『ハムレット』を原書で読む(第7回)

(テキスト9ページ、3行目~)

HORATIO That can I.
At least the whisper goes so. Our last King,
Whose image even but now appeared to us,
Was, as you know, by Fortinbras of Norway,
Thereto pricked on by a most emulate pride,
Dared to the combat; in which our valiant Hamlet —
For so this side of our known world esteemed him —
Did slay this Fortinbras; who by a sealed compact
Well ratified by law and heraldry,
Did forfeit, with his life, all these his lands
Which he stood seised of, to the conqueror;
Against the which a moiety competent
Was gagèd by our King, which had returned
To the inheritance of Fortinbras,
Had he been vanquisher, as by the same covenant
And carriage of the article designed,
His fell to Hamlet. Now, sir, young Fortinbras,
Of unimprovèd mettle hot and full,
Hath in the skirts of Norway here and there
Sharked up a list of lawless resolutes
For food and diet to some enterprise
That hath a stomach in’t; which is no other,
As it doth well appear unto our state,
But to recover of us by strong hand
And terms compulsatory those foresaid lands
So by his father lost. And this, I take it,
Is the main motive of our preparations,
The source of this our watch, and the chief head
Of this posthaste and romage in the land.

Horatio(名)ホレイショー(Hamlet中のHamletの親友)
that(代)(指示代名詞)(前に述べているか、場面上了解されている物事をさして)そのこと(⇔this)
at least(前言より正確に言い直して)少なくとも
whisper(名)うわさ、風説(=rumor)
go(自)(副詞句を伴って)(表現・話・歌などが)(~と)なっている、展開する
our(代)我々の、私たちの
last(形)(時を表わす名詞の前に用いて)すぐ(この)前の、昨~、去る~、先~(副詞句(節)にも用いる)
whose(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にもコンマが置かれる)そしてその人(たち)の
image(名)形、姿(of)
but(副)ただ、ほんの、~だけ
now(副)(過去時制の動詞とともに)(通例just(only)nowで)たった今、今しがた
appear(自)(ものが)姿を見せる、出現する、現われる(⇔disappear)
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~に対して、~に
as(代)(前後の主節全体を先行詞として、非制限的に用いて)それは~だが
know(他)(~を)知る、知っている、(~が)わか(ってい)る(+that)
Fortinbras(名)フォーティンブラス(Shakespeare, Hamletで、デンマークの王位を継ぐノルウェーの王子)
Norway(名)ノルウェースカンジナビア半島西部の王国/首都Oslo)
Thereto=to that
pricked on=incited
incite(他)(人を)駆り立てる、扇動する
most(副)(通例theを用いないで)はなはだ、非常に(この語が修飾する形容詞が名詞の単数形とともに用いられる時は不定冠詞を伴う/この意味のmostが修飾する形容詞・副詞は話者の主観的感情・判断を表わす)
emulate=emulous(形)競争する、競争心の強い
pride(名)うぬぼれ、高慢、思い上がり
dare(他)(~を)ものともしない、(~に)敢然と立ち向かう
combat(名)戦闘
in(前)(範囲を表わして)~において、~内で
which(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)(主格・目的格の場合)そしてそれは(を)
valiant(形)雄々しい、勇壮な、剛勇の、勇敢な(=brave)
Hamlet(名)ハムレットShakespeareの四大悲劇の一つ/その主人公)
for(接)(通例コンマ、セミコロンを前に置いて、前文の付加的説明・理由として)という訳は~だから(=as、since)
so(副)(前出の名詞・形容詞などに代わって)そう
this(形)(指示形容詞)この(⇔that)/(近くの時・所をさして)
known(形)(一般に)知られている
world(名)(しばしばthe World)(地球上にある)地域、~世界 ・the Western World 西側世界
esteem(他)(~を)(~と)考える、思う(+目+補)
do(助動)(肯定)(法律文の常套的表現や詩・詩的散文での虚辞として)
slay(他)(人を)殺害する(=murder)
this(形)(指示形容詞)この/(対話者同士がすでに知っているもの(人)をさして)
who(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)そしてその人は
by(前)(判断の尺度・標準を表わして)~によって、~に従って
sealed(形)印を押した、封印された
compact(名)契約、盟約
well(副)適切に、ふさわしく
ratify(他)(条約などを)批准する、裁可する
law and heraldry=heraldic law
heraldic(形)紋章(学)の
law(名)(守るべき)おきて、習わし
forfeit(他)(罰として)(財産・権利などを)失う、没収される
his(代)彼の
life(名)(個人の)命、生命
all(形)(複数名詞の前に置いて)あらゆる、すべての、みな
land(名)(しばしば複数形で)(所有物としての)土地、地所
stood seised of=was possesed of
possessed(形)(~を)所有して(of)
of(前)(目的格関係を表わして)(形容詞に伴って)~を
conqueror(名)征服者、戦勝者
the which=which(代)(関係代名詞)(先行する句・節・文またはその内容を受けて)
moiety=portion(名)(通例単数形で)(2人以上で分けられた)分け前
competent(形)要求にかなう、十分な、まずまずの
gagèd=pledged
pledge(他)(~を)質に入れる、担保に入れる
had returned=would have returned
would(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(would have+過分で/過去の事柄について帰結節で無意志の仮定を表わして)~しただろう
return(自)(もとの状態に)戻る、回復する(to)
to(前)(結果・効果を表わして)(結果・効果を表わす句を導いて)
inheritance=possession(名)所有(すること)
vanquishervanquish(他)征服する、破る、負かす
as(接)(様態・状態を表わして)~のように
covenant(名)契約、盟約、誓約
carriage=import(名)(単数形で/通例the ~)趣旨、意味(=content)
article(名)(条約・契約などの)個条、条項、条款
designed=drawn up
draw up(文書を)作成する
his(代)彼のもの(さす内容によって単数または複数扱いとなる)
fall(自)(要塞(ようさい)・都市などが)(敵などの手に)落ちる、陥落する(to)
to(前)(到達の意を含めて)~まで、~へ、~に
now(副)(接続詞的に、話題を変える時などに文頭で用いて)さて、ところで、では
sir(名)(男性への呼び掛け)あなた、先生、閣下、お客さん、だんな(見知らぬ人に、召し使いから主人に、生徒から先生に、店員から客に、目下から目上に、または議会で議長に対する敬称/日本語ではこの語を訳さず文全体を丁重に訳せばよい場合が多い)
young(形)(人名の前に添えて)(同名または同姓の人・兄弟・特に父子などの)年下のほうの ・young Jones 息子のジョーンズ、小ジョーンズ
of(前)(of+名詞で形容詞句をなして)~の(年齢・形状・色彩などを表わす時、ofを略すことが多い)
unimproved=rash(形)向こう見ずな、無分別な
mettle(名)勇気、根性、気概
hot and full=full of fight
fight(名)闘志、戦意、ファイト
hath(助動詞)(動)(古)haveの直説法3人称現在形 ・he hath=he has
in(前)(場所・位置・方向などを表わして)~において、~で
skirt(名)(複数形で)(町などの)周辺、郊外、はずれ(of)
here and there あちこちに(へ)、ここかしこに
Sharked up 鱶(ふか)が餌になるものを何もかも呑み込むイメージ
a list of=a number of ~ かなりの~
lawless(形)(人が)無法な、理不尽な、手に負えない
resolutes=desperades
desperado(名)(特に、米国開拓時代の)無法者、命知らず
For=in return for
in return(~の)返礼に、返報に、見返りに(for)
for(前)(対象)(報償・返報を表わして)(好意・成果など)に対して、~の返報として
diet(名)日常の(飲)食物
to(前)(目的を表わして)~のために、~に
some(形)(単数形の可算の名詞を伴って)何かの、ある、どこかの
enterprise(名)(重要・困難な)企て
that(代)(関係代名詞)(人・ものを表わす先行詞を受けて通例制限用法で)(~する(である))ところの/(主語として)
have(他)(感情・考えなどを)(心に)抱いている
stomach=spirit of adventure
spirit(名)(単数形で/通例修飾語を伴って)心的態度、意図
adventure(名)冒険 ・have a spirit of adventure 冒険心がある
in't→in it
other(代)(通例複数形で/one、some、anyを伴う時は単数形もある)別のもの、これ以外のもの
doth(助動)(古)doの直説法3人称単数現在形 ・he doth=he does
well(副)十分に、よく(=thoroughly)
appear(自)(itを主語として)(~には)(~と)思える、どうも~らしい(+to+名+that)
unto(前)(古)~に、~のほうへ、~まで
state(名)国家、国(一定の領土を有し政治的に組織され主権を有するもの)
But=than(接)(other、otherwise、elseなどを伴って/しばしば否定文で)~よりほかの、~よりほかには
recover(他)(失ったもの・取られたものを)取り戻す
of=from
by(前)(手段・媒介を表わして)~で
strong(形)(手段・意見など)強硬な、強力な、厳しい
hand(名)手腕、手際、腕前
terms=means(名)方法、手段
compulsatory=compulsory(形)(法・命令によって)強制する、強制的な ・compulsory means 強制手段
foresaid=aforesaid=aforementioned(形)前述の、前記の
lost(形)失われた、遺失した、失った
this(代)(指示代名詞)(すぐ前に言われたことをさして)こう、こういう、このこと
take it 思う
main(形)主な、主要な
motive(名)動機、真意、目的
preparation(名)(通例複数形で)準備(したもの)
source(名)元、源、原因(of)
watch(名)(またa ~)見張り、監視、警備
chief(形)主要な、主な
head=origin(名)原因(of)
posthaste=great expedition
expedition(名)急速、迅速
romage=bustle(名)(単数形で)ざわめき、にぎわい
land(名)国、国土

BARNARDO
I think it be no other but e’en so.
Well may it sort that this portentous figure
Comes armèd through our watch so like the King
That was and is the question of these wars.

Barnardo バーナードー
think(他)(~と)思う、考える(+that)
no other but ~=none other than ~にほかならぬ、まさしく~で
e'en(副)=even(副)(それどころか)いやまったく(本当に)
so(副)(前出または文脈上自明の事柄を受けて)そのとおりで、本当で
Well may it sort=may it have a good issue
may(助動)(祈願・願望・のろいを表わして)願わくは~ならんことを、~させたまえ(mayは常に主語の前に置く)
it(代)(形式主語としてあとにくる事実上の主語の不定詞句・動名詞句・that節などを代表して)
have(他)(~を)得る、もらう、受ける
good(形)具合の良い、好適な、望ましい
issue(名)(通例単数形で)結果、結末
that(接)(名詞節を導いて)(~)ということ/(主語節を導いて)
portentous(形)不吉な、凶兆のある
figure(名)姿、容姿、風采(ふうさい)
come through ~ ~を通り抜ける
armed(形)武装した(⇔unarmed)
so(副)(程度を表わして)(強意的に)とても、非常に、大変
like(前)~のような、~に似た
question=cause(名)原因、もと(⇔effect)
【参考文献】
Hamlet』William Shakespeare・著(Penguin Classics)
新訳 ハムレット (角川文庫)河合祥一郎・訳
ハムレット (対訳・注解 研究社シェイクスピア選集8)』大場建治・編注訳(研究社)
ハムレット (大修館シェイクスピア双書)高橋康也河合祥一郎・編注(大修館書店)
ハムレット (研究社小英文叢書 (173))』小津次郎・注釈(研究社)
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)
リーダーズ・プラス』(研究社)
新英和大辞典 第六版 ― 並装』(研究社)

『幌馬車』(1950)

この週末は、ブルーレイで『幌馬車』を見た。

幌馬車 Blu-ray

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  • 出版社/メーカー: IVC,Ltd.(VC)(D)
  • 発売日: 2019/11/29
  • メディア: Blu-ray
1950年のアメリカ映画。
監督は、『怒りの葡萄』『わが谷は緑なりき』『荒野の決闘』『西部開拓史』の巨匠ジョン・フォード
製作は、『キング・コング(1933)』のメリアン・C・クーパー。
主演は、『ゲッタウェイ』『続・激突!/カージャック』のベン・ジョンソンと、『赤い河』のハリー・ケリー・ジュニア
共演は、『赤い河』のジョアン・ドルー、『荒野の決闘』のワード・ボンド、『怒りの葡萄』のジェーン・ダーウェル、『遊星よりの物体X』『放射能X』のジェームズ・アーネス。
本作は、1871年アメリカ・ユタ州で実際にあったモルモン教徒の集団移住を題材にしている。
モノクロ、スタンダード・サイズ。
画質はあまり良くない。
1950年よりも、もっと古い映画に見える。
「殺人犯 クレグ一味 シャロー他3名 指名手配」というクレジット。
店を襲った悪党一味。
逃げようとした時、店主が発砲し、リーダーのシャローが肩を撃たれる。
「後悔するぞ!」
店主は発砲されて死亡。
勇ましい低温の合唱曲がテーマ。
本作では、男声の合唱曲が幾つも劇中に流れる。
ラヴィスベン・ジョンソン)とサンデー(ハリー・ケリー・ジュニア)の二人は、12頭の馬を引き連れている。
町に着く。
保安官が「いい馬だ。売るか?」と言って来たので、売る。
この馬は、口笛を吹くと暴れ出す習性があった(これは、後半への伏線)。
また客がやって来る。
モルモン教徒の長老ウィッグスであった。
ラヴィスは、50ドルで吹っ掛ける。
ラヴィス達はナバホで馬を手に入れたのだという。
ウィッグスは「サン・ファンを知っているか?」と尋ねる。
ラヴィスは「サン・ファンへは秘密の道がある」と答える。
ウィッグスは「君達にサン・ファンまで幌馬車の先導を頼む」と言う。
彼らは、モルモン教徒の「約束の地」であるサン・ファンまで、集団で移住するというのだ。
道は険しいので、「幌馬車では無理だ」と答えるトラヴィス
ラヴィス達は、「カード(トランプ)をする約束があるので」と言って、一旦は断る。
カードが終わると、トラヴィスは「オレは行くぞ」と言って立ち上がる。
幌馬車隊で続々と町を出るモルモン教徒達。
ラヴィスとサンデーは幌馬車隊を黙って見送っていたが、やがて馬を飛ばして先頭のウィッグに追い付く。
二人は、450ドルで幌馬車の先導を請け負った。
幌馬車隊はひたすら西へ西へと。
大河を渡る幌馬車隊。
これは迫力がある。
撮影が大変そうだ。
今度は、ギターの音色が聞こえて来る。
若い娘がギターを弾いている。
彼女の後ろに停められた幌馬車の中から、へべれけになった中年女性が出て来る。
そして、幌馬車の前では、中年の男が横になって寝ていた。
真っ昼間なのに。
「水をちょうだい」と言って、倒れる娘。
3人はダンスショーの巡業中の芸人で、飲み水が尽きたので、酒を飲んでいたのであった。
娘の名はデンバージョアン・ドルー)。
中年男はモグリの医者でロックスリー・ホール、中年女はシスター・レードヤードという。
一見、家族のようだが、家族ではない。
ラヴィス達の一行に、彼らも同行することになった。
途中で、飲み水の補給をする一行。
次の水のありかは65キロ先だという。
ロックスリーはヒゲを剃り始めたが、トラヴィスに「水不足だから、ヒゲ剃りは遠慮しろ」とたしなめられる。
「ヒゲ面で観客の前に立てない」とむくれるロックスリー。
デンバーは、幌馬車の中から桶の水を馬にかけるいたずら。
驚いた馬が暴れる。
デンバーに注意するトラヴィス
砂地の道を歩くデンバーに、歩き易い靴を与えるトラヴィス
ラヴィスにほのかな恋心を抱くデンバー
旅は続く。
水を発見した!
急いで走り出す馬達。
まるでクロサワ映画のような迫力である。
もっとも、黒澤はジョン・フォードを師匠と仰いでいたので、こっちがお手本なのだが。
大河があった。
皆、一斉に水浴びをする。
ロックスリーも、心置きなくヒゲを剃り始める。
夜、一行は皆で踊る。
ラヴィスデンバーと踊る。
ロックスリーはダンサーだが、踊らない。
そこへ、銃を持った男達がやって来る。
冒頭の、店を襲撃した連中だ。
踊りがパッタリと止む。
にらみ合うトラヴィス達と男達。
「火が見えたもので」と切り出すリーダーのシャロー。
肩を負傷しているので、腕を吊っている。
「食い物をくれ。」
「少しで良ければ。」
シャローは、肩が痛くて馬には乗れないのだという。
「例の奴らだ」お尋ね者だと気付くトラヴィス
「なぜ銃を?」とトラヴィスがシャローに尋ねると、「人を撃ったことは?」と逆に聞き返される。
「ない、ヘビだけだ」と答えるトラヴィス
これも、後半への伏線。
夜中に、寝ているロックスリーのもとを訪ねるシャローら。
彼らは、無学だから字が読めない。
ロックスリーが「ドクター」だと判ると、「肩を見てくれ」と頼むシャロー。
「資格を持っていないんだ」とロックスリーが告げるも、すがるシャロー。
「これは銃弾の跡だな。」
「未だ鉛の弾が入っている。」
シャローらは、ロックスリーの酒を飲む。
夜が明けた。
連中は厄介者だった。
さあ、これからどうなる?
本作には、あまり細かなストーリーはなく、物語はゆったりと展開する。
終始、昔のマルボロのCMのような景色。
幌馬車が急斜面を下るシーンは、撮影が大変だっただろう。
馬の演技も見事である。
本作は、タイトル通り、正に「幌馬車」が主役だ。
圧巻である。

Wagon Master (1950)

『高慢と偏見』を原書で読む(第43回)

(テキスト46ページ、1行目〜)

CHAPTER X

chapter(名)(書物・論文の)章 ・chapter one 第1章
X(名)(ローマ数字の)10

The day passed much as the day before had done.

pass(自)(時が)たつ、過ぎ去る(=go by)
much(副)(「同じ」を意味する語句を修飾して)ほぼ、大体(as)
as(接)(様態・状態を表わして)~のように
before(副)(時を表わして)以前に、かつて、すでに ・the day before
do(自)(代動詞としてbe以外の動詞の反復を避けるのに用いて)(同一の動詞(およびそれを含む語群)の反復を避けて)

Mrs. Hurst and Miss Bingley had spent some hours of the morning with the invalid, who continued, though slowly, to mend; and in the evening Elizabeth joined their party in the drawing-room.

Hurst ハースト
spend(他)(時・休暇などを)過ごす
invalid(名)(病気・けがで)体の不自由な人、病人、病弱者
who(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)そしてその人は
continue(他)(~を)続ける、継続する、持続する、(~)し続ける(+to do)
mend(自)(病人・骨折などが)快方に向かう、よくなる(=recover)
in(前)(時間を表わして)~(のうち)に、~の間、~中 ・in the evening 晩に
Elizabeth(名)エリザベス(女性名/愛称Bess、Bessie、Bessy、Beth、Betty、Eliza、Elsie、Lily、Lisa、Liz、Liza、Lizzie、Lizzy)
join(他)(人・団体に)加わる、加入する、(~の)仲間になる
their(代)彼ら(彼女ら)の
drawing room(名)客間、応接間

The loo table, however, did not appear.

loo(名)(トランプ)ルー(罰金が賭け金にプールされるゲーム)
appear(自)(ものが)姿を見せる、出現する、現われる(⇔disappear)

Mr. Darcy was writing, and Miss Bingley, seated near him, was watching the progress of his letter, and repeatedly calling off his attention by messages to his sister.

Darcy ダーシー
write(自)手紙を書く、便りをする
seat(他)(seat oneselfで)(~に)座る、着席する(また受身でも用い、「座っている」の意になる)
near(前(場所・時間などを表わして)~の近くに、~に近く
progress(名)成り行き、経過、進展(of)
his(代)彼の
repeatedly(副)繰り返して、再三(再四)
call off(~を)中止する
attention(名)注意、注目
by(前)(手段・媒介を表わして)~で
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~に対して、~に

Mr. Hurst and Mr. Bingley were at piquet, and Mrs. Hurst was observing their game.

at(前)(従事・従事の対象を表わして)~に(取り組み)、~を
piquet(名)(トランプ)ピケット(二人で32枚の札でするゲーム)
observe(他)(~を)観察する

Elizabeth took up some needlework, and was sufficiently amused in attending to what passed between Darcy and his companion.

take up(仕事・趣味などを)始める、(~に)従事する
needlework(名)針仕事(品)
sufficiently(副)十分に、足るだけ
amused(形)おもしろがって、楽しんで
in(前)(行為・活動・従事を表わして)~して、~に従事して
attend(自)注意する、注意して書く(to)
what(代)(関係代名詞)(~する)もの(こと)(which、who、thatなどと異なり、意味上先行詞を含む関係代名詞で名詞節を導く)
pass(自)(事が)(~の間に)起こる(between)
companion(名)連れ

The perpetual commendations of the lady either on his hand-writing, or on the evenness of his lines, or on the length of his letter, with the perfect unconcern with which her praises were received, formed a curious dialogue, and was exactly in union with her opinion of each.

perpetual(形)絶え間ない、年がら年中の
commendation(名)推賞、称賛
of(前)(目的格関係を表わして)(しばしば動作名詞または動名詞に伴って)~を、~の
either(副)(either ~ or ~で相関接続詞的に)~かまたは~か(どちらでも、いずれかを)
on(前)(関係を表わして)~について、~に関する
handwriting(名)手跡、筆跡
or(接)(eitherと相関的に用いて)~かまたは~か
evenness(名)均一、均等
line(名)(文字の)行
length(名)(文章・映画などの)長さ
with(前)(様態の副詞句を導いて)~を示して、~して
perfect(形)まったくの
unconcern(名)無関心、むとんちゃく、平気、平然(としていること) ・with apparent unconcern いかにもむとんちゃくそうに
with(前)(感情・態度の対象を導いて)~に対して、~に
which(代)(関係代名詞)(制限的用法で)~する(した)(もの、事)(通例「もの」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)/(目的格の場合)
her(代)彼女の
praise(名)称賛、ほめる(られる)こと
form(他)(ものを)形づくる、形成する
curious(形)不思議な、奇異な、変な
dialogue(名)(小説・劇などの)対話
exactly(副)きっかり、ぴったり
in unison 一致して、調和して(=in concert)
with(前)(一致・調和を表わして)~と
opinion(名)意見、見解
of(前)(関係・関連を表わして)~の点において、~に関して、~について
each(代)各自、おのおの

“How delighted Miss Darcy will be to receive such a letter!”

how(副)(疑問詞)(感嘆文に転用して)まあ何と、いかに
delighted(形)(~に)大いに喜んで(+that)
will(助動)(話し手の推測を表わして)~だろう
be(助動)(be+to doで)(予定を表わして)~することになっている、~する予定だ

He made no answer.

make(他)(目的語に動作名詞を伴って、動詞と同じ意味をなして)(~を)する、行なう(同じ意味の動詞より、この表現のほうが1回だけの行為であることが強調される)

“You write uncommonly fast.”

write(自)原稿(文章)を書く
uncommonly(副)異常(なほど)に、とても
fast(副)速く、急速に、急いで

“You are mistaken. I write rather slowly.”

mistaken(形)(人が)間違えて、思い違いをして、誤解して(=wrong)
rather(副)どちらかといえば、いやむしろ

“How many letters you must have occasion to write in the course of a year! Letters of business too! How odious I should think them!”

have(他)(しばしば目的語に形容詞用法のto不定詞を伴って)((~すべき(できる))用事・時間などを)もっている、与えられている
occasion(名)(単数形で)(~のための)機会、好機(=opportunity)(+to do) ・I have little occasion to use my English. 英語を使う機会がほとんどない。
in the course of ~ ~のうちに
business(名)業務、事務、仕事、執務、営業
odious(形)とてもいやな、不愉快な
should(助動)(I shouldとして話者の意見・感情を婉曲に表現して)(私としては)~したいが、(私なら)~するところだが
think(他)(~を)(~だと)思う、みなす(+目+補)

“It is fortunate, then, that they fall to my lot instead of to yours.”

it(代)(形式主語としてあとにくる事実上の主語の不定詞句・動名詞句・that節などを代表して)
fortunate(形)運のよい、幸運な、幸せな(⇔unfortunate)
then(副)(間投詞的に)それにしても
that(接)(名詞節を導いて)(~)ということ/(主語節を導いて)/(目的語節を導いて)
fall(自)(負担・義務・仕事などが)(~に)ふりかかる、(~の)肩にかかってくる ・It fell to my lot to do the job. その仕事は私がすることになった。
my(代)私の
lot(名)分け前
instead of ~(前置詞的に)~の代わりに
yours(代)あなた(たち)のもの

“Pray tell your sister that I long to see her.”

pray(副)どうぞ、どうか、願わくは(=please)
tell(他)(人に)(~を)話す、告げる、語る、言う、述べる(+目+that)
your(代)あなた(たち)の、君(ら)の
long(自)(~したいと)熱望する(+to do)
see(他)(人に)会う、面会する

“I have already told her so once, by your desire.”

so(副)(代名詞的に)(動詞say、tell、hope、expect、suppose、believe、fear、hearなどの目的語として)そう
by(前)(原因を表わして)~のために
desire(名)(通例修飾語を伴って/通例単数形で)望みのもの ・at a person's desire 人の希望により(どおりに)

“I am afraid you do not like your pen. Let me mend it for you. I mend pens remarkably well.”

afraid(形)(~を)心配して、気づかって(よくない事の起こる可能性のある時に用いる)(+that)
pen(名)鵞(が)ペン
let(他)(命令法で)(人・ものなどに)(~)させてください
mend(他)(こわれたものなどを)直す、修理(修繕)する、繕う ・mend a quil pen 鵞ペンを切りなおす
remarkably(副)著しく、目立って、非常に
well(副)上手に、うまく
【参考文献】
Pride and Prejudice (Penguin Classics)』Jane Austen・著
自負と偏見 (新潮文庫)小山太一・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)

『キャット・ピープル』(1942)

この週末は、ブルーレイで『キャット・ピープル』を見た。

キャット・ピープル Blu-ray

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  • メディア: Blu-ray
1942年のアメリカ映画。
監督はジャック・ターナー
主演はシモーヌ・シモン
本作には、ポール・シュレイダー監督によるリメイク版(1982年)がある。
主演は、ナスターシャ・キンスキーマルコム・マクダウェル
リメイク版は、見たことはないが、ちょうど僕が高校生くらいの頃、近所のレンタル屋に置かれていたから、よく覚えている。
エロティック映画のコーナーにあった。
パッケージのナスターシャ・キンスキーが、それはそれはなまめかしかった。
この頃の僕は、美人のナスターシャ・キンスキーが大好きだった。
なぜ借りなかったのだろう。
今となっては覚えていない。
で、本作はホラー映画の古典とされている。
リメイク版のように(多分)、エロチックな描写があまりないのは、時代のせいだろう。
そう言えば、『郵便配達は二度ベルを鳴らす』も、リメイク版はジェシカ・ラングが官能的らしい(未見だが)。
モノクロ、スタンダード・サイズ。
不安げなテーマ曲から始まる。
「谷底に霧が漂うように先祖の罪ははびこり、いつまでもさまよい続ける“死者の先祖返り”ルイス・ジャド」という字幕。
マンハッタンのセントラル・パーク動物園で、ファッション・デザイナーを生業とするセルビア生まれの女性イレーナ(シモーヌ・シモン)が、檻の中にいる一匹の黒ヒョウをスケッチしている。
失敗した絵を丸めて捨てると、一人の男性が「ゴミはゴミ箱へ」的な掲示を指差す。
そして、その男性が声を掛けて来る。
要するに、ナンパだ。
その男性は、造船技師のオリバー(ケント・スミス)だった。
イレーヌの捨てた絵には、剣の刺さったヒョウが描かれていた。
二人は一緒に立ち去る。
話しているうちに、イレーヌの家に着く。
「お茶でもいかが」とオリバーに声を掛けるイレーヌ。
イレーヌにとって、アメリカ人の友達は初めてだという。
この家には、近所の動物園からライオンのうなり声が聞こえて来る。
住民は嫌がっているが、イレーヌは好きだという。
しかし、彼女は、ヒョウのうなり声は嫌いだった。
彼女の部屋には、ネコを刺し貫いた剣を高々と掲げている、セルビアのジョン王の彫像があった。
「なぜこの像が?」と尋ねるオリバーに、彼女は「アメリカ人が大統領を好きなのと同じよ」と答える。
僕は天皇が好きじゃないし、安倍はもっと嫌いだが。
で、ネコは悪魔の使いで、ジョン王が征服した村の住民達は、悪魔に帰依して魔女になったのだと。
それが私の生まれた村なのだとイレーヌは言う。
ともかく、二人は翌日の夜に食事をする約束をする。
翌日、オリバーの勤務先の「C・R・クーパー造船会社」。
オリバーは箱に入った可愛い子猫を連れて来ている。
会社の同僚達は、「オリバーに彼女が出来た」と噂している。
実際、オリバーはそのネコをイレーヌにプレゼントするつもりであった。
ところが、彼がネコを連れて行くと、彼女に対して尻尾を立てて威嚇する。
彼女はネコには好かれないのであった。
仕方がないので、ペットショップに行って、他の動物と交換することにする。
しかし、イレーヌが店に入ると、店内の動物達が皆、一斉に騒ぎ出した。
が、彼女が店を出ると、静かになる。
仕方がないので、オリバーだけが店に入って、カナリアを選んだ。
二人はイレーヌの家へ。
イレーヌは、オリバーに、自分はネコ族の末裔で、キスをしてはいけない、恋に落ちてはいけないという。
自分には邪悪な過去があると説くイレーヌに、「ネコ族なんておとぎ話しさ」と笑うオリバー。
で、早くもオリバーとイレーヌの結婚式。
セルビア・レストランで晩餐会。
店内にいたネコ顔の女が突然、イレーヌに近付いて来て、「私の妹」とつぶやいて去った。
真っ青な顔になるイレーヌだが、他の出席者はセルビア語が分からないので、全く状況が飲み込めない。
オリバーは、その話しを一笑に付す。
で、簡単に言うと、イレーヌは、自分の中の魔性が目覚めてしまうので、セックスが出来ない。
その辺の描写が、当時は検閲の関係で出来なかったのだろう。
だから、リメイク版は官能描写が多くなったらしいが。
そう言えば、キューブリックの『ロリータ』も検閲の都合で性的な描写が出来なかった。
リメイク版は大胆な性描写が盛り込まれたが、だからと言って、名作になった訳ではない。
『キャリー』もそうだったな。
リメイク版がオリジナルを超えることは、まずない。
昨今は、本当にリメイクと続編しかないという、映画文化にとって悲惨な状況だ。
まあいいや。
で、「私の魔性に打ち勝つまで待って」とイレーヌが告げ、二人は別々に寝る。
イレーヌは、結婚して以来、来ていなかった動物園に、1ヶ月ぶりに黒ヒョウを見に来る。
飼育員は、ヒョウは聖書に「最も凶暴な動物」と書かれているとイレーヌに告げる。
イレーヌが自宅で洋服のデザイン画を描いている。
ふと、カナリアのいるカゴに手を入れると、カナリアは暴れ回って死ぬ。
彼女は、カナリアの死骸を手に取り、動物園に行くと、黒ヒョウのエサにした。
これは、なかなか残酷なシーンだ。
描写よりも、行為が残酷だ。
夜になっても、彼女は元気がない。
家の中の雰囲気も暗い。
「あの鳥は私におびえて死んだ。」
「普通のことだよ。」
「無意識に黒ヒョウにやった。それがコワイ。」
「君が信じていることが問題。何とかしなければ。知的な方法で解決しよう。」
で、精神科へ行く。
精神科医催眠療法を行う。
「私の中にいる、目覚めてしまう邪悪」について告白するイレーヌ。
目覚めた彼女は何も覚えていなかったが、精神科医は「スゴイ話しだ」と興味を持つ。
彼女が言うには、嫉妬や欲望を持ったら、ヒョウに変身する。
キスすると邪悪の心が芽ばえ、相手を殺してしまう。
精神科医が分析するには、イレーヌの父親は彼女が生まれる前に死に、幼い頃に友達から「ネコ女」の罵られたことがトラウマになっているのではないかと。
イレーヌが家に帰ると、オリバーの会社の同僚のアリスがいる。
アリスは、精神科医を紹介したのは私だと言う。
オリバーが他の女に結婚生活の悩みを相談していたことを知って、アリスには嫉妬心が芽生える。
「個人的なことを話すなんて! 女には他の女に聞かせたくないことがあるの!」
夜、ヒョウのうなり声が聞こえる。
イレーヌは、真夜中に動物園にヒョウを見に行く。
帰宅して、オリバーに「私を嫉妬させてはいけない」と告げるイレーヌ。
翌日、会社でアリスから、イレーヌは初診以来、精神科に行っていないと聞かされ、心配になるオリバー。
「オレは今まで恵まれて来た。どうしたらいいか分からない」と嘆く。
その話しを聞いたアリスは泣く。
「あなたの苦しんでいるのが耐えられない。心からあなたを愛してる。」
ここで疑問なのだが、それならば何故、アリスとオリバーは先に付き合っていなかったのか?
イレーヌよりも先に知り合っていて、会社の同僚で毎日、顔を合わせていたというのに。
オリバーは「愛とは何だか分からなくなった。オレは妻のことを知らない。」
アリス「私はあなたと分かり合っている。」
一方、イレーヌが動物園に行き、黒ヒョウを見ていると、精神科医がいる。
精神科医は、「人間には邪悪なものを解放したい欲望、殺人願望がある」とイレーヌに告げる。
イレーヌは、「問題は心じゃないの」と言う。
要するに、私の身体が本当に変化してしまうと言いたかったのだろう。
相変わらず、彼女の家の中は暗い。
オリバーは、「君は心を閉ざしている」とイレーヌに言う。
しかし、ここで、あろうことか、またアリスの名前を出してしまう。
その瞬間、イレーヌの表情が硬直する。
ああ、何か分かるねえ、この展開。
オリバーは「ケンカはしたくない」と告げ、仕事が残っているからと会社へ戻る。
会社の入り口では、清掃員のおばさんが掃除をしている。
オリバーは、おばさんに「サリーの店でコーヒーを飲んで来る」と伝える。
イレーヌが会社に電話をすると、残業していたアリスが電話に出る。
沈黙…ガチャ切り。
アリスは帰ろうとするが、会社の出口で、おばさんからオリバーはサリーの店にいると聞き、自分も向かう。
そして、落ち合う二人。
嫉妬に駆られたイレーヌは、店の外から、二人が一緒にいるところを目撃してしまう。
この時点では、未だ浮気ではないのだが、今のイレーヌにそんな言い訳は通じない。
二人が分かれた後、アリスの後を追うイレーヌ。
さあ、これからどうなる?
後半、イレーヌがヒョウに変身しても、姿を見せない。
もちろん、技術的な問題もあるのだろうが、それがかえって恐怖感を増している。
と言うより、本作がホラーの古典として評価されているのは、この部分だろう。
照明と編集で怖さを作る。
今のCGに汚染された映画は、こういう手法を少し思い出した方がいい。
それから、ヒョウがよく演技をしている。
低予算で、短期間で撮影されたらしいから、こういう絵を撮るのは大変だっただろう。
ラスト、何故かジョン・ダン(イギリスのルネッサンス期の有名詩人。普通に英文学史のテキストに出て来る)の詩が引用されている(本物かどうかは知らんが)。

Cat People (1942) Trailer

『断崖』

連休中は、ブルーレイで『断崖』を見た。

断崖 Blu-ray

断崖 Blu-ray

  • 出版社/メーカー: IVC,Ltd.(VC)(D)
  • 発売日: 2019/11/29
  • メディア: Blu-ray
1941年のアメリカ映画。
監督は、『レベッカ』『逃走迷路』『疑惑の影』『白い恐怖』『ロープ』『見知らぬ乗客』『私は告白する』『裏窓』『泥棒成金』『ハリーの災難』『知りすぎていた男』『間違えられた男』『めまい』『北北西に進路を取れ』『サイコ』『鳥』『マーニー』『引き裂かれたカーテン』『トパーズ』『フレンジー』『ファミリー・プロット』の巨匠アルフレッド・ヒッチコック
製作は、『キング・コング(1933)』『風と共に去りぬ』『レベッカ』『白い恐怖』『第三の男』の大プロデューサー、デヴィッド・O・セルズニック
脚本は、『疑惑の影』のアルマ・レヴィルと、『レベッカ』『逃走迷路』のジョーン・ハリソン。
音楽は、『フランケンシュタインの花嫁』『レベッカ』『サンセット大通り』『裏窓』の巨匠フランツ・ワックスマン
撮影は、『イースター・パレード』『マイ・フェア・レディ』のハリー・ストラドリング。
主演は、『レベッカ』のジョーン・フォンティンと、『赤ちゃん教育』『泥棒成金』『めぐり逢い』『北北西に進路を取れ』『シャレード』の大スター、ケーリー・グラント
共演は、『ロープ』『十戒』のセドリック・ハードウィック、『レベッカ』のナイジェル・ブルース、『レベッカ』『白い恐怖』『見知らぬ乗客』『北北西に進路を取れ』のレオ・G・キャロル
モノクロ、スタンダード・サイズ。
穏やかなテーマ曲。
列車のコンパートメントで、ハンサムだがちゃらんぽらんな性格のジョニー(ケーリー・グラント)と、美人だが内気で野暮ったいリナ(ジョーン・フォンティン)が同席している。
リナは『幼児心理学』の本を読んでいる。
車掌が検札に来る。
リナはヘゼルディーニ行きの1等の切符を持っている。
ジョニーはヘゼルディーニ行きの3等の切符しか持っていない。
車掌から差額を払うように言われるが、所持金が足りない。
見ず知らずのリナから切手をもらって、差額分だと言って車掌に渡した。
もう、これだけでロクでもない男だということが分かる。
カネがないクセに、偉そうなスーツを着ている。
僕も学生の頃、分不相応にラルフ・ローレンでオーダー・スーツを作ったりして、カード破産寸前にまで行ったことがある。
リナが新聞に目を落とすと、目の前の男性(ジョニー)が上流階級の婦人と一緒に写っている。
彼は社交界の有名人であった。
で、目的地に着いた。
ジョニーは、上流階級の婦人達から記念撮影を求められる。
しかし、彼の目を引いたのは、男勝りに馬を乗りこなすリナであった。
周りの女性達に彼女のことを尋ねるジョニー。
彼女がお嬢様だと聞いて、「紹介して」と頼む。
彼女の父親はマクレイドロウ将軍で、大きな屋敷に住んでいた。
ジョニーは女性達とリナの家を訪ねる。
ジョニーが何気なくリナの本を手に取ると、中に例の新聞の自分の写真が挟まっていた。
皆で教会に行くことになったが、途中でジョニーはリナに、「二人で散歩しよう」と持ち掛ける。
軟派なジョニーは彼女を口説こうとするが、ガードは固い。
しかし、彼女が家に帰ると、両親が「娘は結婚するタイプじゃない」と話しているのが聞こえた。
そこへ、ジョニーが現れる。
リナは、とっさにジョニーに自分からキスをする。
食卓で、リナは両親に「ジョニー・アイガースを知っているか?」と尋ねると、二人とも眉をひそめる。
父親(マクレイドロウ将軍)は、「バクチでイカサマ、その上、女たらしで、ロクでもない」と言う。
しかし、リナは彼と3時に会う約束をしていた。
そこへ、ジョニーから電話が掛かって来る。
ところが、その後、幾らリナがジョニーに連絡しようとしても、一向に連絡が取れない。
木曜の夜7時には、マクレイドロウ将軍主催の狩猟会パーティーがあった。
しかし、ジョニーと連絡が取れないので、リナはそんなパーティーに行く気など全く起きなかった。
そこへ、ジョニーから「パーティーで会おう」という電報が届く。
一転、彼女は肩を出した大胆なドレスを着て、パーティーに飛んで行く。
ところが、会場に着いても、ジョニーはいない。
それもそのはず、彼はマクレイドロウ将軍から招待されていないので、会場に入れるはずがないのであった。
しかしながら、リナが飛んで来たので、彼はまんまと会場に入り、彼女と踊るのであった。
ジョニーはリナを外へ連れ出し、彼女の車でドライブする。
車内でキスする二人。
「女はたくさんいるが、君にはいちばんふさわしい」と調子のいいことを言うジョニー。
リナの家の前で車を停め、書斎でキスする二人。
クレイドロウ将軍の大きな肖像画が飾られている。
まるでジョニーを睨んでいるように見える。
「僕には信用がない」と嘆くジョニー。
リナは、父親の肖像画に向かって、「彼を愛しています」と告げる。
翌日、父親は怒っていて、家の中の雰囲気は大変気まずかった。
リナは用事で出掛けると言って、そのまま婚姻登録所へ行き、ジョニーと結婚してしまう。
ナポリモンテカルロ、パリ、イングランドと、二人は新婚旅行であちこちを回った。
そして、新居へ。
素晴らしく立派な新居で、お手伝いの女性も雇っていた。
リナはお金のことが心配であったが、その話しになると、ジョニーははぐらかす。
実は、ジョニーは新婚旅行のために、友人に1000ポンドの借金をしていた。
ドルじゃないから、ここはイギリスだな。
1000ポンドが現在の日本円で幾ら位なのか分からないが、1000万円くらいなのかな。
そして、ジョニーは文無しであった。
リナは、ジョニーが自分の持参金を目当てにしていたことを知って、愕然とする。
しかし、ジョニーは「ボロ家には住めない」などと、全く意に介さない。
駆け落ち同然で家を飛び出して来たリナが、両親にカネの無心など出来る訳がない。
ジョニーは、「どうしようもなくなれば、また借りるさ。」
こいつは、こういう生き方で世の中を渡って来たのだろう。
まあ、人間のクズだ。
こんな男に惚れてしまったリナも、見る目がなかったということだが、ちょっと可哀想だ。
この先、ずっと彼女は可哀想なままなのだが。
リナはジョニーに、「借金はもうダメ。働くの」と告げる。
「働く?」何を言い出すんだというような目で彼女を見るジョニー。
そこへ、彼女の母親から電話が掛かって来る。
父が結婚祝いをくれるという。
勘当されたのか思っていたリナは、大変喜ぶが、ジョニーは「お金のことも頼んでくれ」などと横から口を挟む。
「よくそんなことを!」
そこへ、結婚祝いが届く。
彼女が実家で大切に使っていたアンティークの椅子が2脚。
彼女は涙を浮かべて喜ぶが、ジョニーは露骨に「椅子なんか要らん」という顔をしている。
ジョニーは、従兄弟で不動産業を営んでいるメルベック(レオ・G・キャロル)の仕事を手伝うことにした。
が、彼女には「この椅子以上の物がもらえると思っていた」などと告げる。
ヒドイね。
そこへ、ジョニーの親友ビーキー(ナイジェル・ブルース)が訪ねて来る。
彼は、口が滑って、ジョニーが結婚した後も競馬場に入り浸っていることを話してしまう。
しかも、例の椅子がなくなっていた。
「競馬のカネのために美術商に売り飛ばしたんだ」とビーキー。
にわかには信じられないリナに、「あいつが賭け事を止める訳がない」と追い討ちを掛けるビーキー。
「結婚してから止めたはず。」
「あいつに椅子のことを聞いてごらん。信じられないようなウソをつくから。」
ああ、いるよね、こういう口から出まかせで生きているようなヤツ。
だが、ビーキーは、ジョニーはそういうヤツだと分かって付き合っているから、いちいち腹も立たないのであった。
案の定、リナがジョニーに問い質すと、「椅子はアメリカ人が持って行った。メルベックの友人。1脚100ポンドで。」
それを聞いたビーキーは、「メルベックはアメリカ人を知らないに10ポンド賭ける」と言う。
で、それはさておき、ビーキーは「1週間、ここに泊めてくれ」と言う。
次の日、買い物に出掛けたリナは、骨董屋の店先に、例の椅子が売られているのを発見する。
彼女は、ビーキーの言うことを信じなかったことを詫びる。
そこへ、ジョニーが、リナへのプレゼントとしてネックレス、毛皮のコート、帽子、更に、ビーキーには高級なステッキ、お手伝いの女性にも毛皮のマフラーなどを大量に抱えて帰って来る。
更に、ワンコまで連れている。
競馬で200ポンドが10倍になったのだと。
しかも、元手は例の椅子を売った代金だ。
「ノミ屋に借金があったが、200ポンドで帳消しにしてもらい、新たな情報を得た」と、全く悪びれる素振りすら見せないジョニー。
本当に人間のクズだな。
どんな神経なら、こんな生き方が出来るのか知らんが。
見ていて、イライラする。
もちろん、リナは怒るが、ジョニーは椅子も取り返して来たと言う。
彼女は一転、喜ぶ。
結局、このクソ野郎を甘やかすからいけないんだが。
彼女が甘いんだ。
で、酒を開けてパーティーを開く。
「最後の賭け事に乾杯!」などと、いけしゃあしゃあと言うジョニー。
が、ビーキーは酒が弱いようで、ブランデー一口で発作を起こす。
友人が苦しんでいても、何故か冷淡なジョニー。
翌日、ジョニーの友人の女性から「火曜日に競馬場でジョニーを見掛けたけど、休みだったのかしら」と聞かされ、不安になってメルベックの不動産屋を訪ねたリナ。
メルベックは、リナの顔を見るや、「告訴は止めにしました」と告げる。
リナには何のことか分からない。
聞くと、メルベックはジョニーを6週間前に解雇したという。
信じられないリナ。
帳簿を調べたら2000ポンド不足しているという。
返済さえしてもらえれば、告訴はしないという。
ショックを受けるリナ。
競馬で勝ったということすらウソであった。
「もう二度と会いません」という置き手紙をして出て行こうとするリナ。
しかし、結局、勇気が持てず、書いた手紙を破り捨てる。
彼女が優柔不断なんだよ。
そこへ、ケリーが戻って来る。
何と、リナの父親であるマクレイドロウ将軍が亡くなったという電報が届いたという。
さあ、これからどうなる?
この後、二人は実家に帰るが、駆け落ち同然で胡散臭い男と結婚したリナには、ロクな財産が遺されなかった。
金策に困ったジョニーが、彼女の保険金に目を付け、彼女は自分が殺されるのではないかという恐怖に駆られる。
展開は非常にスピーディで、後半は、正にヒッチコック調のサスペンスになる。
ただ、ラストが大いに問題だ。
本作の結末には、ヒッチコックも納得していないという。
映画会社からの要請や、検閲の問題などが絡んでいるらしい。
なるほど。
大変な時代だったんだな。
それを聞いて納得したのだが、とにかく、結末は、それまでのサスペンスを全て引っくり返してしまうものだった。
その点が残念。
アカデミー賞主演女優賞(ジョーン・フォンティン)受賞。

Suspicion (1941) Official Trailer - Cary Grant, Joan Fontaine Movie HD

『ロビンソン・クルーソー』を原書で読む(第152回)

(テキスト154ページ、19行目〜)

But as this is ordinarily the fate of young heads, so reflection upon the folly of it, is as ordinarily the exercise of more years, or of the dear-bought experience of time; and so it was with me now; and yet so deep had the mistake taken root in my temper, that I could not satisfy myself in my station, but was continually poring upon the means, and possibility of my escape from this place; and that I may with greater pleasure to the reader, bring on the remaining part of my story, it may not be improper, to give some account of my first conceptions on the subject of this foolish scheme for my escape; and how, and upon what foundation I acted.

as ~ so ~ ~のように~、~と同じように~
this(代)(指示代名詞)(すぐ前に言われたことをさして)こう、こういう、このこと
ordinarily(副)普通に、人並みに
fate(名)運命、宿命
head(名)(知性・思考などの宿る所としての)頭
reflection(名)熟考、内省、黙想
on(前)(関係を表わして)~について、~に関する
folly(名)愚かさ、愚劣
as(副)(前置詞句・副詞の前に用いて)~と同じように
exercise(名)(しばしばthe ~)(精神力などを)働かすこと、使用(of)
more(形)(many、muchの比較級)より多くの、もっと多くの
dear(副)高価に、高く(⇔cheap)
so(副)(接続詞的に/and soとして)それゆえ、だから、それで
with(前)(関係・立場を表わして)~について(の)
now(副)(過去時制の動詞とともに)(物語の中で)今や、そのとき、それから、次に
yet(副)(andまたはbutに伴って)それにもかかわらず、それなのに、しかもなお
so(副)(程度・結果を表わして)(so ~ that ~で)(順送りに訳して)非常に~なので~
deep(副)深く
take root(思想などが)定着する
my(代)私の
temper(名)気質、気性
that(接)(副詞節を導いて)(so ~ thatの形で程度・結果を表わして)(非常に)~なので、~(する)ほど
could(助動)(直説法(叙実法)で用いて)(過去形の主節の時制の一致により従属節中のcanが過去形に用いられて)~できる、~してよい
satisfy(他)(人・欲求などを)満足させる、(人の)意を満たす、(欲望を)満たす
in(前)(範囲を表わして)~において、~内で
station(名)(古)身分、地位
continually(副)断続的に、頻繁に
pore(自)じっくり研究する
means(名)方法、手段(of)
possibility(名)(またa ~)あり(起こり)うること、可能性(⇔impossibility)
escape(名)脱出、逃亡、逃避(from)
this(形)(指示形容詞)この(⇔that)/(近くの時・所をさして)
that(接)(副詞節を導いて)(目的を表わして)~するように、~せんがために
may(助動)(目的・結果を表わす副詞節において)~するために、~できるように
with pleasure 喜んで
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~に対して、~に
reader(名)(特定出版物の)読者
bring on 持って(連れて)くる、もたらす
remaining(形)残りの、残った
it(代)(形式主語としてあとにくる事実上の主語の不定詞句・動名詞句・that節などを代表して)
may(助動)(不確実な推量を表わして)~かもしれない、おそらく~であろう(この意味の否定はmay not)
improper(形)(場所・目的などに)ふさわしくない、不適当な(=inapropriate)
give(他)(~に)(事実・情報・名前・意見などを)伝える、告げる、教える
some(形)(不明または不特定のものまたは人をさして)(単数形の可算の名詞を伴って)何かの、ある、どこかの
account(名)(順を追ってする詳しい)話 ・give an account of ~の話をする、~の顛末(てんまつ)を話す
conception(名)構想、着想、創案、考案
on the subject of ~ ~に関して、~について
this(形)この/(対話者同士がすでに知っているもの(人)をさして)
foolish(形)(物事が)ばかげた、ばかばかしい
scheme(名)(組織立った、公式)計画、案(for)
for(前)(目的・意向を表わして)~のために、~を目的として
on(前)(基礎・原因・理由・条件などを表わして)~に基づいて、~による
what(形)(疑問形容詞)何の、何という、どんな、いかほどの
foundation(名)(報道・うわさなどの)根拠、より所
act(自)(~に基づいて)行動する、(~に)従う(on)

I am now to be suppos'd retired into my castle, after my late voyage to the wreck, my frigate laid up, and secur'd under water, as usual, and my condition restor'd to what it was before:

be(助動)(be+to doで)(予定を表わして)~することになっている、~する予定だ
suppos'd→supposed(形)(~する(である))ことになっていて、ことが当然とされていて
retire(自)退く、去る、引きこもる、立ち去る
late(形)最近の、近ごろの、このごろの
voyage(名)(船・飛行機・宇宙船による)旅、船旅、航海、航行、飛行
to(前)(方向を表わして)(到達の意を含めて)~まで、~へ、~に
wreck(名)難破船、破船
frigate(名)(18-19世紀初頭の)木造の快速船(上下の甲板に28-60門の大砲を備えた)
lay up(船を)(修理のために)停船する(通例受身)
secur'd→secured
secure(他)(~を)安全にする、守る
under water 水中に
as usual いつものとおりに、例のとおり、相変わらず
restor'd→restored
restore(他)(人・ものを)(もとの状態・地位などに)戻す、復帰させる(to)
to(前)(限度・程度・結果などを表わして)~に至るまで、~するほどに
what(代)(関係代名詞)(関係詞節中beの補語に用いて)(~ある)まさにその人(もの)
before(副)(時を表わして)以前に、かつて、すでに

I had more wealth indeed than I had before, but was not at all the richer; for I had no more use for it, than the Indians of Peru had, before the Spaniards came there.

wealth(名)富、財産
at all(否定文に用いて)少しも(~である)
for(接)(通例コンマ、セミコロンを前に置いて、前文の付加的説明・理由として)という訳は~だから(=as、since)
have no use for ~ ~の必要(機会)はない
no more ~ than ~ ~でないのは~でないと同じ
Indian(名)アメリカインディアン
Peru(名)ペルー(南米大陸西岸の共和国/首都Lima)
before(接)~より前に、(~する)に先だって、~しないうちに
Spaniard(名)スペイン人
come(自)(人・ものが)(ある場所に)到着する、やってくる

It was one of the nights in the rainy season in March, the four and twentieth year of my first setting foot in this island of solitariness; I was lying in my bed, or hammock, awake, very well in health, had no pain, no distemper, no uneasiness of body; no, nor any uneasiness of mind, more than ordinary; but could by no means close my eyes; that is, so as to sleep; no, not a wink all night long, otherwise than as follows:

it(代)(非人称動詞(impersonal verb)の主語として)(特にさすものはなく、従って訳さないで文の形式的主語となる)(時間・日時を漠然とさして)
one(代)(単数形で)(特定の人(もの)の中の)一つ、1個、一人(of)
of(前)(部分を表わして)~の中の
in(前)(時間を表わして)~(のうち)に、~の間、~中
four(形)(基数を4)4の、4個の、4人の
twentieth(形)(序数の20番)(通例the ~)第20(番目)の
of(前)(距離・位置・時間を表わして)~から、~より
set foot in ~ ~に足を踏み入れる、~を訪れる
of(前)(of+名詞で形容詞句をなして)~の
solitariness(名)<solitary(形)寂しい
lie(自)(~の状態で)横になっている(+補)
or(接)(普通コンマの後で類義語(句)・説明語(句)を導いて)すなわち、言い換えれば
hammock(名)ハンモック
awake(形)眠らずに、目が覚めて(⇔asleep) ・lie awake 寝つけないでいる
well(形)健康で、丈夫で(⇔ill)
in(前)(範囲を表わして)~において、~内で
have(他)(病気などに)かかる(かかっている)、苦しむ
pain(名)(肉体的)苦痛、痛み
distemper(名)(心身の)病気、異状、不調
uneasiness(名)不安、心配
of(前)(関係・関連を表わして)~の点において、~に関して、~について
no(副)(notまたはnorの前に挿入的に用い、強意の否定を示して)いや、いな
nor(接)(否定の節・文の後に用いて)そしてまた~ない
any(形)(否定文で名詞の前に用いて)そしてまた~ない
more than ~ ~より多い、~で越える
ordinary(形)普通の、通常の(⇔special)
by no means 決して~しない(でない)
that is すなわち
so as to do ~するように
sleep(自)眠るように
not(副)(述語動詞・文以外の語句を否定して)~でなく
wink(名)まばたき
all night long ひと晩中、終夜
otherwise(形)異なって、違って(than)
than(接)(other、otherwise、elseなどを伴って/しばしば否定文で)~よりほかの、~よりほかには
as follows(~は)次のとおり(このfollowは非人称動詞で、関係する主節の主語のいかんにかかわらず常に3人称単数現在形で用いられる)
【参考文献】
Robinson Crusoe (Penguin Classics)』Daniel Defoe・著
ロビンソン・クルーソー (河出文庫)』武田将明・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)

『夜の人々』

今年最後のブルーレイ鑑賞は、『夜の人々』。

夜の人々 Blu-ray

夜の人々 Blu-ray

  • 出版社/メーカー: IVC,Ltd.(VC)(D)
  • 発売日: 2019/11/29
  • メディア: Blu-ray
1948年のアメリカ映画。
監督は、『理由なき反抗』『北京の55日』の巨匠ニコラス・レイ
製作は、『コンドル』(出演)のジョン・ハウスマン。
音楽は、『眼下の敵』のリー・ハーライン。
主演は、『ベン・ハー』のキャシー・オドネルと、『ロープ』『見知らぬ乗客』のファーリー・グレンジャー
モノクロ、スタンダード・サイズ。
甘い音楽。
「この青年とこの娘 これは今まで正しく知られていなかった二人の真実の物語である」というクレジット。
キスする若い男女。
今度はいかめしい音楽に変わる。
荒野を疾走するオープンカー。
4人の男が乗っている。
車が停まり、一人の男を降ろし、他の3人が叩きのめす。
死んだのだろうか、この男を車に残し、3人は歩き出す。
3人の男は、若いボウイ(ファーリー・グレンジャー)と、二人の中年男――片目のチカマウとTダブ――だ。
彼らは刑務所を脱獄して、逃走しているのであった。
3人は20キロ先でガソリンスタンドを経営するチカマウの兄モブレーの基を目指すのだが、足をくじいたボウイは20キロも歩けない。
「隠れてろ」と言われ、物影に身を潜める。
夜になって、ボウイの傍にジープが停まる。
運転しているのは若い娘キーチー(キャシー・オドネル)。
彼女はモブレーの娘で、先に行った二人がボウイの基へ迎えに寄越したのであった。
車に乗り込むボウイ。
林の奥の小屋へ。
チカマウとTダブ、モブレー、Tダブの義理の姉(収監中のTダブの兄の妻)がいる。
チカマウ達は、1500ドルで中古車の手配をモブレーに頼む。
キーチーの母親(モブレーの妻)は、男と駆け落ちしたらしい。
3人の脱獄事件のことは、既に新聞に載っていた。
3人は銀行強盗を計画する。
ボウイは、殺人の濡れ衣を着せられていた。
彼は23歳。
刑務所に7年いたという。
モブレーは中古車を手配して戻って来るが、飲酒運転で車をぶつけてしまう。
重度のアル中であった。
ボウイの母親も男と駆け落ちしたらしい。
しかも、父親はその男に撃たれたと。
ボウイはカネが出来次第、弁護士に頼んでカタギになる決意をしている。
キーチーは、悪いヤツらと一緒にいる限り、カタギになるのは無理と心配する。
まあ、しかし、登場人物は全員、ロクでもないヤツらばかりだ。
翌朝、3人は銀行の下見に行く。
銀行の前で見張っていたボウイは、目の前の時計屋で、キーチーにプレゼントするための腕時計を買う。
釣り銭を切らしていた店主は、ボウイを連れて銀行へ。
ここで、銀行強盗を計画しながら、窓口に顔をさらしてしまうというミスに、観客は緊張するだろう。
詰めが甘過ぎる。
その後、3人はTダブの義姉の手助けで借りたアジトへ。
翌朝、銀行強盗決行。
ボウイは外で車を待機させ、運転手役であったが、昨日の時計屋の店主が彼を見付けて話し掛けて来る。
アチャーーーッ。
焦ったボウイは店主を殴ってしまう。
銀行から奪ったカネを持ったチカマウとTダブを乗せて、車は逃走。
3人は車を途中で乗り捨てて燃やし、別の車を盗んで乗り込む。
しかし、その車を電柱にぶつけてしまう。
警察がやって来る。
急いで逃げようとする彼らを怪しんだ警官は、署に連行しようとする。
チカマウは警官を撃って、強引に車を発進させる。
もう、やることなすこと、全部うまく行かない。
本当に、ロクでもない。
ボウイは怪我をしている。
チカマウはモブレーの店へやって来て、ボウイの看病をキーチーに頼む。
その代金としてキーチーにカネを渡すが、彼女は拒否する。
モブレーは喜ぶが。
この作品の中で、キーチーだけが犯罪者ではない。
だが、犯罪者に囲まれて暮らしていると、否応なく巻き込まれてしまうのだ。
正に、朱に交われば赤くなるである。
キーチーはボウイを看病する。
ボウイはキーチーに、先日、銀行の傍の時計屋で買った腕時計をプレゼントする。
チカマウが置いて行った革のバッグの中には、ボウイの分け前の大金が入っている。
ボウイはキーチーに、「このカネで弁護士を雇ってカタギになる」と告げる。
しかしながら、新聞を見ると、警官が撃たれた現場から、ボウイの指紋の付いた拳銃が発見されたと書かれている。
もうね、人生終了なんだが。
最初の殺人の濡れ衣が事実だったとしたら、気の毒な話しだが、そこから脱獄した時点で既に本物の犯罪者で、更に銀行強盗、警官を銃撃……もうどうしようもない。
抜け出せない犯罪の連鎖である。
キーチーも、止せばいいのに、こんな男に惹かれてしまった。
まあ、確かに、根は悪いヤツではなさそうに見える。
しかし、若い時は後先のことを考えないのだろう。
まあ、僕も分からんではないが。
明朝、ボウイはキーチーを連れて町を出る。
彼女と長距離バスに乗り込む。
途中、10分間の休憩でバスが停車する。
二人は下車して、安カフェでコーヒーを飲む。
カフェの目の前に結婚式場がある。
「あなたは悪い人じゃない。」
「お尋ね者と一緒だと、巻き添えに撃たれるぞ。」
まあ、日本だと、警官が発砲しただけでニュースになるが、アメリカなんか、犯人を平気で射殺するからな。
二人は、またバスに乗る。
しかし、発車するや、「キーチー、結婚してくれ」「いいわよ」「バスを停めろ!」
バスを降り、目の前の24時間営業の格安結婚式場に入る。
何で、24時間営業の格安結婚式場なんていうのがあるのか知らんが。
そして、二人の服装が、年齢に不釣り合いな立派な衣装である。
銀行強盗で得たカネで、立派な衣装を調達したのだろう。
この式場のオーナーの牧師が、また胡散臭い。
こんな夜中に、こんな場末で結婚式を挙げようとするカップルなんて、訳ありに決まっている。
ボウイとキーチーを、牧師が明らかに怪しむような目で見ている。
ボウイは、牧師に新車の手配を頼む。
現金で2700ドルと、仲介料として500ドルを要求される。
現在の貨幣価値だと幾ら位なのか知らんが、こんな若造がキャッシュで新車を買えるのもおかしいし、それを分かっていながら不問にして、更に高額の仲介料を要求する牧師。
もう、信仰心の欠片もなさそうである。
どう見ても、こいつも裏社会の人間だ。
この作品に出て来るのは、本当にこんなロクでもないのばかりで、もう絶望的である。
二人は、新車に乗ってハネムーンに出掛ける。
さあ、これからどうなる?
ここからは、多少メロドラマ調である。
と言っても、不幸の匂いしかしない。
本作は、ハリウッド映画とは到底思えないほど救いがない。
ネタバレになるので、詳しくは書かないが。
幾ら、こんな旦那を選んだキーチーの自己責任とは言え、余りにも悲惨である。
男女の逃走劇と言えば、真っ先に『俺たちに明日はない』が浮かぶが。
その20年も前に、こんな明日なき逃走が描かれていたんだな。
ブルーレイのパッケージには、「巨匠ニコラス・レイ、最高傑作」とある。
しかも、デビュー作らしい。
同梱されている解説には、デビュー作で最高傑作を撮ってしまったとして、オーソン・ウェルズと並べられていたが、確かに、それも頷ける出来映えである。
1974年には、ロバート・アルトマンが『ボウイ&キーチ』としてリメイクしているらしい。
機会があれば、これも見てみたい。
アルトマンも好きな監督の一人なので。

They Live By Night (1949)

『みずうみ(湖畔、インメンゼー)』を原文で読む(第15回)

(テキスト28ページ、1行目〜)

Nach halbstündigem Wandern kam man aus dem Tannendunkel in eine frische Buchenwaldung; hier war alles licht und grün, mitunter brach ein Sonnenstrahl durch die blätterreichen Zweige; ein Eichkätzchen sprang über ihren Köpfen von Ast zu Ast.

nach(前)(3格とともに)(時間的に)~のあとで、~ののちに(英:after)
halbstündig(形)(付加語としてのみ)半時間(30分)の
wandern(自)ハイキングをする、(野山を)徒歩旅行する(英:hike)
kommen(自)来る(英:come)(過去:kam)(過分:gekommen)(完了:sein)
man(代)(不定代名詞)(つねに単数)人は、人々は(日本語ではこのmanを訳す必要のない場合が多い)/(自分(たち)を指して)
aus(前)(3格とともに)(内から外へ)~(の中)から(英:from、out of)
die Tanne(女)(植)モミ(複:Tannen)
in(前)(空間的に)(どこへ)(4格と)~の中へ(英:in)
frisch(形)元気な、はつらつとした、生き生きとした(比較:frischer)(最上:frischest)
die Buche(女)(植)ブナ(の木)(複:Buchen)
die Waldung(女)森林(地帯)、林野(複:Waldungen)
hier(副)(空間的に)ここに、ここで(英:here)
all(代)(不定代名詞/語尾変化はdieserと同じ、ただし無語尾でも用いられる)(名詞的に)(中性単数形allesで)すべてのもの(こと)
licht(形)明るい、輝く
grün(形)緑(色)の、グリーンの(英:green)
mitunter(副)時々、時たま
brechen(自)(方向を表す語句とともに)(~から突然)現れる、出て来る(過去:brach)(過分:gebrochen)(完了:sein) ・du brichst、er bricht
der Sonnenstrahl(男)太陽光線、日光(複:Sonnenstrahlen)
durch(前)(4格とともに)(空間的に)~を通って(通して)、通り抜けて(英:through)
das Blatt(中)葉(英:leaf)(複:Blätter)
~reich(形容詞をつくる接尾)(~に富んだ) ・kinderreich 子だくさんの
der Zweig(男)小枝、枝葉(英:branch)(複:Zweige)
das Eichkätzchen(中)(動)ヨーロッパリス
springen(自)跳ぶ、はねる(über)(英:jump)(過去:sprang)(過分:gesprungen)(完了:sein)
über(前)(空間的に)(どこに)(3格と)~の上の方に、~の上方に(英:over)
der Kopf(男)頭、頭部(複:Köpfe/3格のみ:Köpfen)
von(前)(3格とともに)(空間的な起点)~から(英:from)
der Ast(男)(幹から直接出ている)(大)枝(英:Äste) ・von Ast zu Ast AからBへ

―Auf einem Platze, über welchem uralte Buchen mit ihren Kronen zu einem durchsichtigen Laubgewölbe zusammenwuchsen, machte die Gesellschaft halt.

auf(前)(上面との接触)(どこに)(3格と)~の上に、~(の上)で(英:on)
der Platz(男)(特定の)場所、位置(英:place)(複:Plätze)
welch(代)(関係代名詞/語尾変化はdieserと同じ、ただし2格はない/動詞の人称変化形は文末)(~である)ところの
uralt(形)高齢の
die Buche(女)(植)ブナ(の木)(複:Buchen)
mit(前)(3格とともに)(手段/材料)~で、~を使って
die Krone(女)冠、王冠(英:crown)(複:Kronen)
durchsichtig(形)透明な、透けて見える
das Laub(中)(総称として)木の葉(英:foliage)
das Gewölbe(中)ドーム、丸屋根(複:Gewölbe)
zusammenwuchsen→zusammenwachsen
zusammen|wachsen(自)(複数の人・都市などが)一体となる(完了:sein)
halt|machen(自)(立ち)止まる(完了:haben)
die Gesellschaft(女)(集合的)交友、仲間、同席者(複:Gesellschaften)

Elisabeths Mutter öffnete einen der Körbe; ein alter Herr warf sich zum Proviantmeister auf.

Elisabeth(女名)エリーザベト(複:なし)
die Mutter(女)母、母親、お母さん(英:mother)(複:Mütter)
öffnen(他)開ける、開く(英:open)(過去:öffnete)(過分:geöffnet) ・du öffnest、er öffnet
einer(代)(不定代名詞)だれか(一人)、何か一つ(英:one)
der Korb(男)かご、ざる(英:basket)(複:Körbe)
alt(形)年とった、高齢の、老齢の(英:old)(比較:älter)(最上:ältest)
der Herr(男)紳士、男性、殿方(英:gentleman)(複:Herren)
warf werfen(投げる)の過去
auf|werfen再帰)(sich4格 zu 人3格 ~)(人3格など)あつかましくも自称する(完了:haben)
zu(前)(3格とともに)(目的・用途)~として
der Proviant(男)(ふつう単)(軍)糧食(複:Proviante)
der Meister(男)(手工業の)マイスター、親方(資格試験に合格し、見習いを養成する資格がある)(英:master)(複:Meister

„Alle um mich herum, ihr jungen Vögel!“ rief er.

all(代)(不定代名詞/語尾変化はdieserと同じ、ただし無語尾でも用いられる)(名詞的に)(複数形alleで)すべての人々、皆
um(前)(4格とともに)(空間的に)~の周りに(を)、~回って(英:round、around)
herum(副)(umとともに)周辺に、周りに
jung(形)若い(英:young)(比較:jünger)(最上:jüngest)
der Vogel(男)(おかしな)やつ(複:Vögel)
rufen(他)(~と)叫ぶ、大声で言う(過去:rief)(過分:gerufen)(完了:haben)

„Und merket genau, was ich euch zu sagen habe. Zum Frühstück erhält jetzt ein jeder von euch zwei trockene Wecken; die Butter ist zu Hause geblieben, die Zukost müßt ihr euch selber suchen. Es stehen genug Erdbeeren im Walde, das heißt, für den, der sie zu finden weiß. Wer ungeschickt ist, muß sein Brot trocken essen; so geht es überall im Leben. Habt ihr meine Rede begriffen?“

und(接)(並列接続詞)~と~、~そして、および(英:and)
merket→merkt
merken(他)(事4格に)気づく、感づく(英:notice)(過去:merkte)(過分:gemerkt)(完了:haben)
genau(副)ちょうど、まさに(英:exactly)
was(代)(関係代名詞/動詞の人称変化形は文末)~すること(もの)(英:what)
sagen(他)(事4格を)言う、述べる(英:say)(過去:sagte)(過分:gesagt)(完了:haben)
haben(他)(zu不定詞句とともに)~するもの(こと)がある(英:have)(過去:habte)(過分:gehabt)(完了:haben)
zu(前)(3格とともに)(用途・目的)~のために
das Früstück(中)朝食(英:breakfast)(複:Früstücke) ・zum Früstück 朝食に
erhalten(他)(手紙・報酬など4格を)受け取る、もらう(英:receive)(過去:erhielt)(過分:erhalten)(完了:haben) ・du erhältst、er erhält
jetzt(副)今、現在(英:now)
jeder(代)(不定代名詞/語尾変化はdieserと同じ)(つねに単数)(名詞的に)だれ(どれ)も、みんな、すべて ・jeder von uns 私たちのだれもが
von(前)(3格とともに)(全体の一部)~の(うちの)
zwei(数)(基数/ふつう無語尾で)2(の)(英:two)
trocken(形)(パンなどに)何もつけてない(比較:trockner)(最上:trockenst)(格変化語尾がつくときはtrockn-) ・trockenes Brot バター(ジャムなど)を塗っていないパン ・das Fleisch4格 trocken essen ソースをつけないで肉を食べる
der Wecken(男)(小麦粉型の)細長い白パン(複:Wecken)
die Butter(女)バター(英:butter)(複:なし)
zu(前)(3格とともに)(場所)~に、~で ・zu Hause bleiben 家にいる
das Haus(中)家、建物(英:house)(複:Häuser)/(zu Hauseまたはzuhauseの形で)在宅している、家にいる ・zu Hause bleiben 自宅にとどまる
bleiben(自)(場所を表す語句とともに)(~に)とどまる、残る、滞在する(英:remain)(過去:blieb)(過分:geblieben)(完了:sein)
die Zukost(女)付け合わせ(サラダなど)(複:なし)
müssen(助動)(話法の助動詞)(zuのない不定詞とともに)~しなければならない、~する必要がある、~せざるをえない(英:must)(過去:musste)(過分:müssen)(完了:haben) ・ich muss、du musst、er muss
selber(代)(指示代名詞/無変化)(自分)自身(=selbst)
suchen(他)(人・物4格を)さがす、さがし回る(英:look for)(過去:suchte)(過分:gesucht)(完了:haben)
es(代)(仮の主語として)(このesは必ず文頭に置かれ、あとに続く実際上の主語が複数なら動詞の人称変化形もそれに従う)
stehen(自)(ある場所に)いる、ある(英:stand)(過去:stand)(過分:gestanden)(完了:haben)
genug(副)十分に、たっぷり(英:enough)
die Erdbeere(女)(植)イチゴ(の実)、ストロベリー(複:Erdbeeren)
in(前)(空間的に)(どこに)(3格と)~の中に、~の中で(英:in)
der Wald(女)森、林、森林(地帯)(英:woods、forest)(複:Wälder)
heißen(自)(~という)意味である、(~と)いう、(~と)いうことである(過去:hieß)(過分:geheißen)(完了:haben) ・du hieß/das heißt すなわち、つまり、ただし
für(前)(4格とともに)(目的・目標)~のために(英:for)
finden(他)見つける、見つけ出す、発見する(英:find)(過去:fand)(過分:gefunden)(完了:haben) ・du findest、er findet、ihr findet
wissen(他)(zu不定詞句とともに)(~するすべを)心得ている(過去:wusste)(過分:gewusst)(完了:haben) ・ich weiß、du weißt、er weiß
wer(代)(関係代名詞/動詞の人称変化形は文末)~する人
ungeschickt(形)不器用な、ぎこちない(比較:ungeschickter)(最上:ungeschicktest)
das Brot(中)(ふつう単)パン(英:bread)(複:Brote)
essen(他)(物4格を)食べる、食う(英:eat)(過去:aß)(過分:gegessen)(完了:haben) ・du isst、er isst
so(副)(ふつう文中でのアクセントあり)そのように、このように(英:so) ・so geht es そうしたものだよ
gehen(自)(事が)可能である、うまくいく(英:go)/(非人称のesを主語として) ・So geht es nicht. そうはいきませんよ。
es(代)(人称代名詞)(特定の動詞の主語として)
überall(副)いたるところで(に)(英:everywhere)
das Leben(中)(ふつう単)人生、生涯、一生(英:life)(複:Leben) ・im Leben 人生において
die Rede(女)話、話すこと(複:Reden)
begreifen(他)(意味・事情など4格を)理解する、把握する(英:understand)(過去:begriff)(過分:begriffen)(完了:haben)
【参考文献】
みずうみ (対訳シリーズ)』中込忠三、佐藤正樹・編(同学社)
アポロン独和辞典』(同学社)
新コンサイス独和辞典』(三省堂

『遊星よりの物体X』

この週末は、ブルーレイで『遊星よりの物体X』を見た。

遊星よりの物体X Blu-ray

遊星よりの物体X Blu-ray

  • 出版社/メーカー: IVC,Ltd.(VC)(D)
  • 発売日: 2019/11/29
  • メディア: Blu-ray
1951年のアメリカ映画。
監督はクリスティアン・ナイビイ。
製作は、『脱出(1944)』『三つ数えろ』『赤い河』の巨匠(監督)ハワード・ホークス
音楽は、『我が家の楽園』『スミス都へ行く』『疑惑の影』『赤い河』『見知らぬ乗客』『私は告白する』『ジャイアンツ』『ナバロンの要塞』『北京の55日』『ローマ帝国の滅亡』の巨匠ディミトリ・ティオムキン
主演は、『ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー』のケネス・トビー。
共演は、『宇宙戦争(1953)』のロバート・コーンスウェイト、『放射能X』のジェームズ・アーネス。
僕は以前に、ジョン・カーペンター監督のリメイク版『遊星からの物体X』を何度か見たことがあるのだが、オリジナル版は見たことがなかった。
リメイク版の方がSFというよりホラーの趣きが強い。
聞くところによると、リメイク版の方が原作に忠実なのだそうだ。
「物体」が人間に擬態して、誰が人間で誰が擬態なのかが分からなくなる恐怖というのが軸にあったのだが、おそらく、50年代の技術では、その部分をうまく描写出来ないと考えたのだろう。
オリジナル版は、前半がSF、後半がモンスター映画といった感じになっている。
しかし、SF映画の古典として有名な作品であり、いつかは見たいと思っていたので、今回、見ることが出来て良かった。
モノクロ、スタンダード・サイズ。
不安げなテーマ音楽が流れる。
猛烈な吹雪の夜。
舞台はアラスカのアンカレッジ。
将校クラブに新聞記者のネッド・スコットがやって来る。
外はマイナス30度だという。
スコットがアメリカ空軍のパトリック・ヘンドリー大尉(ケネス・トビー)と握手をする。
ヘンドリーによると、北極探検隊から「不審な飛行機が墜落したので、至急調査されたし」という連絡が入ったのだという。
ヘンドリー、スコットらは早速、北極へ向かうことになった。
空軍機で北極の基地に到着。
飛行機にはワンコも乗っている。
基地に着くと、ヘンドリーは恋人のニッキ・ニコルソンと会う。
このニッキというのは、原作には登場しないらしく、本作でも単なるメロドラマ要員で、ストーリーには余り関与しない。
ヘンドリー、ニッキ、スコットらは、アーサー・カリントン博士(ロバート・コーンスウェイト)のところへ。
博士によると、墜落したのは2万トンの金属の塊で、すごいスピードで飛んで来て墜落したという。
この物体は、放射能を帯びていて、明らかに隕石ではないとのこと。
現地に向かう空軍機から見ると、雪の中に、まるでミステリー・サークルのように丸い鏡面が出来ている。
空軍機が着陸し、犬ゾリで現場に向かう。
この辺のロケは大変だっただろう。
現場へ到着すると、飛行機の翼のような物が熱で溶けて氷の中にめり込んでいる。
エンジンが超高温だったのだろう。
ものすごい放射能反応がある。
アメリカのSFを見ていて、いつも思うのは、放射能が充満しているところで、防護服も着ていないことだ。
氷の下に埋まっているのは円形の物体で、明らかに空飛ぶ円盤である。
しかも、謎の金属で出来ている。
ヘンドリーは、氷を爆弾で溶かすことにする。
スコットはこの事件に狂喜乱舞するが、ヘンドリーは「軍事機密なので報道はするな」と告げる。
本作は、軍人、新聞記者、学者がそれぞれの立場から対立するのも、見所の一つとなっている。
ダイナマイトを爆破させると、円盤の本体も大爆発を起こしてしまった。
エンジンの爆発のようだ。
「マズイ!」って、だったら最初から爆破なんかするな。
で、円盤の本体から少し離れた所で強い放射能反応がある。
氷の中に、人間のような形のものが埋まっている。
おそらく、円盤から脱出して凍ったのだろう。
斧を使って氷ごと取り出す。
犬ゾリに載せて基地へ。
基地の中では、氷が溶けないように、ヘンドリーが部屋の窓を割って外気が入るようにした。
そして、部下に4時間交替で見張るように命じる。
未知の物体が大気に触れたら、どうなるのだろうかと心配するカリントン博士。
ヘンドリーは、スコットに「新聞発表は待て」と釘を刺す。
保守的な軍隊とリベラルなマスコミのソリが合わないのは、古今東西変わらない。
で、ここは北極なので、ひとたび吹雪になると、通信が途切れて、陸の孤島状態になる。
上官からの指示は途中で切れている。
本作の中では、常にヘンドリーが独断で物事を進め、それが後に届いた上官からの指示と食い違っていることが多々ある。
軍隊組織というのは、これでいいのだろうか。
まあ、即座の判断が必要な場合に、不自由な通信で一々上官の指示を仰いでいられないのだろうが。
カリントン博士は、「物体の分析は不可欠だ」と主張する。
最初に物体の見張りに着いた者は臆病で、物体の不気味な目や手が耐えられないという。
しかし、この時点では、観客には未だ物体の姿は見せていない。
臆病な部下の哀願を聞いて、ヘンドリーは2時間交替に変更する。
寒いので、電気毛布が差し入れられる。
見張りの者は、氷の中の物体の目が見えて不気味なので、毛布を掛けて隠す。
ところが、この毛布が、電源の入った電気毛布だったんだな。
しばらくすると、温められて氷がどんどん溶け出す。
外のワンコが騒ぎ出す。
何かが出て来た。
見張りが必死で撃つ。
逃げる。
見張りはヘンドリーの基へ飛んで行き、「物体が出て来て、発砲したがビクともしない」と報告する。
ヘンドリー達が皆で行ってみると、氷の塊に人の形の跡が残っている。
ドアが開いているので、外に出たのだろう。
ヘンドリー達が窓から外を見ると、ワンコが人のような形のものに襲われている。
駆け付けると、物体は逃げた。
ワンコがやられている。
倒れたワンコのそばには、ちぎれた手が落ちている。
その手を、カリントン博士が分析する。
その組織は、とても死んだとは思えないものだった。
動脈がなく、まるで植物だ。
だから、銃撃しても平気なのである。
例えて言うならば、新種のニンジンだ。
要するに、植物が進化して、知能を持つようになったというのである。
一同は「信じられん…」。
すると、ちぎれた手が動いている。
物体は、血を主食にしており、血を求めてさまようだろう。
基地の人間の運命や如何に?
で、後半は、博士のマッド・サイエンティストぶりが明らかになって来る。
正直なところ、そんなに怖い映画ではない。
僕は、ジョン・カーペンターのリメイク版の方が怖くて好きだ。
本作は、昔のハリウッド映画らしく、幾ら怪物が出て来ても、根底のところで明るさは失わない。
軍人が主役だから仕方がないのだが、どうも軍隊が正義になってしまっているのが、僕は根が左翼なので受け付けない。
僕もマスコミの端くれなので、新聞記者に感情移入したいところだが、本作の新聞記者は結局、単なる目立ちたがり屋にしか見えない(特に、ラスト)。
科学が絶対ではないので、科学者が狂っているのはまあいいが。
まあ、でも、有名な古典なので、見て良かった。

The Thing From Another World (1951) Official Trailer #1 - Howard Hawks Horror Movie

『星の王子さま』を原文で読む(第5回)

(テキスト12ページ、1行目~)

Quand j'en rencontrais une qui me paraissait un peu lucide, je faisais l'expérience sur elle de mon dessin numéro 1 que j'ai toujours conservé.

quand(接)~する時に、~すると(英:when)
je(人称代名詞)(母音または無音のhの前ではj'となる/j'aime)(主語)私は、私が(英:I)
en(中性代名詞)(数形容詞+名詞、数量副詞+de+名詞などの場合、その名詞(de+名詞)に代わる)(英:some、any/of him(her、it、them)
rencontrer(他)(人と偶然)出会う(英:meet)
un(e)不定代名詞)(多くは関係詞節をともなって)~の人(英:one、a)
qui(関係代名詞)(性・数不要)(先行詞を伴って)(主語として働き先行詞は人でもものでもよい)~するところの~(英:who、whom/which、that)/(前置詞+qui)
me(人称代名詞)(1人称単数の(直接・間接)目的語人称代名詞。母音または無音のhの前ではm'となる)(間接目的語)私に、私から(英:me)
paraître(自)(paraître+属詞(不定詞))~のように見える、~と思われる(英:appear)
un(e)不定冠詞)(不特定の)ある、1つの、一人の(複数はdes)(英:one、a)
peu(副)un peu(肯定的)少し(英:a little、a few)
lucide(形)明晰(せき)な、明敏な、明快な
fais(-)→faire
faire(他)(行為・動作などを)する、行なう(英:make、do)
l'(定冠詞)/(代)le、laの母音字省略形
le(定冠詞)(女性単数:la、複数:les)(普通名詞の前)あの、その、いつもの(すでに出た名詞かあるいは周囲の事情などによって明らかな人・物・事実をさす)
expérience(女)試み(英:experience) ・faire une expérience de ~を試みる
sur(前)(対象)に対し、対する(英:on、upon、above)
elle(人称代名詞)(3人称女性形)(主語)彼女(たち)は(英:she、it)(複:elles)/(強勢形)(前置詞の後)
de(前)(手段)~で、~によって(英:of、from)
mon(所有形容詞)(所有・関係)私の(英:my)
dessin(男)素描、デッサン(英:drawing、sketch)
numéro(男)番号、ナンバー(英:number)
que(関係代名詞)(性・数不変)(直接目的語)(先行詞は人でもものでもよい)~ところの~(英:that、whom、which)
ai avoirの直・現在・1・単
avoir(助動詞)avoir+過去分詞(全ての他動詞、大部分の自動詞の助動詞となり複合時制を作る)(英:have)
toujours(副)常に、いつも、絶えず(英:always/still)
conserver(他)保存する、貯蔵する(英:preserve)

Je voulais savoir si elle était vraiment compréhensive.

voul-→vouloir
vouloir(他)(vouloir+不定詞)~したい、~することを望む(英:want、wish)(過分:voulu)
savoir(他)(物事を)知っている、分かる、自覚する(英:know)
si(接)(間接疑問文を導く)~かどうか(英:if、so/yes)
était êtreの直・半過去・3・単
être(自)(属詞を伴って)~である(英:be)
vraiment(副)本当に、実際に(英:truly、really)
compréhensif(ive)(形)(他人に対して)理解のある、寛大な(英:understanding)

Mais toujours elle me répondait :

mais(接)(対立)ところが(英:but)
répondre(自)(àに)答える(英:answer、respond)(過分:répondu)

« C'est un chapeau. »

c' 指示代名詞ceの省略形(e、éで始まるêtreの変化形の前で)
ce(指示代名詞)(中性)これ、それあれ(性・数による変化はない)(英:it、this、that)/(êtreの主語)c'est~ これ(それ、あれ)は~である/(話し手の指示する人、もの、ことを受けて)
est êtreの直・現在・3・単
chapeau(男)(縁のついている)帽子(英:hat)(複:chapeaux)

Alors je ne lui parlais ni de serpents boas, ni de forêts vierges, ni d'étoiles.

alors(副)(接続詞的に)それで、だから、従って(英:then)
ne(副)(母音または無音のhの前ではn'となる)(動詞に伴い、これを否定する)(niとともに)(ne ~ ni A ni B)AでもBでもない(英:not)
lui(人称代名詞)(3人称・間接目的語)彼(女)に/彼(女)らに((to)him、her、it/them)
parler(自)(parler de ~)~について話す、の噂をする、を論じる(英:talk、speak)
ni(接)(ne+動詞+ni A ni B)AもBも~ない(英:nor、neither ~ nor)
de(前)(母音または無音のhの前ではd'となる)(主題)~について(英:of、from)
serpent(男)(動物)蛇
boa(男)(動物)ボア(南米産の大蛇)
forêt(女)森林、山林(英:forest)
vierge(形)未開拓の ・vierge forêt 処女林
étoile(女)星(英:star)

Je me mettais à sa portée.

se mettre(代動)(ある場所・状態に)身を置く、陥る、行く、入る(英:put)
à(前)à+名詞・代名詞(空間)(方向・場所)~へ、に、で(英:to、at、in)
sa(所有形容詞)(女)彼(女)の、その
portée(女)(理解などの)及ぶ範囲、知的能力

Je lui parlais de bridge, de golf, de politique et de cravates.

bridge(男)(英語)(ゲーム)(トランプの)ブリッジ
golf(男)(英語)ゴルフ
politique(女)政治(英:politics)

Et la grande personne était bien contente de connaître un homme aussi raisonnable...

et(接)(列挙)そして、と(英:and)
la(定冠詞)/(人称代名詞)(女性単数)→le
grand(e)(形)大人になった、大きい(英:big、tall、great、large) ・grandes personnes 大人(子供から見ての)
personne(女)人、人間(男女を問わず個人としての人間)(英:person)
bien(副)(程度)非常に、大いに、大変(英:good、well)
content(e)(形)(~ de+不定詞)~してうれしい(英:pleased、satisfied)
de(前)(de+不定詞)(形容詞の補語)(理由・原因)
connaître(他)知り合う、知り合いである、交際がある(英:know)(過分:connu)
homme(男)男性、(一人前の)男(英:man)
aussi(副)それ(これ)ほど(英:also、as、too)
raisonnable(形)分別のある、聞きわけのよい

II

I(男)ローマ数字の1

J'ai ainsi vécu seul, sans personne avec qui parler véritablement, jusqu'à une panne dans le désert du Sahara, il y a six ans.

ainsi(副)その(この)ように、こうして(英:thus、so)
vécu→vivre
vivre(自)暮らす、生活する、住む(英:live)(過分:vécu)
seul(e)(形)唯一の、ただ1つ(ひとり)の、ただ~だけの(英:only、alone、sole) ・vivre seul ひとりで暮らしている
sans(前)(~+名詞)~なしに、(人を)同伴せずに(英:without)
avec(前)(同伴・携行)(人・動物)と一緒に、を伴って(英:with)
parler(自)(parler avec ~)(人)と話す、話し合う、相談する(英:talk、speak)
véritablement(副)本当に、実際に、まったく
jusqu'à→jusque
jusque(前)(母音の前ではjusqu')jusqu'à ~ ~まで/(時間)~まで(英:till、as far as)
panne(女)故障、(事故による)停止
dans(前)(地名とともに)~で(英:in)
désert(男)砂漠(英:desert) ・le désert du Sahara サハラ砂漠
du(=de+le。前置詞deと男性単数定冠詞leの縮約形)(→de)~の、~から(英:of the、from the)
le Sahara(固有)(男)サハラ砂漠
il y a(非人称)(時間)今から~前に(英:ago)
six(数形容詞)(不変)6の ・six ans 6年
an(男)年、年間、暦年(英:year) ・il y a trois ans 3年前に

Quelque chose s'était cassé dans mon moteur.

quelque chose不定代名詞)(複数不変)何か、あるもの(こと)、何事か(英:something)
se casser(代動)壊れる、割れる、折れる、切れる
dans(前)(場所)~の中に(で、へ)、において(英:in)
moteur(男)エンジン、発動機、モーター(英:motor、engine)

Et comme je n'avais avec moi ni mécanicien, ni passagers, je me préparai à essayer de réussir, tout seul, une réparation difficile.

comme(接)(理由・原因。この意味ではcommeで始まる従節が多くは主節に先立つ)だから、なので(英:as)
n' neの省略形(→ne)
avai-→avoir
avoir(他)(親族・人間関係)(肉親・友などが)いる、ある(英:have)
moi(人称代名詞)(1人称単数。jeの強勢形)私(英:me)/(前置詞の後で)
mécanicien(ienne)(名)(機械・車の)整備士、組立工、修理工
passager(ère)(名)(船・飛行機の)乗客
se préparer(代動)(se préparer à+不定詞)~に対して準備する、~しようとしている
à(前)à+不定詞/(目的・用途)~するための、用の(英:to、at、in)
essayer(他)(essayer de+不定詞)~しようと試みる、努める(英:try)
de(前)(de+不定詞)/(他動詞の目的語)(英:of、from)
réussir(自)成功する、出世する、(事柄が)うまく行く(英:succeed)
tout seul 独力で、ひとりで、ひとりでに
réparation(女)修理
difficile(形)困難な、難しい(英:difficult)

C'était pour moi une question de vie ou de mort.

pour(前)(主題・強調)~については、~としては、~に関しては、~はと言えば(英:for、towards、in order to)
question(女)(question de+無冠詞名詞)~に関する問題(英:question)
vie(女)生命、命(英:life) ・question de vie ou de mort 死活の問題
ou(接)あるいは、または(英:or)
mort(女)死(英:death)

J'avais à peine de l'eau à boire pour huit jours.

à peine(否定的)ほとんど~ない
de la(部分冠詞)→du
du(部分冠詞)いくらかの(男性形du、女性形はde la、男女性とも母音または無音のhの前ではde l'。非可算名詞(物質名詞・抽象名詞)の不特定な若干量を表わす)(英:some(of)、any)
eau(女)水、水道水、水道(=eau courante)(英:water)(複:eaux)
boire(他)飲む(英:drink)(過分:bu) ・boire de l'eau 水を飲む
pour(前)(目的)~のために(の)(英:for、towards、in order to)
huit(数形容詞)(不変)8の、8つの、8人の ・huit jours 1週間
jour(男)huit jours 1週間

Le premier soir je me suis donc endormi sur le sable à mille milles de toute terre habitée.

premier(ière)(形)(名詞の前)最初の、第1の、1番目の、初めの、1番前の(英:first)
soir(男)夕方、晩(英:evening)/(副詞的に)
suis êtreの直・現在・1・単
donc(副)それ故、従って(英:so、therefore、indeed
s'endormir(代動)眠る、寝つく(英:fall asleep)(過分:endormi)
sur(前)(位置)の上に(の)(英:on、upon、above)
sable(男)砂
à(前)(空間)(道のり・距離)~のところに(英:to、at、in) ・à 20 kilomètres de Paris パリから20キロのところに
mille(数形容詞)(不変)1000の(英:thousand)
mille(男)(英米の)マイル
de(前)(場所)~から(の)(英:of 、from)
tout不定形容詞)(単数)(tout(e)+無冠詞名詞)どんな~でも、あらゆる(英:all)
terre(女)地所、所有地、土地、領地(英:earth、land)
habiter(他)(に)住む(英:live、inhabit)

J'étais bien plus isolé qu'un naufragé sur un radeau au milieu de l'océan.

étais êtreの直・半過去・1(2)・単
bien plus その上、さらに
isolé(e)(形)孤立した、ぽつんと離れた(英:isolated)
qu'=que(母音または無音のhの前で)
que(接)(母音または無音のhの前ではqu'となる)(比較・結果・程度の表現で)~よりも(比較を表す形容詞・副詞とともに用いて比較対象を示す)(英:than、as)
naufragé(e)(名)遭難者、難船した人
radeau(男)筏(いかだ)(複:radeaux)
au milieu de ~ ~の真ん中に(で)
océan(男)大洋、大海、海洋

Alors vous imaginez ma surprise, au lever du jour, quand une drôle de petite voix m'a réveillé.

vous(人称代名詞)(2人称複数の人称代名詞。tu、te、toiの複数。ただし丁寧な呼び方として単数の相手に対しても用いる)(主語)あなたは、あなたたちは、君たちは(英:you)
imaginer(他)想像する、思い描く(英:imagine)
ma(所有形容詞)(女)→mon
surprise(女)驚き(英:surprise)(<surprendre)
au=à+le→à
à(前)(時間)(時点)~に、のときに(英:to、at、in)
lever(男)日の出(英:raise、lift) ・le lever du jour 日の出
jour(男)(夜に対する)昼、日中(英:day)
quand(接)~する時に、~すると(英:when)
un(e) drôle de ~ 奇妙な、おかしな~(冠詞の性・数はde以下の名詞に一致する)
petit(e)(形)(多くは名詞の前)(多くは所有形容詞を付けて、愛情・親しみ・軽蔑を表す)かわいい、いとしい(英:small、little)
voix(女)声、音声(英:voice)
m' meの省略形(母音または無音のhの前)
me(人称代名詞)(1人称単数の(直接・間接)目的格人称代名詞。母音または無音のhの前ではm'となる)(直接目的語)私を(英:me)
a avoirの直・現在・3・単
réveiller(他)(眠りを)覚ます、起こす

Elle disait : ...

dis(-)→dire
dire(他)言う、述べる(英:say)(過分:dit)(dire+直接話法)

« S'il vous plaît... dessine-moi un mouton !

s'il vous plaît どうぞ、すみません、お願いします(←もしそれがあなたのお気に召すなら)(英:please)
dessiner(他)(線で)描く、デッサンする(英:draw) ・Dessine-moi un mouton! 羊の絵を描いて。
moi(人称代名詞)(1人称単数。jeの強勢形)(肯定命令形の後でmeの代わりに)私を(に)(英:me)
mouton(男)羊(英:sheep、mutton)

― Hein !

hein(間投)(相手の言葉を聞き返す時)ええ?、何だって?

― Dessine-moi un mouton... »

【参考文献】
対訳 フランス語で読もう「星の王子さま」』小島俊明・訳注(第三書房)
クラウン仏和辞典 第7版』(三省堂