『シェイクスピア物語』を原書で読む(第13回)

The Tempest(第9回)
(テキスト15ページ、5行目~)
(※赤字は大学受験レベルの語)

The king of Naples, and Antonio the false brother, repented the injustice they had done to Prospero: and Ariel told his master he was certain their penitence was sincere, and that he, though a spirit, could not but pity them.

Naples(名)ナポリ(イタリア南部の港市)
Antonio アントーニオー(Shakespeare, The Tempestの登場人物/Prosperoを領土から追放したその弟)
false(形)(人が)不誠実な、不実の、不貞の
repent(他)(過ちなどを)後悔する
do a person an justice 人を不当に扱う
to(前)(行為・作用の対象を表わして)(間接目的語に相当する句を導いて)~に
Prospero プロスペロ(Shakespeare, The Tempestの主人公/弟の策略で追放されて無人島に漂着し、魔法を体得したMilanの公爵)
Ariel(名)エーリエル(空気の精/Shakespeareの「あらし」に出てくる)
tell(他)(人に)(~を)話す、告げる、語る、言う、述べる(+目+that)
his(代)彼の
master(名)主人、雇い主
certain(形)(~を)確信して、確かだと思って(+that)
their(代)彼ら(彼女ら)の
penitence(名)後悔、懺悔(ざんげ)
sincere(形)(人が)うそ偽りのない、言行一致の、正直な、誠実な(⇔insincere)
that(接)(名詞節を導いて)(~)ということ/(形容詞・自動詞などに続く節を導いて)(文法的に副詞節とも考えられるが、意味上他動詞相当句と考えて名詞節に入れる)/(目的語節を導いて)
spirit(名)妖精(=sprite、elf)
cannot but do ~しないではいられない、~するほかはない、~せざるをえない
pity(他)(人を)(~のことで)かわいそう(気の毒)に思う

‘Then bring them hither, Ariel,’ said Prospero: ‘if you, who are but a spirit, feel for their distress, shall not I, who am a human being like themselves, have compassion on them? Bring them, quickly, my dainty Ariel.’

then(副)(通例文頭または文尾に用いて)それなら、(それ)では
hither(副)ここへ、こちらへ
say(他)(人に)(~と)言う、話す、述べる、(言葉を)言う(to)(+引用)
who(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)そしてその人は
but(副)ただ、ほんの、~だけ
feel(自)(人に)同情する(for)
for(前)(感情・趣味・適性などの対象を表わして)~を支援して(した)、~のために、~に味方して(⇔against)
distress(名)(心身の)苦悩、苦痛、悲痛、悲嘆
shall(助動)(話者の意志に関係なく未来の出来事を表わして)(疑問文で)~でしょうか、~だろうか
human being(名)人間(動物・妖精・神・幽霊など人間以外のものを対比して用いる)
like(前)~のような、~に似た
themselves(代)(強調に用いて)彼ら(彼女ら、それら)自身/(they、themの代わりに用いて/as、like、thanの後で)
have(他)(感情・考えなどを)(心に)抱いている
compassion(名)(切実な)同情(心)、哀れみ ・have compassion 同情を寄せる
on(前)(動作の対象を表わして)~に対して、~に当てて
quickly(副)速く、急いで
my(代)私の
dainty(形)きゃしゃな、かわいらしい ・a dainty girl きゃしゃな女の子

Ariel soon returned with the king, Antonio, and old Gonzalo in their train, who had followed him, wondering at the wild music he played in the air to draw them on to his master's presence.

with(前)(同伴・同居を表わして)~を連れて
Gonzalo(名)ゴンザーロー(Shakespeare, The Tempestに登場するNaplesの誠実な老顧問官で、Prosperoの友)
in a person's train 人のあとに続いて
wonder(自)(~を)不思議に思う、(~に)驚く(at)
at(前)(感情の原因を表わして)~に(接して)、~を見て、聞いて、考えて
wild(形)(風・夜など)激しい、荒い、騒々しい
play(他)(曲を)(楽器で)演奏する
in the air 空中に(で)
draw(他)(副詞句を伴って)(ものを)(ある方向に)引き寄せる(onto)
onto(前)~の上へ
presence(名)面前、人前

This Gonzalo was the same who had so kindly provided Prospero formerly with books and provisions, when his wicked brother left him, as he thought, to perish in an open boat in the sea.

same(代)(the ~)同一のもの(こと、人)
who(代)(関係代名詞)(制限的用法で)~する(した)(人)(通例「人」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)/(主格の場合)
so(副)(程度を表わして)(強意的に)とても、非常に、大変
kindly(副)親切に(も)、心温かく、優しく
provide(他)(人に)(~を)供給する、提供する、与える(with)
formerly(副)以前(は)、昔(は)(=previously)
with(前)(処置・関係の対象を導いて)~に対して、~について、~にとっては
provision(名)(複数形で)食料、糧食(=supplies)
when(接)~する時に、~時(時を表わす副詞節をつくる)
wicked(形)(人・言行など)(道徳的に)邪悪な、不思議な、不正な
leave(他)(副詞句を伴って)置き去りにする
as(接)(様態・状態を表わして)~のように
think(自)考える
perish(自)(突然または非業な死に方で)死ぬ
in(前)(場所・位置・方向などを表わして)(乗り物など)に乗って
open(形)(船が)無甲板の

Grief and terror had so stupefied their senses, that they did not know Prospero.

grief(名)(死別・後悔・絶望などによる)深い悲しみ、悲痛
terror(名)(非常な)恐怖
so(副)(程度・結果を表わして)(so ~ that ~で)(順送りに訳して)非常に~なので~
stupefy(他)(人を)ぼうっとさせる、(人の)感覚を鈍くする
sense(名)(one's senses)正気、意識
that(接)(副詞節を導いて)(so ~ thatの形で程度・結果を表わして)(非常に)~なので、~(する)ほど
do(助動)(be以外の動詞の否定文を作って)
know(他)(~を)見分ける、見て(~と)わかる

He first discovered himself to the good old Gonzalo, calling him the preserver of his life; and then his brother and the king knew that he was the injured Prospero.

first(副)(何はさておいても)まず
discover(他)(古)(秘密などを)明かす(=disclose)・discover oneself to somebody 人に名のる、名のり出る
himself(代)(再帰動詞の目的語に用いて)
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~に対して、~に
good(形)(道徳的に)良い、善良な、有徳の(⇔evil)
call(他)(人を)(~と)呼ぶ、称する(+目+補)
preserver(名)保有者、保護者
of(前)(目的格関係を表わして)(しばしば動作名詞または動名詞に伴って)~を、~の
life(名)(個人の)命、生命
then(副)(しばしばandを伴って、前に続くことを示して)それから、その後で
know(他)(~を)知る、知っている、(~が)わか(ってい)る(+that)
injured(形)負傷した、けがをした

Antonio with tears, and sad words of sorrow and true repentance, implored his brother's forgiveness, and the king expressed his sincere remorse for having assisted Antonio to depose his brother: and Prospero forgave them; and, upon their engaging to restore his dukedom, he said to the king of Naples, ‘I have a gift in store for you too’; and opening a door, showed him his son Ferdinand, playing at chess with Miranda.

with(前)(様態の副詞句を導いて)~を示して、~して
tear(名)(通例複数形で)涙 ・with tears 涙を浮かべて
word(名)(しばしば複数形で)(口で言う)言葉
of(前)(of+名詞で形容詞句をなして)
sorrow(名)悲しみ、悲哀、悲痛、悲嘆
true(形)純種の、純粋な
repentance(名)後悔、悔恨、悔い改め
implore(他)(許し・慈悲などを)懇願(嘆願、哀願)する
forgiveness(名)(罪などの)許し、容赦
express(他)(思想などを)(言葉で)表現する、言い表わす
sincere(形)(感情・行動など)心からの、偽らぬ、本当の(=genuine)
remorse(名)(過ちに対する)良心の呵責(かしゃく)、自責(の念)(=regret)
for(前)(対象)(感情・趣味・適性などの対象を表わして)~に対して(する)、~を理解する
assist(他)(人を)手伝う、援助(助力)する(+目+to do)
depose(他)(人を)(高位から)退ける(=oust)
forgive(他)(人・罪などを)許す、大目に見る
on(前)(時間の接触を表わして)~するとすぐに、~と同時に(動作名詞または動名詞に伴う)
engage(他)(~することを)約束する、保証する(+to do)
restore(他)(失くしたもの・盗まれたものを)(~に)返す、返還する(=return)
dukedom(名)公爵領、公国(=duchy)
have(他)(通例副詞句を伴って)(~を)持っている、所有する、身につけている(in)
gift(名)贈り物、寄贈品、進物
in store 蓄えて、用意して ・have ~ in store ~を蓄えておく
open(他)(ドア・目・容器・包み・手紙などを)あける、開く(⇔close、shut)
show(他)(人に)(ものを)見せる、示す
Ferdinand(名)ファーディナンドShakespeare, The Tempestの中でMirandaに恋するNaplesの王子)
play(自)(~と)ゲーム(トランプ、チェス(など))をする
at(前)(従事・従事の対象を表わして)~に(取り組み)、~を
chess(名)チェス(盤上に白黒それぞれ16個、計32個のこまを動かし二人でするゲーム/「将棋」と異なり、一度捕獲されたこまは使えない/こまの種類はking、queen、rookまたはcastle、bishop、knight、pawn)・play at chess チェスをする
with(前)(敬称を表わして)~を相手に、~と
Miranda(名)ミランダ(Shakespeare, The Tempestの中で、Naplesの王子Ferdinandと恋し合うProsperoの娘)

Nothing could exceed the joy of the father and the son at this unexpected meeting, for they each thought the other drowned in the storm.

exceed(他)(~より)まさる
joy(名)喜び、うれしさ
of(前)(主格関係を表わして)(動作の行為者、作品の作者を表わして)~が、~の
this(形)(指示代名詞)この(⇔that)/(対話者同士がすでに知っているもの(人)をさして)
unexpected(形)予期しない、意外な、突然の
meeting(名)(通例単数形で)出会い、面会、遭遇
for(接)(通例コンマ、セミコロンを前に置いて、前文の付加的説明・理由として)という訳は~だから(=as、since)
each(代)(複数代名詞の同格に用いて)それぞれ
think(他)(~と)思う、考える(+that)
other(代)(the ~)(二つのうちの)ほかの一方(の人)、他方
drown(自)おぼれ死にする、溺死(できし)する
in(前)(環境を表わして)~の中で(を)
storm(名)あらし、暴風(雨)、大しけ

‘O wonder!’ said Miranda, ‘what noble creatures these are! It must surely be a brave world that has such people in it.’

O(間)(常に大文字で、直後にコンマまたは!は用いない)(驚き・恐怖・苦痛・願望などを表わして)ああ!、おお!、おや!
what(形)(疑問形容詞)(感嘆文に用いて)何という
noble(形)高潔な、気高い、崇高な
creature(名)(通例修飾語を伴って)人、やつ、女、子 ・What a low creature! 何という卑劣なやつだ。
these(代)(指示代名詞)これら(のもの、人)(⇔those)
it(代)(it is ~ thatの構文で文の主語・(動詞または前置詞の)目的語・副詞語句を強調して)(このitの次にくるbeの時制は通例clause内の動詞の時制と一致し、clause内の動詞の人称は直前の名詞・代名詞に一致する)
must(助動)(当然の推定を表わして)~にちがいない、~に相違ない、きっと~だろう
surely(副)きっと、必ずや
brave(形)りっぱな、すばらしい ・a brave new world すばらしい新世界(しばしば皮肉で/Shakespeare「あらし」から)
that(代)(関係代名詞)(It is ~ that ~の形で名詞(相当語句)を強調して)~のは
have(他)(ある関係を表わして)(肉親・友人などが)いる、(~が)ある

The king of Naples was almost as much astonished at the beauty and excellent graces of the young Miranda as his son had been.

almost(副)(形容詞・副詞を修飾して)だいたい、ほとんど
as much ~ as ~ ~と同じ程度に~
astonished(形)驚いた、びっくりした(at)
excellent(形)優れた、一流の、すばらしい
grace(名)(人を引きつける)美点、魅力、たしなみ

‘Who is this maid?’ said he; ‘she seems the goddess that has parted us, and brought us thus together.’

maid(名)(古)娘、少女
seem(自)(~と)見える、思われる、(~)らしい(通例話し手の推量をこめた見方・判断を示す語で、文法上の主語と判断の主体は一致しないことが多く、時に判断の主体を示すのにto a personを従えることがある)(+補)
goddess(名)(神話などの)女神
that(代)(関係代名詞)(人・ものを表わす先行詞を受けて通例制限用法で)(~する(である))ところの/(主語として)
part(他)(~から)(~を)引き離す、切り離す
bring together(人・ものを)呼び(寄せ)集める
thus(副)このように、かように
【参考文献】
Tales from Shakespeare (Penguin Classics) (English Edition)』Charles and Mary Lamb・著
シェイクスピア物語 上 (岩波文庫)』安藤貞雄・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)
リーダーズ・プラス』(研究社)
中学基本英単語1200』赤尾好夫・編(旺文社)
英語基本単語集』赤尾好夫・編(旺文社)
試験にでる英単語―実証データで重大箇所ズバリ公開 (青春新書)森一郎・著(青春出版社