『嵐が丘』を原書で読む(第25回)

(テキスト26ページ、1行目〜)

Thereat began a feeble scratching outside, and the pile of books moved as if thrust forward.

thereat(副)その時
begin(自)(物事が)始まる、開始する
feeble(形)(声・光など)かすかな、微弱な
scratch(自)(つめなどを)ひっかく
outside(副)外に、外側に、外部に(⇔inside)
pile(名)(ものの)積み重ね、山(=mound)
move(自)(ものが)動く、揺れる、動揺する
as if ~ まるで~であるかのように(as if節の中では仮定法を用いる)
thrust(他)(副詞句を伴って)ぐいと押す、突っ込む ・thrust A forward Aを前に押し出す

I tried to jump up; but, could not stir a limb; and so yelled aloud, in a frenzy of fright.

try(他)(~を)努力する、やってみる、(~しようと)する(+to do)
up(副)(寝床から)起きて
stir(他)(~を)動かす
limb(名)(人・動物の胴体・頭部と区別して)手足(の1本)、肢(し)(腕・脚・ひれ・翼など)
so(副)(接続詞的に/and soとして)それゆえ、だから、それで
yell(自)叫び声をあげる、大声で叫ぶ、どなる ・yell in fear 怖くて大声をあげる
aloud(副)大声で ・cry aloud 大声で叫ぶ
in(前)(状態を表わして)~の状態に(で)
frenzy(名)(またa ~)逆上、乱心、狂乱、熱狂 ・in a frenzy of ~のあまり逆上して
of(前)(原因を表わして)~のため、~にも
fright(名)(またa ~)(急に襲う)恐怖

To my confusion, I discovered the yell was not ideal.

to(前)(結果・効果を表わして)(通例to a person'sに感情を表わす名詞を伴って)~したことには、~にも
my(代)私の
confusion(名)困惑、ろうばい
discover(他)(~が)わかる、(~を)知る、悟る、(~に)気づく(+that)
yell(名)(苦痛・恐怖などの)叫び声、わめき
ideal(形)観念的な、想像上の、架空の

Hasty footsteps approached my chamber door: somebody pushed it open, with a vigorous hand, and a light glimmered through the squares at the top of the bed.

hasty(形)急な、あわただしい、迅速な、即座の(=swift)
footstep(名)足音
approach(他)(~に)近づく、近寄る、接近する
chamber(名)(古)(特に)寝室
somebody(代)ある人、だれか
push(他)(~を)押して(~の状態に)する(+目+補)
with(前)(道具・手段を表わして)~を用いて、~で
vigorous(形)(動作・言葉など)活発な、激しい(=dynamic)
light(名)光、光線
glimmer(自)ちらちら光る、かすかに明滅する
square(名)四角いもの

I sat shuddering yet, and wiping the perspiration from my forehead: the intruder appeared to hesitate and muttered to himself.

sit(自)座る、腰かける(+doing) ・sit doing 座って~する
shudder(自)(恐れ・寒さなどで)震える、身震いする
yet(副)(進行形かそれ自体継続の意味を持つ動詞とともに肯定文で用いて)今(また)、今なお、依然として
wipe(他)(~(の表面)を)ふく、ふいて(~に)する
perspiration(名)汗(=sweat)
from(前)(出所・起源・由来を表わして)~からの
forehead(名)額(ひたい)、前額部(=brow)(人間の感情・性格を示す部分とされている)
intruder(名)侵入者
appear(自)(~(のよう)に)見える、(~と)思われる(+to do)
hesitate(自)ちゅうちょする、ためらう、二の足を踏む
mutter(自)(低いはっきりしない声で)つぶやく ・mutter to oneself ぶつぶつひとり言を言う
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~に対して、~に
himself(代)(再帰的に用いて)(前置詞の目的語に用いて)

At last, he said in a half-whisper, plainly not expecting an answer,
‘Is any one here?’

at last 最後に、とうとう(=finally)
say(他)(人に)(~と)言う、話す、述べる、(言葉を)言う(+引用)
in(前)(道具・材料・表現様式などを表わして)~で、~でもって、~で作った
half(形)不十分な、不完全な
whisper(名)ささやき、小声 ・in a whisper 小声で
plainly(副)(文修飾)明らかに(~である)、~はあきらかである(=undoubtedly)
not(副)(不定詞・分詞・動名詞の前に置いてそれを否定して)(~し)ない
anyone(代)=anybody(代)(疑問文・条件節で用いて)だれか

I considered it best to confess my presence, for I knew Heathcliff’s accents, and feared he might search further, if I kept quiet.

consider(他)(~を)(~だと)みなす、考える(+目+補)
it(代)(形式目的語としてあとにくる事実上の主語の不定詞句・動名詞句・that節などを代表して)
confess(他)(罪・隠し事などを)告白する、白状する、打ち明ける
presence(名)存在、ある(いる)こと、現存(⇔absence)
for(接)(通例コンマ、セミコロンを前に置いて、前文の付加的説明・理由として)という訳は~だから(=as、since)
Heathcliff ヒースクリフ(Emily Brontëの小説Wuthering Heights(1847)の主人公/復讐の鬼)
accent(名)(複数形で)(独特な)話し方、言葉づかい、口調
fear(他)(よくない事態を気づかって)(~ではないかと)思う、気づかう、恐れる(+that)
might(助動)(直説法過去)(主に間接話法の名詞節中で、時制の一致により)(不確実な推量を表わして)~かもしれない
search(自)(副詞句を伴って)(人・ものを)(丹念に)捜す、捜し求める
further(副)(farの比較級)(距離・空間・時間が)さらに遠く、もっと先に
keep(自)ずっと(~の状態で)ある(+補) ・keep quiet 静かにしている

With this intention, I turned and opened the panels — I shall not soon forget the effect my action produced.

with(前)(原因を表わして)~のせいで、~のゆえに、~のために
this(形)この/(対話者同士がすでに知っているもの(人)をさして)
intention(名)意図、意向
turn(自)(通例副詞句を伴って)(~の方に)向く、振り向く、振り返る
open(他)(ドア・目・容器・包み・手紙などを)あける、開く(⇔close、shut)
panel(名)(パネルにはめこまれた)鏡板(かがみいた)、壁板、羽目板
effect(名)(原因から直接引き起こされる)結果(⇔cause)
action(名)(具体的な)行動、行為
produce(他)(~を)引き起こす、招来する

Heathcliff stood near the entrance, in his shirt and trousers; with a candle dripping over his fingers, and his face as white as the wall behind him.

near(前)(場所・時間などを表わして)~の近くに、~に近く
entrance(名)入り口
in(前)(着用を表わして)~を着て、身につけて
his(代)彼の
trousers(名)(複)ズボン
with(前)(付帯状況を表わす句を導いて)~して、~したまま、~しながら(名詞の後に前置詞付きの句・副詞・形容詞・分詞などの補足的要素を従える)
candle(名)ろうそく
drip(自)(液が)(~から)したたる
as(副)(通例as ~ as ~で、形容詞・副詞の前に置いて)(~と)同じ程度に、同様に、同じくらい(as ~ as ~で前のasが指示副詞、後のasは接続詞)
as(接)(as ~ as ~で同程度の比較を表わして)~と同じく、~と同様に、~のように、~ほど

The first creak of the oak startled him like an electric shock: the light leaped from his hold to a distance of some feet, and his agitation was so extreme, that he could hardly pick it up.

creak(名)(通例単数形で)キーキー(ギーギー)鳴る音、きしる音、きしみ
oak(名)オーク材の製品(家具など)
startle(他)(人を)びっくりさせる、跳び上がらせる
like(前)~のような、~に似た
electric(形)電気の
shock(名)(電流が体内に流れて起こる)電撃、感電
light(名)灯火、明かり
leap(自)(通例副詞句を伴って)跳ぶ、はねる、跳躍する
hold(名)(手で)持つ(つかむ、握る)こと(=grip)
to(前)(到達点を表わして)~まで、~に至るまで ・from A to B AからBまで
foot(名)フィート、フット(長さの単位/=1/3 yard、12 inches、30.48センチ/足の長さに起因した名称)
agitation(名)(人心の)動揺、興奮
so(副)(程度・結果を表わして)(so ~ that ~で)(順送りに訳して)非常に~なので~
extreme(形)(行為・手段など)極端な、過激な(⇔moderate)
that(接)(副詞節を導いて)(so ~ thatの形で程度・結果を表わして)(非常に)~なので、~(する)ほど
could(助動)(直説法(叙実法)で用いて)(過去形の主節の時制の一致により従属節中のcanが過去形に用いられて)~できる、~してよい
pick up(ものを)拾い上げる、拾う

‘It is only your guest, sir,’ I called out, desirous to spare him the humiliation of exposing his cowardice further.

it(代)(心中にあるかまたは問題になっている人・もの・事情・出来事・行動などをさして) ・It's me.(それは)私です。
only(副)ただ~だけ、~にすぎない
your(代)あなた(たち)の、君(ら)の
guest(名)(下宿・ホテルなどの)泊まり客、宿泊人
sir(名)(男性への呼び掛け)あなた、先生、閣下、お客さん、だんな
call out 叫ぶ
desirous(形)望んで、願って、欲しがって(+to do)
spare(他)(人に)(苦労・苦痛を)免れさせる(+目+目)
humiliation(名)恥、屈辱、不面目
of(前)(同格関係を表わして)~という、~の、~である
expose(他)(秘密・悪事などを)暴露する、あばく、(実態などを)明らかにする
cowardice(名)臆病、卑怯(ひきょう)
further(farの比較級)(程度が)さらに進んで

‘I had the misfortune to scream in my sleep, owing to a frightful nightmare. I’m sorry I disturbed you.’

have(他)(~を)経験する、(事故などに)あう
misfortune(名)(大きな)不幸、不運 ・have the misfortune to do 不幸にも~する
scream(自)(恐怖・苦痛などのために)叫び声をあげる(in)
in one's sleep 眠りながら ・talk in one's sleep 寝言をいう
owing to ~(前置詞として)~のために
frightful(形)恐ろしい、ものすごい、ぞっとする(ぎょっとする)ような(=terrible)
nightmare(名)悪夢
I'm I amの短縮形
sorry(形)すまないと思って、悪かったと(申し訳なく)思って、後悔して(+that)
disturb(他)休息(など)を妨げる、妨害する

‘Oh, God confound you, Mr. Lockwood! I wish you were at the — ’ commenced my host, setting the candle on a chair, because he found it impossible to hold it steady.

confound(他)(軽いののしりの言葉に用いて)(~を)のろう ・Confound you! こんちくしょう!、ええ、いまいましい!
Lockwood(名)ロックウッド
wish(他)(現在の実現不可能なことの願望を表わして)(~であればよいのにと)思う(+that)(thatは省略されるのが普通で、節内には(仮定法)過去形が用いられる)
commence(他)開始する、始める
host(名)(旅館などの)亭主
because(接)(副詞節を導いて)(なぜなら)~だから(である)、~なので
find(他)(~が)(~であると)知る、感じる、わかる(+目+補)
impossible(形)不可能な(+to do)
hold(他)(~を)(ある状態・位置に)保っておく(+目+補)
steady(形)(足場・基礎など)しっかり(固定)した、ぐらつかない、安定した(⇔unsteady) ・hold A steady ぐらつかないようにAを押さえる

‘And who showed you up into this room?’ he continued, crushing his nails into his palms, and grinding his teeth to subdue the maxillary convulsions.

show up(~を)はっきり見えるようにする
continue(他)(~と)(再び)話を続ける、引き続いて言う(+引用)
crush(他)(人・ものを)(~に)押し込む、詰め込む(into)
nail(名)(人間などの)つめ
palm(名)手のひら
grind(他)(歯などを)ぎしぎしこすり合わせる ・grind one's teeth 歯ぎしりする
subdue(他)(色・音・態度などを)やわらげる、緩和(軽減)する
maxillary(形)<maxilla(名)上あご、上顎(じょうがく)骨
convulsion(名)(通例複数形で)けいれん、ひきつけ

‘Who was it? I’ve a good mind to turn them out of the house this moment?’

I've I haveの短縮形
have(他)(しばしば目的語に形容詞用法のto不定詞を伴って)((~すべき(できる))用事・時間などを)もっている、与えられている
good(形)(強意語として)(通例a ~)十分な
mind(名)(+to do)(~する)意向、つもり ・have a good mind to do よっぽど~しようかと思う
turn a person out of ~(人を)~から追い出す、追い払う
this(形)(指示形容詞)(たった)今の、現在の、今~、当~

‘It was your servant, Zillah,’ I replied, flinging myself on to the floor, and rapidly resuming my garments.

servant(名)召し使い、使用人(=domestic)
Zillah ジラ(女子名)
reply(他)(~と)答える(目的語には答える内容がくるので、人称代名詞やletterなどの名詞は用いられない)(+引用)
fling(他)(fling oneselfで)激しく身を投げる、激しく体を動かす
myself(代)(再帰的に用いて)(再帰動詞の目的語に用いて)(再帰動詞とともに全体で自動詞的な意味になる)
on(副)(接触などを表わして)上に、乗って
rapidly(副)速く、速やかに
resume(他)再び着用する、再び用いる
garment(名)(複数形で)衣服、衣類

‘I should not care if you did, Mr. Heathcliff; she richly deserves it. I suppose that she wanted to get another proof that the place was haunted, at my expense — Well, it is — swarming with ghosts and goblins! You have reason in shutting it up, I assure you. No one will thank you for a doze in such a den!’

should(助動)(仮定法で)(条件文の帰結節で、I shouldで現在または未来の事柄についての想像を表わして)~だろうに
care(自)関心をもつ、かまう
richly(副)(richly deserveで)十分に、完全に ・richly deserve ~ ~も当然だ
deserve(他)(~の)価値がある、(~を)受けるに足る
suppose(他)(知っていることから)推測する、思う、考える(+that)
that(接)(名詞節を導いて)(~)ということ/(目的語節を導いて)/(同格節を導いて)
want(他)(人が)(~することを)欲する、(~)したい(と思う)(+to do)
get(他)(~を)(~から)(努力して)得る、手に入れる
proof(名)証拠(+that)
place(名)(通例単数形で/one's ~)家、住まい
haunt(他)(幽霊などが)(ある場所に)出る、出没する(しばしば受身)
at a person's expense 人をからかって、人をねたにして
well(間)(安心・あきらめ・譲歩などを表わして)やれやれ、まあいいや
swarm(自)(場所が)(~で)いっぱいになる(with)
with(前)(材料・中身を表わして)~で
ghost(名)幽霊、亡霊、怨霊(おんりょう)(英米の幽霊は夜中の12時に現われ、ニワトリの声を聞いて姿を消すとされ、その姿は生前のままで足もある)
goblin(名)ゴブリン(醜い姿をしたいたずらな(意地悪な)小鬼)
in(前)(範囲を表わして)~において、~内で
shut up(家を)閉ざす
assure(他)(人に)(~を)保証する、請け合う(=guarantee)(+目+that)
one(代)(既述の語と関係なく修飾語を伴って)(特定または非特定の)人、もの
will(助動)(話し手の推測を表わして)~だろう
for(前)(対象)(報償・返報を表わして)(好意・成果など)に対して、~の返報として ・thank A for B Bに対してAに感謝する
doze(名)(a ~)居眠り、うたた寝、仮眠
such(形)(程度を表わして)(名詞の前に直接用いて/強意的に)大した、すごい、途方もない、とんでもない
den(名)(野獣の)巣、穴、ねぐら、ほら穴
【参考文献】
Wuthering Heights (Penguin Classics)』Emily Brontë・著
嵐が丘(上) (光文社古典新訳文庫)小野寺健・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)
リーダーズ・プラス』(研究社)