to my castle, prepar'd every thing for my voyage, took a quantity of bread, a great pot for fresh water, a compass to steer by, a bottle of rum; for I had still a great deal of that left; and a basket full of raisins:

under(前)(状態を表わして)(~の支配・監督・影響など)のもとに
power(名)影響力、権力、勢力、支配力
hasten'd→hastened
hasten(自)(副詞句を伴って)急ぐ、急いで行く(する)
back(副)戻って、逆戻りして、戻して
prepar'd→prepared
for(前)(目的・意向を表わして)~のために、~を目的として
voyage(名)(船・飛行機・宇宙船による)旅、船旅、航海、航行、飛行
quantity(名)(ある特定の)分量、数量(=amount)(of)
pot(名)ポット(丸くて深い陶器・金属・ガラス製のつぼ・鉢・かめ・深なべなど/取っ手のあるものもないものもある/日本語で「魔法瓶」を「ポット」と言うが、その意味は英語にはない)
fresh(形)(水が)塩分のない ・fresh water 淡水、真水
compass(名)羅針盤(儀)
steer(自)(~に向けて)かじを操る
by(前)(手段・媒介を表わして)~で
bottle(名)ひと瓶の量(of)
rum(名)ラム酒(糖みつまたはサトウキビから造る)
have(他)(~を)(~)してしまう(+目+過分) ・She had little money left in her purse. 彼女の財布には少ししかお金が残っていなかった。
great(形)(通例数量を表わす名詞を伴って)多数の、多量の、たくさんの
deal(名)(a great deal of ~で)かなりたくさんの~
that(代)(反復の代名詞として)(~の)それ
leave(他)(~を)(余りとして)残す、とり残す(しばしば受身)
of(前)(目的格関係を表わして)(形容詞に伴って)~を
raisin(名)干しぶどう、レーズン
【参考文献】
Robinson Crusoe (Penguin Classics)』Daniel Defoe・著
ロビンソン・クルーソー (河出文庫)』武田将明・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)