『ヤング・フランケンシュタイン』

この週末は、ブルーレイで『ヤング・フランケンシュタイン』を見た。

ヤング・フランケンシュタイン [Blu-ray]

ヤング・フランケンシュタイン [Blu-ray]

1974年のアメリカ映画。
フランケンシュタイン』のパロディーで、オリジナルの雰囲気を出すために、モノクロで撮影されている。
監督はメル・ブルックス
コメディの巨匠であるが、作品をちゃんと見たのは今回が初めてのような気がする。
名前は昔から知ってはいたが。
多分、何かの映画を観に行った時に、予告編でも観て知ったのだろう。
「笑い」のツボというのは、おそらく民族によってかなり違っていて、その予告を観た時も、単なるドタバタにしか見えず、全くピンと来なかった。
チャップリンなんかは普遍的な気がするけどね。
主演はジーン・ワイルダー
俺たちに明日はない』にも出ていた。
メル・ブルックス作品の常連らしい。
共演はピーター・ボイル
『タクシー・ドライバー』にも出ていた。
それから、クロリス・リーチマン。
明日に向かって撃て!』にも出ていた。
時代からなのか、みんなチョコチョコとアメリカン・ニュー・シネマに出ているな。
更に、テリー・ガー。
カンバセーション…盗聴…』『未知との遭遇』『トッツィー』にも出ていた。
あと、ジーン・ハックマンがゲストみたいな形で出演しているが、佐村河内守のような長髪とヒゲだったので、全然気付かなかった。
音楽はジョン・モリス
メル・ブルックスとのコンビが多いが、『エレファント・マン』なんかも手掛けている。
オープニングは古典的で悲しげな音楽。
背景はすぐに画と判る古城。
そして、嵐。
フランケンシュタイン伯爵の棺が映し出される。
中にはミイラ化した遺体。
大事そうに抱えているカバンには、どうやら遺言状が入っているらしい。
彼のひ孫であるフレデリック・フロンコンスティンは、アメリカのボルチモアにある医学部で講師をしている。
如何にも神経質そうである。
死人を蘇らせたという祖先のことについて学生から聞かれると、怒り出す。
が、彼は、曾祖父の遺言で、ルーマニアトランシルヴァニアにある屋敷を受け継ぐことになった。
とにかく、全体としてはドリフのコントを皮肉っぽくしたような、変なノリである。
ルーマニアに向かう彼が乗った列車の席は2等であった。
大学教授というのは、それなりに偉いんだね。
彼は、異常なまでに名字の発音(フロンコンスティン)にこだわる。
駅に着くと、ギョロ目でせむしの男アイゴールマーティ・フェルドマン)が出迎えた。
本作は全編を通して、野外でもセット風に作ってあり、『ハウス』みたいである(あちらが真似たのだろうが)。
フランケンシュタイン』のパロディーなので、オリジナルを見ていないと、この雰囲気はよく分からないだろう。
僕は子供の頃、テレビで放映していたのを見たような気がするが、よく覚えていない。
で、この若きフロンコンスティン博士は、爺さんの実験を再現しようとするんだな。
バカバカしいと言ってしまえばそれまでなのだが、まあ面白い。
一応設定は現代(撮影当時)なのだが、わざと古風に作っている。
登場人物はみんな濃い。
ナチスっぽい義手の警官が、とりわけ印象的であった。
こういったコメディーを一々解説するのは無粋なので、今回はこの辺で止めておく。