『続エマニエル夫人』

この週末は、ブルーレイで『続エマニエル夫人』を見た。

1975年のフランス映画。
監督はフランシス・ジャコべッティ。
音楽は、『男と女』ある愛の詩』のフランシス・レイ
主演は、前作に引き続きシルヴィア・クリステル。
哀愁の漂ったテーマ曲。
前作もそうだが、このシリーズは、音楽だけは素晴らしい。
中国のどこかの港から、香港へ向かう豪華客船に乗るエマニエル夫人(シルヴィア・クリステル)
1等を予約したのに、何故か相部屋に通される。
どうやら、代理店に騙されたようだ。
昔の中国には(今でも?)、こういった詐欺行為が横行していたようだ。
相部屋で白人女性と出会う。
彼女も、やはり騙されたとか。
どうでも良いが、アフレコが下手なのか、セリフと口の動きが合っていない。
それにしても、白人は偉そうである。
前作でもそうだったが、アジア蔑視が随所に見られる。
エマニエルは船長にクレームを付けに行くが、いきなり誘惑される。
しかし、彼女にもプライドが。
女性ばかりの相部屋では、みんな裸で寝ている。
エマニエルの隣の寝床の白人女性は、16歳の時にマカオで女3人に犯されたと話す。
で、エマニエルとレズ。
港に着いた。
昔の中国は、本当に貧しそうである。
街の雰囲気も猥雑だ。
エマニエルはタクシーに乗り、豪邸へ。
そして、夫のジャンと再会。
ジャンは外交官で、香港に赴任したのであった。
彼は、召使いのアジア女にヒゲを剃らせている。
その女を押しのけて、イチャつくエマニエル。
風呂場へ行くと、クリストファーと名乗る白人青年が入浴中だった。
彼のペニスが、何と無修正。
本作が芸術作品かどうかは知らんが、映画に対する規制が随分と緩やかになったものだ。
良いことである。
昔は「芸術かワイセツか」なんて論争が繰り広げられたものだが。
ワイセツ規制なんぞ、とっとと撤廃しろ!
国家権力の横暴は断じて許してはならない!
いかん、また興奮してしまった。
食堂で旦那と葉巻をたしなむエマニエル。
そこへ、旦那の愛人(白人)がやって来る。
この作品のただれた人間関係が、どうにも理解出来ない。
フリー・セックスのおかしな夫婦だよ。
ただ、ちょっとだけエマニエルが彼女への闘争心を表に出す。
今度は、仕事中の旦那の前で、エマニエルがオナニーを見せ付ける。
そのまま、メイク・ラヴ。
バックに流れる音楽は、ひたすらノスタルジック。
音楽は良いんだけど。
エマニエルは四六時中、旦那とイチャついている。
場面変わって、香港の街をクリストファーと歩くエマニエル。
歌舞伎町の危険ドラッグ屋のような、怪しげな薬屋に入る二人。
店員の老婆は、中国なまりの英語を話している。
2階に案内され、更に怪しげな鍼を打たれるエマニエル。
彼女の乳房や唇に鍼が刺さっている。
まるでホラーだ。
この鍼の効果で、エマニエルはエクスタシーを感じている。
クリストファーとファックする妄想を抱きながら、彼の目の前でオナニーする彼女。
変態やね。
今度は、旦那と一緒にグリンウェイ家のパーティーに出席。
中国女が踊っている。
で、エマニエル達は、この家の一人娘アンナマリアと知り合う。
このお嬢ちゃんは、一体幾つなんだろう。
で、エマニエルは、アンナマリアのバレエの練習を見学に行く。
教えているのは、カマっぽい黒人の野郎。
練習が終わるまでの間、2階で待つエマニエル。
何故か、のぞき窓の付いた箱があり、のぞいてみると、まるで秘宝館のようなワイセツなアニメが。
すると、さっきの黒人が背後から近付いて来て、彼女にワイセツな行為を働く。
当時としては、白人と黒人のワイセツ行為は、なかなかスキャンダラスだったのではないだろうか。
エマニエルはアンナマリアとお茶を飲む。
この店のステージでは、裸のムキムキ中国男達が筋肉を見せ付けている。
会話の中味は結局ワイ談。
アンナマリアは、偉い家で育ったバカ娘だということが分かる。
今度は、エマニエルがポロを観に行き、ろくろ首女の東洋風な刺青を全身に彫っている選手とメイク・ラヴ。
続いて、エマニエルと旦那とアンナマリアが、アジア女の泡々マッサージを受ける。
このシーンも完全無修正。
このお嬢ちゃんは未成年じゃないよね。
もし未成年だったら、児童ポルノ法違反で逮捕されてしまう。
前作同様、ファック・シーンを時折はさみながら、その合間は果てしなく空疎なドラマ。
ストーリーなんかないよ。
まあ、香港の怪しい風俗を見られるのは面白いけど。
最後は、3人でバリ島へ遊びに行く。
島民は、まるで土人の様に描かれている。
正に、有色人種蔑視の極みだ。
彼らは、確かに隠し事のない夫婦だけど、これでいいのか?
夫婦で3Pとか、全く理解不能だ。
それにしても、本作公開当時は、白人のキレイな姉ちゃんがエロエロなことをするというので、大変な評判になったんだろうな。
シルヴィア・クリステルは、今見てもスゴイ美人なのは間違いない。
このシリーズのイメージが強過ぎて、そこから最後まで脱却出来なかったが。
この時代だから、当然成人指定だっただろうが。
多くの男性が、おフランスへの憧れを掻き立てたことだろう。
76年の洋画興行収入5位(1位は『ジョーズ』)。
ちなみに、邦画の1位は『続・人間革命』。
余談だが、S価学会の動員力はスゴイ。
I田D作先生の師匠が「大霊界」だよ。
これは冒涜じゃないのかね。
まあ、どうでもいいが。