『シェイクスピア物語』を原書で読む(第30回)

The Winter's Tale(第3回)
(テキスト32ページ、7行目~)
(※赤字は大学受験レベルの語)

Most worthy madam,’ replied Emilia, ‘I will acquaint the queen with your noble offer; she was wishing today that she had any friend who would venture to present the child to the king.’

most(副)(通例theを用いないで)はなはだ、非常に
worthy(形)尊敬すべき、りっぱな
madam(名)(通例既婚・未婚の別なく女性への丁寧な呼び掛けで)奥様、お嬢様
reply(他)(~と)答える(目的語には答える内容がくるので、人称代名詞やletterなどの名詞は用いられない)(+引用)
will(助動)(意志未来を表わして)(1人称の主語に伴い、発話時の話者の意志を表わし、約束・諾否・主張・選択などを示して)~するつもりである、~しようと思う
acquaint(他)(人に)(~を)知らせる、告げる(with)
with(前)(材料・中身を表わして)~で
your(代)あなた(たち)の、君(ら)の
noble(形)高潔な、気高い、崇高な
offer(名)申し出、提供、提案
wish(他)(現在の実現不可能なことの願望を表わして)(~であればよいのにと)思う(+that)(節内には(仮定法)過去形が用いられる)
that(接)(名詞節を導いて)(~)ということ/(目的語節を導いて)
have(他)(ある関係を表わして)(肉親・友人などが)いる、(~が)ある
any(形)(疑問文・条件節で名詞の前に用いて)(可算の名詞の単数形につけて)何か(どれか)一つの、だれか一人の
who(代)(関係代名詞)(制限的用法で)~する(した)(人)(通例「人」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)/(主格の場合)
would(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(条件節の内容を言外に含め陳述を婉曲(えんきょく)にして)~であろう、~でしょう
venture(他)思い切って(~)する(+to do)
present(他)(人を)(高位の人に)紹介する(to)
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~に対して、~に

‘And tell her,’ said Paulina, ‘that I will speak boldly to Leontes in her defence.’

tell(他)(人に)(~を)話す、告げる、語る、言う、述べる(+目+that)
say(他)(人に)(~と)言う、話す、述べる、(言葉を)言う(+引用)
Paulina(名)ポーライナ(Shakespeare, The Winter's Taleの重要な脇役で、主君Leontesをきびしく諌めつつ、死んだと思われていたHermioneのよみがえりを演出する)
boldly(副)大胆に、勇敢に
Leontes(名)レオンティーズ(Shakespeareのロマンス劇The Winter's Taleの主人公で、Sicilia王/嫉妬に狂い、一挙に妻と2人の子供を失うが、最後に妻と娘に再会できる)
in(前)(範囲を表わして)~において、~内で
her(代)彼女の
defence(名)(英)=defense(名)(通例単数形で)弁護、答弁

‘May you be for ever blessed,’ said Emilia, ‘for your kindness to our gracious queen!’

may(助動)(祈願・願望・のろいを表わして)願わくは~ならんことを、~させたまえ(mayは常に主語の前に置く)
forever(副)永久に
blessed(形)神の祝福を受けた
for(前)(対象)(報償・返報を表わして)(好意・成果など)に対して、~の返報として
kindness(名)親切、優しさ、いたわり
our(代)我々の、私たちの
gracious(形)(慣例的に王・女王に用いて)恵み深い

Emilia then went to Hermione, who joyfully gave up her baby to the care of Paulina, for she had feared that no one would dare venture to present the child to its father.

then(副)それから、その後で
to(前)(方向を表わして)(到達の意を含めて)~まで、~へ、~に
Hermione ハーマイオニーShakespeare, The Winter's Taleの中のシチリア王Leontesの妃)
who(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)そしてその人は
joyfully(副)<joyful(形)喜ばしい、うれしい、楽しい
give up(~を)(~に)(手)渡す、(土地・家などを)譲り(明け)渡す、(席を)譲る
care(名)世話、保護、ケア、介護、看護、心理的援助
of(前)(主格関係を表わして)(動作の行為者、作品の作者を表わして)~が、~の
for(接)(通例コンマ、セミコロンを前に置いて、前文の付加的説明・理由として)という訳は~だから(=as、since)
fear(他)(よくない事態を気づかって)(~ではないかと)思う、気づかう、恐れる(+that)
that(接)(名詞節を導いて)(~)ということ/(+目的語節を導いて)
no one(代)だれも~ない
dare(助動)(否定・疑問・条件文に用いて)あえて~する、思い切って(恐れずに、生意気にも)~する
its(代)それの、あれの、その

Paulina took the new-born infant, and forcing herself into the king's presence, notwithstanding her husband, fearing the king's anger, endeavoured to prevent her, she laid the babe at its father's feet, and Paulina made a noble speech to the king in defence of Hermione, and she reproached him severely for his inhumanity, and implored him to have mercy on his innocent wife and child.

take(他)(~を)(~に)抱く、抱き締める
newborn(形)生まれたばかりの
infant(名)幼児、小児
force(他)(~を)力ずくで動かす、無理に追いやる、強引に押し進める(into)
herself(代)(再帰的に用いて)(一般動詞の目的語に用いて)
presence(名)面前、人前
notwithstanding(接)~であるにもかかわらず
fear(他)(~を)恐れる、怖がる
anger(名)怒り
endeavour(英)(自)(~しようと)努力する(+to do)
prevent(他)(~を)防ぐ、妨げる
laid(動)layの過去形・過去分詞
lay(他)(副詞句を伴って)(~を)(~に)横たえる、置く(通例場所を表わす副詞句とともに用いる)
babe(名)赤ん坊
at a person's feet 人の足もとに
make(他)(目的語に動作名詞を伴って、動詞と同じ意味をなして)(~を)する、行なう(同じ意味の動詞より、この表現のほうが1回だけの行為であることが強調される)
in(前)(状態を表わして)~の状態に(で)
defense(名)防衛、防御、守備(⇔offense)
of(前)(目的格関係を表わして)(しばしば動作名詞または動名詞に伴って)~を、~の
reproach(他)非難する(for)
severely(副)厳しく
for(前)(対象)(感情・趣味・適性などの対象を表わして)~に対して(する)、~を理解する
inhumanity(名)不人情、残酷さ
implore(他)(人に)(援助・慈悲などを)嘆願(懇願)する(+to do)
have(他)(感情などを)(~に対して)(態度・行動に)示す(on)・He has no pity on us. 彼は我々に同情を見せない。
mercy(名)慈悲、情け、容赦(生殺与奪の権を握られている罪人などに対して罰しないで許そうとすること)・have mercy on ~に慈悲をたれる、~にあわれみをかける
on(前)(動作の対象を表わして)~に対して、~に当てて
his(代)彼の
innocent(形)無罪の、潔白な(⇔guilty)

But Paulina's spirited remonstrances only aggravated Leontes's displeasure, and he ordered her husband Antigonus to take her from his presence.

spirited(形)元気のよい、勇ましい、活発な
remonstrance(名)抗議、いさめ
only(副)ただ単に
aggravate(他)(病気・状況などを)さらに悪化させる(=worsen)
displeasure(名)不愉快、不満
order(他)(人に)(~(すること)を)命じる、指図する(+目+to do)
Antigonus(名)アンティゴナス(Shakespeare, The Winter's Taleに出るSicilyの貴族/Paulinaの夫で、Leontesの子を遺棄したのち熊に殺される)
take(他)(人を)(~から)連れ出す、救い出す(from)
from(前)(分離・除去などを表わして)~から(離して)・take A from B BからAを引く

When Paulina went away, she left the little baby at its father's feet, thinking, when he was alone with it, he would look upon it, and have pity on its helpless innocence.

when(接)~する時に、~時(時を表わす副詞節をつくる)
go away 立ち去る
leave(他)(副詞句を伴って)(人・ものを)(~に)置いていく
think(他)(~と)思う、考える(+that)
when(接)~ならば、~とすると
would(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(現在または未来の事柄について帰結節で無意志の仮定を表わして)~(する)だろう
look on ~ ~を見る
pity(名)哀れみ、同情 ・have pity on ~を気の毒がる
helpless(形)助け(頼る者)のない
innocence(名)無邪気、天真爛漫

The good Paulina was mistaken; for no sooner was she gone than the merciless father ordered Antigonus, Paulina's husband, to take the child, and carry it out to sea, and leave it upon some desert shore to perish.

good(形)(道徳的に)良い、善良な、有徳の(⇔evil)
mistaken(形)(人が)間違えて、思い違いをして、誤解して(=wrong)
no sooner ~ than ~(接続詞に用いて)~するとすぐ、~するやいなや
gone(形)(人が)いなくなった、行ってしまった
merciless(形)無慈悲な、無情な、残酷な(=cruel)
some(形)(不明または不特定のものまたは人をさして)(単数形の可算の名詞を伴って)何かの、ある、どこかの
desert(形)荒涼とした
shore(名)海岸
perish(自)(突然または非業な死に方で)死ぬ

Antigonus, unlike the good Camillo, too well obeyed the orders of Leontes; for he immediately carried the child on ship-board, and put out to sea, intending to leave it on the first desert coast he could find.

unlike(前)~と似(てい)ないで、~と違って
Camillo(名)カミロ(Shakespeare, The Winter's Taleの登場人物/シチリア王Leontesの家臣であるが、王の無体な命令に背いてボヘミア王Polixenesに仕え、FlorizelとPerditaの若い恋人たちを助けて両国の和解に貢献する)
too(副)(形容詞・副詞の前に置いて)非常に
well(副)満足に、よく、申し分なく(⇔ill、badly)
obey(他)(人に)従う、服従する
order(名)(しばしば複数形で)命令、指令
immediately(副)直ちに、即座に、早速
on shipboard 船(艦)上で(に)
put out to sea 出帆する、出港する
intend(他)(~する)つもりである、(~しようと)めざす(+to do)
coast(名)(大陸・大きな島などの)海岸、沿岸 ・on the coast 沿岸で
could(助動)(過去形の主節の時制の一致により従属節中のcanが過去形に用いられて)~できる、~してよい

So firmly was the king persuaded of the guilt of Hermione, that he would not wait for the return of Cleomenes and Dion, whom he had sent to consult the oracle of Apollo at Delphos; but before the queen was recovered from her lying-in, and from her grief for the loss of her precious baby, he had her brought to a public trial before all the lords and nobles of his court.

so(副)(程度・結果を表わして)(順送りに訳して)非常に~なので~
firmly(副)堅く、堅固に
persuade(他)(人に)(~を)確信(納得)させる(of)
of(前)(関係・関連を表わして)~の点において、~に関して、~について
guilt(名)有罪、罪を犯していること(⇔innocence)
that(接)(副詞節を導いて)(so ~ thatの形で程度・結果を表わして)(非常に)~なので、~(する)ほど
would(助動)(過去の意志・主張・拒絶を表わして)(どうしても)~しようとした
for(前)(獲得・追求・期待の対象を表わして)~を得るために(の)、~を(求めて)・wait for ~を待つ
return(名)(単数形で)帰り、帰還、帰宅
Dion(名)ダイオン(ShakespeareのWinter's Taleに登場する貴族)
whom(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)そしてその人(たち)を(に)
send(他)(通例副詞句を伴って)(人・軍隊などを)行かせる、やる、派遣する(+目+to do)
consult(他)(専門家に)意見を聞く、助言を求める
oracle(名)(特に、古代ギリシアの)神のお告げ、神託、託宣
Apollo(名)アポロン、アポロ(太陽神/詩歌・音楽・予言などをつかさどる)
before(接)~より前に、(~する)に先だって、~しないうちに
recover(他)生き返らせる、回復させる
from(前)(変化・推移を表わして)~から(~へ)
lying-in(名)(通例単数形で)出産の床につくこと
grief(名)(死別・後悔・絶望などによる)深い悲しみ、悲痛(for)・grief for the death of a friend 友人の死に対する悲しみ
loss(名)喪失、紛失、遺失(⇔gain)(of)
precious(形)かわいい、ありがたい ・one's precious child 愛児
have(他)(もの・人を)(~して)もらう、(~)させる(+目+過分)
trial(名)裁判、公判、審理
before(前)(位置・場所などを表わして)~の面前(眼前)に
all(形)(複数名詞の前に置いて)あらゆる、すべての、みな
lord(名)(Lordの敬称を持つ)貴族、華族
noble(名)貴族(=aristocrat)(特に封建時代の貴族にいう)
court(名)宮廷、宮中、王室
(本文359語)
【参考文献】
Tales from Shakespeare (Penguin Classics) (English Edition)』Charles and Mary Lamb・著
シェイクスピア物語 上 (岩波文庫)』安藤貞雄・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)
リーダーズ・プラス』(研究社)
中学基本英単語1200』赤尾好夫・編(旺文社)
英語基本単語集』赤尾好夫・編(旺文社)
試験にでる英単語―実証データで重大箇所ズバリ公開 (青春新書)森一郎・著(青春出版社