『エイリアン3』

この週末は、ブルーレイで『エイリアン3』を見た。

エイリアン3 [Blu-ray]

エイリアン3 [Blu-ray]

  • 発売日: 2012/07/18
  • メディア: Blu-ray
1992年のアメリカ映画。
監督はデヴィッド・フィンチャー
このシリーズは、いずれも、かなり名立たる監督が撮っている。
脚本は、『エイリアン』(製作)、『エイリアン2』(原案・製作総指揮)のデヴィッド・ガイラーと、『ゲッタウェイ』(脚本)、『エイリアン』(製作)、『エイリアン2』(原案・製作総指揮)のウォルター・ヒル
原案は、『スター・ウォーズ』(コンピュータアニメーション・グラフィックディスプレイ)、『エイリアン』(脚本・ビジュアルデザインコンサルタント)、『ブルーサンダー』(脚本)、のダン・オバノンと、『エイリアン』(製作総指揮・原案)。
編集は、『エイリアン』『炎のランナー』のテリー・ローリングス。
主演は、『エイリアン』『エイリアン2』のシガニー・ウィーバー
共演は、『狼たちの午後』『未知との遭遇』『オーメン2/ダミアン』『エイリアン2』のランス・ヘンリクセン
20世紀フォックス
カラー、シネスコ・サイズ。
宇宙空間を漂う宇宙船スラコ号。
船内に人工冬眠で眠るリプリーシガニー・ウィーバー)。
既にエイリアンがいる。
事故が発生したと、自動的に脱出艇に乗せられるクルー達。
到着したのは、囚人惑星フューリー。
浜辺に打ち上げられて横たわっている油まみれのリプリーを、屈強な男が発見する。
リプリーは生きていた。
またもパンツ姿である。
一緒に宇宙船に乗っていた仲間は全員助からなかった。
その星は、刑務所惑星だった。
刑務所では、宗教的な儀式が行われている。
この星には、男しかいない。
皆、いかついスキンヘッドである。
殺人や性犯罪を犯した者ばかりだ。
宗教的儀式によって悔い改めた野郎どもは、リプリー救出の話しを聞いて、「女は要らん」などとうそぶく。
リプリーは、医務主任クレメンス(チャールズ・ダンス)の下、医務室に運ばれる。
リプリーは意識を取り戻す。
この星には、今では25名の囚人しかいない。
放射性廃棄物を収める鉛のコンテナを作る仕事のために、溶鉱炉がある。
リプリーが使っていた人工冬眠器に、エイリアンが接触した痕跡が発見される。
遺体置き場には、リプリーが娘のように可愛がっていたニュートの遺体が冷凍されていた。
リプリーはクレメンスに、遺体の解剖が必要だと告げる。
最初は渋っていたクレメンスも、リプリーの勢いに押され、遺体を解剖する。
異状はない。
死因は溺死だった。
しかし、その解剖の現場を刑務所長に見付かってしまう。
所長は、性犯罪者ばかりを収容しているこの場所で、女性であるリプリーにうろうろされて、所内の規律が乱れることを恐れていた。
その頃、二人の男が牛の死骸を運んでいた。
そばには、エイリアンの幼虫が。
リプリーと共にこの星に到着した者達の遺体は、リプリーの強い主張で、火葬にされた。
溶鉱炉に投げ落とされる遺体。
一方、先の男達が運んでいた牛の死骸からは、エイリアンの幼虫が飛び出した。
この星はシラミが多いので、リプリーも自分の頭髪を剃ってスキンヘッドにした。
食堂では、男達が、ゴリック(ポール・マッギャン)という囚人のことを「臭い」などと噂している。
そこへ、リプリーがやって来る。
久々に見る女性に、食堂内の男達は色めき立つ。
この星では、監督役の所長と副官、それに医師のクレメンス以外は、全員囚人である。
その頃、通気口を掃除していた囚人が、エイリアンが脱皮した皮を見付ける。
さらに、金属の網が溶けて、穴が空いている。
穴の中を覗くと、エイリアンがいる。
この囚人は、エイリアンに襲われ、換気扇に巻き込まれて死亡する。
一方、リプリーとクレメンスは、医務室でメイク・ラヴ中であった。
この二人がデキているという設定は、別に要らんと思うが。
その後、クレメンスらは通気口を調査しに行く。
クレメンスは、何かの存在した跡を発見する。
リプリーは何かを探している。
それをクレメンスに見付かるが、何を探しているかは明かさない。
何だか、焼けたような跡がある。
ニュートの睡眠カプセルにも、同じような跡があった。
クレメンスはリプリーに、「隠さずに教えてくれ」と言う。
リプリーはクレメンスに、「宇宙船のフライト・レコーダーを調べたいので、アンドロイドを探して」と告げる。
アンドロイドというのは、宇宙船に同乗していたビショップのことだな。
で、クレメンスは所長に呼び出され、リプリーとの関係をあれこれ詮索される。
リプリーは、脱出艇が不時着した場所にアンドロイドを探しに行き、バラバラになった彼の残骸を発見し、持ち帰る。
これがなかなかシュールな画だ。
バックの壁に「鉄」という感じが見える。
他にも、本作には、「高温危険」などの漢字が登場する。
エイリアンの軍事利用をもくろむ会社は「ユタニ社」と言って、日系企業らしい(湯谷社か)。
で、リプリーは、屈強な囚人達に囲まれ、犯されそうになるが、囚人のリーダーである黒人が助ける。
一方、ゴリック達3人の囚人は、通風管で火を灯したロウソクを並べていたが、その火が消える。
一人、また一人がエイリアンに襲われ、生き残ったゴリックも返り血を浴びる。
その頃、リプリーはアンドロイドの残骸に何やら電源のコードを接続したりしていた。
動き出すアンドロイド。
宇宙船で起きた火災の原因はエイリアンかとリプリーが尋ねると、「Yes」。
エイリアンは脱出艇に侵入して、一緒にこの星に来ているという。
そして、そのことは会社にも全部自動的に伝わっていると。
一方、食堂にいた血まみれのゴリックは、先の二人を殺したと勘違いされ、拘束される。
所長がそのように疑っていた。
リプリーはその様子を聞いている。
「怪物がいた」と言うゴリックに、「怪物のことを聞かせて」という。
しかし、所長はエイリアンのことは全く信じない。
仮に闘うにしても、ここは刑務所なので、武器もない。
あるのは、料理用の包丁と作業用のオノくらい。
「絶望だわ」とリプリー
ゴリックは医務室に監禁されている。
リプリーも医務室へ。
クレメンスによると、この星には補給船が年に2度来るくらいだという。
で、リプリーはクレメンスの過去を聞かされる。
鎮痛剤の量を間違えて死者11名を出し、禁固7年の刑に処せられたと。
あんまり、こういうエピソードも本筋には関係ない気が。
と言うのも、ここにエイリアンが登場して、クレメンスはやられてしまうのである。
主要登場人物だと思ったのに、こんなに早くいなくなるとは。
で、何故かリプリーはエイリアンに襲われない(その理由は、後で明らかになる)。
食堂で集会が開かれている。
死者が2名出たので(先のゴリックと一緒にいた囚人)、捜索隊の志願者を募っている。
すると、連中の目の前で所長がエイリアンに襲われる。
で、結局、またもリプリーはエイリアン退治のために立ち上がらなければならなくなった。
さあ、これからどうなる?
本作のエイリアンは、前作とは違って、高温でも死なない。
他にも、監督が代わると、作風がガラリと変わる。
あと、本作のエイリアンはストップ・モーションで動かされている。
ターミネーター2』と『ジュラシック・パーク』の間くらいの公開だから、CGという技術は既にあったと思うのだが。
90年代前半にストップ・モーションというのは、かなりクラシックに見える。
もっとも、CGがいいと言っている訳ではないが。
初期のCGは、ものすごく手間もカネも掛かったみたいだ。
本作は、前作と違って、評判は散々だったようである。
まあ、そんなに面白い映画ではない。
しかし、1992年洋画興行収入2位(1位は『フック』。ちなみに、邦画の1位は『紅の豚』)。

ALIEN 3 Official Trailer (1992) Sigourney Weaver, David Fincher Movie HD