『スケッチ・ブック』を原書で読む(第2回)

The Author's Account of Himself(第1回)
(テキスト11ページ、1行目~)

THE AUTHOR’S ACCOUNT OF HIMSELF

author(名)著者、作家、著述家(通例女性も含む)
account(名)(順を追ってする詳しい)話(of)
of(前)(関係・関連を表わして)~の点において、~に関して、~について
himself(代)(再帰的に用いて)(前置詞の目的語に用いて)

I am of this mind with Homer, that as the snaile that crept out of her shel was turned eftsoones into a toad, and thereby was forced to make a stoole to sit on; so the traveller that stragleth from his owne country is in a short time transformed into so monstrous a shape, that he is faine to alter his mansion with his manners, and to live where he can, not where he would.

of(前)(of+名詞で形容詞句をなして)~の ・They're of an age. 彼らは同じ年齢です。
mind(名)(通例単数形で)意見、考え ・be of one(a, like)mind(二人以上の人が)意見が一致している ・I am of the same mind.(以前と同じ/人と同じ)
with(前)(一致・調和を表わして)~と
Homer(名)ホメロス古代ギリシアの詩人/IliadおよびOdysseyの作者)
that(接)(名詞節を導いて)(~)ということ/(同格節を導いて)(thatを略すことはない)
as ~ so ~ ~のように~、~と同じように~
snaile→snail(名)カタツムリ
that(代)(関係代名詞)(人・ものを表わす先行詞を受けて通例制限用法で)(~する(である))ところの/(主語として)
crept(動)creepの過去形・過去分詞
creep(自)(ものが)(とどまることなく)ゆっくりと(少しずつ)動く(進む)
out of(前)~の中から外へ、~の外へ(⇔into)
her(代)彼女の
shel→shell(名)貝殻
turn(他)(~に)変じる、転化する ・Tadpoles turn into frogs. おたまじゃくしはカエルに変わる。
eftsoons(古)(副)まもなく、すぐに(=soon afterward)
into(前)(変化・結果を表わして)~に(する、なる)(通例ある物が別の物に形や状態を変えることを表わす)
toad(名)ヒキガエル、ガマ(皮膚はいぼいぼで後ろ足の力はfrogほど強くなく、主に陸にすむ)
thereby(副)それによって
force(他)(人に)強いて(~)させる、(人に)(~することを)余儀なくさせる(しばしば受身で用い、「強制されて(~)する」の意と「(~)せざるをえない」の意とになる)(+目+to do)
stoole→stool(名)スツール(ひじ掛け・背のない腰掛け)
traveller(名)(英)放浪者、ジプシー
stragleth→straggles
straggle(自)(副詞句を伴って)だらだらと歩く(進む)
his(代)彼の
owne→own
country(名)(通例one's ~)本国、祖国、故国
in(前)(時間を表わして)~(のうち)に、~の間、~中 ・in a moment たちまち
short(形)(時間・過程・行為など)短い ・for a short time ほんのしばらく
time(名)(またa ~)(ある一定の長さの)期間、間 ・in a short time まもなく
transform(他)((~の)外見・性質などを)(~に)一変させる、変形(変容、変態)させる(into)
so(副)(程度・結果を表わして)(so ~ that ~で)(順送りに訳して)非常に~なので~
monstrous(形)奇怪な、巨大な、怪物のような
shape(名)(またa ~)姿、様子、なり
that(接)(副詞節を導いて)(so ~ thatの形で程度・結果を表わして)(非常に)~なので、~(する)ほど
faine→fain(古)(形)喜んで(~)して(to do)
alter(他)(家を)改造する
mansion(名)(古)住居
with(前)(同時・同程度・同方向などを表わして)~とともに、~と同時に
manner(名)(福)(社会・階級・時代などの)風習、慣習、習わし、生活様式
live(自)住む(場所を表わす副詞句を伴う)
where(接)~する(した)所に(へ、を)
not(副)(述語動詞・文以外の語句を否定して)~でなく
would(助動)(仮定法(叙述法)で用いて)(強い願望・選択を表わして)~したいと思う

LYLY’S EUPHUES

Lyly リリー John Lyly(1554?-1606)(イングランドの小説家・劇作家/散文物語Euphues: or the Anatomy of Wit(1529), Euphues and his England(1580))
Euphues(名)『ユーフェイーズ』(John LylyのEuphues: or the Anatomy of Wit(1579)およびEuphues and his England(1580)の2部からなる散文物語/華麗な文体が有名で、そこからeuphuism(虚飾体)という文芸用語が生まれた/内容には一貫した筋がなく、アテナイの優雅な青年Euphuesとその友人Philautusが登場して恋愛などについて処世訓を語る)

I was always fond of visiting new scenes, and observing strange characters and manners.

fond(形)(fond of ~で)(~を)好んで
of(前)(目的格関係を表わして)(形容詞に伴って)~を
visit(他)(場所を)訪れる、参観(参詣)する、見物に行く
new(形)よく知らない、不案内の、初めての ・visit a new place 初めての所を訪れる
scene(名)(舞台面を思わせるような)景色、風景、光景
observe(他)(~を)観察する
character(名)(修飾語を伴って)(~な)人、人物 ・a strange character 変わった人
manner(名)(複数形で)風習、習慣

Even when a mere child I began my travels, and made many tours of discovery into foreign parts and unknown regions of my native city, to the frequent alarm of my parents, and the emolument of the town-crier.

when(接)~する時に、~時(時を表わす副詞節をつくる)
mere(形)ほんの、単なる、まったく~にすぎない ・She's a mere child. 彼女はまだほんの子供だ。
my(代)私の
travel(名)(通例複数形で)遠方への旅行、外国旅行、漫遊
make(他)(目的語に動作名詞を伴って、動詞と同じ意味をなして)(~を)する、行なう(同じ意味の動詞より、この表現のほうが1回だけの行為であることが強調される)
tour(名)(視察・巡遊などの)(小)旅行、周遊、観光旅行、ツアー ・make a tour of ~を漫遊する
discovery(名)発見
foreign(形)知らない、慣れない
part(名)(複数形で)地方、地域
unknown(形)未知の、不明の、未詳の ・an unknown place 未知の場所
region(名)(しばしば複数形で)(明確な限界のない広大な)地方、地域
of(前)(部分を表わして)~の中の
native(形)出生地の、自国の、本来の ・one's native land 故郷
to(前)(限度・程度・結果などを表わして)~に至るまで、~するほどに
frequent(形)たびたびの、しばしばの、頻繁な
alarm(名)(危険に突然気づいて生じる)不安、恐慌
of(前)(目的格関係を表わして)しばしば動作名詞または動名詞に伴って)~を、~の
emolument(名)報酬、手当、俸給
town crier(名)(昔の)町の触れ役(=crier)(もと新規則・布告などを触れ回った役人)

As I grew into boyhood, I extended the range of my observations.

as(接)(時を表わして)~している時、~したとたんに
grow into ~ ~に成長する
boyhood(名)(またa ~)少年時代、少年期
extend(他)(事業・活動範囲などを)拡大する
range(名)(単数形で)(活動・知識・経験などの及ぶ)範囲、区域、広がり(of)
observation(名)観察、注目

My holiday afternoons were spent in rambles about the surrounding country.

holiday(形)休日の、休暇中の
spend(他)(時間を)費やす、かける
in(前)(行為・活動・従事を表わして)~して、~に従事して(+doing)
ramble(名)(あてのない)散歩(=walk)
about(前)(周囲を表わして)~のあたりに、~の近くに
surrounding(形)周囲の
country(名)(the ~)郊外、田園、農村地帯(=countryside)

I made myself familiar with all its places famous in history or fable. I knew every spot where a murder or robbery had been committed, or a ghost seen.

make(他)(~を)(~に)する(+目+補)
myself(代)(再帰的に用いて)(一般動詞の目的語に用いて)私自身を(に)
familiar(形)(人が)(ものに)熟知して、精進して(with)
with(前)(感情・態度の対象を導いて)~に対して、~に
all(形)(複数名詞の前に置いて)あらゆる、すべての、みな
its(代)それの、あれの、その
in(前)(範囲を表わして)~において、~内で
fable(名)伝説、説話、神話
spot(名)(特定の)場所、地点
where(副)(関係副詞)(制限的用法で)~する、~した(場所、場合など)(「場所」「場合」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)
murder(名)殺人 ・commit murder 殺人の罪を犯す
robbery(名)(通例暴力を用いたり、または大がかりな)泥棒、強盗、強奪(罪)・commit robbery 強盗を働く
commit(他)(罪・過失などを)犯す ・commit murder 人殺しをする
ghost(名)幽霊、亡霊、怨霊(おんりょう)(英米の幽霊は夜中の12時に現われ、ニワトリの声を聞いて姿を消すとされ、その姿は生前のままで足もある)

I visited the neighboring villages, and added greatly to my stock of knowledge, by noting their habits and customs, and conversing with their sages and great men.

neighboring(形)近所の、近隣の
add(自)(~を)増す(to)
greatly(副)(通例動詞・過去分詞・比較級形容詞を強調して)非常に、とても、大いに
to(前)(接触・結合・付着・付加を表わして)~の上に、~に加えて
stock(名)(知識などの)蓄積、薀蓄(うんちく)・increase one's stock of information 情報量をふやす
knowledge(名)学識、見聞、学問
by(前)(手段・方法・原因・媒介を表わして)(doingを目的語にして)(~すること)によって
note(他)(~に)注意して心に留める
their(代)彼ら(彼女ら)の
habit(名)(個人の)癖、習慣
custom(名)慣習、風習、慣例
converse(自)(人と)(~のことで)談話を交わす(with)
with(前)(接触・交際・結合などを表わして)~と
sage(名)賢人、哲人
great(形)(能力・価値・重要性など)偉大な、すぐれた、卓越した ・a great man 偉人
man(名)(修飾語句を伴って)(特定の仕事・性格などの)男性

I even journeyed one long summer’s day to the summit of the most distant hill, whence I stretched my eye over many a mile of terra incognita, and was astonished to find how vast a globe I inhabited.

even(副)(通例修飾する語句の前に置いて)(事実・極端な事例などを強調して)~でさえ(も)、~すら(名詞・代名詞も修飾する/修飾する語(句)に強勢が置かれる)
journey(自)旅をする、旅行する
one(形)(基数の1)(時を表わす名詞の前に用いて)ある ・one day(過去か未来の)ある日
long(形)(時間・行為など)長く感じられる、長ったらしい、退屈な ・Today was a long day. きょうは一日長く感じた。
summer(名)夏、夏季(天文学的には、夏至(げし)から秋分まで/通俗には北半球では6、7、8月、南半球では12、1、2月)
day(名)(副詞的に)~日 ・one day(過去の)ある日
to(前)(方向を表わして)(到達の意を含めて)~まで、~へ、~に
summit(名)(山の)頂、頂上、山頂
most(副)(主に2音節以上の形容詞・副詞の最上級を作って)最も、いちばん
distant(形)(距離的に)遠い、遠隔の ・a distant country 遠い国
whence(副)(関係副詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)(そして)そこから、その点から
stretch(他)(手足などを)伸ばす、差し伸べる(出す)
eye(名)注目、注視 ・fix one's eyes on ~に目を注ぐ、~をじっと見つめる
over(前)(動作動詞とともに)~を越えて(=across)
many(形)(many aに単数形の名詞・動詞を伴って/単数扱い)数々の、多数の
mile(名)マイル(距離の単位/1760 yards、約1.6 km)
of(前)(分量・内容を表わして/数量・単位を表わす名詞を前に置いて)~の
terra(名)大地
incognita(形)(女性が)匿名の、忍びの、微行の
astonished(形)驚いた、びっくりした(+to do)
find(他)(~が)(~であると)知る、感じる、わかる(+that)
how(副)(疑問詞)(感嘆文に転用して)(節を導いて)
vast(形)広大な、広漠とした
globe(名)地球
inhabit(他)(人・動物が)(場所に)住む、居住する

This rambling propensity strengthened with my years.

this(形)(指示形容詞)この/(対話者同士がすでに知っているもの(人)をさして)
rambling(形)ぶらぶら歩く、そぞろ歩きする
propriety(名)(~を好む)(生まれつきの)傾向、性質、(~しがちな)性癖
strengthen(自)強くなる、強まる
with(前)(同時・同程度・同方向などを表わして)~につれて ・with age 年をとるにつれて
year(名)(複数形で)年(とし)、年齢

Books of voyages and travels became my passion, and in devouring their contents, I neglected the regular exercises of the school.

voyage(名)(船・飛行機・宇宙船による)旅、船旅、航海、
travel(名)(通例複数形で)遠方への旅行、外国旅行、漫遊
become(自)(~に)なる(+補)
passion(名)(単数形で)熱愛(熱中)の対象
devour(他)(本などを)むさぼり読む
content(名)(複数形で)(書物・文書などの)内容
neglect(他)(義務・仕事などを)怠る、おろそかにする、顧みない
regular(形)(法律・慣例・標準などに合った)正規の、正式の
exercise(名)(複)(学位請求に必要な)修業課程

How wistfully would I wander about the pier-heads in fine weather, and watch the parting ships, bound to distant climes―with what longing eyes would I gaze after their lessening sails, and waft myself in imagination to the ends of the earth!

how(副)(疑問詞)(感嘆文に転用して)まあ何と、いかに
wistfully(副)<wistful(形)(手の届かないものなどに)哀しく思いをはせて、せつない、残念そうな
would(助動)(過去の習慣・動作などの反復においての回想を表わして)~したものだった、よく~した
wander(自)(副詞句を伴って)(あてもなく)歩き回る、さまよう ・wander about ほっつき歩く
pierhead(名)埠頭の突端
in(前)(環境を表わして)~の中で(を)
fine(形)(天気が)よく晴れた、快晴の、好天気の(=fair)・fine weather 快晴、晴天
parting(形)去り(暮れ)行く
bound(形)(船・列車・飛行機など)(~)行きで(to)
clime(名)(しばしば複数形で)地方、国
with(前)(道具・手段を表わして)~を用いて、~で ・with my own eyes 自分の目で
what(形)(疑問形容詞)(感嘆文に用いて)何という
longing(形)切替(熱望)する、あこがれの ・a longing look あこがれのまなざし
eye(名)(しばしば複数形で)目の表情、目つき、まなざし
gaze(自)(熱心にじっと)見つめる、熟視する
after(前)(関心を表わして)~のことを、~に関して
lessen(自)少なく(小さく)なる、減る
sail(名)(船の)帆
waft(他)(もの・音・においなどを)(風・波などが)漂わせる、ふわりと運ぶ(to)
in(前)(状態を表わして)~の状態に(で)
imagination(前)想像(の所産)・be in imagination 想像して
the ends of the earth 世界(地)の果て、最果ての地、遠隔の地

Further reading and thinking, though they brought this vague inclination into more reasonable bounds, only served to make it more decided.

further(形)(farの比較級)もっと程度の進んだ
reading(名)読書
thinking(名)考えること、思案、思考
bring(他)(~を)(ある状態に)もってくる、至らせる(into)
vague(形)(言葉・観念・感情など)漠然とした、あいまいな、はっきりしない(⇔distant)
inclination(名)(気質的な)傾向、性向
into(前)(変化・結果を表わして)~に(する、なる)(通例ある物が別の物に形や状態を変えることを表わす)
more(副)もっと、いっそう
reasonable(形)(思考・行動など)合理的な、理にかなった、筋の通った、正当な
bound(名)(複数形で)限度、範囲
only(副)(述語動詞を修飾して)ただ(かえって)~するばかりで
serve(自)(~に)役に立つ、間に合う(+to do)
decided(形)(人・性格など)漠然とした、断固とした

I visited various parts of my own country; and had I been merely a lover of fine scenery, I should have felt little desire to seek elsewhere its gratification: for on no country have the charms of nature been more prodigally lavished.

various(形)(複数名詞を伴って)さまざまな、いろいろな、個々別々の(=varied)
country(名)(通例one's ~)本国、祖国、故国
merely(副)単に(~にすぎない)
lover(名)(芸術などの)愛好者(of)
fine(形)雄大な、広々とした
scenery(名)(一地方全体の)風景、景色
should(助動)(仮定法で)(可能性・期待を表わして)きっと~だろう、~のはずである
feel(他)(喜び・悲しみ・怒りなどを)感じる、覚える
little(形)(不可算の名詞を修飾して)(aをつけないで否定的用法で)少ししかない、ほとんどない(⇔much)
desire(名)(~に求める)欲望、欲求(+to do)
seek(他)(人・ものなどを)捜す、捜し求める
elsewhere(副)どこかよそに(へ、で)
its(代)それの、あれの、その
gratification(名)満足すること、満足(感)
for(接)(通例コンマ、セミコロンを前に置いて、前文の付加的説明・理由として)という訳は~だから(=as、since)
charm(名)魅力、人を引きつける力
prodigally(副)、prodigal(形)豊富な
lavish(他)(~を)惜しまず(気前よく)与える
【参考文献】
The Sketch-Book of Geoffrey Crayon, Gent (Oxford World's Classics)』Washington Irving・著
スケッチ・ブック(上) (岩波文庫)』齊藤昇・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)
リーダーズ・プラス』(研究社)
新英和大辞典 第六版 ― 並装』(研究社)