『ロビンソン・クルーソー』を原書で読む(第121回)

(テキスト123ページ、2行目〜)

Sometimes I fancy'd it must be the Devil; and reason joyn'd in with me upon this supposition:

fancy'd→fancied
fancy(他)(何となく)(〜だと)思う(+that)
must(助動)(当然の推定を表わして)〜にちがいない、〜に相違ない、きっと〜だろう
devil(名)(the Devil)魔王(Satab)(キリスト教では悪の権化または誘惑者とされる/通例割れたひづめ、角、尾を持つとされている)
reason(名)理性、思考力、判断力
joyn'd→joined
join(自)(〜で)(〜と)行動を共にする、一緒になる(with a person)
in(副)(仕事に)参加して、加わって
with(前)(接触・交際・結合などを表わして)〜と
on(前)(関係を表わして)〜について、〜に関する
supposition(名)仮定、推定、推測(=assumption)

For how should any other thing in human shape come into the place?

for(接)(通例コンマ、セミコロンを前に置いて、前文の付加的説明・理由として)という訳は〜だから(=as、since)
how(副)(疑問詞)(理由を尋ねて/しばしばcan(could)を伴って)どうして(まあ)、なぜ(should)
should(助動)(仮定法で)(why、howなどと別に用いて、当然の意を強調して)〜しなければならない、〜して悪いはずがない
any(形)(疑問文・条件節で名詞の前に用いて)(可算の名詞の単数形につけて)何か(どれか)一つの、だれか一人の
in(前)(配置・形状を表わして)〜をなして、〜になって
human(形)人間の(⇔divine、nonhuman)
shape(名)(またa 〜)姿、様子、なり ・in human shape 人間の姿をした
come into 〜 〜に入る

Where was the vessel that brought them?

vessel(名)(通例ボートより大型の)船
that(代)(関係代名詞)(人・ものを表わす先行詞を受けて通例制限用法で)(〜する(である))ところの/(主語として)

What marks was there of any other footstep?

what(形)(疑問形容詞)何の、何と言う、どんな、いかほどの
footstep(名)足跡

And how was it possible a man should come there?

it(代)(形式主語としてあとにくる事実上の主語の不定詞句・動名詞句・that節などを代表して)
man(名)(男女を問わず一般に)人、人間

But then to think that Satan should take human shape upon him in such a place where there could be no manner of occasion for it, but to leave the print of his foot behind him, and that even for no purpose too, for he could not be sure I should see it; this was an amusement the other way; I considered that the Devil might have found out abundance of other ways to have terrify'd me than this of the single print of a foot.

then(副)(しばしばandを伴って、前に続くことを示して)それから、その後で
think(他)(〜と)思う、考える(+that)
that(接)(名詞節を導いて)(〜)ということ/(目的語節を導いて)/(同格節を導いて)/(主語節を導いて)
Satan(名)魔王、サタン(「悪」の擬人化されたもの/ヘブライ語で「敵」という意味で、キリスト教では神に敵対する悪魔の王)
should(助動)(遺憾・驚きなどを表わす主節に続くthat節、またはI'm surprised、I regretなどに続くthat節に用いて)〜する(のは、とは)
take(他)(形・性質などを)とる
on(前)(付着・所持を表わして)〜にくっつけて、〜の身につけて
in(前)(場所・位置・方向などを表わして)〜において、〜で
where(副)(関係副詞)(制限的用法で)〜する、〜した(場所、場合など)(「場所」「場合」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)
there(副)(thereは形式上主語のように扱われるが、動詞の後に通例不特定のものや人を表わす主語が続く/「そこに」の意味はなく、日本語ではthere isで「〜がある」の意になる)(beを述語動詞として)
could(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(現在の事実に反対の仮定の帰結節に用いて)〜できるだろう
no manner of 〜 少しの〜もない
occasion(名)(〜する)理由、根拠(for)
for(前)(cause、reason、ground、motive、foundationなどの後で用いて)〜に対しての、〜すべき
but(前)(no one、nobody、none、nothing、anythingやall、every one、またwhoなどの疑問詞などのあとに用いて)〜のほかに(の)、〜を除いて(た)(=except)
leave(他)(傷跡・感情・疑問などを)残す
print(名)跡、痕跡(of)
his(代)彼の
for(前)(目的・意向を表わして)〜のため、〜を目的として
purpose(名)目的、意図
sure(形)確信して(⇔unsure)(+that)
should(助動)(時制の一致で従節内に用いて/単純未来の場合)〜であろう
this(代)(指示代名詞)(すぐ前に言われたことをさして)こう、こういう、このこと
amusement(名)おかしさ、おもしろさ
other(形)(the 〜)反対の ・the other side of 〜の裏側
way(名)(単数形で)方向、方面(通例前置詞なしで副詞句になる) ・the other way 反対の方向へ
consider(他)(〜を)(〜だと)みなす、考える(+that)
might(助動)(仮定法仮定)(条件節の内容を言外に含めた主節だけの文で)(might have+ppで/過去の推量を表わして)〜したかもしれない
find out(調査などをして)(〜を)見つけ出す、発見する、知る
abundance(名)(an abundance of 〜で)多数(の)、多量(の)
of(前)(分量・内容を表わして/数量・単位を表わす名詞を前に置いて)〜の
way(名)やり方、手段(+to do)
terrify'd→terrified
terrify(他)(人を)恐れさせる、怖がらせる
than(接)(other、otherwise、elseなどを伴って)〜よりほかの、〜よりほかには
single(形)たったひとつ(一人)の、ただ1個の

That as I liv'd quite on the other side of the island, he would never have been so simple to leave a mark in a place where 'twas ten thousand to one whether I should ever see it or not, and in the sand too, which the first surge of the sea upon a high wind would have defac'd entirely:

as(接)(原因・理由を表わして)〜だから、〜ゆえに
liv'd→lived
on(前)(近接を表わして)〜に沿って、〜に ・on both sides 両側に
would(助動)(仮定法(助想法)で用いて)(would have+過分で/過去の事柄について帰結節で無意志の仮定を表わして)〜しただろう
never(副)(notよりも強い否定を表わして)決して〜ない
so(副)(程度を表わして)それ(これ)ほど、そんな(こんな)に、これくらい
simple(形)無知な、愚かな
leave(他)(傷跡・感情・疑問などを)残す
'twas(古)it wasの短縮形
it(代)(it is 〜 that(who、whom、which、etc.)の構文で文の主語・(動詞または前置詞の)目的語・副詞語句を強調して)(このitの次にくるbeの時制は通例は通例clause内の動詞の時制と一致し、clause内の動詞の人称は直前の名詞・代名詞に一致する)
ten(形)(基数の10)10の、10個の、10人の
to(前)(対比を表わして)〜に対して、〜対、〜につき
one(名)(通例無冠詞)1
should(助動)(条件節に用いて実現の可能性の少ない事柄に対する仮定・譲歩を表わして)万一(〜ならば、〜しても)、もしかして〜ということでもあれば(あっても)
ever(副)(条件文に用いて)いつか、いずれ
not(副)(否定の文・動詞・節などの省略代用語として)
sand(名)砂浜
which(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)(主格・目的格の場合)そしてそれは(を)
surge(名)大波、うねり
on(前)(日・時・機会を表わして)〜に
high(形)激しい、強い ・a high wind 激しい風
defac'd→defaced
deface(他)(刻銘などを)摩損する
entirely(副)まったく、完全に

All this seem'd inconsistent with the thing itself, and with all the notions we usually entertain of the subtilty of the Devil.

seem'd→seemed
seem(自)(〜と)見える、思われる、(〜)らしい(通例話し手の推量をこめた見方・判断を示す語で、文法上の主語と判断の主体は一致しないことが多く、時に判断の主体を示すのにto a personを従えることがある)
inconsistent(形)一致しないで、調和しないで(with)
with(前)(一致・調和を表わして)〜と
thing(名)(無形の)こと、事(柄)、事件
itself(代)(強調に用いて同格的に)それ自身、そのもの
all(形)(複数名詞の前に置いて)あらゆる、すべての、みな
notion(名)観念、考え、意見(of)
entertain(他)(感情・意見・希望などを)抱く
of(前)(同格関係を表わして)〜という、〜の、〜である
subtilty(名)(古)=subtlety(名)ずるさ、陰険

Abundance of such things as these assisted to argue me out of all apprehensions of its being the Devil:

such(形)(種類・範囲を表わして)(such 〜 asで)〜のような
as(代)(関係代名詞)(such、the sameまたはasを先行詞に含んで、制限的に用いて)〜のような
these(代)(指示代名詞)これら(のもの、人)(⇔those)
assist(他)(もの・ことが)(〜の)助けとなる、(〜を)助長する、促進する
argue(他)(人を)説いて(〜)させる(out of)
out of(前)(〜の状態)から離れて、〜を脱して
apprehension(名)気づかい、心配、懸念(of)(=anxiety)
its(代)それの、あれの、その

And I presently concluded then, that it must be some more dangerous creature, (viz.) that it must be some of the savages of the main land over-against me, who had wander'd out to sea in their canoes, and either driven by the currents, or by contrary winds, had made the island; and had been on shore, but were gone away again to sea, being as loath, perhaps, to have stay'd in this desolate island, as I would have been to have had them.

presently(副)まもなく、やがて
conclude(他)(〜だと)結論を下す、断定する(+that)
some(形)(不明または不特定のものまたは人をさして)(単数形の可算の名詞を伴って)何かの、ある、どこかの
more(副)(muchの比較級)もっと、いっそう
viz.(副)すなわち(通例namelyと読む)
some(代)(可算の名詞を表わす時には複数扱い、不可算の名詞を表わす時には単数扱い)多少、いくぶん(of)
savage(名)野蛮人、未開人
of(前)(起源・出所を表わして)〜から、〜の
mainland(名)(the 〜)(付近の島や半島と区別して)本土
over-(接頭)次の意味を表わす/「上にある、超す、超過する」
who(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)そしてその人は
wander'd→wandered
wander(自)(副詞句を伴って)放浪(流浪)する、ふらつく
out(副)(船など)陸を離れて、沖へ(出て) ・out at sea 航海中
in(前)(道具・材料・表現様式などを表わして)〜で、〜でもって、〜で作った
their(代)彼ら(彼女ら)の
canoe(名)カヌー(paddleでこぐ小舟)
either(副)(either 〜 or 〜で相関接続詞的に)〜かまたは〜か(どちらでも、いずれかを)
drive(他)(副詞句を伴って)(風が)(〜を)(〜に)吹きやる、(水が)(〜を)(〜に)押し流す
current(名)潮流、海流
or(接)(eitherと相関的に用いて)〜かまたは〜か
contrary(形)逆の、不利な ・a contrary wind 逆風
make(他)(〜に)(なんとか)着く
on shore 陸に、上陸して
go away 立ち去る
again(副)元の所(状態)へ ・go back again 戻って行く
as(副)(通例as 〜 as 〜で、形容詞・副詞の前に置いて)(〜と)同じ程度に、同様に、同じくらい(as 〜 as 〜で前のasが指示副詞、後のasは接続詞)
loath(形)(〜するのが)気が進まないで(+to do)
stay'd→stayed
desolate(形)(土地など)荒れ果てた、住む人もない
as(接)(as 〜 as 〜で同程度の比較を表わして)〜と同じく、〜と同様に、〜のように、〜ほど
have(他)(〜を)経験する、(事故などに)あう

While these reflections were rowling upon my mind, I was very thankful in my thoughts, that I was so happy as not to be thereabouts at that time, or that they did not see my boat, by which they would have concluded that some inhabitants had been in the place, and perhaps have search'd farther for me:

reflection(名)熟考、内省、黙想
rowling→rolling
roll(自)(古)思いめぐらす
on one's mind 考えて、心にあって
my(代)私の
thankful(形)(人が)感謝して、ありがたく思って(+that)
thought(名)(理性に訴えて心に浮かんだ)考え
that(接)(原因・理由を表わして)〜だから、〜のゆえに
so 〜 as to do 〜するほどに〜だ
happy(形)幸運な
not(副)(不定詞・分詞・動名詞の前に置いてそれを否定して)(〜し)ない
thereabouts(副)その辺(近所)に
at(前)(時の一点を表わして)〜に ・at that time あの時は
time(名)(特定の)時、時期
by(前)(判断の尺度・標準を表わして)〜によって、〜に従って
which(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)(先行する句・節・文またはその内容を受けて)
inhabitant(名)(家・場所などの)居住者、住民
search'd→searched
search(自)(副詞句を伴って)(人・ものを)(丹念に)捜す、捜し求める(for)
farther(副)(程度が)さらに進んで
for(前)(獲得・追求・期待の対象を表わして)〜を得るために(の)、〜を(求めて)

Then terrible thoughts rack'd my imagination about their having found my boat, and that there were people here; and that if so, I should certainly have them come again in greater numbers, and devour me; that if it should happen so that they should not find me, yet they would find my enclosure, destroy all my corn, and carry away all my flock of tame goats, and I should perish at last for meer want.

rack'd→racked
rack(他)(体を引き裂くほどに)(人を)苦しめる
imagination(名)想像、想像力、構造力
so(副)(前出または文脈上自明の事柄を受けて)そのとおりで、本当で ・if so だったら
should(助動)(可能性・期待を表わして)きっと〜だろう、〜のはずである
have(他)(〜を)(〜)してしまう(+目+過分)
come again また来る、戻ってくる
in numbers(修飾語を伴って)〜の数で ・in great numbers 大勢で
great(形)(通例数量を表わす名詞を伴って)多数の、多量の、たくさんの ・in great multitude 大群となって
devour(他)(動物・人が)(食物を)むさぼり食う、がつがつ食う
if(接)(譲歩を表わして)たとえ〜としても
it(代)(非人称動詞(impersonal verb)の主語として)(特にさすものはなく、従って訳さないで文の形式的主語となる)(seem(appear、happen、etc.)thatの主語として)
happen(自)(非人称のitを主語として)たまたま(〜で)ある(+that)
yet(接)(although、thoughと相関的に用いて)それでも
would(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(現在または未来の事柄について帰結節で無意志の仮定を表わして)〜(する)だろう
enclosure(名)囲い地、構内
corn(名)穀物、穀類(小麦・大麦・オート麦など)
carry away(〜を)運び(洗い)去る、さらってゆく
flock(名)(集合的/単数または複数扱い)(羊・ヤギ・ガチョウ・アヒル・鳥などの)群れ(of)
tame(形)(動物が)飼いならされた、人になれた(⇔wild)
goat(名)ヤギ(ヤギは繁殖力が旺盛なので好色のイメージがある/罪や罰との連想が古くからあり、悪魔はよくヤギの姿で現われる)
perish(自)(突然または非業な死に方で)死ぬ
at last 最後に、とうとう(=finally)
for(前)(原因・理由)〜の理由で、〜のため(=because of)
meer→mere(形)(廃)完全な、絶対の

Thus my fear banish'd all my religious hope, all that former confidence in God, which was founded upon such wonderful experience as I had had of his goodness, now vanish'd, as if he that had fed me by miracle hitherto, could not preserve by his power the provision which he had made for me by his goodness:

thus(副)このように、かように
banish'd→banished
banish(他)(心配などを)(〜から)払いのける
religious(形)(人・行為など)宗教的な、信仰の
hope(名)望み、希望(⇔despair)
former(形)前の、以前の、先の
confidence(名)信用(すること)、信任、信頼
founded(形)(通例be founded on 〜で)〜に基づいて、〜に土台(基礎)を置いて、〜を根拠として
on(前)(基礎・原因・理由・条件などを表わして)〜に基づいて、〜による
wonderful(形)不思議な、驚くべき、驚嘆すべき
experience(名)(具体的な)経験、体験 ・have a pleasant experience 楽しい体験をする
have(他)(〜を)経験する、(事故などに)あう
of(前)(目的格関係を表わして)(しばしば動作名詞または動名詞に伴って)〜を、〜の
goodness(名)(生来備えている)徳、善性
now(副)(過去時制の動詞とともに)(物語の中で)今や、そのとき、それから、次に
vanish'd→vanished
vanish(自)(今までそんざいしていたものが)なくなる、消滅する
as if まるで〜であるかのように
feed(他)(家族などを)養う
by(前)(手段・媒介を表わして)〜で
miracle(名)奇跡
hitherto(副)今まで(は)、従来
could(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(現在の事実に反対の条件節、または願望を表わす名詞節に用いて)〜できる(なら)
preserve(他)(食物などを)(腐敗しないように)保存する
power(名)力
provision(名)食料、糧食(=supplies)
which(代)(関係代名詞)(制限的用法で)〜する(した)(もの、事)(通例「もの」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)
make(他)(人に)(〜を)用意してやる(for)
【参考文献】
Robinson Crusoe (Penguin Classics)』Daniel Defoe・著
ロビンソン・クルーソー (河出文庫)』武田将明・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)
リーダーズ・プラス』(研究社)