『エイリアン4』

この週末は、ブルーレイで『エイリアン4』を見た。

エイリアン4 [Blu-ray]

エイリアン4 [Blu-ray]

  • 発売日: 2012/07/18
  • メディア: Blu-ray
1997年のアメリカ映画。
もしかしたら、我が家にブルーレイがある中で、最も新しい作品かも知れない。
それくらい、我が家には古い映画しかないということだが。
この映画は、学生の時に映画館で観ている。
実は、ウィノナ・ライダー目当てで観に行ったのだが。
それまでに、1~3を観ていなかったので、全く世界観が分からなかった。
今回は、1~3までは全部見たので、どこがどうつながっているかがよく分かった。
監督は、ジャン・ピエール・ジュネ
デリカテッセン』や『アメリ』を撮った人である。
よく本作の監督を引き受けたな。
製作は、『エイリアン』(製作)、『エイリアン2』(原案・製作総指揮)、『エイリアン3』(脚本・製作)のデヴィッド・ガイラーと、『ゲッタウェイ』(脚本)、『エイリアン』(製作)、『エイリアン2』(原案・製作総指揮)、『エイリアン3』(製作・脚本)のウォルター・ヒル
主演は、『エイリアン』『エイリアン2』『エイリアン3』のシガニー・ウィーバー
共演は、『カッコーの巣の上で』のブラッド・ドゥーリフ
20世紀フォックス
カラー、シネスコ・サイズ。
宇宙船の中で虫をつぶす男。
不安気なテーマ音楽が流れる。
つぶした虫の死骸をストローで吹く男。
ガラスにグチャッと死骸が張り付く。
おぞましい。
本作は、内臓がグチャッとつぶれるような描写が実に多い。
それを示唆しているのだろう。
設定は前作の200年後らしい。
USM(連合軍)の実験宇宙船オルガ号の船内では、前作で死んだリプリーシガニー・ウィーバー)のクローンが作られていた。
そして、手術をし、リプリーの体内に宿るエイリアンのクイーンの幼虫を取り出す。
何故、クローンの体内に寄生していたエイリアンまでが再現されているのかは、さっぱり分からんが。
リプリーが目覚める。
ちょっかいを出して来た男の手をひねる。
リプリーの腕には「8」の文字。
「8号」ということらしい。
健康状態は良好。
このクローン・リプリーは、何故かエイリアンの遺伝子が組み込まれているので、人間離れした怪力の持ち主である。
そのため、船内で人間の首を絞めたりして暴れるので、ショックを与えられ、縛られてしまった。
外見的にも、成人の機能は備えている(生まれたばかりのクローンが、何故か成人している)。
記憶は一部、壊れている。
何故、クローンに元の個体の記憶が残っているのかは、さっぱり分からんが。
本作のクローン人間は、僕の知っているクローンとは大分違う。
あくまで、SF映画の設定だと思って見るしかない。
で、クローン・リプリーから取り出したクイーンはあっという間に成長し、あと数日で産卵出来るほどになった。
リプリーは、脳の成長が未だ完全ではなく、「フューリー」(前作の惑星の名前)を「ファック」と言ったりする。
本作には、他にもガラの悪そうな男の卑猥な下ネタがわんさと登場する。
で、前作で登場したユタニ社は、何と「ウォルマート」に買収されたらしい。
西友か。
連合軍はエイリアンを研究対象と捉えている。
その話しを聞いたリプリーは、「どうせ皆、殺される」と吐き捨てる。
まあ、そうでないとエイリアンのお話しにはならないのだが。
で、乗組員6名の宇宙貨物船ベティ号は、オルガ号とランデヴーする。
ベティ号の乗組員は、オルガ号に乗り込んだ。
金属探知機による検査があったが、酒を持ち込む輩もいる。
とにかく、ガラが悪い。
この時代には、最早宇宙飛行士はエリートでも何でもないのだろう。
オルガ号とベティ号のトップの間では、秘かに取り引きが行われた。
その取り引きに使われるのは、何と札束。
現在、コロナの影響で急速にキャッシュレス化が進んでいるが、数百年後でも、やはり現ナマの方が信用があるということか。
この時代の酒は、コップの中に入れたキューブを溶かして飲む。
もう97年なので、本作では、CGによる映像が一般化している。
その割には、宇宙空間の描写などは、『2001年宇宙の旅』のリアルさには及ばない。
まあ、70年代、80年代のSFは大抵そうだが。
要するに、カネと手間の掛け方が違うのだろう。
また、フルCGのはずのエイリアンは、意外とぎこちなく、時にストップ・モーションのような動きを見せる。
話しが先走ってしまった。
オルガ号にベティ号のクルーを乗せるには条件があって、「禁止区域に入るな」ということである。
まあ、禁止区域ではエイリアンの研究をしているのだろう。
シリーズも4作目になると、先が読める。
それから、ガラの悪い男が多いので、「ケンカをするな(No fight!)」と言っていた。
で、いつの間にか、エイリアン・クイーンの産んだ卵は、何人もの人間を養分にして脈打っている。
オエー!
一方、リプリーバスケット・ボールをする。
人間離れした身体能力を持つ。
ロング・シュートを決めたが、これはシガニー・ウィーバーが実際に入れたらしい。
昔の「かくし芸大会」みたいだな。
エイリアンは強化ガラス越しに飼われていた。
博士は、凶暴なエイリアンを飼い慣らそうとしている。
その頃、ベティ号のクルー達と酒を飲んで酔っ払ったコール(ウィノナ・ライダー)は、禁止区域に侵入する。
本作では、口臭(?)で人物を認証する。
指紋とか静脈ではない。
臭そうだ。
コールは何種類もの人間の唾液のサンプルを持っていて、ベティ将軍のそれを吹き掛けると、ドアが開く。
リプリーがいた。
コールは彼女に、エイリアンを捜していると告げる。
リプリーにはエイリアンの血が流れているので、手のひらをナイフで刺しても、傷にならない。
これは完全にCGだな。
ターミネーター2』レベルだ。
最初は珍しかったCGも、90年代後半になると、あらゆる映画で乱用されて、もうウンザリだ。
しかも、微妙にズレている。
コールは、エイリアンの胎児がリプリーから抽出されて、実験室で培養されていると聞き、実験を止めなければと思うが、もう手遅れであった。
しかし、コールの行動がオルガ号のトップにバレてしまう。
ベティ号の乗組員は全員、テロリスト認定されてしまった。
「全員処刑してやる!」という怒号が飛び交う中、必死で反撃するベティ号のクルー達。
その頃、実験室ではエイリアン同士がケンカを始めていた。
ついには、噛み付き合いになる。
エイリアンの血液は酸性で、金属を溶かす。
やられて大量の血を流したエイリアンのせいで、施設の床に巨大な穴が開く。
博士が呆然とする中、エイリアン達は逃げ出してしまった。
しかし、こんなことも想定していなかったのかねえ。
コールは、エイリアンを繁殖させていたということを知る。
暴れだすエイリアン。
船内に、「全員退去!これは訓練ではない!」という緊急放送が流れる。
ベティ号の車椅子の乗組員ブリースも勇敢に戦う。
監禁されていたリプリーは、素手でカギをこじ開けて部屋から脱出する。
オルガ号の乗組員達が乗り込んだ脱出艇に、脱走したエイリアンも乗り込んだ。
そのため、冷酷な将軍は、乗組員もろとも脱出艇を爆破する。
結局、オルガ号の船内に残されたのは、ベティ号のクルーであった。
彼らの前に立ちはだかったエイリアンから、リプリーが彼らを助ける。
連合軍のトップによると、船内には12匹のエイリアンがいるという。
エイリアン退治の使命を持つコールは、リプリーのことを信用しない。
「We can't trust her! She's no human!」
オルガ号は、異常を感知すると、自動的に地球に戻るようプログラムされていた。
地球に激突するまで、あと3時間しかない。
さあ、これからどうする?
途中、失敗したクローン・リプリーの標本が保存されている部屋を通る。
リプリーは、多数の奇形クローンを見て、泣きながら火炎放射器をぶっ放す。
が、ホルマリンは可燃性ではないのか?
それから、コールは電子の「HOLY BIBLE」を持ち歩いているが、異様に箱がデカイ。
今の電子書籍のように薄型ではないのか。
結末は、実にアナーキーである。
が、シリーズを見ている人なら、想像が付いてしまう。
続編というのは、本当に難しい。
滅多に成功しない。
エイリアン2』は成功作だと言われているが。
この後も、21世紀になってから何本も作られたんだよなあ。
もういいや。

Alien: Resurrection - Official® Trailer [HD]