『地中海殺人事件』

この週末は、ブルーレイで『地中海殺人事件』を見た。

1982年のイギリス映画。
監督は、『ゴールドフィンガー』『空軍大戦略』のガイ・ハミルトン
脚本は、『フレンジー』『ナイル殺人事件』のアンソニーシェーファー
原作はアガサ・クリスティ
音楽はコール・ポーター
主演は、『クォ・ヴァディス』『スパルタカス』『2300年未来への旅』『ナイル殺人事件』の名優ピーター・ユスティノフ
共演は、『ナック』『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』『ナイル殺人事件』『美しき諍い女』のジェーン・バーキン、『ナイル殺人事件』『フック』『リチャード三世』のマギー・スミス、『史上最大の作戦』『クレオパトラ』『猿の惑星』『ポセイドン・アドベンチャー』のロディ・マクドウォール、『海底二万哩』『北北西に進路を取れ』『ロリータ』『ローマ帝国の滅亡』『戦争のはらわた』のジェームズ・メイソンといったオール・スター・キャスト。
テーマ曲は、ノスタルジックで、品があって、素晴らしい。
最初に、イギリスの荒野で女性の死体が見付かる。
続いて、ロンドンの保険会社で、エルキュール・ポアロピーター・ユスティノフ)が、模造宝石に保険を賭けようとしたホレス卿の調査を依頼される。
ポアロが彼に会うと、「結婚の約束をした女優のアリーナ(ダイアナ・リグ)に20万ドルの宝石を与えたのだが、彼女が他の男と結婚したので、宝石を取り戻したところ、それが模造品だった」と聞かされる。
当のアリーナはアドレア海の孤島にあるホテルで休暇を過ごす予定なので、ポアロもそこへ行く。
導入は、このくらい。
友人Rから「君のブログを読むと、ストーリーが判ってしまう」と言われたので、詳しいことは省略する。
しかし、大したストーリーはない。
謎解きが主体だ。
以下、一通り登場人物が紹介される。
登場人物は結構多いので、最初は把握するのが結構面倒。
地中海の景色はキレイだ。
そして、こんなところに遊びに来られるのは金持ちばかりだから、衣装も偉そうである。
ジェーン・バーキンは体調の悪そうな役で、元気がない。
表情によって、ハッとするほど、シャルロット・ゲンズブールに似ている時がある(親子なので、当たり前)。
女の争いとか、痴話ゲンカが繰り広げられる。
ロディ・マクドウォールは、チンパンジーみたいな顔のオカマ。
ジェームズ・メイソンの髪の毛が薄くなっていて、ビックリした。
話しはなかなか展開しない。
途中、ウジ虫だらけのウサギの死骸が出て来る。
これがリアルで、エグイ。
で、女優のアリーナが死亡した。
人造宝石が彼女の死体のそばで見付かる。
これで、ようやく最初と話しがつながった。
本編とは関係ないが、このブルーレイは字幕がヒド過ぎる。
日本人が作ったんじゃないのでは、とさえ思えて来る。
「気違い病院」「つんぼ」って、現代において字幕の翻訳に使って良い言葉なのだろうか。
いつも思うのだが、アガサ・クリスティのミステリーは、話しが出来過ぎである。
本作でポアロが解き明かす様な方法では到底、実際に殺人を犯せるとは思えないのだが。
1983年洋画興行収入10位。
ちなみに、洋画の1位は『E・T』、邦画の1位は『南極物語』である。
洋・邦とも、記録破りのヒットが生まれた年なんだな。