『レガシー』

この週末は、ブルーレイで『レガシー』を見た。

レガシー [Blu-ray]

レガシー [Blu-ray]

1978年のイギリス映画。
監督はリチャード・マーカンド
主演は、『卒業』『明日に向かって撃て!』のキャサリン・ロスと、サム・エリオット
ちなみに、この二人は、本作での共演をきっかけに結婚した。
共演は、ロック・ミュージシャンのロジャー・ダルトリー
なお、僕が本作を知ったのは、『カルトムービー 本当に恐ろしいホラー映画 (メディアックスMOOK)』で紹介されていたからである。
マギー(キャサリン・ロス)とピート(サム・エリオット)は、ロサンゼルスで建築業を営んでいるが、1本の仕事の電話をきっかけにイギリスへ行くことになった。
昔のネスカフェのCMみたいなテーマ曲。
イギリス郊外。
ビートとマギーはバイクに二人乗りで狭い道を走っている。
クラシックなロールスロイスとすれ違おうとして、避け切れず、バイクごと飛ばされてしまう。
二人は無事だったが、バイクは壊れてしまった。
車から降りて来た初老の紳士は、町でバイクを修理している間、二人を自分の館に招待すると言う。
本作は、最初は明るい雰囲気で、音楽も爽やか。
とても、ホラー映画とは思えない。
ただし、バイク修理工が不気味。
マギーとビートは、紳士の車でゴシック調の城館へ。
中には、白いニャンコがいる。
ナゾの足の不自由な来客がいるが、はっきりと姿は見えない。
アダムズという名の、修道女のような服を着た中年のお手伝いが、「今夜は遅いので、お泊り下さい」と言う。
そこへ、自家用ヘリで、偉そうな毛皮のコートを着た二組の夫婦が到着。
ビートは、通された部屋でシャワーを浴びていた。
お湯が猛烈に熱い。
しかし、止めようとしても止まらない。
焦ったビートは、シャワー室から飛び出し、割れたガラスでケガをしてしまう。
この館は、何となく内部が薄暗い。
そして、ニャンコがいっぱいいる。
お手伝い達が集まって、何やら話している。
それによると、この館の主人は、もう長くはないという。
あれ、さっきの初老の紳士は、未だ元気そうだったが。
そうかと思うと、お手伝いが「ご主人はお亡くなりになった」とも言う。
何だか、分からなくなって来たぞ。
そこへ、チリチリ・パーマの男(ロジャー・ダルトリー)が到着。
彼は、世界的なロック・ミュージシャンだ。
「やっと6人、揃ったな。」
???
美女(ヘリで到着した二組の夫婦の中の一人)がプールで泳いでいる。
彼女は水泳選手らしい。
と、泳いでいた彼女が、突然水中から外へ出ることが出来なくなり、死ぬ。
マギーは、館の主人から部屋に呼び出される。
何故か、ピートは来るなと言われる。
マギーが集中治療室のようなところへ連れて行かれると、他の客達も集まっていた。
この館の主人は、重い病で死にかかっているらしい。
ここに呼び出された6人は全員、同じ指輪をしていた。
この指輪が、彼らと主人を結び付けたのだという。
主人は、「私の遺産は君達のものだ」と言う。
主人のベッドには覆いがあるので、姿は見えない。
名前を呼ばれ、マギーがベッドの傍に行くと、突然、中から老人の腕が出て来て、彼女をつかむ。
マギーは、驚いて、その場で気を失ってしまった。
正気を取り戻した彼女は、あまりに気味が悪いので、指輪を外そうとするが、どうしても外れない。
何だか、よく分からないが、要するに、ここの死にかけの主人は遺産を分配したいのだ。
だから、タイトルが「Legacy」なんだな。
外部に連絡しようとしても、電話もつながらない。
だんだん、展開がホラー映画らしくはなって来たぞ。
翌朝、マギーとピートが屋敷を出て行こうとすると、運転手から「昨夜、人が死んだので、警察に足止めされている」と言われてしまう。
突然、ピートは、この屋敷の招待客のオッサンから、ボウガンで狙われる。
マギーとピートは、とにかく、何としても、ここから逃げたい。
ところが、迎えの車は、二人を置いたまま、走り去ってしまった。
二人は、馬を盗んで屋敷から逃げ出す。
町へ出る。
バイクの修理屋では、昨日、壊れたバイクが、修理されずに放置されていた。
彼らは、最初からハメられたんだなと悟る。
停められていた車を奪って逃げる。
だが、どの道を行っても、車は元の場所に戻ってしまう。
まあ、ホラー映画としては、ありがちなパターンかな。
それにしても、なかなか話しが読めない。
この後、マギーとピートは、諦めて屋敷に戻る。
それから、招待客が一人ずつ順番に死んで行く。
マギーに秘密を教えようとした者が死ぬのか。
本作は、不気味だが、怖くはない。
殺害シーンの描写が非常に直接的なのは、『オーメン』の影響だろうか。
で、最後のマギーの手のひら返しが、どうにも納得が行かない(詳細は、本編を見て下さい)。
本作が、ホラー映画としては、いまいちマイナーな位置付けなのも、分かるような気がする。