『ダイヤモンドは永遠に』

この週末は、ブルーレイで『ダイヤモンドは永遠に』を見た。

1971年のイギリス映画。
『007』シリーズ第7作。
監督は、『ゴールドフィンガー』『空軍大戦略』『ナバロンの嵐』『地中海殺人事件』のガイ・ハミルトン
原作は、『007』シリーズ、『チキ・チキ・バン・バン』のイアン・フレミング
製作は、『007』シリーズ、『空軍大戦略』のハリー・サルツマン、『007』シリーズ、『チキ・チキ・バン・バン』のアルバート・R・ブロッコリ
脚本は、『007』シリーズのリチャード・メイボーム
音楽は、『007』シリーズ、『真夜中のカーボーイ』『キングコング(1976)』『ザ・ディープ』『愛と哀しみの果て』のジョン・バリー
主題歌は、『ゴールドフィンガー』のシャーリー・バッシー。
プロダクション・デザインは、『007』シリーズ、『博士の異常な愛情』『チキ・チキ・バン・バン』『バリー・リンドン』のケン・アダム。
メインタイトル・デザインは、『007』シリーズ、『シャレード』のモーリス・ビンダー
主演は、『史上最大の作戦』『007』シリーズ、『マーニー』『遠すぎた橋』『アンタッチャブル』のショーン・コネリー
彼のジェームズ・ボンド復帰作である。
共演は、『007は二度死ぬ』『ロッキー・ホラー・ショー』のチャールズ・グレイ、『チャイナタウン』のブルース・グローヴァー、『第三の男』『007』シリーズのバーナード・リー、『007』シリーズ、『チキ・チキ・バン・バン』のデスモンド・リュウェリン、『ロリータ』『007』シリーズのロイス・マクスウェル、『2001年宇宙の旅』のエド・ビショップ。
ユナイテッド・アーティスツ
テクニカラーシネスコ
例のテーマ曲が流れる。
和室。
ジェームズ・ボンドショーン・コネリー)登場。
「ブロフェルドはどこだ?」
痛め付けられる日本人。
許し難い。
今度はカイロへ。
一方、ブロフェルド(チャールズ・グレイ)は整形を繰り返していた。
整形の型取り(?)用の粘土(?)のようなものが大量に入った風呂。
ボンドはブロフェルドをその中に沈める。
勝利。
毎回恒例の、最初の短いお芝居。
シャーリー・バッシーが歌う甘美なテーマ曲が流れる。
ブロフェルドが死んだので、ボンドはダイヤモンドの密輸事件を扱うようにイギリス秘密情報部の上官M(バーナード・リー)から命じられる。
何でも、南アフリカから発掘される大量のダイヤモンドが盗難され、何者かによって密輸され、闇市場にも出ずに消失しているという。
地味な任務だが、渋々引き受けるボンド。
ボンドは、酒には詳しく、利き酒が出来る(これが、見事にラストの伏線になっている)。
まあ、ウイスキーはブラック・ニッカしか飲まない僕には、到底無理な芸当だ。
しかし、そんなボンドも、ダイヤモンドの知識はほとんど持ち合わせていない。
世界のダイヤモンドの8割は南アフリカ産である。
貧しい作業員がダイヤを盗んだりするのは日常茶飯事らしい。
そして、今やダイヤ絡みで人がどんどん死んでいた。
実行犯は、見るからに怪しい二人組の男。
ボンドは、密輸業者のピーター・フランクスという男になりすまして、オランダへ行く。
すると、先の怪しい二人組がオランダにいる。
ちなみに、この男が持っているカメラはニコンだ。
どうでもいいが、オランダなのに、セリフは英語である。
で、ボンドはピーター・フランクスとのフリをして、ティファニー・ケイス(ジル・セント・ジョン)という女に接触する。
ティファニーは、グラスに着いたボンドの指紋を秘かに照合するが、何故か見事にフランクスと一致する。
まあ、例によって、指紋をすり替えたのであるが(そんなこと出来るか!)。
ボンドは、ティファニーから5万カラットのダイヤをロスへ運ぶように頼まれる。
そこへ、本物のピーター・フランクスがやって来る。
エレベーターの中でボンドと対決。
ボンドが勝利したところへ、ティファニーがやって来る。
ボンドは、とっさに機転を利かせて自分の身分証をフランクスの懐に入れ、「ジェームズ・ボンド」を殺したことにする。
つまり、見事にフランクスとボンドは入れ替わった訳だ。
ボンドは、フランクスの遺体にダイヤを隠し、「これは兄です」と偽って飛行機に載せ、ロスへ向かう。
飛行機には、またもや例の二人組が乗っている。
で、ボンドはアメリカに着き、兄(実はフランクス)の棺(ダイヤ入り)と共に、霊柩車に乗ってネバダへ向かう。
遺体の消化管の中にはダイヤが詰まっている。
葬儀屋へ着いた。
兄の遺体を火葬し、骨壷に納めたと言われるボンド。
しかし、葬儀屋から渡された骨壷には、ダイヤが詰まっている。
またも例の二人組が現れ、殴られるボンド。
今度は、ボンドが棺に入れられて、火葬されそうになる。
絶体絶命の危機!
棺の中でボンドは目覚める。
さあ、どうする?
と思いきや、棺は引き出された。
ボンドの運んだダイヤは全部模造品であり、本物はどこかを聞き出すために、火葬が止められたのである。
やれやれ。
「本物はカネと交換だ」とボンド。
今度は、「ホワイト・ハウス」というナイト・クラブに舞台が移る。
ジェイディ・トリーというベテラン・コメディアンのショーが行われている。
そこへ、また例の二人組が現れる。
彼らは、ジェイディ・トリーを殺害する。
一体、何人殺せば気が済むのか。
ギャンブルをするボンド。
たちまち5万ドルの勝利。
隣りにいたプレンティ・オトゥール(ラナ・ウッド)という色っぽい女が、ボンドに接近。
部屋で抱き合うボンドとプレンティ。
すると、先の葬儀屋の連中が部屋で待ち伏せしていた。
プレンティは男達に窓から落とされ、男達が逃げた後、奥の部屋には、何故かティファニーがいた。
そして、ボンドとティファニーは抱き合う。
一体、何なんだ。
ティファニーはボンドに「ダイヤを山分けして、一緒に逃げましょう」と持ち掛けられる。
ボンドは、「ブツはサーカスの会場で渡す」と言う。
で、今度はサーカスの会場へ。
ティファニーは、水風船ゲームでヌイグルミを獲得する。
お化け屋敷にティファニーが入ると、「黒人女性がゴリラに変身する」という見世物をやっている。
何と差別的な!
今では絶対に許されないだろう。
だが、肝心のボンドには待ちぼうけを食わされた。
ミス・ケイスは、怒ってボンドの基を尋ねる。
「あなたは何者なの?」
何か、ここまで書いて、面倒になって来た。
よく分からん話しだ。
要するに、いつの間にかダイヤモンドは消えていた。
ホワイト・ハウスのオーナーであるウィラード・ホワイト(ジミー・ディーン)の片腕バート・サクスビー(ブルース・キャボット)の仕業らしい。
しかも、ダイヤが持ち込まれたのは、ホワイトの工場であった。
ボンドは、サクスビーの車の後ろに潜んで、工場へ向かう。
その後を追うティファニーの車。
砂漠の真ん中に巨大な秘密工場がある。
ボンドはそこへ侵入したが、部外者だとバレて追われるハメに。
何故か展示されていた月面車に乗って逃走。
さすが月面車だけあって、岩だらけのデコボコ道をよく走ると思っていたら、実際の撮影中には故障が頻発したのだとか。
派手なカー・チェイスの末、何とか待機していたティファニーの車に乗って逃げ延びるボンド。
見ている分にはいいのだが、こうして文章にすると、かなりダラダラした印象だな。
この後、ボンドはホワイトの事務所に潜入して、捕らえられてしまう。
そして、明らかになったのは、黒幕は何とブロフェルドだったということだ。
最初にボンドが殺したと思ったのは、替え玉だったんだな。
さあ、これからどうなる?
話しのスケールは大きいんだけど、全体に説明不足で、どうも展開がよく分からない。
クライマックスの石油基地のシーンなんか、派手な爆発がたくさんあって、手に汗握る。
CGがない時代だから、これを撮るのは大変だっただろう。
最後は、人類滅亡寸前まで行くんだけどね。
1972年洋画興行収入2位(ちなみに、1位は『ゴッドファーザー』)。