『マックQ』

この週末は、ブルーレイで『マックQ』を見た。

1974年のアメリカ映画。
監督は、『荒野の七人』『大脱走』『シノーラ』の巨匠ジョン・スタージェス
音楽は、『十戒』『荒野の七人』『アラバマ物語』『大脱走』の巨匠エルマー・バーンスタイン
主演は、『赤い河』『ホンドー』『アラスカ魂』『史上最大の作戦』『西部開拓史』『大列車強盗(1973)』『オレゴン魂』の大スター、ジョン・ウェイン
共演は、『史上最大の作戦』のエディ・アルバート、『アニー・ホール』のコリーン・デューハースト、『ブレージングサドル』のデヴィッド・ハドルストン、『ゴッドファーザー』『ゲッタウェイ』のアル・レッティエリ、『大アマゾンの半魚人』のジュリー・アダムス。
ダーティハリー辺りと、似たような雰囲気が漂っている。
西部劇のイメージが強いジョン・ウェインに、刑事をやらせてみようということだろう。
ワーナー・ブラザース
テクニカラー、パナビジョン。
舞台はシアトルらしい。
車の中にサングラスの男。
銃を持っている。
走り出す車。
夜明けの港である。
如何にも70年代風のテーマ曲。
男は、車の中から警官を撃つ。
続いて、駐車場でまた警官を撃つ。
車を降りる男。
通り過ぎるパトカー。
男は行き付けらしいカフェに入り、カウンターでミルクを頼む。
マックQ(ジョン・ウェイン)の同僚だと言っているから、刑事なのだろう。
しかし、彼は、今度は車の中から他の男にライフルで撃たれる。
テンポ良く進むが、謎めいた展開。
マックQは何故かヨットの上で暮らしている。
寝ていると、電話で起こされる。
「スタンがやられた。死んではいない。目撃者はいない。」
マックQは、車上荒らしの男を見付け、「待て」と声を掛けるが、今度は別の男から銃で狙われ、その男を撃つ。
この男は、殺し屋のサミュエルズらしい。
マックQがスタンの病室へ行くと、彼は重体だという。
スタンの妻ロイス(ダイアナ・マルドア)が病室にいる。
彼女によると、昨夜、スタンに電話があったらしい。
彼は、麻薬の摘発で狙われているのであった。
マックQが警察署へ戻ると、課長がマックQを呼んでいるという。
その日は、過激派が多数、検挙されていた。
その中の一人がマックQに、「撃てるものなら撃ってみろ」と挑発する。
マックQは、そいつにケリを入れる。
課長が言うには、今回の事件には、悪名高き麻薬王マニー・サンチャゴ(アル・レッティエリ)が絡んでいるという。
ただし、マックQには、「君はスタンの親友だから、担当させない」と言う。
マックQは、正義感から勝手に動いて、自分で犯人を処罰した過去があった。
今、警察がそんなことをしたら、直ちにマスコミの餌食だが。
70年代の刑事ドラマにはありがちな感じだ。
しかし、マックQはそんなことは無視。
港へ赴き、サンチャゴの会社を張る。
サンチャゴは、お抱えの悪徳弁護士に「オレじゃない。昨夜は飛行機に乗っていた」などと話している。
マックQは、一眼レフに装着した望遠レンズで様子を伺っている。
なお、カメラはニコンだ。
サンチャゴは車でカフェへ。
TVのニュースで「スタン死亡」と告げている。
マックQも後を追って、その店へ。
親友の死を知って、逆上したマックQは、電話中だったサンチャゴをボコボコにする。
そのことを知った課長は激怒。
市のエライさんの面前で、マックQに「操作から外れろ!」と命じる。
何か、いよいよ『ダーティハリー』っぽいな。
マックQは警察を辞める。
彼は、私立探偵のピンキーに「仲間にしてくれ」と頼む。
どうしても、スタンの犯人探しを諦められないのであった。
本作は、事件がどんどん降り掛かって来るが、それが全体のストーリーの中でどういう位置付けなのかは、先に進んでみないと分からないように作られている。
まあ、刑事モノにありがちな展開かな。
マックQは、別れた妻エレインを訪ね、「5000ドル欲しい」と言う。
別れた奥さんにカネの無心をする神経が信じられないが。
でも、エレインは、今は金持ちと再婚していて、旦那があっさりと「いいよ」と言う。
バスケの会場で、マックQは黒人の情報屋に声を掛ける。
彼によると、サンチャゴが絡んでいるという。
で、今度は夜道でコカインを飲み込んだ男を捕まえ、そいつのコカインを奪う。
一般人のクセに、やりたい放題。
で、そのコカインを持って、ヤク中のウェイトレス、マイラ(コリーン・デューハースト)を訪ねる。
彼女は、生前のスタンといい仲であった。
彼女は、ヤクを持って行けば、何でも話してくれたという。
最初は、「スタンには話すけど、あなたは嫌いだから話さない」なんて言っていたが、「ヤクがコカインなら話す」となり、とうとうマックQと寝る。
何だかなあ。
こういうアンチヒーローものは、どうも女にだらしないというのが相場だ。
で、彼女が言うには、「今回は殺し屋が雇われた。街一番の麻薬倉庫は青い制服(=警察)だ。行けば分かる」と。
マックQは警察署へ行く。
そして、警察が押収した麻薬の行方を追う。
本来なら、極秘に焼却処分されるはずだが…。
さあ、これからどうなる?
この後も、ストーリーは二転三転。
何度もどんでん返しがある。
カー・チェイスに銃撃戦と、見せ場は盛り沢山なのだが。
最後まで見ても、今一つ腑に落ちない。
何だろう。
ジョン・ウェインは貫禄十分なんだけどね。
アメリカは銃社会だということは分かる。