『大列車強盗』(1973)

この週末は、ブルーレイで『大列車強盗』を見た。

1973年のアメリカ映画。
監督はバート・ケネディ
主演は、『史上最大の作戦』『西部開拓史』『オレゴン魂』のジョン・ウェイン
共演は、『ワイルドバンチ』『ゲッタウェイ』のベン・ジョンソン、『鳥』のロッド・テイラー、『新・猿の惑星』『猿の惑星・征服』のリカルド・モンタルバン。
本作は西部劇である。
テキサスのリバティー駅。
幸福の科学っぽい名前だ。
仮設みたいな線路が敷かれている。
砂嵐が吹き荒れる。
回る風車。
さびれた町である。
人の気配がない。
馬に乗った3人の男達がやって来る。
レーン(ジョン・ウェイン)の古くからの相棒である、ジェシーベン・ジョンソン)、グラディ(ロッド・テイラー)、ベン・ヤング(ボビー・ヴィントン)であった。
やがて、汽車が到着する。
降りて来たのはレーンと、美しい未亡人・ロウ夫人(アン・マーグレット)であった。
今回、レーンが仲間を集めたのは、金塊探しをするためである。
ロウ夫人の死別した夫は生前、列車強盗のリーダーであった。
彼は、列車強盗で強奪した50万ドルをとある場所に隠した。
その金塊を鉄道会社に届ければ、恩賞金として5万ドルが支払われるのである。
金塊の在り処はロウ夫人しか知らない。
そんな面倒臭いことをしなくても、50万ドルの金塊を自分のものにしてしまえば良いのだが、彼女は夫の「列車強盗」という汚名をそぎ、自分と息子が平穏に暮らせるようにしたいのであった。
翌朝、金塊が隠されているというメキシコの方へ向けて出発する一行。
大自然の中を、馬で延々と進む。
一方、駅に到着した列車から、馬に乗った大勢の屈強な男達が降りて来た。
彼らは、レーンの後を追うように出発した。
実は、この内の7人はロウと一緒に列車強盗を働いた男達であり、他は雇われのガンマンであった。
ロウ夫人を追い掛けて、金塊を見付け出したら、横取りしようという魂胆だったのである。
更に、武装集団とは別の、一人で行動する謎のスーツ姿の葉巻をくわえた男(リカルド・モンタルバン)も現れる。
これがラストの重要な伏線になるのだが。
さて、レーン達は廃墟で宿泊する。
翌朝、盗賊達にラバを2頭、盗まれているのが分かった。
アラビアのロレンス』のような音楽が流れる。
次の町で、盗まれたラバを発見。
このラバは、とんでもなく暴れる。
ダイナマイトの入った箱を積みながら、暴れるのであった。
そこへ、例の大武装集団が迫る。
夜、レーン達は雷雨の中、宿泊する。
雷が落ちて木が倒れ、馬が下敷きになったのを、皆で助ける。
翌日、川を渡る時に、ロウ夫人の馬が足を取られる。
夫人は泳げない。
溺れかけた夫人を救助する。
酒を飲まされ、酔っ払う夫人。
この夫人は、色気がある。
これも、ラストの伏線だ。
翌日、武装集団が追い付く。
敵の数は20人。
ゆっくりと進むレーン達と、迫る的軍団を交互に映す。
夫人によると、ロウは列車から盗んだ金塊を、他の列車のボイラーの中に隠したとのこと。
レーン達は、砂漠の中に埋もれた線路にたどり着く。
砂の中から、放置された列車が頭を出している。
果たして、機関車のボイラーの中から、金塊の入った箱が見付かった。
砂漠の向こうから、こちらを虎視眈々と見つめる軍団。
すると、例の謎のスーツの男が発砲。
大銃撃戦に。
さあ、これからどうなる?
90分強の短い作品なので、話しは寄り道もなく、真っすぐに進む。
クライマックスに、大爆破シーンあり。
そして、ラストに大ドンデン返しが。
大列車強盗」という割には、列車強盗のシーンがないが、ここでタイトルの意味が分かるのであった。