『フランクリン自伝』を原書で読む(第2回)

(テキスト1ページ、1行目~)

The Autobiography.

autobiography(名)自叙伝、自伝

PART ONE

part(名)(書物・戯曲・詩などの)部、編、巻
one(名)(基数の1)(通例無冠詞)1

TWYFORD, at the Bishop of St. Asaph's, 1771.

bishop(名)(しばしばBishop)監督、主教(英国国教会ではEnglandとWalesを約40に区分し各区分を1人のbishopが統轄する)・the bishop of London ロンドン主教(St. Paul'sに主教座をもつ)

DEAR SON: I have ever had pleasure in obtaining any little anecdotes of my ancestors.

ever(副)いつも、常に、始終
have(他)(感情・考えなどを)(心に)抱いている
pleasure(名)楽しみ、愉快、喜び
in(前)(行為・活動・従事を表わして)~して、~に従事して(doing)
obtain(他)(人が)(ものを)得る、手に入れる
any(形)(肯定文で強調的に)(可算の名詞の複数形または不可算の名詞につけて)いくらでも、いくつでも
little(形)(可算の名詞、peopleなどの集合名詞を修飾して)ささいな、大したことのない
anecdote(名)逸話、逸事
my(代)私の
ancestor(名)先祖、祖先(=forbear)

You may remember the inquiries I made among the remains of my relations when you were with me in England, and the journey I undertook for that purpose.

may(助動)(不確実な推量を表わして)~かもしれない、おそらく~であろう
remember(他)(~を)覚えている、記憶している
inquiry(名)調査、取り調べ ・make an inquiry 調査を行なう
make(他)(目的語に動作名詞を伴って、動詞と同じ意味をなして)(~を)する、行なう(同じ意味の動詞より、この表現のほうが1回だけの行為であることが強調される)
among(前)~の間で
remain(名)(複数形で)残り、残り物(of)
of(前)(主格関係を表わして)(動作の行為者、作品の作者を表わして)~が、~の
relation(名)親類(の人)(=relative)
when(接)~する時に、~時(時を表わす副詞節をつくる)
in(前)(場所・位置・方向などを表わして)~において、~で ・in London ロンドンで(に)
England(名)イングランド(Great Britain島のScotlandとWalesを除いた部分)
journey(名)(通例陸上の比較的長い)旅行
undertake(他)(仕事・実験などに)着手する、取りかかる
for(前)(目的・意向を表わして)~のために、~を目的として
that(形)(指示形容詞)(対話者同士がすでに知っているもの・人・量をさして)あの(⇔this)
purpose(名)目的、意図 ・for ~ purpose ~の目的上、~のために

Imagining it may be equally agreeable to you to know the circumstances of my life, many of which you are yet unacquainted with, and expecting the enjoyment of a week's uninterrupted leisure in my present country retirement, I sit down to write them for you.

image(他)(~を)心に描く、想像する
it(代)(形式主語としてあとにくる事実上の主語の不定詞句・動名詞句・that節などを代表して)
equally(副)同様に
agreeable(形)快い、感じ(愛想)のよい(=nice/⇔disagreeable)
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~にとっては、~には
circumstance(名)(事の)次第、(話・事柄の)詳細
life(名)生涯、一生、寿命
many(代)(複数扱い)多数(の人、もの)(of)
of(前)(関係・関連を表わして)~の点において、~に関して、~について
which(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)/(主格目的格の場合)そしてそれは(を)
unacquainted(形)(~に)不案内で(with)
with(前)(処置・関係の対象を導いて)~に対して、~について、~に
expect(他)(~を)(当然のこととして)期待する、予期する、待つ
enjoyment(名)楽しみ、愉快、喜び
of(前)(目的格関係を表わして)(しばしば動作名詞または動名詞に伴って)~を、~の
uninterrupted(形)途切れない、連続した、不断の
leisure(名)余暇、自由な時間、暇(な時間)(仕事から解放されて休息・レクリエーションに使う時間/日本語の「レジャー」には余暇を利用して楽しむことの意味があるが、leisureにはその意味はない)
present(形)(the ~、one's ~)現在の、現~、今の、今日の
country(形)いなか(風)の、いなか育ちの
retirement(名)引退、隠居
down(副)座って ・sit down

To which I have besides some other inducements.

to(前)(行為・作用の対象を表わして)~に対して、~に
besides(副)そのうえ、なお(また)
inducement(名)誘引(誘導)するもの、誘因 ・an inducement to ~に対する動機

Having emerged from the poverty and obscurity in which I was born and bred, to a state of affluence and some degree of reputation in the world, and having gone so far through life with a considerable share of felicity, the conducing means I made use of, which with the blessing of God so well succeeded, my posterity may like to know, as they may find some of them suitable to their own situations, and therefore fit to be imitated.

emerge(自)(水中・暗やみなどから)出てくる、現われる(from)
from(前)(出所・起源・由来を表わして)~から(来た、取ったなど)
poverty(名)貧乏、貧困
obscurity(名)世に知られぬこと、無名
which(代)(関係代名詞)(制限的用法で)~する(した)(もの、事)(通例「もの」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)/(目的格の場合)
born(形)(人などが)生まれて(in)
bred(動)breedの過去形・過去分詞
breed(他)(人を)(~に)仕込む、育てる ・be bred to ~に育てられる
to(前)(到達点を表わして)~まで、~に至るまで ・from A to B AからBまで
state(名)(通例単数形で)状態、ありさま、様子
of(前)(of+名詞で形容詞句をなして)~の
affluence(名)裕福
degree(名)程度、度合い
of(前)(分量・内容を表わして/数量・単位を表わす名詞を前に置いて)~の
reputation(名)好評、名声、令名、名望
world(名)(the ~/単数扱い)(渡る)世間、世の中
go far 成功する
so(副)(程度を表わして)(強意的に)とても、非常に、大変
through(前)(始めから終わりまでを表わして)(時間・期間)じゅう
with(前)(様態の副詞句を導いて)~を示して、~して
considerable(形)(量・数が)かなりの、相当な、少なからぬ(=substantial)
share(名)(単数形で)(一人の人が持つ)分け前、取り分
felicity(名)非常な幸福、至福
conduce(自)(ある結果に)導く、結びつく、貢献する
means(名)方法、手段
make use of ~ ~を使用(利用)する
with(前)(原因を表わして)~のせいで、~のゆえに、~のために
blessing(名)(神からの)恩恵、天恵
so(副)(程度を表わして)それ(これ)ほど、そんな(こんな)に、これくらい
well(副)満足に、よく、申し分なく(⇔ill、badly)
posterity(名)(通例one's ~)(古)子孫
like(他)(~を)好む、(~が)好きである(+to do)
as(接)(原因・理由を表わして)~だから、~ゆえに
find(他)(~が)(~であると)知る、感じる、わかる(+目+補)
some(代)(可算の名詞を表わす時には複数扱い、不可算の名詞を表わす時には単数扱い)多少、いくぶん(of)
of(前)(部分を表わして)~の中の
suitable(形)適当な、ふさわしい(to)(⇔unsuitable)
their(代)彼ら(彼女ら)の
situation(名)(人が置かれた)立場、境遇
therefore(副)それゆえに、従って、それ(これ)によって(=consequently)
fit(形)適当な、ふさわしい(⇔unfit)(+to do)
imitate(他)(人の態度・言葉などを)まねる、模倣する

That felicity, when I reflected on it, has induced me sometimes to say, that were it offered to my choice, I should have no objection to a repetition of the same life from its beginning, only asking the advantages authors have in a second edition to correct some faults of the first.

reflect(自)(~を)よく考える、思案(熟考)する(on)
on(前)(関係を表わして)~について、~に関する
induce(他)(人を)勧誘して(~する)気にさせる、(人に)説いて(勧めて)(~)させる(+目+to do)
say(他)(人に)(~と)言う、話す、述べる、(言葉を)言う(+that)
that(接)(名詞節を導いて)(~)ということ/(目的語節を導いて)
offer(他)(人に)(もの・援助などを)提供する、申し出る、差し出す(to)
to(前)(行為・作用の対象を表わして)(間接目的語に相当する句を導いて)~に
choice(名)(またa ~)選択力(権利、余地)・offer(a person)a choice 選択の機会(選択権)を提供する、好きなのを選んでよいという
should(助動)(仮定法で)(条件文の帰結節で、I shouldで現在または未来の事柄についての想像を表わして)~だろうに
objection(名)異存、不服 ・have objection to ~に文句がある
repetition(名)繰り返し、反復
from(前)(空間・時間などの起点を表わして)~から ・from the first 最初から
its(代)それの、あれの、その
only(副)ただ~だけ、~にすぎない
ask(他)(人に)(物事を)頼む、要請する、求める
advantage(名)有利な点、強み、長所
author(名)著者、作家、著述家(通例女性も含む)
have(他)(しばしば目的語に形容詞用法のto不定詞を伴って)((~すべき(できる))用事・時間などを)もっている、与えられている
in(前)(範囲を表わして)~において、~内で ・in the second chapter 第2章に
second(形)(序数の第2番)(通例the ~)第2(番目)の
edition(名)(本・雑誌・新聞などの)版 ・the first(second)edition 初(再)版
correct(他)(誤りを)訂正する、直す(=rectify)
fault(名)誤り
first(代)(序数の第1番)(通例the ~)(~する)最初の人(もの)

So I might, besides correcting the faults, change some sinister accidents and events of it for others more favorable.

so(接)(等位接続詞として)そこで、それで、~ので
might(助動)(仮定法仮定)(条件節の内容を言外に含めた主節だけの文で)(現在の推量を表わして)~するかもしれない
besides(前)~のほかに(も)(=apart from、in addition to)(doing)
change(他)(ものを)換える、交換する(for)
sinister(形)不吉な、縁起の悪い
for(前)(代用)(交換・代償を表わして)~と引き替えに
other(代)(通例複数形で)ほかのもの、ほかの人たち、他人
more(副)もっと、いっそう
favorable(形)(事情・形勢など)有利な、好都合の、順調な

But though this were denied, I should still accept the offer.

though(接)たとえ~でも、よし~にせよ
this(代)(指示代名詞)(すぐ前に言われたことをさして)こう、こういう、このこと
deny(他)(人などに)(要求などを)拒む、(人などに)(与えるべきものを)与えない(=refuse)
should(助動)(可能性・期待を表わして)きっと~だろう、~のはずである
still(副)それでも(やはり)、なお(=nonetheless)
accept(他)(招待・任命などを)引き受ける、受諾する
offer(名)申し出、提供、提案 ・accept an offer 申し出を受ける

Since such a repetition is not to be expected, the next thing most like living one's life over again seems to be a recollection of that life, and to make that recollection as durable as possible by putting it down in writing.

since(接)(理由)~だから、~のゆえに
be(助動)(be+to doで)(可能を表わして)~することができる
next(形)(通例the ~)(順序・配列が)次の
thing(名)(無形の)こと、事(柄)、事件
most(副)(主に2音節以上の形容詞・副詞の最上級を作って)最も、いちばん(副詞の場合にはtheをつけないことも多い)
like(前)~のような、~に似た(doing)
live(他)(live a+形容詞+lifeで)(~の)生活をする
one's(代)費との、その人の
over(副)繰り返して ・over again もう一度繰り返して
seem(自)(~と)見える、思われる、(~)らしい(通例話し手の推量をこめた見方・判断を示す語で、文法上の主語と判断の主体は一致しないことが多く、時に判断の主体を示すのにto a personを従えることがある)/(+to be 補)
recollection(名)(またa ~)回想、回顧、想起
make(他)(~を)(~に)する(+目+補)
as ~ as possible できるだけ
durable(形)永続性のある、恒久性の
by(前)(手段・方法・原因・媒介を表わして)(doingを目的語にして)(~すること)によって
put down(~を)書く、記入(記帳)する
in(前)(道具・材料・表現様式などを表わして)~で、~でもって、~で作った
writing(名)書面、文書 ・in writing 書いて、書面で

Hereby, too, I shall indulge the inclination so natural in old men, to be talking of themselves and their own past actions; and I shall indulge it without being tiresome to others, who, through respect to age, might conceive themselves obliged to give me a hearing, since this may be read or not as anyone pleases.

hereby(副)これによって、この結果(特に儀式・法律文書などに用いる)
too(副)(通例文頭または文中に用いて)(~も)また、そのうえ
indulge(他)(欲望・趣味などを)ほしいままにする
inclination(名)(~したい)気持ち、意向、思い(+to do)
so(副)(程度を表わして)(強意的に)とても、非常に、大変
natural(形)(~にとって)普通で、平常で
in(前)(人の能力・性格・才能を表わして)(人)の中に、~には
man(名)(男女を問わず一般に)人、人間
talk(自)(~のことを)話す、しゃべる(of)
themselves(代)(再帰的に用いて)彼ら(彼女ら、それら)自身を(に)/(前置詞の目的語に用いて)
action(名)(具体的な)行動、行為
without(前)(主に動名詞を伴って)~せずに
tiresome(形)あきあきする、うんざりする
who(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)そしてその人は
through(前)(手段・媒体を表わして)~によって、~を通して
respect(名)(またa ~)敬意、尊敬(⇔disrespect)
age(名)老年、老齢
conceive(他)(~と)考える、思う、理解する(+目+as 補)
themselves(代)(再帰的に用いて)彼ら(彼女ら、それら)自身を(に)/(一般動詞の目的語に用いて)
obliged(形)(人が)(~)せざるをえなくて(+to do)
give(他)(~に)(注意・考慮などを)向ける、払う(+目+目)
hearing(名)聞いてやること、傾聴 ・give a person a hearing 人の言い分(主張)を聞いてやる
read(他)(書物・手紙・作品などを)読む
not(副)(否定の文・動詞・節などの省略代用語として)
as(接)(様態・状態を表わして)~のように
please(自)(as、when、ifなどが導く従属節内で)好む、気に入る、したいと思う
【参考文献】
The Autobiography of Benjamin Franklin (Dover Thrift Editions)』Benjamin Franklin・著
フランクリン自伝 (中公クラシックス)』渡邊利雄・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)