『嵐が丘』を原書で読む(第4回)

(テキスト5ページ、1行目〜)

It includes kitchen and parlor, generally, but I believe at Wuthering Heights the kitchen is forced to retreat altogether into another quarter, at least I distinguished a chatter of tongues, and a clatter of culinary utensils, deep within; and I observed no signs of roasting, boiling, or baking, about the huge fire-place; nor any glitter of copper saucepans and tin cullenders on the walls.

include(他)(〜を)含む、含める
parlor(名)居間(=living room)
generally(副)普通(は)、通例、通常(=usually)
believe(他)(〜と)思う、信じる(+that)
Wuthering Heights嵐が丘
force(他)(人に)強いて(〜)させる、(人に)(〜することを)余儀なくさせる(しばしば受身で用い、「強制されて(〜)する」の意と「(〜)せざるをえない」の意とになる)(+目+to do)
retreat(自)後退する、遠のく
altogether(副)まったく、完全に
another(形)別の、ほかの
quarter(名)方法、方角
at least(前言より正確に言い直して)少なくとも
distinguish(他)はっきり区別する、見分ける、聞き分ける
chatter(名)くだらないおしゃべり
tongue(名)舌
clatter(名)(単数形で)カタカタ(カチカチ、ガチャガチャ)いう音(堅い物体がぶつかる音、タイプライターの音など)
culinary(形)台所(用)の ・culinary implements 台所用具
utensil(名)(特に)家庭用品 ・kitchen utensils 台所道具
deep(副)深く
within(副)内に(で)、中に(で)、内部は(で)
observe(他)(〜を)(観察によって)認める、目撃する(=notice)
sign(名)(通例否定文で)あと、痕跡(こんせき)(of)
roast(他)(肉などを)(オーブンなどで輻(ふく)射熱を用いて)焼く、ローストする
boil(他)(〜を)煮る
bake(他)(パン・菓子などを)焼く(オーブンなど直火(じかび)でなく熱伝導によって焼く)
about(前)(周囲を表わして)〜のあたりに、〜の近くに
huge(形)(形・大きさなど)巨大な
fireplace(名)暖炉、壁炉、ファイアプレース(壁に造りつけた炉/一家だんらんの中心となる場所)
any(形)(否定文で名詞の前に用いて)(可算の名詞の複数形または不可算の名詞につけて)少しも(〜ない)、何も(〜ない)、だれも(〜ない)
glitter(名)(通例the 〜)きらめき、輝き(of)
copper(形)銅(製)の
saucepan(名)シチューなべ、ソースパン(通例長柄で、ふた付きの深なべ)
tin(形)スズ(ブリキ)製の
cullender(名)=colander(名)水切り器(わんの形をして下の方に小さい穴がいくつもある料理用具/洗った野菜などの水切りに用いる)

One end, indeed, reflected splendidly both light and heat from ranks of immense pewter dishes, interspersed with silver jugs and tankards, towering row after row, in a vast oak dresser, to the very roof.

one(形)(基数の1)(another、the otherと対照的に)一方の、片方の
end(名)(細長いものの)端、末端、先端
indeed(副)実際は、本当は、実は(=in reality)
reflect(他)(物体・表面などが)(光・熱などを)反射する
splendidly(副)<splendid(形)輝かしい、あっぱれな、りっぱな、見事な
both(副)(both 〜 and 〜で相関接続副詞として)〜も〜も(両方とも)
and(接)(等位接続詞)(both 〜 and 〜で)(〜も)〜も
rank(名)(人・ものの)列、並び(=row)
immense(形)巨大な、広大な、莫大(ばくだい)な
pewter(名)しろめ(スズと鉛などの合金)
intersperse(他)(〜を)点々と飾る、(〜に)ところどころに置く(しばしば受身)(with)
with(前)(材料・中身を表わして)〜で
silver(形)銀の、銀製の
jug(名)(広口で取っ手の付いた)水差し(=pitcher)
tankard(名)タンカード(取っ手とふたのついた金属・陶器製の大コップ)
tower(自)高くそびえる
row(名)(通例まっすぐな線に並んだ人・ものの)列、並び
after(前)(前後に同じ名詞を用いて継続反復を表わして)〜に継続して、〜も(名詞は通例無冠詞)
vast(形)広大な、広漠とした
oak(名)オーク材 ・an oak door オーク材のドア
dresser(名)(引き出し付き)食器棚、食器戸棚
very(形)(the、this、thatまたは所有格人称代名詞に伴って強意を表わして)まさしくその、ちょうどその、〜にほかならない
roof(名)上限、天井(=ceiling)

The latter had never been underdrawn; its entire anatomy lay bare to an inquiring eye, except where a frame of wood laden with oatcakes, and clusters of legs of beef, mutton and ham, concealed it.

latter(名)(the 〜/前者(the former)に対して対句的に用いて)(代名詞的に用いて)後者(単数名詞を受ける場合には単数扱い、複数名詞を受ける場合には複数扱い)
underdraw(他)(屋根・天井)にしっくいを塗る(板張りをする)
its(代)それの、あれの、その
entire(形)全体の、全部の(=whole)
anatomy(名)(内部)構造、仕組み
lie(自)(〜の状態に)置かれてある(=remain)(+補)
bare(形)(部分的に衣類をつけていない)むきだしの、露出した、裸の
to(前)(行為・作用の対象を表わして)〜に対して、〜に
inquiring(形)探求的な
where(副)(関係副詞)(先行詞を含む関係副詞用法で)〜する所
frame(名)(建造物の)骨組み
of(前)(材料を表わして)〜で(作った)、〜から(成る)
laden(形)荷を積んだ、貨物を積載した(⇔unladen)
oatcake(名)オートケーキ(オート麦製ビスケット)
cluster(名)(ブドウ・サクランボ・フジの花などの)房(ふさ)(of)
leg(名)(動物・鳥の)脚肉 ・leg of mutton 羊の脚(特に後ろ足のひざから上の長三角の部分)
beef(名)牛肉、ビーフ
mutton(名)マトン、羊肉
ham(名)豚のもも肉
conceal(他)(ものなどを)隠す、見えないようにする

Above the chimney were sundry villainous old guns, and a couple of horse-pistols, and, by way of ornament, three gaudily painted canisters disposed along its ledge.

chimney(名)暖炉
sundry(形)種々様々の、雑多な
villainous(形)ひどく悪い、ひどい、いやな
old(形)古い
a couple of 〜(ofの次の名詞は複数形で)(同種の)二つの、二人の
horse pistol(名)(皮袋入りで大型の)馬上短銃
by way of 〜 〜として、〜のつもりで
ornament(名)装飾、飾り ・by way of ornament 装飾として
three(形)(基数の3)3の、3個の、3人の
gaudily(副)<gaudy(形)(服装・装飾など)けばけばしい、派手で俗っぽい(=garish)
painted(形)彩色した、ペンキ(絵の具)を塗った
canister(名)(ふた付きの)小さな缶(茶・コーヒー・たばこなどを入れる)
dispose(他)(副詞句を伴って)(〜を)(〜に備えて)配列する、(軍隊・艦隊を)配置する
ledge(名)(壁・窓から突き出た)棚

The floor was of smooth, white stone: the chairs, high-backed, primitive structures, painted green: one or two heavy black ones lurking in the shade.

smooth(形)(表面などの)なめらかな、すべすべした(⇔rough)
stone(名)石材、石 ・be made of stone 石造りである
high(副)高く
backed(形)(通例複合語で)背部(裏)のついた
primitive(形)古風な、旧式の、原始的な
structure(名)構造、機構、組織、組み立て
paint(他)(〜に)ペンキを塗る(+目+補) ・He painted the wall white. 彼は壁をペンキで白く塗った。
two(形)(基数の2)2の、2個の、二人の
one(代)(既出の可算名詞の反復を避けて)(その)一つ、それ
lurk(自)(〜に)潜む(in)
in the shade 日陰に(で)、木陰に(で)

In an arch, under the dresser, reposed a huge, liver-coloured bitch pointer surrounded by a swarm of squealing puppies, and other dogs haunted other recesses.

arch(名)アーチ形のもの、半円形のもの
dresser(名)(引き出し付き)食器棚、食器戸棚
repose(自)(〜に)休む、休息する
liver(形)茶褐色の
colored(形)(通例複合語で)(〜の)色の ・cream-colored クリーム色の
bitch(名)雌犬
pointer(名)ポインター種の猟犬
surround(他)(〜を)囲む、取り巻く
swarm(名)(人・動物の)群れ、群衆(of)
squeal(自)キーキーいう(泣く)
puppy(名)(特に、1歳未満の)子犬、犬の子(=pup)
haunt(他)(幽霊などが)(ある場所に)出る、出没する
recess(名)(通例複数形で)奥まった所

The apartment and furniture would have been nothing extraordinary as belonging to a homely, northern farmer with a stubborn countenance, and stalwart limbs set out to advantage in knee-breeches and gaiters.

apartment(名)(建物の中の個々の)部屋、一室
furniture(名)家具、備品、調度
would(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(would have+過分で/過去の事柄について帰結節で意志の仮定を表わして)〜するつもりだったのに
nothing(副)少しも(決して)〜しない
extraordinary(形)並はずれた、驚くほどの(=exceptional)
as(前)〜として
belonging(名)(複数形で)所有物、財産
to(前)(付属・関連・関係を表わして)〜の、〜に(とっての)
homely(形)素朴な
northern(形)北部地方に住む、北部出の、北部独特の
with(前)(所持・所有を表わして)〜を持って(た)、〜のある
stubborn(形)がんこな、強情な
countenance(名)顔つき、表情
stalwart(形)たくましい、頑丈な、体のがっしりした
limb(名)(人・動物の胴体・頭部と区別して)手足(の1本)、肢(し)(腕・脚・ひれ・翼など)
set out 整然と(図式的に)呈示する、配列する
to advantage 引き立つように、(より)効果的に
in(前)(着用を表わして)〜を着て、身につけて
knee breeches(名)(複)(ひざ下のところで締まった)半ズボン
gaiter(名)(通例複数形で)ゲートル(布または革製で、靴の上から足首のみ、またはひざから足首まで包む/日本のゲートルのように巻かない)

Such an individual, seated in his armchair, his mug of ale frothing on the round table before him, is to be seen in any circuit of five or six miles among these hills, if you go at the right time, after dinner.

individual(名)(特に)個性的な(際立った特性のある)人
seat(他)(seat oneselfで)(〜に)座る、着席する(また受身でも用い、「座っている」の意になる)
his(代)彼の
armchair(名)ひじかけいす
mug(名)マグ、大型カップ(通例円筒形、蓋(ふた)なしで取っ手付き) ・a beer mug ビールのジョッキ
ale(名)エール
froth(自)泡立つ
round table(名)丸テーブル、円卓
before(前)(位置・場所などを表わして)〜の面前(眼前)に
be(助動)(be+to doで)(可能を表わして)〜することができる(通例see、findなどの受身の不定詞が伴う)
circuit(名)囲まれた地域、範囲
five(形)(基数の5)5の、5個の、5人の
six(形)(基数の6)6の、6個(人)の
mile(名)マイル(距離の単位/1760 yards、約1.6 km)
at(前)(時の一点を表わして)〜に
right(形)間違いのない、正しい
time(名)(特定の)時、時期 ・at 〜 time 〜な時に

But, Mr Heathcliff forms a singular contrast to his abode and style of living.

Heathcliff ヒースクリフ(Emily Brontëの小説Wuthering Heights(1847)の主人公/復讐の鬼)
form(他)(ものを)形づくる、形成する
singular(形)奇妙な、風変わりな、珍しい
contrast(名)(著しい)差異(to)
to(前)(対比を表わして)〜に対して、〜対、〜につき
abode(名)(通例単数形で)住所、住居
style(名)やり方、スタイル、方式、流儀 ・the style of life 生活様式
living(名)生活

He is a dark-skinned gypsy in aspect, in dress and manners a gentleman—that is, as much a gentleman as many a country squire: rather slovenly, perhaps, yet not looking amiss, with his negligence, because he has an erect and handsome figure—and rather morose—possibly some people might suspect him of a degree of under-bred pride—I have a sympathetic chord within that tells me it is nothing of the sort; I know, by instinct, his reserve springs from an aversion to showy displays of feeling—to manifestations of mutual kindliness.

dark(形)(人が)肌が黒く黒髪の
skinned(形)(複合語で)(〜の)皮膚をもった ・dark-skinned 肌の浅黒い
gypsy(名)ジプシーのような人、(特に)色の浅黒い人
in(前)(範囲を表わして)(性質・能力・芸などの分野を限定して)〜において、〜が
aspect(名)(またan 〜)(人の)顔つき、容貌(ようぼう)
dress(名)服装、衣服
manner(名)(複数形で)行儀、作法
gentleman(名)紳士(育ちがよく他人に対して礼儀正しく名誉を重んじる男子/⇔lady)(イギリス紳士の典型は、山高帽(bowler)をかぶりダークスーツを着て、天気に関係なく細くきちんと巻いた傘をステッキ代わりに持ち歩くとされているが、今では少ない)
that is すなわち
as much 〜 as 〜 〜と同じ程度に〜
many(形)(many aに単数形の名詞・動詞を伴って/単数扱い)数々の、多数の
country(形)いなか(風)の、いなか育ちの
squire(名)(昔の、英国の地方の)大地主
rather(副)幾分、少々、やや
slovenly(形)だらしない、無精な
yet(接)それにもかかわらず、しかしそれでも、それなのに
not(副)(不定詞・分詞・動名詞の前に置いてそれを否定して)(〜し)ない
look(自)(〜に)見える、(〜と)思われる(+補)
amiss(形)(通例否定文で)場違いで、不適当で
with(前)(関係・立場を表わして)〜について(の)
negligence(名)むとんちゃくさ、気にしないこと
because(接)(副詞節を導いて)(なぜなら)〜だから(である)、〜なので
erect(形)直立の(=straight)
handsome(形)(男が)顔立ち(容姿)の整った、男性的でりりしい、ハンサムな
figure(名)姿、容姿、風采(ふうさい)、外観
morose(形)気難しい、不機嫌な
possibly(副)(文修飾)あるいは、ことによると
some(形)(複数形の可算の名詞または不可算の名詞を伴い、全体のうちの一部を表わして)人(もの)によると〜(もある)、中には
might(助動)(仮定法過去)(現在の仮定や仮定の結果を表わす節で)(現在の推量を表わして)〜するかもしれない(のだが)
suspect(他)(人に)疑いをかける、(人を)怪しいと思う(of)
of(前)(関係・関連を表わして)〜の点において、〜に関して、〜について
degree(名)程度、度合い ・a degree of 〜 ある程度の〜
of(前)(分量・内容を表わして/数量・単位を表わす名詞を前に置いて)〜の
underbred(形)育ちの悪い、しつけの悪い、下品な
pride(名)うぬぼれ、高慢、思い上がり(=arrogance)
have(他)(感情・考えなどを)(心に)抱いている
sympathetic(形)同情的な、思いやりのある(⇔unsympathetic)
chord(名)(特殊な)感情、(心の)琴線
within(副)心中に(は)
that(代)(関係代名詞)(人・ものを表わす先行詞を受けて通例制限用法で)(〜する(である))ところの/(主語として)
tell(他)(ものが)(〜を)表わす、示す(+目+that)
nothing of the sort(予想などとは)まったく違う人(もの)
know(他)(〜を)知る、知っている、(〜が)わか(ってい)る(+that)
by(前)(判断の尺度・標準を表わして)〜によって、〜に従って
instinct(名)直感、勘(=intuition)
reserve(名)(性格・言行などの)遠慮、慎み、よそよそしさ、沈黙、無口
spring(自)(もの・事が)起こる、生じる(from)
from(前)(出所・起源・由来を表わして)〜から(来た、取ったなど)
aversion(名)嫌悪(けんお)(の情)、反感、いやがること(=antipathy)
showy(形)派手な
display(名)(感情などを)表に出すこと(of)
of(前)(目的格関係を表わして)(しばしば動作名詞または動名詞に伴って)〜を、〜の
feeling(名)(しばしば複数形で)(喜怒哀楽などのさまざまな)感情、気持ち
manifestation(名)明示、表明
mutual(形)相互の
kindliness(名)親切、温情

He'll love and hate, equally under cover, and esteem it a species of impertinence to be loved or hated again—No, I'm running on too fast—I bestow my own attributes over-liberally on him.

He'll→He will
will(助動)(話し手の推測を表わして)〜だろう
love(他)(人などを)愛する、かわいがる、大事にする
hate(他)(〜を)憎む、ひどく嫌う、嫌悪する
equally(副)同様に
under cover 隠れて
esteem(他)(〜を)(〜と)考える、思う(+目+補)
it(代)(形式目的語としてあとにくる事実上の目的語の不定詞句・動名詞句・that節などを代表して)
species(名)種類 ・a species of 〜 ある種の〜
impertinence(名)(特に目上の人に対して)礼を失すること、失礼、でしゃばり、生意気
again(副)さらに、そのうえに
no(副)(前言を訂正して)いや〜だ
I'm→I am
run on 話し続ける
too(副)(形容詞・副詞の前に置いて)〜すぎる
fast(副)速く、急速に、急いで(感嘆文以外では動詞のすぐ後に置かれる)
bestow(他)(時間・考え・愛情などを)(〜に)傾ける、ささげる(on)
my(代)私の
attribute(名)属性、特性、特質
over-(接頭)次の意味を表わす/「過度な、過剰な」
liberally(副)気前よく、寛大に
on(前)(動作の対象を表わして)〜に対して、〜に当てて
【参考文献】
Wuthering Heights (Penguin Classics)』Emily Brontë・著
嵐が丘(上) (光文社古典新訳文庫)小野寺健・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)
新英和大辞典 第六版 ― 並装』(研究社)