『クリスマス・キャロル』を原書で読む(第5回)

(テキスト4ページ、1行目~)

‘Bah!’ said Scrooge, ‘Humbug!’

bah(間)ふふん、ばかな(軽蔑を表わす)
say(他)(人に)(~と)言う、話す、述べる、(言葉を)言う(+引用)
Scrooge スクルージ(Dickens, A Christmas Carolの主人公/守銭奴だったが、クリスマスの精霊の導きで改心し、人から愛される慈悲深い人物になる)
humbug(間)ばかな!、くだらない!

He had so heated himself with rapid walking in the fog and frost, this nephew of Scrooge’s, that he was all in a glow; his face was ruddy and handsome; his eyes sparkled, and his breath smoked again.

so(副)(程度・結果を表わして)(so ~ that ~で)(順送りに訳して)非常に~なので~
heat(他)(人を)興奮させる、憤慨させる
himself(代)(再帰的に用いて)(一般動詞の目的語に用いて)
with(前)(様態の副詞句を導いて)~を示して、~して
rapid(形)(行動が)すばやい、敏速な
walking(名)歩き方
in(前)(環境を表わして)~の中で(を)・in the snow 雪の中を
fog(名)(濃い)霧、濃霧
frost(名)霜、霜柱
nephew(名)甥(おい)(配偶者の兄弟・姉妹の息子もさす)
that(接)(副詞節を導いて)(so ~ thatの形で程度・結果を表わして)(非常に)~なので、~(する)ほど
all(副)まったく、すっかり
in a glow ほてって、真っ赤に焼いて
his(代)彼の
face(名)顔色、顔つき
ruddy(形)(人・顔など)健康で赤い、血色のよい
handsome(形)(男が)顔立ち(容姿)の整った、男性的でりりしい、ハンサムな
sparkle(自)(宝石・才気などが)きらめく、きらきら光る、輝く(=glitter)・Her eyes sparkled with joy. 彼女の目は喜びで輝いた。
breath(名)息、呼吸
smoke(自)湯気が立つ、蒸発する

‘Christmas a humbug, uncle!’ said Scrooge’s nephew.

humbug(名)見かけだけのもの

‘You don’t mean that, I am sure?’

don't do notの短縮形
mean(他)(~の)つもりで言う
that(代)(指示代名詞)(前に言及しているか、場面上了解されている物事をさして)そのこと
sure(形)確信して(⇔unsure)(+that)

‘I do,’ said Scrooge.

do(自)(代動詞としてbe以外の動詞の反復を避けるのに用いて)(返事の文で)

’Merry Christmas! What right have you to be merry? what reason have you to be merry? You’re poor enough.’

merry(形)笑い楽しむ ・Merry Christmas! クリスマスおめでとう。
what(形)(疑問形容詞)何の、何という、どんな、いかほどの
right(名)(法的・政治的な)権利 ・have a right to do ~する権利がある
have(他)(しばしば目的語に形容詞用法のto不定詞を伴って)((~すべき(できる))用事・時間などを)もっている、与えられている
reason(名)理由、わけ ・have a reason to do ~する理由がある
you're you areの短縮形
enough(副)(形容詞・副詞の後に置いて)(しばしば皮肉の意をこめて)まずまず、まずどうやら ・It's bad enough. かなり悪い、相当ひどい。

‘Come, then,’ returned the nephew gaily.

come(自)(間投詞的に用いて、いらだち、誘い・督促・再考などを表わして)さあ、これ(=come on)
then(副)(通例文頭または文尾に用いて)それなら、(それ)では
return(他)(~に対して)(返事を)する、答える(+引用)
gaily(副)陽気に、愉快に

‘What right have you to be dismal? what reason have you to be morose? You’re rich enough.’

dismal(形)(気分など)憂鬱な、暗い
morose(形)気難しい、不機嫌な

Scrooge having no better answer ready on the spur of the moment, said, ‘Bah!’ again; and followed it up with ‘Humbug.’

have(他)(~を)(~の位置・状態に)保つ、保っておく(+目+補)
better(形)(goodの比較級)(~より)いっそうよい(⇔worse)
on the spur of the moment 時のはずみで、出来心で、とっさに(on(an)impulse)
follow up(~に)(~で)追いうちをかける(with)
with(前)(道具・手段を表わして)~を用いて、~で

‘Don’t be cross, uncle!’ said the nephew.

don't do notの短縮形
cross(形)(人に)腹を立てて(=annoyed)

‘What else can I be,’ returned the uncle, ‘when I live in such a world of fools as this? Merry Christmas! Out upon merry Christmas! What’s Christmas time to you but a time for paying bills without money; a time for finding yourself a year older, but not an hour richer; a time for balancing your books and having every item in ’em through a round dozen of months presented dead against you? If I could work my will,’ said Scrooge indignantly, ‘every idiot who goes about with “Merry Christmas,” on his lips, should be boiled with his own pudding, and buried with a stake of holly through his heart. He should!’

what(代)(疑問代名詞)(不定数量の選択に関して用いて)何、どんなもの(こと)、何もの、何事/(補語の場合)/(主語の場合)
can(助動)(可能性・推量を表わして)(疑問文で)~はずがあろうか、いったい~だろうか
when(接)~する時、~時(時を表わす副詞節をつくる)
live(自)住む(場所を表わす副詞句を伴う)(in)
such(形)(種類・範囲を表わして)(such ~ asで)~のような
world(名)(通例単数形で/通例修飾語を伴って)人の世、この(あの)世
fool(名)ばか者(=idiot)
as(代)(関係代名詞)(such、the sameまたはasを先行詞に含んで、制限的に用いて)~のような
this(代)(指示代名詞)(すぐ前に言われたことをさして)こう、こういう、このこと
out(間)(嫌悪・非難などの発声)けしからん ・Out upon Christmas! クリスマスなんてくそくらえ!
on(前)(不利益を表わして)~に対して
what's what isの短縮形
Christmastime(名)クリスマス季節(クリスマス前後の時期/12月半ばごろから正月過ぎまで)
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~にとっては、~には
but(副)ただ、ほんの、~だけ
time(名)(特定の)時、時期
for(前)(目的・意向を表わして)~のために、~を目的として
pay(他)(人に)(報酬を)支払う、(借金を)弁済する
bill(名)勘定書き、請求書、つけ ・pay a bill 勘定を払う(取り立てる)
money(名)金(かね)
find(他)(~が)(~であると)知る、感じる、わかる(+目+補)
yourself(代)(再帰的に用いて)あなた自身を(に)/(一般動詞の目的語に用いて)
year(名)(数詞の後で)~歳
not a ~ ただ一人(ひとつ)の~も~でない(noの強調形)
balance(他)(~を)(差し引きして)清算する ・balance the books 帳簿の貸借を対照する、決算する
your(代)あなた(たち)の、君(ら)の
book(名)(複数形で)帳簿(面)、会計簿
have(他)(~を)(~)してしまう(完了を表わす)(+目+過分)
item(名)個条、項目、条項、種目、品目、細目
in(前)(範囲を表わして)~において、~内で
'em(代)=them
through(前)(経験などの完了を表わして)~を経て、~を終えて、~を使い果たして
round(形)(数・量が)ちょうどの、完全な ・a round dozen ちょうど1ダース
dozen(名)ダース、12(個)(of)
of(前)(分量・内容を表わして/数量・単位を表わす名詞を前に置いて)~の
present(他)(~を)発表する、示す
dead(形)(法律など)無効の、(言語など)すたれた、使われなくなった
if(接)(仮定・条件を表わして)もしも~ならば、~とすれば/(現在の事実に反する仮定を表わす場合)(if節中では過去形を用い(be動詞はwere)、帰結の主節にはwould、shouldなど助動詞の過去形が用いられる)
could(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(現在の事実に反対の条件節、または願望を表わす名詞節に用いて)~できる(なら)
work(他)働かせる
my(代)私の
will(名)(通例one's ~)(人の)望み、願い
indignantly(副)憤然として、腹を立てて
idiot(名)ばか、まぬけ(=fool)
who(代)(関係代名詞)(制限的用法で)~する(した)(人)(通例「人」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)/(主格の場合)
go about 歩き回る
lip(名)(複数形で)(発声器官としての)口
boil(他)ゆでる
pudding(名)プディング(小麦粉などに果実・牛乳・卵などを入れオーブンで焼いたり蒸したりした菓子または料理)
bury(他)(~を)埋める、埋蔵する
with(前)(付帯状況を表わす句を導いて)~して、~したまま、~しながら(名詞の後に前置詞付きの句・副詞・形容詞・分詞などの補足的要素を従える)
stake(名)(標識・支柱などとして地面に突き刺して用いる)くい、棒(=post)
of(前)(材料を表わして)~で(作った)、~から(成る)
holly(名)(植)セイヨウヒイラギ(ヨーロッパ産のモチノキ科の常緑低木/暗緑色の葉と赤い実のついた枝をクリスマスの飾りに用いる)

‘Uncle!’ pleaded the nephew.

plead(他)(苦痛などを)訴える

‘Nephew!’ returned the uncle, sternly, ‘keep Christmas in your own way, and let me keep it in mine.’

sternly(副)厳格に、厳しく、断固として
keep(他)(儀式・習慣などを)行なう、祝う ・keep Christmas クリスマスを祝う
in one's own way それ相応に、それなりに
let(他)(容認・許可を表わして)(命令法で)(人・ものなどに)(~)させてください
in(前)(方法・形式を表わして)~で、~をもって ・in ~ way ~の方法で
mine(代)私のもの(さす内容によって単数または複数扱いとなる)

‘Keep it!’ repeated Scrooge’s nephew.

repeat(他)(言葉を)繰り返す、繰り返して言う、重ねて言う(reiterate)(+引用)

‘But you don’t keep it.’

‘Let me leave it alone, then,’ said Scrooge.

leave ~ alone(通例命令法で)(人・ものを)かまわずに(そのままにして)おく

‘Much good may it do you! Much good it has ever done you!’

do a person good(人(の体)の)ためになる ・Much good may it do you!(反語)それは大いに役に立ってもらいたいものだ(何の役にも立つものか)。
may(助動)(祈願・願望・のろいを表わして)願わくは~ならんことを、~させたまえ(mayは常に主語の前に置く)
ever(副)いつも、常に、始終/(肯定文で)

‘There are many things from which I might have derived good, by which I have not profited, I dare say,’ returned the nephew:

there(副)(thereは形式上主語のように扱われるが、動詞の後に通例不特定のものや人を表わす主語が続く/「そこに」の意味はなく、日本語ではthere isで「~がある」の意になる)/(beを述語動詞として)
from(前)(出所・起源・由来を表わして)~から(来た、取ったなど)
which(代)(関係代名詞)(制限的用法で)~する(した)(もの、事)(通例「もの」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)/(目的格の場合)
might(助動)(仮定法過去)(条件節の内容を言外に含めた主節だけの文で)/(might have+ppで/過去の推量を表わして)~したかもしれない
derive(他)(~を)(他のもの・本源から)引き出す、得る(from)
by(前)(原因を表わして)~のために
profit(自)(~から)利益を得る(by)
I dare say おそらく~だろう、たぶん(that節(thatは常に省略)または文尾に主文と並列に用いる)
【参考文献】
Penguin English Library a Christmas Carol (The Penguin English Library)』Charles Dickens・著
クリスマス・キャロル (角川文庫)』越前敏弥・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)