『星の王子さま』を原文で読む(第1回)

先日、フランス語の文法を一通り終えましたが、それだけでは忘れてしまいそうなので(実際、既にどんどん抜けて行っています)、文章を読むことにしました。
僕は、フランスに旅行をする予定もないので、会話には全く興味がありません。
しかし、たとえ実用会話のためであっても、語学学習において文章を読むことは必須です(昨今は、これが異常なほど軽視、いや、むしろ敵視さえされていますが)。
大学におけるフランス語講読の定番テキストである『コデックス』(駿河台出版社)の「まえがき」には、次のようにあります。

実用外国語の必要性が喧伝される昨今、初級フランス語を終えたあと実践的な会話でも作文でもない、文学中心の読本に移るという古典的ともいえる道を選んだことには、もうひとつ別の理由があります。たとえばフランス語で朝夕の挨拶ができ、基礎的な会話表現は一通り心得ていても、そのさきプツリと話題がとぎれてしまうのでは本当にフランス語を使いこなせたとは言えません。実はこれは、語学研修などで短期留学する学生がよく経験することなのです。つまり知識の積み重ねから生まれる教養が身に付いていなければ本来の会話は成り立ちません。話すためには読む必要がある、書くためにも読む必要がある。実用外国語といえども、総合的な学習なしには成り立たないのです。

僕は、文法学習を終えた後、最初に読む作品として、ドイツ語の時は『グリム童話』、ラテン語の時は『ガリア戦記』を選びました。
いきなり文学作品を読むのはハードルが高いようですが、「初級フランス語をひととおり学び終えた人のための中級読本」である上記の『コデックス』は、ルナール、モリエールカミュボードレールモーパッサン、アベ・プレヴォー、ユゴー、コンスタン、スタンダールランボーフローベール、ルソー、ゾラ、パスカルサルトルプルーストなどの、フランス文学史上で綺羅星のように輝く有名作家の作品で編まれています。
このテキストを使う東京医科歯科大学の「S・フランス語入門」(1年生・2年生対象)という授業のシラバスを見て下さい。

フランス語は文法構造のはっきりした言語ですので、有名な古典作品でも1年間の文法知識で読むことができます。大学にはいってから学習した内容で、有名な作品が読めるということを知っていただきたいと思います。

この言葉を信じれば、フランス語では、初級文法を終えれば、有名な文学作品を読めるということです。
さて、それでは、どの作品を選ぶのか。
僕は、サン・テグジュペリの『星の王子さま』を原文で読んでみることにしました。
高校時代、国語の教科書の巻末に載っていた世界文学史上の名作に選ばれていて、その名を知って以来、ずっと気になっていた作品です。
つい最近、文庫で出ている翻訳を一通り読みましたが、素晴らしい文学作品だと思いました。
この作品は元々、子供向けの作品として書かれたということで、優しいフランス語が使われているそうです。
『「星の王子さま」をフランス語で読む』(ちくま学芸文庫)には、次のようにあります。

星の王子さま』のフランス語は、全体的に見て、決して難しいものではありません。むしろ、やさしい、素直なフランス語と言ってもよいでしょう。

上智大学でフランス語を教えておられたベルナール・ジャッケル先生にうかがいましたところ、フランス人の子どもだとしたら、8歳か9歳で読めるだろうということです。それ以前にも読める子どもはいるだろうし、母親の朗読で耳にする子どももいるだろうけれど、独力で読んで意味を理解するのはそれくらいの年になってからだろうとのことでした。

もちろん、簡単ということではないでしょう。
星の王子さまの教科書』(武蔵野美術大学出版局)の「はじめに」から引用します。

星の王子さま』は、フランスでは9才から12才までの子どもに適した本として販売されておりますが、文章はけっして簡単ではなく、フランス語の書きことばの伝統に忠実にのっとった非常に美しい文章です。難易度からいいますと、初級から中級への橋渡し、これから本格的にフランス語の文章を読んで行こうと考えている学習者にちょうどいい素材だと思います。

そのため、大学などのフランス語講読入門のテキストとして、非常に多く使われているのです。
上述の『「星の王子さま」をフランス語で読む』の著者である加藤恭子氏(地域社会研究所理事)も、次のように言っています。

上智大学で、私は23年間フランス語を担当しました。その間、どれか一つのクラスのテキストには、必ずこの作品を選びました。

新潮文庫版『星の王子さま』の翻訳者・河野万里子氏は、上智大学1年の時、授業で本作を読んだそうです。
角川文庫版『星の王子さま』の翻訳を担当した管啓次郎氏(比較文学者・詩人)は大学生の時、フランス語の文法を学んで、すぐに本作を通読したとのこと。
また、『自分で訳す星の王子さま』(三修社)の注釈者・加藤晴久氏(東京大学恵泉女学園大学名誉教授)は、恵泉女学園大学公開講座で「『星の王子さま』をフランス語で読む」という講座を担当していたとありました。
僕が調べた範囲でも、大阪大谷大学福井大学武蔵大学、とよあけ市民大学「ひまわり」などで、『星の王子さま』を原文で読む授業が行なわれているようです。
サン・テグジュペリについて
それでは、『星の王子さま』の著者であるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(1900-44)とは、どのような人物だったのでしょうか。
『はじめて学ぶフランス文学史』(ミネルヴァ書房)から引用してみます。

●飛行士として作家として 1900年生まれのサン=テグジュペリは幼くして父を亡くしたが、母方の親族の下で比較的恵まれた幼年期を過ごした。海軍兵学校の入学には失敗するが兵役で空軍を志望し、その後事情が許さなかった期間を除き、44年のパリ解放直前に偵察飛行に出かけ行方不明になるまで、空軍や民間航空輸送のパイロットを続けた。29年にダカールカサブランカ路線の郵便飛行の中継基地、キャップ・ジュビーの所長をしながら執筆した『南方郵便機』Courrier Sudを出版。31年に、ヨーロッパ・アメリカ航空郵便路線で働く男たちを描いた『夜間飛行』Vol de nuitを出版し、ジッドが序文を寄せたこの本で、作家として広く認められることとなった。
●「人間」の尊厳を求めて 36年には、未完に終わることになる『城砦』Citadelleの原稿が書き始められた。39年に出版された『人間の大地』Terre des Hommesは物語形式をとらず、自身の体験とそれに基づく省察が非連続的に綴られている。その後第二次世界大戦のため召集され偵察部隊に所属、動員解除後アメリカに渡り、42年に『戦う操縦士』Pilote de guerreの英語版とフランス語版とを同時に出版した。サン=テグジュペリは終始その著作を通して、孤独を強いられた、あるいは仲間と連帯した「人間」の勇気、精神力、社会や自然をめぐる思索の深化に価値を見出し、自己犠牲もいとわぬその営みの中に、生きることの意味を問うた。ただ、飛行士という時代の草分け的職業を通じて行われた彼の思索には、体験に根ざすゆえの真摯さが感じられる一方で、彼の言う「人間」が、与えられた使命の遂行に建設的な意義を認める欧米人の成年男子と無反省に同一視される傾向があることも――リビア砂漠での遭難の体験などがその傾向を修正する機会となったにせよ――否定できない。
●『星の王子さま 著者の挿し絵入りのこの童話的書物は、原題を『小さな王子』Le Petit Princeといい、43年、彼が自らアルジェリアに渡って偵察部隊に復帰する直前にアメリカで英語版とフランス語版とを同時出版した、生前最後の著書である。私たちの社会を支配する価値観が奇異なものに映る王子のまなざしには、作者の悲観的な思いが感じられる。『人間の大地』の中の、サン=テグジュペリ自身の遭難の思い出と比べながら読んでみると、この物語をまた違った角度から味わえるだろう。

テキストについて
現在、日本で流通している『星の王子さま』の原文のテキストとしてポピュラーなものには、『対訳 フランス語で読もう「星の王子さま」』(第三書房)と、上述の『自分で訳す星の王子さま』(三修社)があります。
簡単に言うと、第三書房のものは文字通り、対訳本で、三修社のものは注釈書です。
フランス語に限らず、外国語で文学作品を読む時には、最初は対訳本がいいと思います。
これは、『伊藤和夫の英語学習法』(駿台文庫)の中で、伊藤和夫先生も薦めていらっしゃいました。
星の王子さま』には多数の翻訳が出版されていますが、何故対訳本がいいかと言うと、通常の翻訳は、あくまで日本語として読まれることを想定しており、必ずしも原文に忠実に訳されているとは限らないからです。
これに対し、対訳本では、『対訳 フランス語で読もう「星の王子さま」』の「はじめに」にもあるように、「逐語訳に近い訳文」が載っているからです。
未だフランス語の文法構造もあやふやな段階では、逐語訳でなければ、辞書を引いても、到底意味は取れないと思います。
ただし、対訳本では、訳文を載せるスペースが大きいため、注釈などは最低限になっていることが多いです。
そこで、メインとして使うのは対訳本にし、それで分からない箇所があれば、注釈書を参照するというのが良いでしょう。
以下に、この2冊のテキストを簡単に紹介します。
第三書房版

対訳 フランス語で読もう「星の王子さま」

対訳 フランス語で読もう「星の王子さま」

初版は2006年。
訳注は小島俊明氏(詩人、フランス文学者)。
左ページに原文、右ページに訳文を配した対訳本です。
上述のように、訳文は逐語訳に近いものとなっています。
さらに、70ページ近い「注解」、巻末付録として「訳し方の手引き」、動詞活用形や重要ポイントをまとめた「フランス語のおさらい」を収録。
「フランス語のおさらい」の例文は全て本作から引用されています。
「注解」は三段階に分かれており、第一部は「詳しくていねいに」、第二部は「既出項目の再確認」、第三部は「中・上級レベルへ向けて」。
また、同じ版元から、名優ベルナール・ジロドーの朗読による2枚組みのCD『朗読CD フランス語で聴こう「星の王子さま」』も出ているので、セットで使うと良いかも知れません。
三修社
自分で訳す星の王子さま

自分で訳す星の王子さま

初版は2006年。
注釈は加藤晴久氏(東京大学恵泉女学園大学名誉教授)。
左ページに原文、右ページに文法的、意味論的、語用論的、文体論的な注釈を配しています。
「まえがき」によると、原文の語句、表現の意味を理解する助けになるように辞書の説明、用例を挙げることを原則としたそうです。
ただし、仏和辞典を参照すればすぐに理解できるような語句は取り上げず、作品の中での用法が辞書のどこに載っているのか、すぐに分からないような語句、表現に的を絞っているとのこと。
巻末に、「«Le Petit Prince»における動詞の時制」を収録。
辞書・文法書など
上述の『「星の王子さま」をフランス語で読む』の「はじめに」には、次のようにあります。

ちょっと脇道へそれましたが、原書の他に、揃えていただきたいものが三つあります。仏和辞典、フランス語文法についての参考書、それに、フランス語動詞活用表です。

この本は、初版が2000年とやや古く(残念ながら絶版)、具体的な書名が挙げられていても、現在では入手出来ない物もあるのですが、アウトラインは正しいと思います。
まず、文学作品を原文で読むに際して、辞書は最大の伴侶です。
上述の『自分で訳す星の王子さま』の「まえがき」には、「この作品は学習用の仏和辞典があれば十分に読みこなせる作品です」とあり、具体的な書名として、『プチ・ロワイヤル仏和辞典』(旺文社)、『クラウン仏和辞典』(三省堂)、『プログレッシブ仏和辞典』(小学館)、『ディコ仏和辞典』(白水社)が挙げられています。
これに、『ジュネス仏和辞典』(大修館書店)を加えて、現在流通している五大学習用仏和辞典と言ってもいいでしょう。
ドイツ語で言えば、『クラウン独和辞典』(三省堂)、『アクセス独和辞典』(三修社)、『アポロン独和辞典』(同学社)などに当たります。
これらのうち、僕は、以前書いたように、一番伝統があるという理由で、『クラウン』を選びました。
『クラウン仏和辞典』(三省堂

クラウン仏和辞典 第7版

クラウン仏和辞典 第7版

初版は2015年(第7版)。
ただし、改訂前の初版が発行されたのは1978年で、日本で最初の学習仏和辞典です。
実際に使ってみると、例えば、カナ発音表記が重要語にしかないとか、該当英単語が一部にしか記されていないとか、不便な点はあります。
また、ドイツ語と比べて、フランス語は動詞の活用が複雑なので、結局、巻末の活用表や文法書を参考しなければなりません。
まあ、これは辞書のせいではないのでしょうが。
僕は初学者なので、メインとして使うのは学習用の辞書しかあり得ませんが、文学作品を原文で読んでいると、3万~5万語程度の学習辞典には載っていない単語に、当然出くわします。
そういう場合には、もっと大きい辞書に当たるしかありません。
中型の仏和辞典として、現在流通している主なものは、次の2冊です。
『ロワイヤル仏和中辞典』(旺文社)
ロワイヤル仏和中辞典

ロワイヤル仏和中辞典

初版発行は1985年。
第2版発行は2005年。
収録語彙数は約9万で、類書中最多です。
「はしがき」には、「古い語と語義を残したまま、過去20年来、フランス語内で増殖した新語と新語義とを積極的に採用した」とあります。
つまり、古典を読むのにも、現在の実用的なフランス語を調べるのにも、どちらにも役に立つということでしょう。
ドイツ語で言えば、『新現代独和辞典』(三修社)や『郁文堂 独和辞典』に当たります。
『新スタンダード仏和辞典』(大修館書店)
新スタンダード仏和辞典

新スタンダード仏和辞典

初版は1987年。
ただし、前身の『スタンダード佛和辭典』が刊行されたのは1957年。
「序」には、「ある時期以後の多少とも専門的なフランス語学習者で、『スタンダード佛和辭典』の恩恵に与らなかった者は皆無であろう」と、その伝統に対する自信の程が記されています。
収録語数は6万5000。
アマゾンのレビューを見ると、古典を読むには必須の辞書とあります。
昨今の出版事情や第二外国語を取り巻く状況から、なかなか改訂版が出せないのでしょうが、古典を読むには関係ありません。
ドイツ語で言えば、サイズは上述の『新現代独和辞典』や『郁文堂独和辞典』に相当するのでしょうが、伝統という点から鑑みると、むしろ『木村・相良独和辞典』(博友社)に匹敵するでしょう。
小学館ロベール仏和大辞典』
小学館ロベール仏和大辞典

小学館ロベール仏和大辞典

初版は1988年。
収録語数は12万。
現在、新刊で入手出来る唯一の仏和大辞典。
ただし、高価なので、僕はアマゾンの中古で購入しました。
何故か東京理科大学図書館の除籍図書が届きましたが、理科大では、もうフランス語は教えないのでしょうか。
「はじめに」には、「あらゆる分野の利用者の要望にこたえるべく」とあります。
要するに、「この辞書に載っていなかったら、諦めろ」ということです。
ドイツ語で言えば、『独和大辞典』(小学館)に当たります。
ところで、この記事を書いていて判ったことは、仏和辞典よりも独和辞典の方が刊行点数が多いということです。
昨今では、フランス語よりもドイツ語の方が人気がありそうな気がしますが。
フランス語はファッションで手を出す人が多いから、辞書など使わないということでしょうか。
と言っても、独和辞典も仏和辞典も、刊行点数は目糞鼻糞の類いで、英和辞典とは比べるべくもありません。
日本中を覆う、この英語狂騒曲は、何とかならないものでしょうか。
英語だけが外国語でないことを知るために、是非ともドイツ語やフランス語などの第二外国語を学ぶべきだと思うのですが。
今や、第二外国語が必修の大学は二割を切っているようです。
さて、続いては文法書です。
僕は、初級文法を学習するのに、次の本を使いました。
『新・リュミエール』(駿河台出版社
増補改訂版 新・リュミエール―フランス文法参考書

増補改訂版 新・リュミエール―フランス文法参考書

初版は2013年(増補改訂版)。
著者は、森本英夫氏(大阪市立大学甲南女子大学名誉教授)、三野博司氏(奈良女子大学名誉教授、放送大学特任教授)。
この参考書は、改訂される前の初版は1992年とのことで、伝統のある本です。
僕が大学で受けたフランス語のガイダンスでも、先生がこの本を薦めていました。
実際に使ってみると、少し章分けが細か過ぎたり、練習問題に、未だ習っていない文法事項が出て来たりもしますが。
それでも、初級文法の必要事項を網羅した、良い参考書だと思います。
語学学習の基本は、こうした定番的な文法書(英語で言えば、『フォレスト』のような)を、まずは一通り終えることだと思います。
僕は、昨年(2018年)の12月から今年(2019年)の2月中旬まで、2ヵ月強の間、毎日、仕事が終わった後に、会社の近くの喫茶店に寄って、本書に取り組みました。
リュミエール』は、初級文法を基礎から順に解説していますが、文学作品の原文を読むに当たって、もっとレファレンス向けの参考書はないかなと思い立ち、探してみたところ、次の本を発見したのです。
『ケータイ「万能」フランス語文法』(駿河台出版社
ケータイ「万能」フランス語文法

ケータイ「万能」フランス語文法

初版は2000年。
著者は久松健一氏(明治大学准教授)。
本書の「はじめに」には、次のようにあります。

《フランス語の必須文法を、いつでも、どこでも利用できるように見開きで簡明にマトメる。ただし、真摯な学習者のやる気をそぐようないたずらな簡略化はせず、少々難解な事項でも積極的にとりあげる。入門レベルから中級レベルまでをこぼれなく展望でき、今後の学習の進行をも見通せる全方位に気を配った1冊を書き下ろす。》

本書が意図したのは、こうしたいささか気負った目標を具体化することでした。

僕は当初、ドイツ語の『必携ドイツ文法総まとめ』(白水社)のフランス語版みたいな本かなと思いました。
『必携ドイツ文法総まとめ』は、大変便利な参考書で、ドイツ文学を原文で読む時に、分からない事柄を引けば、ほとんどが解決出来ます。
コンパクトなサイズですが、細かい活字がギッシリです。
初級でも中級でも、必要な文法事項が網羅されています。
ところが、『ケータイ「万能」フランス語文法』は、もう少しカジュアルな参考書のような印象を受けました。
実際に使ってみた訳ではないので、何とも言えませんが。
最後に、フランス語動詞活用表です。
フランス語は、規則的なドイツ語と比べて、動詞の活用が強烈なので、初級文法の中盤辺りから、既に辞書の巻末の活用表を見ながらでないと、にっちもさっちも行きません。
しかしながら、この活用表が、昨今ではよほど需要がないのか、新刊書店にはまず置かれていないのです(新宿の紀伊国屋にもありませんでした)。
例によって、アマゾンで調べてみると、仏検対策本などを除けば、現在流通しているのは、次のものしかありませんでした。
『フランス語動詞活用ハンドブック』(第三書房)

フランス語動詞活用ハンドブック

フランス語動詞活用ハンドブック

初版は1986年。
著者は窪川英水氏(東京都立大学名誉教授)。
例文として、『星の王子さま』も載っています。
活用表は、色刷りで、ゆったりと大きく組んであるので、見易いです。
ただ、どうなんでしょう。
実際に仏文に当たりながら使ってみた訳ではないので、何とも言えませんが、この内容なら、仏和辞典の巻末に載っている活用表で事足りるような気がします。
いや、それどころか、見出し語とリンクしている分、辞書の方が使い易いのではないでしょうか。
この辺が、動詞活用表の出版が衰退した要因かも知れません。
今後の予定
と言う訳で、フランス語の力を維持し、少しでも伸ばすために、僕も本作を読んでみたいと思います。
最近、手を広げ過ぎなので、どれくらい時間が掛かるか分かりませんが、挫折しないように頑張るつもりです。
次回以降は、僕の単語ノートをこのブログで公開します。
【参考文献】
コデックス―フランス語講読入門中央大学仏文学研究室・編著(駿河台出版社
http://www.tmd.ac.jp/artsci/10education/10sentaku/10p228.pdf
「星の王子さま」をフランス語で読む (ちくま学芸文庫)』加藤恭子・著(ちくま学芸文庫
星の王子さま (新潮文庫)』河野万里子・訳(新潮文庫
星の王子さま (角川文庫)管啓次郎・訳(角川文庫)
https://www.osaka-ohtani.ac.jp/student/classwork/archive_shirabasu/H18/src/pdf/1112.pdf
https://www.u-fukui.ac.jp/wp/wp-content/uploads/17.K0149J.pdf
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http://www.toyoake-himawari.sakura.ne.jp/27_kouza/27_kouza_kouki/65hosinooojisama.pdf
はじめて学ぶフランス文学史 (シリーズ・はじめて学ぶ文学史)』横山安由美、朝比奈美知子・編著(ミネルヴァ書房
伊藤和夫の英語学習法―大学入試 (駿台レクチャーシリーズ)伊藤和夫・著(駿台文庫)
朗読CD フランス語で聴こう「星の王子さま」ベルナール・ジロドー・朗読、小島俊明・訳(第三書房)
クラウン独和辞典 第5版 CD付き』(三省堂
アクセス独和辞典 第3版』(三修社
アポロン独和辞典』(同学社)
新現代独和辞典』(三修社
郁文堂独和辞典』(郁文堂)
木村・相良 独和辞典 (新訂)』(博友社)
独和大辞典コンパクト版 〔第2版〕』(小学館
必携ドイツ文法総まとめ』中島悠爾、平尾浩三、朝倉巧・著(白水社