『アンダルシアの犬』

この週末は、ブルーレイで『アンダルシアの犬』を再見した。

1928年のフランス映画。
監督・製作・脚本・編集は、前衛映画の巨匠ルイス・ブニュエル
脚本はサルバドール・ダリ
本作を初めて見たのは、確か浪人中にVHSでだったと思う。
学生の頃、早稲田通りにあったACTミニシアターで、『カリガリ博士』や『戦艦ポチョムキン』と共に毎週、オールナイト上映されていた。
僕はACTミニシアターの年間会員であったにも関わらず、その時は見ていない。
大人になってから、DVDで見返した。
確かに強烈なインパクトのある映画であるが、僕は前衛芸術とかシュルレアリスムとかは全く理解出来ないので、今もって、さっぱり分からない作品である。
まあ、目ん玉をカミソリで切るシーンとか、アリが群がっているシーンとか、手首が落ちているシーンは、よく覚えているが。
モノクロ、スタンダード。
元々はサイレント映画だが、本ディスクに収録されているのは、1960年に公開されたサウンド版。
タンゴみたいな曲が流れる。
「1960年 L・ブニュエルの指示の下に本映画の音響が制作された。これは、その初回上映を再現したものである。」
画質は良い。
「昔々、ある所に…」
カミソリを研ぐ男。
夜空に月。
カミソリで女の眼球を切る。
「8年後…」
自転車をこぐ男。
首に箱をぶら下げている。
女が部屋の窓から、それを見る。
自転車の男が倒れる。
女が駆け寄る。
男に頬ずりし、キス。
男の持っていた箱。
中にネクタイ。
ベッドの上に男の衣装を並べる女。
女の部屋のドアの前に男。
手にたくさんのアリが群がっている。
女の腋毛。
ウニ。
道の上に転がる手首を杖でいじる女。
多数のヤジ馬。
警官が手首を拾う。
女に箱を手渡す。
道路の真ん中でたたずむ女。
行き交う車。
車にひかれる女。
アパートの部屋に男女。
男が女に襲い掛かる。
乳を揉む。
裸の女。
恍惚の表情の男。
ヨダレを垂らす。
女の尻をさする。
逃げる女。
男に対してファイティング・ポーズ。
ロープを引く男。
ロープの先には2台のピアノ。
ピアノの上にはロバの死骸。
更に、身体を縛られた二人の男。
女がドアの外へ。
ドアに手をはさまれる男。
手にアリが群がっている。
ベッドに横たわる男。
「午前3時頃」
別の男が訪ねて来る。
女がドアを開ける。
ベッドの男に言い掛かりを付けるもう一人の男。
ベッドの男が身に着けていた物を奪って窓から投げる。
去る。
「16年前」
男に本とノートを手渡すもう一人の男。
本とノートが銃に変わる。
去ろうとするもう一人の男を狙う男。
手を挙げるもう一人の男。
撃つ。
倒れる。
何故か森の中。
裸の女に倒れ掛かるもう一人の男。
女が消える。
捜索隊らしき男達が死体を調べる。
二人の男がやって来る。
みんなで死体を運ぶ。
女の部屋。
蛾が壁に止まっている。
蛾にドクロの模様。
男の姿。
口を手で押さえる男。
口が消える。
ヒゲが生える。
女の腋毛が消えている。
女がドアを開けると、そこは海。
浜辺に立つ別の男に手を振って駆け寄る女。
頬ずりして男にキスする女。
抱き合い、肩を組んで浜辺を歩く二人。
木箱が落ちている。
男が蹴る。
服の切れ端も落ちている。
知らん。
去る二人。
「春が来て…」
そして…。
何が何だか、さっぱり分からん。

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