『嵐が丘』を原書で読む(第2回)

EMILY BRONTË

Brontë, Emily(名)ブロンテ(1818-48/英国の小説家/Anneの姉でCharlotteの妹)

Wuthering Heights

Wuthering Heights 『嵐が丘』(Emily Brontëの長篇小説(1847)/Earnshaw家の屋敷Wuthering Heightsで育てられた拾い子HeathcliffとEarnshaw家の娘Catherineの愛、そして彼を虐待した養家の息子Hindleyと彼の愛を裏切ったCatherineとに対するHeathcliffの復讐を中心に展開する物語)
(テキスト3ページ、1行目〜)

CHAPTER I

chapter(名)(書物・論文の)章 ・chapter one 第1章
I(名)(ローマ数字の)I

1801 — I have just returned from a visit to my landlord — the solitary neighbour that I shall be troubled with.

just(副)(完了形・過去形とともに用いて)ほんの今(〜したばかり)
visit(名)訪問(to)
to(前)(到達の意を含めて)〜まで、〜へ、〜に
my(代)私の
landlord(名)家主
solitary(形)(通例否定文・疑問文で)唯一の、単一の
that(代)(関係代名詞)(人・ものを表わす先行詞を受けて通例制限用法で)(〜する(である))ところの/(他動詞・前置詞の目的語として)
trouble(他)(人を)煩わせる、(人に)手数(迷惑、やっかい(など))をかける(=bother)(with)
with(前)(感情・態度の対象を導いて)〜に対して、〜に

This is certainly a beautiful country!

this(代)(指示代名詞)(場所をさして)ここ、この場所
country(名)(通例修飾語を伴って)(地勢的に見た)地方、地域、土地

In all England, I do not believe that I could have fixed on a situation so completely removed from the stir of society.

in(前)(全体との関係を表わして)〜の中で、〜のうちで
England(名)イングランド(Great Britain島のScotlandとWalesを除いた部分)
believe(他)(〜と)思う、信じる(+that)
that(接)(名詞節を導いて)(〜)ということ/(目的語節を導いて)/(同格節を導いて)(thatを略すことはない)
could(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(could have+過分で/条件節の内容を言外に含めた主節だけの文で/婉曲的に)〜できただろうに、〜したいくらいだった
fix(自)(目が)(〜に)じっと向けられる(on)
on(前)(動作の方向を表わして)〜に向かって、〜をめがけて
situation(名)(町・建物などの)位置、場所
so(副)(程度を表わして)それ(これ)ほど、そんな(こんな)に、これくらい
completely(副)完全に、完璧(かんぺき)に
removed(形)隔たった(from)
from(前)(隔たり・不在を表わして)〜から(離れて)
stir(名)(a 〜)(世間の)騒ぎ(=commotion)
society(名)社会

A perfect misanthropist's Heaven — and Mr Heathcliff and I are such a suitable pair to divide the desolation between us.

perfect(形)完全な、完璧な
misanthropist(名)=misanthrope(名)人間嫌いの人、つき合い嫌いの人
heaven(名)天国、天界、極楽(=paradise/⇔hell)
Heathcliff ヒースクリフ(Emily Brontëの小説Wuthering Heights(1847)の主人公/復讐の鬼)
such(形)(程度を表わして)(形容詞+名詞の前で/副詞的に)あれほど(これほど)の、あんな(そんな)に、このように
suitable(形)適当な、ふさわしい
pair(名)(単数または複数扱い)二人組、二人連れ
divide(他)(人と)分け合う(between)
desolation(名)寂しさ、わびしさ、悲しさ、みじめさ
between(前)(分配・共有・関係などを表わして)〜の間で、共同で

A capital fellow!

capital(形)すばらしい、見事な、大変よい
fellow(名)(通例修飾語を伴って)男、やつ

He little imagined how my heart warmed towards him when I beheld his black eyes withdraw so suspiciously under their brows, as I rode up, and when his fingers sheltered themselves, with a jealous resolution, still further in his waistcoat, as I announced my name.

little(副)(aをつけないで否定的用法で)ほとんど〜しない
imagine(他)(〜を)想像する(+wh.)
how(副)(程度を尋ねて)(節を導いて)
heart(名)(感情、特に優しい心、人情が宿ると考えられる)心、感情
warm(自)(人・ものに)好意(同情)を寄せるようにする、好きになる(toward)
towards(前)=toward(前)(感情・態度の対象を表わして)〜に対して(の)、〜について(の)
when(接)〜する時に、〜時(時を表わす副詞節をつくる)
beheld(動)beholdの過去形・過去分詞
behold(他)(異常なものなどを)見る
his(代)彼の
withdraw(自)(〜から)(〜へ)引き下がる、引っ込む、退出する
so(副)(強意的に)とても、非常に、大変
suspiciously(副)あやしげに
their(代)彼ら(彼女ら)の
brow(名)(通例複数形で)まゆ(毛)
as(接)(時を表わして)〜している時、〜したとたんに
up(副)〜し尽くす
shelter(他)(〜を)保護する、守る、かばう、かくまう
themselves(代)(再帰的に用いて)彼ら(彼女ら、それら)自身を(に)/(一般動詞の目的語に用いて)
with(前)(様態の副詞を導いて)〜を示して、〜して
jealous(形)(疑い深いまでに)油断のない
resolution(名)決意、決心(=resolve)
still(副)(比較級を強めて)なお(いっそう)、もっと、なおさら(=even)
further(副)(farの比較級)(程度が)さらに進んで
in(前)(行為・動作の方向を表わして)〜の中に ・put one's hands in one's pocket ポケットに手を入れる
waistcoat(名)チョッキ、ベスト

‘Mr Heathcliff?’ I said.

say(他)(人に)(〜と)言う、許す、述べる、(言葉を)言う(+引用)

A nod was the answer.

nod(名)(通例単数形で)(同意・あいさつ・合図・命令を示す)うなずき
answer(名)(行為による)反応、応答

‘Mr Lockwood, your new tenant, sir — I do myself the honour of calling as soon as possible, after my arrival, to express the hope that I have not inconvenienced you by my perseverance in soliciting the occupation of Thrushcross Grange: I heard, yesterday, you had had some thoughts —’

Lockwood(名)ロックウッド
your(代)あなた(たち)の、君(ら)の
new(形)(ある地位に)ついたばかりの、新入の、新参の
tenant(名)(土地・家屋などの)借用者、テナント、借家人、借地人
sir(名)(男性への呼び掛け)あなた、先生、閣下、お客さん、だんな(見知らぬ人に、召し使いから主人に、生徒から先生に、店員から客に、目下から目上に、または議会で議長に対する敬称/日本語ではこの語を訳さず文全体を丁重に訳せばよい場合が多い)
do(他)(〜に)(名誉・敬意・正しい評価などを)示す、施す、与える(+目+目) ・do a person honor 人の名誉となる
myself(代)(再帰的に用いて)(一般動詞の目的語に用いて)私自身を(に)
honour(名)(英)=honor(名)(the 〜)名誉(光栄)となるもの(こと、人) ・do a person the honor of doing 〜する光栄を人に与える
of(前)(同格関係を表わして)〜という、〜の、〜である
call(自)(人が)(ちょっと)訪問する、立ち寄る
as 〜 as possible=as 〜 as one can できるだけ ・as soon as possible できるだけ早く
soon(副)早めに、早く ・as soon as possible できるだけ早く
arrival(名)到着(すること)
express(他)(思想などを)(言葉で)表現する、言い表わす
hope(名)望み、希望(⇔despair)
inconvenience(他)(人に)不便を感じさせる、迷惑をかける ・I hope it won't inconvenience you. 君に迷惑をかけなければいいんですが。
by(前)(原因を表わして)〜のために
perseverance(名)粘り強さ、根気、がんばり
in(前)(範囲を表わして)〜において、〜内で
solicit(他)懇請する、せがむ
occupation(名)(土地・家屋などの)占有、居住
of(前)(目的格関係を表わして)(しばしば動作名詞または動名詞に伴って)〜を、〜の
grange(名)(しばしばGrangeで邸宅名に用いて)(いなかの)大地主の邸宅
hear(他)(ニュースなどを)聞き知る、聞かされている、話に聞く(+that)
have(他)(感情・考えなどを)(心に)抱いている
thought(名)(理性に訴えて心に浮かんだ)考え

‘Thrushcross Grange is my own, sir,’ he interrupted, wincing, ‘I should not allow any one to inconvenience me, if I could hinder it — walk in!’

own(代)(one's 〜/独立用法で)わがもの、わが家族、いとしい者
interrupt(他)(〜を)さえぎる
wince(自)(嫌悪・苦痛などに)顔をしかめる(ゆがめる)
should(助動)(仮定法で)(I 〜として話者の意見・感情を婉曲的に表現して)(私としては)〜したいが、(私なら)〜するところだが
allow(他)(人・ものが)(〜するのを)許す、(人・ものに)(〜)させておく(+目+to do)
could(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(現在の事実に反対の条件節、または願望を表わす名詞節に用いて)〜できる(なら)
hinder(他)(行為を)妨げる
in(副)(運動・方向を表わして)中に(へ)、内に(へ)(⇔out) ・Come in. お入り。

The ‘walk in’ was uttered with closed teeth and expressed the sentiment, ‘Go to the Deuce!’

utter(他)(声・言葉・うなり声・ため息などを)口から出す、発する
closed(形)(ドア・窓・蓋など)閉じた、閉鎖した
sentiment(名)感情、情緒、情操
go to the deuce くたばっちまえ、うせやがれ

Even the gate over which he leant manifested no sympathizing movement to the words; and I think that circumstance determined me to accept the invitation:

gate(名)門扉(もんぴ)、木戸、扉
over(前)(位置を表わして)(ものが)(おおいかぶさるように)〜の上へ
which(代)(関係代名詞)(制限的用法で)〜する(した)(もの、事)(通例「もの」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)(目的格の場合)
leant(動)(英)leanの過去形・過去分詞
lean(自)もたれる、寄り(もたれ)かかる
manifest(他)(人が)(感情・関心などを)示す(=show)
no(形)(複数名詞・不可算の名詞の前に用いて)どんな(少しの)〜もない
sympathize(自)(〜に)同感する、共鳴する、賛成する
movement(名)動くこと、動き、運動、活動
to(前)(行為・作用の対象を表わして)〜に対して、〜に
word(名)(しばしば複数形で)(口で言う)言葉
think(他)(〜と)思う、考える(+that)
circumstance(名)出来事、事実
determine(他)(物事が)(人に)(〜するように)決心させる(+目+to do)
accept(他)(招待・任命などを)引き受ける、受諾する

I felt interested in a man who seemed more exaggeratedly reserved than myself.

feel(自)(人が)(〜であると)感じる、(〜の)感じ(心地)がする(+補)
interested(形)興味をもった(in)
in(前)(特定の部分を表わして)〜の、〜に関して
who(代)(関係代名詞)(制限的用法で)〜する(した)(人)(通例「人」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)(主格の場合)
seem(自)(〜と)見える、思われる、(〜)らしい(通例話し手の推量をこめた見方・判断を示す語で、文法上の主語と判断の主体は一致しないことが多く、時に判断の主体を示すのにto a personを従えることがある)(+補)
more(副)(主に2音節以上の形容詞・副詞の比較級をつくって)(〜より)もっと
exaggeratedly(副)<exaggerated(形)過度の
reserved(形)遠慮した、打ち解けない、無口な、よそよそしい、内気な(⇔demonstrative)
myself(代)(強調に用いて)私自身/(as、like、thanの後でI、meの代わりに用いて)

When he saw my horse's breast fairly pushing the barrier, he did pull out his hand to unchain it, and then sullenly preceded me up the causeway, calling, as we entered the court:

see(他)(〜を)見る、(〜が)見える(+目+doing)
breast(名)胸
fairly(副)(程度を示して)まあまあ、まずまず、かなり
barrier(名)さく、障壁
do(助動)(肯定文を強調して)
pull out(〜を)引き抜く、引き出す
unchain(他)(〜の)鎖を解く
then(副)(しばしばandを伴って、前に続くことを示して)それから、その後で
sullenly(副)<sullen(形)むっつりした、不機嫌な
precede(他)(副詞句を伴って)(〜の)先に行く、(〜を)先導する(⇔follow)
up(前)〜に沿って、〜伝いに ・walk up the road 道を歩いて行く
causeway(名)(低湿地に土を盛り上げた)土手道
call(他)(〜を)大声で呼ぶ(言う)、(〜に)呼び掛ける(+引用)
court(名)(周囲に建物のある)中庭
【参考文献】
Wuthering Heights (Penguin Classics)』Emily Brontë・著
嵐が丘(上) (光文社古典新訳文庫)小野寺健・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)
リーダーズ・プラス』(研究社)