『サーカス』

この週末は、ブルーレイで『サーカス』を見た。

サーカス The Circus [Blu-ray]

サーカス The Circus [Blu-ray]

  • 発売日: 2016/12/22
  • メディア: Blu-ray
1928年のアメリカ映画。
監督・製作・脚本・音楽(サウンド版)・主演は、『キッド』『巴里の女性』『黄金狂時代』の大スター、チャールズ・チャップリン
共演は、『キッド』『巴里の女性』『黄金狂時代』のヘンリー・バーグマン、『黄金狂時代』のアラン・ガルシア、『黄金狂時代』のジョン・ランド。
チャップリンの主要な作品は大体見たことがあるつもりでいたが、本作は未見であった。
モノクロ、スタンダード。
ブランコをこぐ娘。
それに合わせて主題歌。
なお、ブルーレイに収録されているのは1970年のサウンド版で、チャップリン自身が音楽を付け、主題歌をうたっている。
画質は良い。
サーカス。
座長(アラン・ガルシア)に叱られる娘のマーナ。
「食事抜きだ」と告げられる。
座長はとにかく怒ってばかり。
しょげるピエロ。
泣くマーナ。
一方、放浪者(tramp)チャップリン見世物小屋を観に来ている。
たくさんの人がいる中、スリに盗んだ財布をポケットに入れられ、罪をなすりつけられる。
ホットドッグ屋の前で、赤ん坊が食べているホットドッグを勝手にかじるチャップリン
例のスリが隣にやって来るが、お廻りに捕まる。
チャップリンが例の財布からカネを出してホットドッグを買うと、財布の持ち主に見付かる。
全速力で逃げるチャップリン
見世物小屋へ。
ミラーハウスに迷い込むチャップリン
スリも入って来る。
お廻りに見付かる。
マネキン人形のフリをするチャップリン
お廻りに捕まる。
ミラーハウスで出口が分からない。
何とか外へ逃げ出すチャップリン
サーカス小屋へ。
先刻までピエロが追いかけっこをしていた回転するステージの上に乗り、お廻りと追いかけっこをするチャップリン
観客は大ウケ。
お廻りと座長が言い争い。
手品。
女性が椅子に座り、マントを掛けると消えて隣の箱の中から出て来るはずが、箱から出て来たのはチャップリン
観客は大ウケ。
お廻りとまた追いかけっこ。
チャップリンは、追われる原因になった財布をお廻りに返す。
一方、ピエロが踊ってもウケない。
チャップリンを出せ」と騒ぐ観客。
チャップリンは小屋の外で寝ている。
マーナは食事抜きのまま。
哀れに思った団員が食事を分けてやろうとするが、座長にバレる。
小屋の外で寝ていたチャップリンは座長に見付かる。
「仕事が欲しいか?」
明朝、チャップリンはサーカスのテストを受けることになった。
チャップリンが外でパンを食べていると、腹の減ったマーナがやって来る。
チャップリンが目を離したスキにパンを食べるマーナ。
チャップリンはマーナにパンを半分、分けてやる。
しかし、座長がそれを見付けて怒る。
チャップリンは、マーナにゆで卵をやる。
テストで踊るチャップリン
面白くない。
ウィリアム・テルをやれ」と言われ、団員が見本を見せる。
討たれる側の頭の上に載せたリンゴを、本人が食べてしまう。
チャップリンの番になり、リンゴをかじると、中に虫がいる。
仕方がないので、自分が持って来たバナナを食べるチャップリン
怒る座長。
「床屋のショーをやれ。」
クリームを顔面に塗りたくる団員達。
チャップリンは段取り通りにやらない。
座長は激怒し、チャップリンは追い出される。
この座長は、いかりや長介だな。
で、チャップリン志村けん加藤茶
ロバに追い掛けられるチャップリン
マーナがいる。
顔にクリームが付いたままのチャップリン
マーナがタオルを持って来る。
去って行くチャップリンに名残惜しそうなマーナ。
そして、またロバに追い掛けられる。
一方、サーカスでは小道具係が給料が出なくて辞めると言い出した。
座長は「代わりを探せ!」と怒鳴る。
チャップリンは、テントの穴から小屋の中を覗いている。
中にマーナがいる。
また捕まるチャップリン
小道具係の代わりに、たくさんの皿を持っていたが、またもやロバに追い掛けられる。
そのまま会場に現われると、観客は大ウケ。
手品の台を運んでいると、マジックの仕掛けのボタンを間違って押してしまう。
ハトやらアヒルやら子ブタちゃん(ブヒ!)やら大量の動物達が中から飛び出して来る。
マジックは台無しだが、観客は大ウケ。
座長は、「彼は人気者になるぞ。とりあえず雇っておけ」と言う。
サーカスは繁盛したが、マーナには辛い日々。
さあ、これからどうなる?
こうやって文章で書いても何も面白くないが、テンポの素晴らしいドタバタ喜劇である。
ドタバタ喜劇に人情を織り交ぜ、哀愁を帯びさせるのがチャップリン風。
放浪と失恋。
寅さんだな。
まあ、寅さんの方がチャップリンを真似ているのだろうが。
後半、ライオンの檻の中に入るチャップリン
更には、綱渡りもやる。
これらは全て、スタントも特撮もないらしい。
体を張ったチャップリンがスゴイ。
それから、本作には多数登場する動物達の演技が素晴らしい。
動物が出て来る映画を見ると毎度思うが、撮影は大変だっただろう。
特に、綱渡りをしているチャップリンに絡むおサルさん達が見事。
久し振りに、腹の底から大笑いした。
昔は旅回りのサーカスがあったんだろうな。
フェリーニの映画にもよく出て来るが。
移動の馬車の大群がスゴイ。
僕も子供の頃、家族で木下大サーカスを観に行った。
懐かしい。
しかし、チャップリンは何を撮っても笑いになるな。
動きで見せるから、セリフがなくても伝わるんだ。
本作では、コミカルに見せるために、コマ落としを多用しているのかな。
「♪こぎなさい 娘さん ブランコを
こぎなさい 空まで高く
地面を見てはいけないよ
もし虹を探すのなら
空を見上げて
もし虹を探すのなら
下を見ては見つからない
人生は悩み多く 人生はさまざま
陽の照る日もあれば
雨のふる日もある
こぎなさい 娘さん ブランコを
こぎなさい 空まで高く
地面を見てはいけないよ
もし虹を探すのなら
空を見上げなさい
決して 決して
下を見てはいけないよ」
『またフープをしくじったな。』
『許して、お義父様。』
『罰として今夜は食事をさせん。』
『客が笑うと思っているのか?』
『見ろ、客はいないぞ。』
見世物小屋を歩いて腹は減る。金はなくなる。」
『あなたのでしょ?』
『金を数えて。』
『全部ありますか?』
『さっきの金を出せ。』
『どうやって出るんだ?』
『つまらない!』
『失せろ!』
『あのひょうきん者は?』
『さっきの面白い奴を出せ。』
「その彼は…」
「ショーのあとの食事」
『お義父さんが怒るわ。』
『仕事がほしいか?』
『あすの朝、ここに来い。テストをしよう。』
「次の朝早く」
「おなかがへって」
『家に帰りなさい。』
『私の家はここよ。』
『ステッキを忘れた。』
「テスト」
『客を笑わせるんだぞ。』
『見てられない。』
ウィリアム・テルをやれ。』
『これをよく見て要領を覚えるんだ。』
『やってみろ。』
『床屋のショーをやれ。』
『俺がお前をなぐる。』
『お前がなぐれ!』
『見えません。』
『ちょっと待て。』
『まだ契約はしてない。』
『早く出て行け!』
『はじまるぞ!』
『中へ入りません?』
『行ってしまうの?』
『契約ができなかった。』
『タマゴをありがとう。』
「ショー」
「小道具係とのトラブル」
『俺たちへの給料は?』
『仕事にかかれ!』
『やめるよ。』
『奴らはやめました。』
『代わりを探せ。』
『仕事がほしいか?』
『ボタンにさわるな。』
『彼は人気者になるぞ。小道具係に雇っておけ。』
「サーカスは繁盛したが、小道具係は前と同じ。娘には、つらい日がつづいた。」
以下、後半。

Charlie Chaplin - The Circus (Trailer)