『ハムレット』を原書で読む(第6回)

(テキスト8ページ、1行目~)

MARCELLUS
’Tis gone and will not answer.

Marcellus マーセラス(男子名)
'tis(古)it isの短縮形
gone(形)(人が)いなくなった、行ってしまった
will(助動)(主語の意志を表わして)(願望・主張/固執・拒絶などを示して)(~しようと)欲する、(あくまでも)~しようとする
answer(自)答える、返事をする

BARNARDO
How now, Horatio? You tremble and look pale.
Is not this something more than fantasy?
What think you on’t?

Barnardo バーナードー
How now?(古)これはどういうこと(意味)なのだ。
Horatio ホレイショー(Hamlet中のHamletの親友)
tremble(自)(人・手足などが)(恐怖・怒り・寒さ・病気などで)震える、身震いする
look(自)顔つき(様子)が(~)だ(+補) ・You look pale. 顔色が悪いよ。
pale(形)(人・顔が)青白い、青ざめた ・You look pale. 君は顔色が悪い。
this(代)(指示代名詞)(すぐ前に言われたことをさして)こう、こういう、このこと
something(代)(疑問文で)何か、あるもの、ある事(疑問・否定文・条件節では通例somethingに代えてanythingが用いられるが、話者に肯定の気持ちが強い場合にはsomethingが用いられる)
more than ~ ~より多い、~を越える
fantasy(名)(自由奔放な)想像、空想
what(代)(疑問代名詞)(不定数量の選択に関して用いて)何、どんなもの(こと)、何もの、何事/(補語の場合)/(主語の場合)
think of ~ ~のことを(~と)考える、みなす
on't=of it

HORATIO
Before my God, I might not this believe
Without the sensible and true avouch
Of mine own eyes.

before(前)(位置・場所などを表わして)~の面前(眼前)に
my(代)私の
might=could
without(前)~がなければ
sensible(形)感じられる、知覚できる(⇔insensible)
avouch(名)(古)保証、証拠
of(前)(主格関係を表わして)(動作の行為者、作品の作者を表わして)~が、~の
mine(代)(母音またはhで始まる名詞の前に置いて)(古)私の ・mine eyes 私の眼

MARCELLUS Is it not like the King?

like(前)~のような、~に似た

HORATIO
As thou art to thyself.
Such was the very armour he had on
When he the ambitious Norway combated.
So frowned he once when, in an angry parle,
He smote the sledded poleaxe on the ice.
’Tis strange.

as(接)(様態・状態を表わして)~のように
thou(代)(2人称単数主格)なんじは、そなたは
art(動)(古)beの主語が2人称・単数thouの時の直説法現在形 ・thou art=you are
to=like
thyself(代)(古)(thouの再帰形)なんじ自身、なんじ自身を(で)
such(代)(単数または複数扱い)(先行の名詞に代わり、また既述内容をさして補語に用いて)そのような人(もの)
very(形)(the、this、thatまたは所有格人称代名詞に伴って強意を表わして)まさしくその、ちょうどその、~にほかならない
armour→armor(名)よろいかぶと、甲冑(かっちゅう)
have on(着物・帽子・靴などを)身につけている、着て(かぶって、はいて)いる
when(接)~する時に、~時(時を表わす副詞節をつくる)
ambitious(形)大望(野心)のある
Norway=the King of Norway
Norway(名)ノルウェースカンジナビア半島西部の王国/首都Oslo)
combat(他)(敵と)戦う、戦闘する
frown(自)まゆをひそめる、顔をしかめる、眉間(みけん)にしわを寄せる
once(副)昔(ある時)、かつて(は)
in(前)(範囲を表わして)~において、~内で
angry(形)怒りの、怒りからの
parle=parley(名)(敵側との)会見、談判
smote(動)smiteの過去形
smite(他)(敵などを)打ち倒す、負かす
sled(他)そりで運ぶ
poleaxe(名)(英)(昔の)戦斧(せんぷ)(斧(おの)と矛(ほこ)を組み合わせた中世の歩兵用武器)
ice(名)(the ~)(一面に張った)氷、氷面

MARCELLUS
Thus twice before, and jump at this dead hour,
With martial stalk hath he gone by our watch.

thus(副)このように、かように
twice(副)2度、2回
before(副)(時を表わして)以前に、かつて、すでに
jump=precisely(副)ちょうど、的確に
at(前)(時の一点を表わして)からに
this(形)(指示形容詞)この/(近くの時・所をさして)
dead(形)(死んだように)動かない、静まり返っている
hour(名)(時計で示される)時刻 ・at a late hour 遅く
with(前)(様態の副詞句を導いて)~を示して、~して
martial(形)勇ましい、好戦的な
stalk(名)気取って大またに歩くこと、闊歩
hath(助動)(古)haveの直説法3人称単数現在形 ・he hath=he has
go by ~ ~のそば(前)を通過する
our(代)我々の、私たちの
watch(名)(またa ~)見張り、監視、警備

HORATIO
In what particular thought to work I know not.
But, in the gross and scope of my opinion,
This bodes some strange eruption to our state.

what(形)(疑問形容詞)何の、何という、どんな、いかほどの
particular(形)特別の、格別の
thought(名)(理性に訴えて心に浮かんだ)考え
work(他)(計画などを)立てる、考え出す、めぐらす
know(自)知っている
gross(名)(the ~)総体、総計
scope(名)(知力・研究・活動などの及ぶ)範囲、視野(=range)
opinion(名)意見、見解
bode(他)(もの・事が)(人に)(~の)前兆となる
some(形)(不明または不特定のものまたは人をさして)(単数形の可算の名詞を伴って)何かの、ある、どこかの
eruption(名)(怒り・笑いなどの)爆発
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~にとっては、~には
state(名)国家、国(一定の領土を有し政治的に組織され主権を有するもの)

MARCELLUS
Good now, sit down, and tell me he that knows
Why this same strict and most observant watch
So nightly toils the subject of the land,
And why such daily cast of brazen cannon
And foreign mart for implements of war,
Why such impress of shipwrights, whose sore task
Does not divide the Sunday from the week.
What might be toward that this sweaty haste
Doth make the night joint-labourer with the day?
Who is’t that can inform me?

good=my good friends
good(形)仲の良い、親しい、親密な ・a good friend 親友、仲よし
now(副)(間投詞的に、命令・要求・慰め・威嚇などを表わして)そう、さあ、まあ、おい
down(副)座って ・sit down 座る
tell(他)(人に)(~を)話す、告げる、語る、言う、述べる(+目+目)
that(代)(関係代名詞)(人・ものを表わす先行詞を受けて通例制限用法で)(~する(である))ところの/(主語として)
know(他)(~を)知る、知っている、(~が)わか(ってい)る(+wh.)
this(形)(指示形容詞)この/(対話者同士がすでに知っているもの(人)をさして)
same(形)(this、that、these、thoseに続いて)例の、あの、その、~とかいう
strict(形)(人・規則など)厳しい、厳格な
most(副)(通例theを用いないで)はなはだ、非常に(この意味のmostが修飾する形容詞・副詞は話者の主観的感情・判断を表わす)
observant(形)遵奉(厳守)する
nightly(副)夜ごとに
toil(他)(古)~に労役を強いる
subject(名)(王国・君主国の)国民、臣民
land(名)国、国土
why=why there is
there(副)(thereは形式上主語のように扱われるが、動詞の後に通例不特定のものや人を表わす主語が続く/「そこに」の意味はなく、日本語ではthere isで「~がある」の意になる)/(beを述語動詞として)
daily(形)毎日の
cast=casting
cast(他)(金属を)鋳造(ちゅうぞう)する
of(前)(目的格関係を表わして)(しばしば動作名詞または動名詞に伴って)~を、~の
brazen(形)真鍮(しんちゅう)(製)の
cannon(名)(昔の)カノン砲
mart=market(名)(古)売買、取引
for(前)(獲得・追求・期待の対象を表わして)~を得るために(の)、~を(求めて)
implement(名)道具、用具、器具
impress=impressment(名)強制徴募(募兵)
shipwright(名)船大工、造船工
whose(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)そしてその人(たち)の
sore(形)(古)耐えられない、苦しい
task(名)(つらくて骨の折れる)仕事
from(前)(分離・除去などを表わして)~から(離して)
might(助動)(仮定法仮定)(条件節の内容を言外に含めた主節だけの文で)(疑問文で、不確実な気持ちを表わして)(一体)~だろうか
toward=imminent(形)(危険など)今にも起こりそうな、差し迫った、切迫した
that(接)(判断の標準を表わして)(~である、~する)とは
sweaty(形)汗にまみれた、汗でぬれた、汗臭い
haste(名)急ぎ、急速
doth(助動)(古)doの直説法3人称単数現在形 ・he(she) doth=he(she) does
make(他)(~を)生じさせる、(~の)原因となる
night(形)(人が)夜働く
joint(形)共同の
labourer(名)(英)=laborer(名)(力仕事をする)労働者、人夫
with(前)(接触・交際・結合などを表わして)~と
day(名)(日の出から日没までの)日中、昼(間)(⇔night)
is't(古)is itの縮約形
inform(他)(人に)通知する、知らせる
【参考文献】
Hamlet』William Shakespeare・著(Penguin Classics)
新訳 ハムレット (角川文庫)河合祥一郎・訳
ハムレット (対訳・注解 研究社シェイクスピア選集8)』大場建治・編注訳(研究社)
ハムレット (大修館シェイクスピア双書)高橋康也河合祥一郎・編注(大修館書店)
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)
リーダーズ・プラス』(研究社)
新英和大辞典 第六版 ― 並装』(研究社)