『ロビンソン・クルーソー』を原書で読む(第18回)

(テキスト20ページ、1行目〜)

At the same time I had found some powder of my master's in the great cabin, with which I fill'd one of the large bottles in the case, which was almost empty; pouring what was in it into another: and thus furnished with every thing needful, we sail'd out of the port to fish:

at the same time 同時に
find(他)(〜を)(偶然)見つける、ふと見つける ・find A in B Bの中にAを見つける
powder(名)火薬
my(代)私の
cabin(名)(客船の)客室
with(前)(材料・中身を表わして)〜で ・fill A with B AにBを満たす
which(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)(主格・目的格の場合)そしてそれは(を)
fill'd→filled
fill(他)(容器・場所などを)いっぱいにする、満たす ・fill A with B AにBを満たす
one(代)(単数形で)(特定の人(もの)の中の)一つ、1個、一人 ・one of 〜の一つ
almost(副)(形容詞・副詞を修飾して)だいたい、ほとんど
pour(他)(通例副詞句を伴って)(液体などを)注ぐ、つぐ、流す ・pour A into B BにAを注ぐ
what(代)(関係代名詞)(〜する)もの(こと)(which、who、thatなどと異なり、意味上先行詞を含む関係代名詞で名詞節を導く)
another(代)もう一つのもの、もう一人の人
thus(副)このように、かように
furnish(他)(必要物を)(場所などに)備え付ける(しばしば受身)(with)
needful(形)必要な、欠くべからざる
sail'd→sailed
sail(自)(通例副詞句を伴って)(船・人が)帆走する、航海する
out of(前)〜の中から外へ、〜の外へ
port(名)港
fish(自)魚を捕らえる、釣りをする

The castle which is at the entrance of the port knew who we were, and took no notice of us; and we were not above a mile out of the port before we hal'd in our sail, and set us down to fish:

castle(名)(堅固な)砦
which(代)(関係代名詞)(制限的用法で)〜する(した)(もの、事)(通例「もの」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)
entrance(名)入り口 ・at the entrance 入り口で
know(他)(〜を)知る、知っている、(〜が)わか(ってい)る(+wh.)
take notice of 〜 〜に注意する、気づく ・take no notice of 〜を気に留めない
no(形)(複数名詞、不可算の名詞の前に用いて)どんな(少しの)〜もない
not(副)(述語動詞・文以外の語句を否定して)〜でなく
above(前)(基準・数量など)〜を超える(て)
mile(名)マイル(距離の単位/1760 yards、約1.6km)
before(接)〜より前に、(〜する)に先だって、〜しないうちに
hal'd→haled
hale(他)強く引く、引っ張り出す
in(副)(運動・方向を表わして)中に(へ)、内に(へ)
set down(もの・人などを)下に置く

The wind blew from the N.NE. which was contrary to my desire; for had it blown southerly I had been sure to have made the coast of Spain, and at least reach'd to the Bay of Cadiz; but my resolutions were, blow which way it would, I would be gone from that horrid place where I was, and leave the rest to fate.

blow(自)(風が)吹く ・a wind blows from 〜風が吹く
NNE(略)north-northwest(名)(the 〜)北北東(略 NNE)
contrary to 〜 〜に反して
desire(名)(通例修飾語を伴って/通例単数形で)望みのもの ・one's desire 希望、望み
for(接)(通例コンマ、セミコロンを前に置いて、前文の付加的説明・理由として)という訳は〜だから
it(代)(非人称動詞(impersonal verb)の主語として)(特にさすものはなく、従って訳さないで文の形式的主語となる)
blow(自)(しばしばitを主語とし、通例副詞句を伴って)(風が)吹く
southerly(副)(風が)南から
sure(形)きっと(〜)して ・be sure to do きっと〜する
make(他)(〜に)(なんとか)着く
coast(名)(大陸・大きな島などの)海岸、沿岸 ・the coast of 〜の沿岸
Spain(名)スペイン(ヨーロッパ南西部、イベリア半島の大部分を占める王国/首都Madrid)
at least (前言より正確に言い直して)少なくとも
reach'd→reached
reach(自)(副詞句を伴って)(目・ものなどが)(〜に)達する、及ぶ、届く(to)
bay(名)(小)湾、入り江
Cadiz カディス/スペイン南西部Andalusia自治州の県/その県都、大西洋のカディス湾に臨む港町/紀元前1100年ごろフェニキア人の植民地として建設/16-18世紀アメリカとの貿易の拠点
resolution(名)決意、決心
which(形)(疑問形容詞)どちらの、どの、いずれの
way(名)(単数形で)方向、方面(通例前置詞なしで副詞句になる) ・Which way is the wind blowing? 風向きはどちらですか。
would(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(現在または未来の事柄について帰結節で無意志の仮定を表わして)〜(する)だろう
would(助動)(現在または未来の事柄について帰結節で意志の仮定を表わして)〜するつもりなのだが
gone(形)(人が)いなくなった、行ってしまった
horrid(形)恐ろしい、いまわしい
where(副)(関係副詞)(制限的用法で)〜する、〜した(場所、場合など)(「場所」「場合」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)
leave(他)(副詞句を伴って)(人に)(もの・判断などを)任せる、預ける、託す(to)
rest(名)(the 〜)残り、残余
fate(名)運命、宿命

After we had fish'd some time and catcht nothing, for when I had fish on my hook, I would not pull them up, that he might not see them; I said to the Moor, this will not do, our master will not be thus serv'd, we must stand farther off:

after(接)(〜した)後に(で)、〜してから
fish'd→fished
fish(自)魚を捕らえる、釣りをする
time(名)(またa 〜)(ある一定の長さの)期間、間
catcht→caught
when(接)〜する時に、〜時(時を表わす副詞節をつくる)
hook(名)(魚釣り用の)かぎ針
would(助動)(過去の意志・主張・拒絶を表わして)(どうしても)〜しようとした
pull up(〜を)引っ張り上げる
that(接)(副詞節を導いて)(目的を表わして)〜するように、〜せんがために(that節の中でmay(might)を用いるのは形式ばった表現)
might(助動)(時制の一致により副詞節中で)〜するために、〜できるように
see(他)(〜が)わかる、(〜に)気づく
say(他)(人に)(〜と)言う、話す、述べる、(言葉を)言う(+to 代名)(+引用)
Moor(名)ムーア人(アフリカ北西部に住む)
will(助動)(話し手の推測を表わして)〜だろう
do(自)よろしい、けっこうである ・This won't do. それはだめだ(いけない)。
our(代)我々の、私たちの
thus(副)だから、従って
serv'd→served
serve(他)(人に)仕える、奉任する ・serve a master 主人に仕える
stand off(岸・危険個所などから)離れている
farther(副)(farの比較級)(距離・空間・時間が)さらに遠く、もっと先に

He thinking no harm agreed, and being in the head of the boat set the sails; and as I had the helm I ran the boat out near a league farther, and then brought her to as if I would fish; when giving the boy the helm, I stept forward to where the Moor was, and making as if I stoopt for something behind him, I took him by surprise with my arm under his twist, and tost him clear over-board into the sea; he rose immediately, for he swam like a cork, and call'd to me, begg'd to be taken in, told me he would go all over the world with me; he swam so strong after the boat that he would have reach'd me very quickly, there being but little wind; upon which I stept into the cabin, and fetching one of the fowling-pieces, I presented it at him, and told him, I had done him no hurt, and if he would be quiet I would do him none; but said I, you swim well enough to reach to the shore and the sea is calm, make the best of your way to shore, and I will do you no harm, but if you come near the boat I'll shoot you thro' the head; for I am resolved to have my liberty; so he turn'd himself about and swam for the shore, and I make no doubt but he reach'd it with ease, for he was an excellent swimmer.

think(他)(〜を)(〜だと)思う、みなす(+目+補)
harm(名)(精神的・肉体的・物質的な)害、傷害、危害 ・no harm 無害
head(名)(船の)船首
set sail 帆を揚げる
as(接)(時を表わして)〜しながら
helm(名)舵の柄、舵輪
run(他)(人・馬などを)走らせる
out(副)(船など)陸を離れて、沖へ(出て)
near(副)ほとんど
league(名)リーグ(昔の距離の単位/英米では約3マイル)
then(副)(しばしばandを伴って、前に続くことを示して)それから、その後で
bring to(船を)止める
as if まるで〜であるかのように
give(他)(人に)(ものを)与える、あげる(+目+目)
stept→stepped
step(自)(副詞句を伴って)一歩踏み出す ・step forward 前進する
where(副)(関係副詞)(先行詞を含む関係副詞用法で)〜する所
make as if to do(〜するような)ふりをする
stoopt→stooped
stoop(自)かがむ
take 〜by surprise(人の)不意を襲う、(人に)不意打ちを食わせる
with(前)(道具・手段を表わして)〜を用いて、〜で
his(代)彼の
twist(名)(古)(人体・木の枝などの)また、分岐
tost(動)tossの過去形・過去分詞
toss(他)(副詞句を伴って)(ものを)ぽいと投げる、ほうる ・toss A into B AをBの中に投げる
clear(副)(〜から)(完全に)離れて
overboard(副)船外に、(船から)水中に
rise(自)浮かび上がる
immediately(副)直ちに、即座に、早速
cork(名)コルク(コルクガシの外皮)
call'd→calle
call(自)(人に)叫ぶ(to)
begg'd→begged
beg(他)(〜を)頼む、懇願する、(〜してほしいと)願う(+to do)
take in(ものを)(中に)取り入れる
tell(他)(人に)(〜を)話す、告げる、語る、言う、述べる(+目+that)
would(助動)(時制の一致により従属節内でまた間接話法で用いて)(意志未来を表わして)〜しよう
all over the world 世界中で
go with 〜 〜と一緒に行く、〜に同行する
so(副)(程度・結果を表わして)(so 〜 that 〜で)(順送りに訳して)非常に〜なので
strong(副)強く、力強く、猛烈に、途方もなく
after(前)(目的・追求を表わして)〜のあとを追って、〜を求めて
that(接)(副詞節を導いて)(so 〜 thatの形で程度・結果を表わして)(非常に)〜なので、〜(する)ほど
reach'd→reached
there(副)(thereは形式上主語のように扱われるが、動詞の後に通例不特定のものや人を表わす主語が続く/「そこに」の意味はなく、日本語ではthere isで「〜がある」の意になる)(beを述語動詞として)
but(副)ただ、ほんの、〜だけ
little(形)(不可算の名詞を修飾して)(aをつけないで否定的用法で)少ししかない、ほとんどない(⇔much)
on(前)(基礎・原因・理由・条件などを表わして)〜に基づいて、〜による
which(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)(先行する句・節・文またはその内容を受けて)
step(自)(副詞句を伴って)(近い距離を)歩く、進む、行く ・step into 〜の中に入る
fetch(他)(ものを)取って(取りに)くる、(人を)呼んで(呼びに)くる
fowling(名)野鳥狩り、鳥撃ち、鳥猟
piece(名)銃、砲
present(他)(武器などを)(〜に)ねらいをつける、向ける(at)
at(前)(方向・目標・目的を表わして)〜を(ねらって)、〜に(向かって)
do(他)(〜に)(利益・損害などを)与える、もたらす(+目+目)
hurt(名)損害、損失 ・do hurt to 〜を傷つける
would(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(主語の意志を表わす条件節で)もし〜する意志さえあれば
none(代)(no+先行名詞に代わって)少しも(決して)〜ない
well(副)上手に、うまく
enough(副)(形容詞・副詞の後に置いて)(〜するに)足るだけ、十分 ・〜 enough to 〜にも〜する
shore(名)(海・湖・川の)岸
calm(形)(海・天候など)(波やあらしなどがなく)穏やかな、静かな
make one's way 進む、行く
best(名)(the 〜/単数扱い)いちばんよいもの(こと、部分) ・the best of 〜 申し分のない〜
your(代)あなた(たち)の、君(ら)の
will(助動)(意志未来を表わして)(1人称の主語に伴い、発話時の話者の意志を表わし、約束・諾否・主張・選択などを示して)〜するつもりである、〜しようと思う
near(前)(場所・時間などを表わして)〜の近くに、〜に近く
shoot(他)(人・ものを)撃つ、撃ち殺す
thro'(古)=through
resolved(形)(〜しようと)決心して、断固として ・be resolved to do 〜しようと決心している
liberty(名)(束縛のない)自由
so(接)(等位接続詞として)そこで、それで、〜ので
turn'd→turned
turn about 振り向く
himself(代)(再帰的に用いて)(再帰動詞の目的語に用いて)
for(前)(目的地・行き先を表わして)〜へ向かって、〜へ行くために(の)
make(他)(目的語に動作名詞を伴って、動詞と同じ意味をなして)(〜を)する、行なう(同じ意味の動詞より、この表現のほうが1回だけの行為であることが強調される)
but(前)(no one、nobody、none、nothing、anythingやall、every one、またwhoなどの疑問詞などのあとに用いて)〜のほかに(の)、〜を除いて(た)
reach'd→reached
with(前)(様態の副詞句を導いて)〜を示して、〜して
ease(名)困難のないこと、容易さ、平易 ・wth ease 容易に、楽々と
excellent(形)優れた、一流の、すばらしい
swimmer(名)泳ぐ人、泳者

I could have been content to ha' taken this Moor with me, and ha' drown'd the boy, but there was no venturing to trust him:

could(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(could have+過分で/過去の事実に反対の仮定の帰結節に用いて)〜できただろうに
content(形)(一応)満足して ・be content to do 〜に満足している
ha'→have
take(他)(副詞句を伴って)(ある場所から他へ)持っていく、連れていく ・take A with B AをBと一緒に連れていく
drown'd→drowned
drown(他)(人・水が)(人・動物を)おぼれ死にさせる、溺死させる
there(副)(there is no+doingで)〜することはできない
no(形)(主語・目的語になる名詞の前に用いて)(there is no 〜ingで)〜することはできない
venture(他)思い切って(〜)する(+to do)
trust(他)(人・物事を)信用する、信頼する、信任する

When he was gone I turn'd to the boy, who they called Xury, and said to him, Xury, if you will be faithful to me I'll make you a great man, but if you will not stroak your face to be true to me, that is, swear by Mahomet and his father's beard, I must throw you into the sea too; the boy smil'd in my face, and spoke so innocently that I could not mistrust him; and swore to be faithful to me, and go all over the world with me.

turn'd→turned
turn(自)(通例副詞句を伴って)(〜の方に)向く、振り向く、振り返る(to)
who(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)そしてその人は
call(他)(人を)(〜と)呼ぶ、称する(+目+補)
faithful(形)忠実な、信義に厚い、誠実な ・be faithful to 〜に忠実だ
make(他)(〜を)(〜に)する(+目+補)
great(形)(能力・価値・重要性など)偉大な、すぐれた、卓越した ・a great man 偉人
stroak→stroke(他)(〜を)なでる、なでつける、さする
true(形)忠実な、誠実な ・be true to 〜に忠実な
that is すなわち
swear(自)誓う、宣誓する ・swear by 〜にかけて誓う
Mahomet=Muhammad(名)ムハンマドマホメット(570?-632/イスラム教の始祖)
beard(名)あごひげ
smil'd→smiled
in(前)(場所・位置・方向などを表わして)〜の方に(へ、から)
innocently(副)無邪気に、何くわぬ顔で
could(助動)(過去形の主節の時制の一致により従属節中のcanが過去形に用いられて)〜できる、〜してよい
mistrust(他)(〜を)信用しない
swear(他)(〜を)誓う、宣誓する(+to do)
【参考文献】
Robinson Crusoe (Penguin Classics)』Daniel Defoe・著
ロビンソン・クルーソー (河出文庫)』武田将明・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)
リーダーズ・プラス』(研究社)
新英和大辞典 第六版 ― 並装』(研究社)