この週末は、ブルーレイで『エイリアン2』を見た。
- 発売日: 2012/07/18
- メディア: Blu-ray
監督はジェームズ・キャメロン。
ジェームズ・キャメロンと言えば、『タイタニック』だな。
世間では恋愛映画扱いだが、僕はパニック映画の集大成だと思っている。
めちゃめちゃカネの掛かった『ポセイドン・アドベンチャー』だ。
僕は映画館で8回観た。
娯楽映画として非常によく出来ている。
あとは、『ターミネーター2』か。
同作を初めて映画館で観た時、「一体どうやって撮ったんだ!」と驚愕した。
僕は子供の頃から特撮に興味があり、技術的な本も色々読んだが、どこにも書かれていない技術が使われていると思った。
それがCGだったんだな。
『ターミネーター2』とか『ジュラシック・パーク』くらいまでは斬新だったが、その後は、どんな映像もCGばかりになって、映画を堕落させた。
もう昔のように、スタントを駆使した迫力のあるアクションなんて、誰も撮らないだろう。
『ターミネーター』の1作目が公開された時は、僕は中学1年生だったが、話題になっていたことはよく覚えている。
しかしながら、『エイリアン2』は、リアルタイムではちょっと記憶がないんだな。
大人になってから、1作目とは違うテイストの、よく出来た続編ということは聞いていて、いつか見なければとは思っていたのだが、今回、ようやく見ることが出来た。
『エイリアン』シリーズは、マニアの多い作品だが、僕はマニアではないので、悪しからず。
原案は、『エイリアン』のデヴィッド・ガイラーと、『ゲッタウェイ』(脚本)、『エイリアン』(製作)のウォルター・ヒル。
原作は、『スターウォーズ』(コンピュータアニメーション・グラフィックディスプレイ)、『エイリアン』(脚本・ビジュアルデザインコンサルタント)、『ブルーサンダー』(脚本)のダン・オバノンと、『エイリアン』(製作総指揮・原案)のロナルド・シャセット。
製作は、『エイリアン』のゲイル・アン・ハード。
編集は、『2001年宇宙の旅』『シャイニング』のレイ・ラヴジョイ。
主演は、『エイリアン』のシガニー・ウィーバー。
共演は、『狼たちの午後』『未知との遭遇』『オーメン2/ダミアン』のランス・ヘンリクセン.
20世紀フォックス。
カラー、ワイド。
静かな音楽。
宇宙空間。
宇宙船が漂っている。
中では、エレン・リプリー(シガニー・ウィーバー)が人工冬眠状態。
接近警報が鳴る。
別の宇宙船がランデヴーし、人が入って来る。
リプリーは生きていた。
地球圏で甦ったのだ。
愛猫も一緒に。
彼女は、ウェイランド・ユタニ社の社員バークから、冷凍冬眠状態で57年間もいたと告げられる。
突然苦しみ始め、腹からエイリアンが飛び出さんかとする。
しかし、夢であった。
彼女の娘は、66歳で2年前に亡くなっていた。
査問会で、必死にエイリアンの話しをするも、誰にも信じてもらえない。
宇宙船を爆破した責任を問われる。
無数のエイリアンの卵があり、1匹でも地球に来たらおしまいだと主張するも、精神異常を疑われてしまう。
結局、星間航海士の免許も6ヵ月間停止に。
エイリアンについては、「調査の必要もない」とにべもない。
この頃、宇宙では植民地開拓が行われており、60~70家族が植民地へ行っていた。
非常にアメリカ的な発想だな。
現在では、到底許されそうにない。
この宇宙の彼方のどこかの星では、強風が吹き荒れていた。
4人家族が何かを発見する。
大きな宇宙船の残骸。
子供を車に残して、夫婦が見に行く。
SOS!
パパが謎の生物にやられた!
その頃、リプリーは自宅に閉じ籠っていた。
しかし、入植者達が消息を絶ったという話しを聞かされ、バークから、植民地海兵隊と一緒に調査に行ってくれと頼まれる。
前回のトラウマがある彼女は、「私は絶対行かないわ!」
毎晩悪夢にうなされるリプリー。
余談だが、本作に登場するTV電話が古臭い。
今から100年後くらいの設定だが、86年当時には、2020年にはまさか誰もがスマートフォンを持つようになるとは想像もしなかっただろう。
リプリーはバークに、「怪物を絶滅させるためなら行く」と告げる。
このバークというのが、実はとんだいっぱい食わせ者なのだが。
宇宙船内で、海兵隊員達と共に人工冬眠から目覚めるリプリー。
どうでもいいが、いつもシガニー・ウィーバーはパンツ姿である。
で、この海兵隊員達が皆、ものすごくガラが悪い。
『フルメタル・ジャケット』を思い出した。
で、宇宙食かマズイらしい。
この船には、合成人間のビショップ(ランス・ヘンリクセン)が乗っている。
彼は後々、大活躍する。
が、リプリーは合成人間を嫌悪する。
植民地との連絡が途絶えたのは、異星人のせいかも。
リプリーがエイリアンについて説明するも、ガラの悪い海兵隊員達は、その恐ろしさを理解しない。
「私の仲間は1匹の怪物に全滅させられたわ。」
リプリーは、ローダーというガンダムみたいなスーツを運転出来ると言う。
最後に、このスーツでエイリアンと対決するのだが。
本作の兵器類はゴツゴツしている。
デザインはシド・ミードだ。
兵隊達が戦いに出るノリが『スターシップ・トゥルーパーズ』みたいだ。
あれは傑作で、僕は2回、観に行った。
いよいよ戦いだ。
宇宙船から地上に降下。
この星には、大規模な大気を管理する装置がある。
つまり、マスクを着けなくても、地球と同じように呼吸が出来る。
ある意味、うらやましい。
隊員達は着陸し、建物に突入するが、人の気配がない。
雨が降っている。
建物内部に破壊された跡や、爆発の跡がある。
生命反応はない。
いや、反応があった。
「この中だ!」と扉を開けると、ハムスターであった。
金属の床が溶けている箇所があった。
例の生物だろうか?
エイリアンは、血液が酸なのである。
誰もいない。
リプリーは「これ以上行くと危ないわ」と言うが、隊員達は進む。
リプリーも行く。
住民達は、扉を溶接して立てこもったが、破られたようだ。
研究室には、エイリアンの標本があった。
2体は生きていた。
気持ち悪い。
後ろに何かいる!
エイリアンの幼虫だ!
そして、女の子も一人いる。
逃げる女の子。
ようやく、この少女を確保するが、彼女は何も話さない。
リプリーが顔をふいてやる。
少女はニュートと名乗った。
ようやくリプリーには話し始めるが、「みんな死んだ」「どうせやられるわ」と絶望的。
信号では、住民は全員、大気発生工場にいるようだ。
隊員達が地下3Fに行ってみると、樹脂のようなものが多数、そこら中に絡み付いている。
そして、暑い。
ここは熱交換器の下で、装甲弾を撃つと、冷却装置が爆発する。
だから、発砲出来ない。
手りゅう弾もダメ。
火炎放射器は使える。
巨大な、変なオブジェのような物体があり、人間が内部に取り込まれている。
巨大なつぼみのような物もある。
取り込まれている女性は生きており、「殺して!」と叫ぶと、腹からエイリアンが飛び出して来る。
火炎放射。
巨大な何かが動いている。
リプリーは、装甲車の中から様子を見ていたが、危険を感じ、「撤収させて!」と懇願する。
部屋中に何かがいる。
二人やられた。
探知機が故障。
ある兵士が、禁止されているのに発砲してしまう。
今度は壁からエイリアンが出て来る。
「撤退しろ!」
隊長が襲われる。
最早黙って見ていられないリプリーは、勝手に装甲車を運転し、車ごと建物に突っ込み、助けに行く。
エイリアンを撃ち、酸の血を浴びて、ケガをした隊員。
扉から入ろうとするエイリアンを撃つ。
返り血を浴びる。
隊員を助けた!
装甲車を急発進し、車でエイリアンをひき殺す。
脱出。
残っている軍曹とディートリッヒは未だ生きているというが、助けに行くのは無理。
悪夢だ。
核攻撃しかない。
ここで、核攻撃という発想が出て来るのがアメリカ映画。
日本では絶対に考えられない。
一方、バークは「珍しい生物だ。絶滅させるな」という。
約束が違う。
彼は、エイリアンを生きたまま地球に持ち帰ろうとしていた。
核攻撃なんかしたら、会社が作った何百億ドルの設備がパアになってしまう。
一方、偵察機にエイリアンが乗り込んでいた。
操縦士が襲われ、偵察機は装甲車に突っ込み、爆破炎上。
最早脱出不能になってしまった。
さあ、これからどうする?
この後、100匹以上のエイリアンの「巣」が見付かる。
そして、クイーンと呼ばれる巨大エイリアンが登場する。
本作は、原題が「Aliens」と複数形になっているように、とにかく次から次へと、大量のエイリアンが襲って来る。
何かのゲームにありそうだ。
最後に、悪役は因果応報を迎える。
しかし、結末はちょっとあり得ない。
あれは完全に『2001年宇宙の旅』のパロディーだな。
本作は、1作目と違い、ホラーと言うより、完全にバトル・アクションである。
それにしても、ジェームズ・キャメロンは才能がある。
最初は、「全く興味がない」と言っていた細君も、2時間半以上の長い映画を、気が付けば見終わっていた。
ジェームズ・キャメロンの映画には、いつも強い女が出て来るなあ。
本作然り、『ターミネーター』然り、『タイタニック』然り。
1986年洋画興行収入6位(1位は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。ちなみに、邦画の1位は『子猫物語』)。
Aliens 1986 Theatrical Trailer Remastered