『アウトロー』(1976)

この週末は、ブルーレイで『アウトロー』(1976)を見た。

アウトロー [Blu-ray]

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1976年のアメリカ映画。
監督・主演はクリント・イーストウッド
共演は、『地獄の黙示録』のサム・ボトムズ、『ガントレット』『ダーティファイター』のソンドラ・ロック(イーストウッドの愛人)、『ダーティハリー』のジョン・ヴァーノン等。
舞台は1860年代のミズーリ州
南北戦争の混乱の最中。
馬を使って息子と共に畑を耕すジョージー・ウェルズ(クリント・イーストウッド)。
のどかな風景から始まる。
突然、馬に乗ったならず者の集団が大挙して押し寄せる。
北軍の名を借りた「赤足」と呼ばれる連中であった。
自宅に火をつけられ、奥さんは連れ去られ(その後、出て来ないところを見ると、殺されたのだろう)、息子は焼け死ぬ。
ジョージーは息子の墓を作り、悔しさに泣く。
彼は、家の焼け跡からピストルを掘り出す。
構えている様は、どう見てもダーティハリー
ジョージーは必死で射撃の訓練をする。
彼は、「赤足」への復讐のために集まったミズーリのゲリラ部隊に加わって、北軍と戦う。
一介の農夫だったジョージーは、いつの間にか早撃ちのガンマンに変身していた。
やがて戦争は終わり、リーダー格のフレチャー(ジョン・ヴァーノン)の説得により、部隊はジョージーを除いて全員北軍に投降する。
ところが北軍は、フレチャーとの約束を破り、投降してきた部隊を犯罪者扱いで皆殺しにしてしまう。
しかし、ジョージーは大反撃。
負傷した若者ジェイミー(サム・ボトムズ)だけは何とか救い出して逃走する。
彼は「フレチャーが裏切った」と信じ、復讐を誓う。
この辺りまで展開が早く、最初は詳しい状況を把握するのに戸惑うが、その内分かって来る。
二人は北軍(ここには、フレチャ―も加わっている)から追われているため、実際は復讐どころではない。
川の渡し舟の所で追い付かれる。
が、舟を導くロープを撃って、からくも逃げる。
更に、賞金稼ぎにも狙われる。
彼の首には、5000ドルの賞金が懸かっているのであった。
途中で、ジェイミーが死んでしまう。
残されたジョージーは、インディアン居住区を目指す。
ここからは、ロード・ムービー調になる。
白人によるインディアンの虐待も描かれるが、本作の頃から、西部劇におけるインディアンの描き方が変わったらしい。
ジョージーにとっては、インディアンは友人である。
彼は、交易所でインディアンの娘に襲い掛かっていた賞金稼ぎを撃ち殺し、彼女を助ける。
ジョージーは、やたらとツバを吐く。
それも、噛みタバコが混じったのか、黒いツバだ。
これがトレード・マークらしいが、見ていて気分のいいものではない。
ジョージーの仲間は次第に増えて行く。
先程のインディアンの娘に、酋長と、犬も加わる。
途中の集落で、美しい白人の娘(ソンドラ・ロック)に出会う。
彼女は、ただ美しいという意外に、あまり存在感はない。
如何にも、愛人を無理矢理出演させているように見える。
ジョージーは、以前にも会ったことのある胡散臭い薬売りのオッサンに気付かれるが、持ち前の早撃ちで難を逃れ、酋長と共に逃げる。
一瞬たりとも、気の休まる隙がない。
フレチャー達も追って来ている。
ジョージーと酋長に、インディアン娘(とワンコも)が追い付く。
広大な西部の風景を仲間達と共に移動する場面は映画ならではで、是非スクリーンで観たいと思う。
はい、ソンドラ・ロックがならず者達に襲われましたよ。
遠くから眺めていた酋長も、彼らに捕まって。
さあ、これからどうなる?
もちろん、主役であるイーストウッドの活躍のしどころとなるのだが。
僕は西部劇が特別好きな訳ではないが、撮影は大変だったと思う。
大作感はある作品だ。
まあ、だからと言って、特別好きな訳ではないが。