『シェイクスピア物語』を原書で読む(第21回)

A Midsummer Night's Dream(第6回)
(テキスト23ページ、4行目~)
(※赤字は大学受験レベルの語)

But it so fell out, that Helena came that way, and, instead of Hermia, was the first object Lysander beheld when he opened his eyes: and strange to relate, so powerful was the love-charm, all his love for Hermia vanished away, and Lysander fell in love with Helena.

it(代)(形式主語としてあとにくる事実上の主語の不定詞句・動名詞句・that節などを代表して)
so(副)(様態を表わして)そのように、このように、そのとおりに、このとおりに ・It so happened that he was not at home. たまたまその時には彼は不在だった。
fall out(wellなどの様態の副詞を伴って)結局~となる ・It so fell out that I could not be present. 私は出席できないことになった。
that(接)(名詞節を導いて)(~)ということ/(主語節を導いて)/(目的語節を導いて)
Helena(名)ヘレナ(A Midsummer Night's Dreamの中で、Lysanderを恋するAthensのおとめでEgeusの娘)
that(形)(指示形容詞)(遠方の時・所をさして)あの、あちらの、その(⇔this)
way(名)(単数形で)方向、方面(通例前置詞なしで副詞句になる)・go that way あちらへ行く
instead of ~(前置詞的に)~の代わりに
Hermia(名)ハーミア(Shakespeare, A Midsummer Night's Dreamの中で、Lysanderを恋するAthensのおとめでEgeusの娘)
object(名)(知覚できる)物、物体
Lysander(名)ライサンダーShakespeare, A Midsummer Night's Dreamの中で、Heramiaを恋するAthensの青年)
beheld(他)beholdの過去形・過去分詞
behold(他)(異常なものなどを)見る
when(接)~する時に、~時(時を表わす副詞節をつくる)
open(他)(ドア・目・容器・包み・手紙などを)あける、開く(⇔close、shut)・open one's eyes 目をあける
his(代)彼の
strange to say 不思議な話だが
relate(他)(話・経験などを)話す、物語る
so(副)(程度・結果を表わして)(so ~ that ~で)(順送りに訳して)非常に~なので~(口語ではしばしばthatが略される)
powerful(形)(薬など)効能のある、ききめのある
love(名)(異性に対する)恋愛、恋(for)
charm(名)(まじないの)魔力、魔法
for(前)(対象)(感情・趣味・適性などの対象を表わして)~に対して(する)、~を理解する
vanish(自)(目に見えていたものが)(突然)消える、見えなくなる
away(副)(消失・除去を表わして)なくなって、(消え)去って
fall in love with ~ ~にほれる、~を恋する

Had he first seen Hermia when he awoke, the blunder Puck committed would have been of no consequence, for he could not love that faithful lady too well; but for poor Lysander to be forced by a fairy love-charm to forget his own true Hermia, and to run after another lady, and leave Hermia asleep quite alone in a wood at midnight, was a sad chance indeed.

first(副)まず第一に、最初に(=firstly)
awoke(動)awakeの過去形・過去分詞
awake(自)目が覚める、起きる
blunder(名)(ばかな)間違い、へま
Puck(名)(英国伝説)パック(いたずら好きな小妖精(Robin Goodfellow)/Shakespeareの「夏の夜の夢」にも登場する)
commit(他)(罪・過失などを)犯す
would(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(would have+過分で/過去の事柄について帰結節で無意志の仮定を表わして)~しただろう
of(前)(of+名詞で形容詞句をなして)~の ・This is of no importance. これは全然重要ではない。
no(形)(主語・目的語になる名詞の前に用いて)(複数名詞・不可算の名詞の前に用いて)どんな(少しの)~もない
consequence(名)(影響の)重大性、重要さ ・of no consequence まったく取るに足りない
for(接)(通例コンマ、セミコロンを前に置いて、前文の付加的説明・理由として)という訳は~だから(=as、since)
love(他)(人などを)愛する、かわいがる、大事にする
faithful(形)(夫・妻が)貞節
too(副)(形容詞・副詞の前に置いて)非常に
well(副)満足に、よく、申し分なく(⇔ill、badly)
for(前)(不定詞の主格関係を示して)~が(~する)
poor(形)哀れな、不平な、気の毒な(話し手の気持ちからpoorと言っているので、訳の時には「気の毒に」と副詞的に訳すとよい)
force(他)(人に)強いて(~)させる、(人に)(~することを)余儀なくさせる(しばしば受身で用い、「強制されて(~)する」の意と、「(~)せざるをえない」の意とになる)(+目+to do)
fairy(形)妖精の(ような)
true(形)忠実な、誠実な
run after ~(人)の尻を追い回す
another(形)別の、ほかの
leave(他)(人・ものを)(~の状態に)しておく(+目+補)
asleep(形)眠って(⇔awake)
alone(副)ひとりで、単独に(で)
wood(名)森
at(前)(時の一点を表わして)~に ・at noon 正午に
midnight(名)真夜中(午前0時)
sad(形)(物事など)(人を)悲しませる、悲しむべき、哀れな
chance(名)偶然、運、めぐり合わせ(=luck)

Thus this misfortune happened.

thus(副)このように、かように
this(形)(指示形容詞)この(⇔that)/(対話者同士がすでに知っているもの(人)をさして)
misfortune(名)不幸(不運)な出来事、災難

Helena, as has been before related, endeavoured to keep pace with Demetrius when he ran away so rudely from her; but she could not continue this unequal race long, men being always better runners in a long race than ladies.

as(代)(前後の主節全体を先行詞として、非制限的に用いて)それは~だが
before(副)(時を表わして)以前に、かつて、すでに
relate(他)(話・経験などを)話す、物語る
endeavour(自)(~しようと)努力する(+to do)
keep pace(~に)遅れをとらない(with)
with(前)(感情・態度の対象を導いて)~に対して、~に
Demetrius(名)ディミートリアス(Shakesepeare, A Midsummer Night's Drea,の中でHermiaを恋し、のちにHelenaと結ばれるAthensの青年)
run away(~から)逃げる、逃げ出す、逃亡(逃走)する(from)
so(副)(程度を表わして)それ(これ)ほど、そんな(こんな)に、これくらい
rudely(副)不作法に、失礼に
unequal(形)等しくない、同等(平等)でない(=unfair)
race(名)(速さを競う)競走
long(副)長く、長い間、久しく
better(形)(goodの比較級)(二者の中で)よりすぐれて(いる)(⇔worse)(than)
runner(名)(競)走者
in(前)(最上級(相当)の形容詞を限定して)~の面で
long(形)(時間・過程・行為など)長い、長期にわたる

Helena soon lost sight of Demetrius; and as she was wandering about dejected and forlorn, she arrived at the place where Lysander was sleeping.

lose sight of ~ ~を見失う
as(接)(時を表わして)~したから
wander(自)(副詞句を伴って)(あてもなく)歩き回る、さまよう
about(副)(通例動作を示す動詞に伴って)あちこちに、あちらこちらへ、方々に
dejected(形)落胆した、しょげた
forlorn(形)(望み・試みなど)絶望的な、(成功の)見込みがない
where(副)(関係副詞)(制限的用法で)~する、~した(場所、場合など)(「場所」「場合」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)
sleep(自)眠る

‘Ah!’ said she, ‘this is Lysander lying on the ground: is he dead or asleep?’

ah(間)(喜び・悲しみ・驚き・苦痛・軽蔑・哀れみ・嘆きなどを表わして)ああ!、おお!
say(他)(人に)(~と)言う、話す、述べる、(言葉を)言う(+引用)
this(代)(指示代名詞)これ、このもの(人)/(身近なもの・人をさして/しばしば人を紹介する時に用いて)
lying(形)横たわっている
ground(名)(the ~)地面、地(表)・lie on the ground 地面に横たわる

Then gently touching him, she said, ‘Good sir, if you are alive, awake.’

then(副)それから、その後で
gently(副)優しく、穏やかに、静かに
good(形)(強い感情や驚きなどを表わす句に用いて)
sir(名)(男性への呼び掛け)あなた、閣下、先生、お客さん、だんな(見知らぬ人に、召し使いから主人に、生徒から先生に、店員から客に、目下から目上に、または議会で議長に対する敬称/日本語ではこの語を訳さず文全体を丁重に訳せばよい場合が多い)
if(接)(間接疑問文を導いて)~かどうか
alive(形)生きて(⇔dead)
awake(形)眠らずに、目が覚めて(⇔asleep)

Upon this Lysander opened his eyes, and (the love-charm beginning to work) immediately addressed her in terms of extravagant love and admiration; telling her, she as much excelled Hermia in beauty as a dove does a raven, and that he would run through fire for her sweet sake; and many more such lover-like speeches.

on(前)(時間の接触を表わして)~するとすぐに、~と同時に
this(代)(指示代名詞)(すぐ前に言われたことをさして)こう、こういう、このこと
open(他)(ドア・目・容器・包み・手紙などを)あける、開く
begin(他)(~し)始める、(~し)だす(+to do)
work(自)(薬などが)効く、作用する
immediately(副)直ちに、即座に、早速
address(他)(人に)話しかける
in terms of ~ ~の言葉で
extravagant(形)(要求・代価など)途方もない、法外な ・extravagant praise べたぼめ
admiration(名)感嘆、感心、称賛
tell(他)(人に)(~を)話す、告げる、語る、言う、述べる(+目+that)
as much ~ as ~ ~と同じ程度に~
excel(他)よりすぐれる、~にまさる
in(前)(性質・能力・芸などの分野を限定して)~において、~が
dove(名)(鳥)ハト(pigeonと同義であるが、特に小さい野生の種類をさすことが多い/オリーブの小枝(olive branch)とともに平和の象徴とされる/これは大洪水の後でノア(Noah)が箱舟から放ったハトがオリーブの若葉をくわえて戻り、平和の吉報をもたらしたことによる(聖書「創世記」から)/またキリスト教では聖書(Holy Ghost)を象徴する(聖書「ルカ伝」などから)
do(他)(代動詞としてbe以外の動詞の反復を避けるのに用いて)
raven(名)(鳥)ワタリガラス(crowよりも大きいカラス/死や悪病を予知する不吉な鳥とされる/光沢のある黒い羽毛は髪など黒いもののたとえに使われる)
would(助動)(時制の一致により従属節内でまた間接話法で用いて)(意志未来を表わして)~しよう
her(代)彼女の
sweet(形)きれいな、かわいらしい、すてきな(=cute)
sake(名)(for ~'s sakeで)~のための(に)
many more(可算の複数形の名詞を伴って)ずっとより多い(く)
lover(名)恋人、愛人(単数の時は通例男)
-like(接尾)名詞に自由につけて「~のような、~らしい」の意の形容詞を造る)

Helena, knowing Lysander was her friend Hermia's lover, and that he was solemnly engaged to marry her, was in the utmost rage when she heard herself addressed in this manner; for she thought (as well she might) that Lysander was making a jest of her.

know(他)(~を)知る、知っている、(~が)わか(ってい)る(+that)
solemnly(副)<solemn(形)厳粛な、まじめな、重々しい、荘重な、荘厳な、謹厳な
engaged(形)(結婚する)約束して(+to do)
in(前)(状態を表わして)~の状態に(で)・in a rage 激怒して
utmost(形)最大(限)の、最高(度)の、極度の
rage(名)(またa ~)(抑えがたい)激怒、憤怒 ・in a rage かっとなって
hear(他)(~が)聞こえる、(~を)聞く(+目+過分)
herself(代)(再帰的に用いて)(一般動詞の目的語に用いて)
in(前)(方法・形式を表わして)~で、~をもって ・in that manner そのやり方で
manner(名)(通例単数形で)方法、仕方 ・in this manner こういうふうに
think(他)(~と)思う、考える(+that)
might as well do ~するのも同じだ、~したほうがよい(ましだ)
make(他)(目的語に動作名詞を伴って、動詞と同じ意味をなして)(~を)する、行なう(同じ意味の動詞より、この表現のほうが1回だけの行為であることが強調される)
jest(名)冗談、しゃれ ・make a jest 冗談(しゃれ)をとばす
of(前)(目的格関係を表わして)(しばしば動作名詞または動名詞に伴って)~を、~の

‘Oh!’ said she, ‘why was I born to be mocked and scorned by every one? Is it not enough, is it not enough, young man, that I can never get a sweet look or a kind word from Demetrius; but you, sir, must pretend in this disdainful manner to court me? I thought, Lysander, you were a lord of more true gentleness.’

oh(間)(しばしば直後にコンマや!などを従える)(驚き・恐怖・苦痛・願望・反応・了解などを表わして)ああ!、おお!、おや!
born(形)(~するべく)生まれついて(+to do)
mock(他)(人・言動を)あざ笑う、あざける、ばかにする
scorn(他)(~を)軽蔑する、さげすむ
man(名)(修飾語句を伴って)(特定の仕事・性格などの)男性
never(副)(notよりも強い否定を表わして)決して~ない
get(他)(~から)(努力して)得る、手に入れる(from)
sweet(形)優しい、親切な
look(名)(通例単数形で)一見、ひと目
kind(形)親切な、優しい、思いやりのある(⇔unkind、nasty)
word(名)(口で言う)言葉
from(前)(出所・起源・由来を表わして)~から(来た、取ったなど)
pretend(他)(~の)ふりをする(+to do)
disdainful(形)軽蔑的な
court(他)(男が)(女に)言い寄る、くどく、求愛する
lord(名)(Lordの敬称を持つ)貴族、華族
of(前)(of+名詞で形容詞句をなして)~の
more(副)もっと、いっそう
true(形)本物の、正真正銘の
gentleness(名)優しさ、親切

Saying these words in great anger, she ran away; and Lysander followed her, quite forgetful of his own Hermia, who was still asleep.

anger(名)怒り
forgetful(形)(~を)忘れて(of)
of(前)(目的格関係を表わして)(形容詞に伴って)~を
who(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)そしてその人は
still(副)まだ、今までどおり
(本文394語)
【参考文献】
Tales from Shakespeare (Penguin Classics) (English Edition)』Charles and Mary Lamb・著
シェイクスピア物語 上 (岩波文庫)』安藤貞雄・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)
リーダーズ・プラス』(研究社)
中学基本英単語1200』赤尾好夫・編(旺文社)
英語基本単語集』赤尾好夫・編(旺文社)
試験にでる英単語―実証データで重大箇所ズバリ公開 (青春新書)森一郎・著(青春出版社