『シェイクスピア物語』を原書で読む(第11回)

The Tempest(第7回)
(テキスト13ページ、1行目~)
(※赤字は大学受験レベルの語)

‘I have not indeed,’ answered Ferdinand; and not knowing that it was by magic he was deprived of all power of resistance, he was astonished to find himself so strangely compelled to follow Prospero; looking back on Miranda as long as he could see her, he said, as he went after Prospero into the cave, ‘My spirits are all bound up, as if I were in a dream; but this man's threats, and the weakness which I feel, would seem light to me, if from my prison I might once a day behold this fair maid.’

have(他)(部分・属性として)(特徴・性質・能力などを)もっている
answer(他)(人に)(~と)答える、答えて言う(+引用)
Ferdinand(名)ファーディナンドShakespeare, The Tempestの中でMirandaに恋するNaplesの王子)
not(副)(不定詞・分詞・動名詞の前に置いてそれを否定して)(~し)ない
know(他)(~を)知る、知っている、(~が)わか(ってい)る(+that)
that(接)(名詞節を導いて)(~)ということ/(目的語節を導いて)
it(代)(形式主語としてあとにくる事実上の主語の不定詞句・動名詞句・that節などを代表して)
magic(名)魔法、魔術
deprive(他)(~から)(ものを)奪う、拒む(of)
of(前)(分離・剥奪を表わして)(動詞とともに用いて)(~から)~を(~する)・deprive A of B AからBを奪う
power(名)力(of)
resistance(名)抵抗、反抗
astonished(形)驚いた、びっくりした(+to do)
find(他)(find oneselfで)(自分が)(~の状態(場所)に)いるのに気づく(+目+補)
himself(代)(再帰的に用いて)(再帰動詞の目的語に用いて)
so(副)(程度を表わして)それ(これ)ほど、そんな(こんな)に、これくらい
strangely(副)奇妙に、変に
compel(他)(~に)(~するように)強(し)いる、無理に(~)させる(+目+to do)
Prospero プロスペロ(Shakespeare, The Tempestの主人公/弟の策略で追放されて無人島に漂着し、魔法を体得したMilanの公爵)
look back 振り返って見る
on(前)(動作の対象を表わして)~に対して、~に当てて
Miranda(名)ミランダ(Shakespeare, The Tempestの中で、Naplesの王子Ferdinandと恋し合うProsperoの娘)
as ~ as one can できるだけ
long(副)長く、長い間、久しく
say(他)(人に)(~と)言う、話す、述べる、(言葉を)言う(+引用)
as(接)(時を表わして)~しながら
go after ~ ~を追いかける、(異性など)のあとを追い回す
cave(名)ほら穴、洞窟(どうくつ)
my(代)私の
spirit(名)心(=soul)
all(代)(複数扱い)(同格にも用いて)だれも、みな
bound(形)bindの過去形・過去分詞
bind(他)(ものを)縛る、くくる、(~に)縛りつける
up(副)しっかりと、ぎっしりと
as if まるで~であるかのように(as if節の中では仮定法を用いる)
threat(名)脅し、脅迫
weakness(名)優柔不断、軟弱、気の弱さ
which(代)(関係代名詞)(制限的用法で)~する(した)(もの、事)(通例「もの」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)/(目的格の場合)
feel(他)(喜び・悲しみ・怒りなどを)感じる、覚える
would(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(現在または未来の事柄について帰結節で無意志の仮定を表わして)~(する)だろう
seem(自)(~と)見える、思われる、(~)らしい(通例話し手の推量をこめた見方・判断を示す語で、文法上の主語と判断の主体は一致しないことが多く、時に判断の主体を示すのにto a personを従えることがある)/(to+代名+補)
light(形)(病気・誤り・罪などが)軽微な、些細な
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~にとっては、~には
if(接)(仮定・条件を表わして)もしも~ならば、~とすれば/(現在の事実に反する仮定を表わす場合)(if節中では過去形を用い、帰結の主節には通例would、shouldなど助動詞の過去形が用いられる)
from(前)(視点・観点を表わして)~から(見ると)
might(助動)(仮定法仮定)(現在の仮定や仮定の結果を表わす節で)(許可を表わして)~してもよい(のなら)
a(前)(単位を表わす語につけて)~につき、~ごとに(=per)
behold(他)(異常なものなどを)見る
fair(形)(古)(女性が)美しい ・a fair woman 美人
maid(名)(古)娘、少女

Prospero kept Ferdinand not long confined within the cell: he soon brought out his prisoner, and set him a severe task to perform, taking care to let his daughter know the hard labour he had imposed on him, and then pretending to go into his study he secretly watched them both.

keep(他)(人を)(~の状態に)引き留めておく(+目+補)
not(副)(述語動詞・文以外の語句を否定して)~でなく
confine(他)(~を)閉じ込める(通例受身)
within(前)~の内に、~の中に
cell(名)(隠遁者や行者の)ひとり住まいの小屋、庵(いおり)
bring out(人・ものを)持ち(連れ)出す
his(代)彼の
prisoner(名)捕らえられた
set(他)(人を)(部署などに)配置する
severe(形)(仕事・試験など)困難な、難しい、骨の折れる(=stiff)
task(名)(つらくて骨の折れる)仕事 ・set a person a task 人に仕事を課する
perform(他)(任務・機能・命令・約束などを)果たす、実行する
take care 注意する、気をつける(+to do)
let(他)(使役を表わして)(人に)(働きかけて)(~)させる(+目+原形)(原形はknow、hear、seeなどに限られる)
know(他)(~を)知る、知っている、(~が)わか(ってい)る(+that)/(+wh.)
labour(名)(英)=labor
hard labor(名)(刑罰としての)重労働
impose(他)(義務・罰・税などを)(人に)負わせる、課する、賦課する(on)
then(副)(しばしばandを伴って、前に続くことを示して)それから、その後で
pretend(他)(~の)ふりをする(+to do)
go into ~ ~に入る
study(名)書斎、研究室
secretly(副)隠れて、こっそりと、ないしょで
watch(他)(~を)監視する、見張る
both(代)(複数扱い)両者、両方、双方

Prospero had commanded Ferdinand to pile up some heavy logs of wood.

command(他)(権力・権限のある者が)(~を)命令する、命じる(+目+to do)
pile(他)(副詞句を伴って)(ものなどを)積み重ねる
log(名)丸太

Kings' sons not being much used to laborious work, Miranda soon after found her lover almost dying with fatigue.

much(副)(過去分詞を修飾して)大変に、非常に、大いに
used(形)(~に)慣れて(to)
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~に対して、~に ・talk to ~と話をする
laborious(形)(仕事など)骨の折れる、困難な、面倒な
after(副)(時を表わして)あとに、後に ・soon after すぐあとに
find(他)(~を)(偶然)見つける、ふと見つける(+目+doing)
her(代)彼女の
lover(名)恋人、愛人
almost(副)(形容詞・副詞を修飾して)だいたい、ほとんど
dying(形)死にかかっている、瀕死(ひんし)の
with(前)(原因を表わして)~のせいで、~のゆえに、~のために
fatigue(名)疲労、疲れ

‘Alas!’ said she, ‘do not work so hard; my father is at his studies, he is safe for these three hours: pray, rest yourself.’

alas(間)(悲嘆・憂慮などを表わして)ああ!、悲しいかな!
work(自)働く、仕事をする
so(副)(程度を表わして)それ(これ)ほど、そんな(こんな)に、これくらい
at(前)(従事・従事の対象を表わして)~に(取り組み)、~を
study(名)(複数形で)(従事している)研究、学業
for(前)(時間・距離を表わして)(予定期間として)~の間(は)・for hours 何時間もの間
three(形)(基数の3)3の、3個の、3人の
pray(副)どうぞ、どうか、願わくは(=please)
rest(他)(rest oneselfで)休息する
yourself(代)(再帰的に用いて)あなた自身を(に)/(再帰動詞の目的語に用いて)

‘O my dear lady,’ said Ferdinand, ‘I dare not. I must finish my task before I take my rest.’

O(間)(常に大文字で、直後にコンマまたは!は用いない)(呼び掛けの名の前に用いて)ああ!、おお!
lady(名)(呼び掛けに用いて)奥方、奥様、お嬢様
dare(助動)(否定・疑問・条件文に用いて)あえて~する、思い切って(恐れずに、生意気にも)~する
before(接)~より前に、(~する)に先だって、~しないうちに
take(他)(休息・休暇を)とる、楽しむ ・take a rest 休息する
rest(名)(ひと時の)休み、休憩、休息 ・take a rest 休む

‘If you will sit down,’ said Miranda, ‘I will carry your logs the while.’

will(助動)(意志未来を表わして)(条件文のif-clause中で主語(相手)の好意を期待して)~してくださる
down(副)座って ・sit down 座る
will(助動)(意志未来を表わして)(1人称の主語に伴い、発話時の話者の意志を表わし、約束・諾否・主張・選択などを示して)~するつもりである、~しようと思う
your(代)あなた(たち)の、君(ら)の
the while(副詞句として)その間

But this Ferdinand would by no means agree to.

this(代)(指示代名詞)(すぐ前に言われたことをさして)こう、こういう、このこと
would(助動)(過去の意志・主張・拒絶を表わして)(どうしても)~しようとした
by no means 決して~しない(でない)

Instead of a help, Miranda became a hindrance, for they began a long conversation, so that the business of log-carrying went on very slowly.

instead of ~(前置詞的に)~の代わりに
help(名)援助、手伝い
become(自)(~に)なる(+補)
hindrance(名)じゃまな人(もの)、足手まとい、妨害物、故障
for(接)(通例コンマ、セミコロンを前に置いて、前文の付加的説明・理由として)という訳は~だから(=as、since)
long(形)(時間・過程・行為など)長い、長期にわかる
conversation(名)会話、談話、対話、座談、会談
so that(結果の副詞節を導いて)それで、そのため
business(名)(やるべき)仕事、職務、務め、本分
go on(仕事などが)(うまく)進む
slowly(副)ゆっくり、遅く

Prospero, who had enjoined Ferdinand this task merely as a trial of his love, was not at his books, as his daughter supposed, but was standing by them invisible, to overhear what they said.

who(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)そしてその人は
enjoin(他)(~を)申しつける、押しつける、強いる
this(形)(指示形容詞)この(⇔that)/(対話者同士がすでに知っているもの(人)をさして)
merely(副)単に(~にすぎない)
as(前)~として
trial(名)(良否・性能などの)試み、試験、ためし
of(前)(目的格関係を表わして)(しばしば動作名詞または動名詞に伴って)~を、~の
at one's books 勉強中で
as(接)(様態・状態を表わして)~のように
suppose(他)(知っていることから)推測する、思う、考える(+that)
but(接)(等位接続詞)(前の否定語・句・文と照応して)(~ではなく)て(not A but Bで「AではなくBである」の意を表わす表現)
stand(自)(~の状態で)立つ(+補)
by(前)(場所・位置を表わして)~のそばに(で)、のかたわらに(の)、の手元に
invisible(形)目に見えない
overhear(他)(気づかれずに)ふと耳にする
what(代)(関係代名詞)(~する)もの(こと)(which、who、thatなどと異なり、意味上先行詞を含む関係代名詞で名詞節を導く)・What I say is true. 私の言うことは本当です。

Ferdinand inquired her name, which she told, saying it was against her father's express command she did so.

inquire(他)(~を)尋ねる、問う ・I will inquire his name. あの人の名前を尋ねてみよう。
which(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)(主格・目的格の場合)そしてそれは(を)
against(前)~にそむいて、~に反して
express(形)明示された(⇔implied)・an express command 明示された命令
command(名)(権威をもった)命令、言いつけ
do(他)(代動詞としてbe以外の動詞の反復を避けるのに用いて)
so(副)(代名詞的に)(代動詞doの目的語として)そう、そのように

Prospero only smiled at this first instance of his daughter's disobedience, for having by his magic art caused his daughter to fall in love so suddenly, he was not angry that she showed her love by forgetting to obey his commands.

only(副)ただ~だけ、~にすぎない
at(前)(方向・目標・目的を表わして)~を(ねらって)、~に(向かって)
instance(名)例、実例、事例、実証(of)
disobedience(名)不服従、反抗
for(前)(原因・理由)~の理由で、~のため(=because of)(+doing)
by(前)(手段・媒介を表わして)~で
magic(形)魔法の、魔法のような、不思議な ・the magic arts 魔法
art(名)(専門の)技術、(特殊な)技芸
cause(他)(人・ものに)(~)させる(+目+to do)
fall in love ほれる、恋する
angry(形)(~に)怒って、腹を立てて
that(接)(副詞節を導いて)(原因・理由を表わして)~だから、~ゆえに
show(他)(感情・態度・気配などを)表わす、(好意・感謝などを)示す
by(前)(手段・方法・原因・媒介を表わして)(doingを目的語にして)(~すること)によって
forget(他)忘れて(~)しない、(~)し忘れる(+to do)
obey(他)(命令を)遵奉する(⇔disobey)
command(名)(権威をもった)命令、言いつけ

And he listened well pleased to a long speech of Ferdinand's, in which he professed to love her above all the ladies he ever saw.

well(副)(able、aware、worthなどの叙述形容詞の前に置いて)かなり、十分に
pleased(形)喜んで、満足して(=happy/⇔displeased)
speech(名)話すこと、発言
in(前)(範囲を表わして)~において、~内で
profess(他)(~だと)公言する、明言する
love(他)(人などを)愛する、かわいがる、大事にする
above(前)(基準・数量など)~を超える(て)
all(形)(複数名詞の前に置いて)あらゆる、すべての、みな
ever(副)(比較級の前後・最上級の後でそれらを強めて)これまで、今まで、ますます
see(他)(人に)会う、面会する

In answer to his praises of her beauty, which he said exceeded all the women in the world, she replied, ‘I do not remember the face of any woman, nor have I seen any more men than you, my good friend, and my dear father. How features are abroad, I know not; but believe me, sir, I would not wish any companion in the world but you, nor can my imagination form any shape but yours that I could like. But, sir, I fear I talk to you too freely, and my father's precepts I forget.’

in answer to ~ ~に答えて
praise(名)称賛、ほめる(られる)こと(of)
exceed(他)(~より)勝る
in the world(最上級を強めて)世界中で
reply(他)(~と)答える(目的語には答える内容がくるので、人称代名詞やletterなどの名詞は用いられない)(+引用)
any(形)(否定文で名詞の前に用いて)(可算の名詞の単数形につけて)何か一つの(~もない)、だれか一人の(~もない)(a(n)の代用であるが、やや強調的)
nor(接)(否定の節・文の後に用いて)~もまた~ない(「nor+助動詞+主語」の倒置が起きる)
any(形)(否定文で名詞の前に用いて)(可算の名詞の複数形または不可算の名詞につけて)少しも(~ない)、何も(~ない)、だれも(~ない)
more(形)(many、muchの比較級)余分の、まだほかにある
than(接)(other、otherwise、elseなどを伴って)~よりほかの、~よりほかには
good(形)仲の良い、親しい、親密な ・a good friend 親友、仲よし
how(副)(疑問詞)(状態を尋ねて)どんな状態(具合)で
sir(名)(男性への呼び掛け)あなた、先生、閣下、お客さん、だんな(見知らぬ人に、召し使いから主人に、生徒から先生に、店員から客に、目下から目上に、または議会で議長に対する敬称/日本語ではこの語を訳さず文全体を丁重に訳せばよい場合が多い)
would(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(1人称の主語に伴い、話し手の意見・感情を婉曲に表現して)~したいと思う、~させてもらいたい
wish(他)(人が)(~を)望む
companion(名)仲間、友
but(前)(no one、nobody、none、nothing、anythingやall、every one、またwhoなどの疑問詞などのあとに用いて)~のほかに(の)、~を除いて(た)(=except)
imagination(名)想像、想像力、構造力
form(他)(ものを)形づくる、形成する
shape(名)(またa ~)姿、様子、なり
yours(代)あなた(たち)のもの
that(代)(関係代名詞)(人・ものを表わす先行詞を受けて通例制限用法で)(~する(である))ところの/(他動詞・前置詞の目的語として)
could(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(条件節の内容を言外に含めた主節だけの文で/婉曲的に)~できるだろうに、~したいくらいだ
like(他)(~を)好む、(~が)好きである
fear(他)(よくない事態を気づかって)(~ではないかと)思う、気づかう、恐れる(+that)
talk(自)(人と)話をする、話し(語り)合う(to)
too(副)(形容詞・副詞の前に置いて)~すぎる
freely(副)遠慮なく、腹蔵する
precept(名)(道徳・思想上の)原則、おきて、戒律、教訓、訓示、勧告(=principle)
【参考文献】
Tales from Shakespeare (Penguin Classics) (English Edition)』Charles and Mary Lamb・著
シェイクスピア物語 上 (岩波文庫)』安藤貞雄・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)
リーダーズ・プラス』(研究社)
新英和大辞典 第六版 ― 並装』(研究社)
中学基本英単語1200』赤尾好夫・編(旺文社)
英語基本単語集』赤尾好夫・編(旺文社)
試験にでる英単語―実証データで重大箇所ズバリ公開 (青春新書)森一郎・著(青春出版社