『嵐が丘』を原書で読む(第13回)

(テキスト14ページ、1行目〜)

‘Ah, certainly — I see now; you are the favoured possessor of the beneficent fairy,’ I remarked, turning to my neighbour.

ah(間)(喜び・悲しみ・驚き・苦痛・軽蔑・哀れみ・嘆きなどを表わして)ああ!、おお!
certainly(副)(返答に用いて)承知しました、もちろんです
see(自)わかる、理解する ・I see. わかった、なるほど。
favoured→favored(形)恵まれた
possessor(名)(通例単数形で/しばしばthe 〜)所有主、占有者(of)(=owner)
of(前)(目的格関係を表わして)(しばしば動作名詞または動名詞に伴って)〜を、〜の
beneficient(形)(人が)慈悲心に富む、奇特な
fairy(名)妖精(ようせい)(民間伝承などに出てくる架空の小人/チョウのような翼があり超自然力をもつ)
remark(他)(〜だと)言う(+引用)
turn(自)(通例副詞句を伴って)(〜の方に)向く、振り向く、振り返る(to)
my(代)私の
neighbour→neighbor(名)隣席の人

This was worse than before: the youth grew crimson, and clenched his fist with every appearance of a meditated assault.

this(代)(指示代名詞)(すぐ前に言われたことをさして)こう、こういう、このこと
worse(形)(badの比較級で)(〜より)いっそう悪い、なお悪い(than)(⇔better)
before(副)(時を表わして)以前に、かつて、すでに
youth(名)若者、青年(通例男性/しばしば軽蔑的に用いる)
grow(自)(次第に)(〜に)なる(+補)
crimson(形)深紅(色)の ・He turned crimson. 彼は真っ赤になった。
clench(他)(こぶしを)固める ・clench one's fist こぶしを固める
his(代)彼の
fist(名)握りこぶし、げんこつ、鉄拳 ・clench one's fist こぶしを固める
with(前)(様態の副詞句を導いて)〜を示して、〜して
every(形)(抽象名詞を伴って)可能な限りの、あらゆる、十分な
appearance(名)(人の)様子、風采(ふうさい)
meditate(他)(〜を)もくろむ
assault(名)急襲、強襲

But he seemed to recollect himself, presently; and smothered the storm in a brutal curse, muttered on my behalf, which, however, I took care not to notice.

seem(自)(〜と)見える、思われる、(〜)らしい(通例話し手の推量をこめた見方・判断を示す語で、文法上の主語と判断の主体は一致しないことが多く、時に判断の主体を示すのにto a personを従えることがある)(+to do)
re-collect(他)(re-collect oneselfで)気を落ち着ける
himself(代)(再帰的に用いて)(再帰動詞の目的語に用いて)
presently(副)まもなく、やがて
smother(他)(〜を)包む、厚くおおう ・The town is smothered in fog. その町は霧に包まれている。
storm(名)(感情などの)激発、あらし
in(前)(道具・材料・表現様式などを表わして)〜で、〜でもって、〜で作った
brutal(形)残忍な、冷酷な
curse(名)のろいの言葉、悪態、毒舌
mutter(自)(低いはっきりしない声で)つぶやく
on a person's behalf 〜のために
which(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)/(主格・目的格の場合)そしてそれは(を)
take care 注意する、気をつける(+to do)
notice(他)(〜に)気がつく、(〜を)認める

‘Unhappy in your conjectures, sir!’ observed my host; ‘we neither of us have the privilege of owning your good fairy; her mate is dead. I said she was my daughter-in-law, therefore, she must have married my son.’

unhappy(形)(言葉づかいなど)適切でない、まずい
in(前)(範囲を表わして)〜において、〜内で
your(代)あなた(たち)の、君(ら)の
conjecture(名)推量、推測、憶測
sir(名)(意見などをする時または皮肉に)君!、おい!、こら!
observe(他)(〜と)述べる、言う(+引用)
host(名)(客をもてなす)主人(役)、ホスト(役)
neither(代)(二者の)どちらも〜でない(of)
of(前)(部分を表わして)〜の中の
have(他)(部分・属性として)(特徴・性質・能力などを)もっている
privilege(名)(単数形で)(個人的な)恩典、(特別な)名誉、光栄(of doing)
of(前)(同格関係を表わして)〜という、〜の、〜である
own(他)(法的権利によって)(〜を)所有する、所持する
good(形)親切な、思いやりのある
her(代)彼女の
mate(名)配偶者の一方(=partner)
say(他)(人に)(〜と)言う、話す、述べる、(言葉を)言う(+that)/(+引用)
daughter-in-law(名)(息子の親からみて)息子の妻、嫁
therefore(副)それゆえに、従って、それ(これ)によって(=consequently)
must(助動)(当然の推定を表わして)(must have+ppで過去についての推定を表わして)〜したにちがいない

‘And this young man is —’

and(接)(等位接続詞)(相手の発言に対する疑問文中で)それで、じゃあ(相手に言葉を加えさせるために用いる)
man(名)(修飾語句を伴って)(特定の仕事・性格などの)男性

‘Not my son, assuredly!’

assuredly(副)確かに、確実に(文修飾可)

Heathcliff smiled again, as if it were rather too bold a jest to attribute the paternity of that bear to him.

Heathcliff ヒースクリフ(Emily Brontëの小説Wuthering Heights(1847)の主人公/復讐の鬼)
as if まるで〜であるかのように
it(代)(形式主語としてあとにくる事実上の主語の不定詞句・動名詞句・that節などを代表して)
rather(副)かなり、ずいぶん(しばしば批判・驚き・失望等を含意する)
too(副)(形容詞・副詞の前に置いて)〜すぎる
bold(形)ずぶとい、出しゃばりの、鉄面皮な
jest(名)笑いぐさ、物笑いの種
attribute(他)(性質を)(〜に)ありとする(=ascribe)(to)
paternity(名)父であること、父性
that(形)(指示形容詞)(対話者同士がすでに知っているもの・人・量をさして)あの(⇔this)
bear(名)乱暴者
to(前)(行為・作用の対象を表わして)〜に対して、〜に

‘My name is Hareton Earnshaw,’ growled the other; ‘and I'd counsel you to respect it!’

Earnshaw(名)アーンショウ(Emily BrontëのWuthering Heightsに登場する、主人公Heathcliffの養家の名)
growl(他)怒って言う、どなる(+引用)
other(代)(the 〜)(二つのうちの)ほかの一方(の人)、他方
I'd I wouldの短縮形
would(助動)(1人称の主語に伴い、話し手の意見・感情を婉曲的に表現して)〜したいと思う、〜させてもらいたい
counsel(他)(人に)(〜するように)助言する、忠告する(+目+to do)
respect(他)(〜を)重んずる、大事にする

‘I've shown no disrespect,’ was my reply, laughing internally at the dignity with which he announced himself.

I've I haveの短縮形
show(他)(感情・態度・気配などを)表わす、(好意・感謝などを)示す
disrespect(名)無礼、失礼
reply(名)答え、回答、返事(=response)
laugh at 〜 〜をあざ笑う、冷笑する
internally(副)内部で、内面的に
dignity(名)威厳、(態度などの)重々しさ
which(代)(関係代名詞)(制限的用法で)〜する(した)(もの、事)(通例「もの」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)/(目的格の場合)
announce(他)(〜 oneselfで)(〜と)名のる

He fixed his eye on me longer than I cared to return the stare, for fear I might be tempted either to box his ears, or render my hilarity audible.

fix(他)(目・注意・カメラなどを)(〜に)じっと向ける、(思い・心などを)(〜に)凝らす(on)
on(前)(動作の対象を表わして)〜に対して、〜に当てて
long(副)長く、長い間、久しく
care(自)(〜し)たいと思う(+to do)
return(他)(ものを)(元の持ち主・元の場所などに)返す、戻す、返還する
stare(名)じっと見ること、凝視
for fear 〜 〜することのないように
might(助動)(直説法過去)(時制の一致により副詞節中で)〜するために、〜できるように
tempt(他)(人に)(〜)する気にさせる(+目+to do)
either(副)(either 〜 or 〜で相関接続詞的に)〜かまたは〜か(どちらでも、いずれかを)
box(他)(人の耳を)平手(こぶし)で殴る
or(接)(eitherと相関的に用いて)〜かまたは〜か
render(他)(人などを)(〜に)する(=make)(+目+補)
hilarity(名)はしゃぎ、浮かれ騒ぎ
audible(形)聞こえる、聞き取れる(⇔inaudible)

I began to feel unmistakably out of place in that pleasant family circle.

begin(他)(〜し)始める、(〜し)だす(+to do)
feel(自)(人が)(〜であると)感じる、(〜の)感じ(心地)がする(+補)
unmistakably(副)間違いなく、明白に
out of place 場違いで、不適当な
pleasant(形)(人・態度など)快活な、陰気な
family circle(名)(通例the 〜)家の内々の者ども、内輪(の人たち)

The dismal spiritual atmosphere overcame, and more than neutralized, the glowing physical comforts round me; and I resolved to be cautious how I ventured under those rafters a third time.

dismal(形)(気分など)憂鬱な、暗い
spiritual(形)精神(上)の、精神的な(⇔material、physical)
atmosphere(名)雰囲気(ふんいき)、環境、ムード、「空気」(=ambience)
overcome(自)勝つ
more than 〜 〜より多い、〜を越える
neutralize(他)(〜を)無効にする、(〜の)効力を消す
growing(形)増大(拡張、強化)する、発展中の
physical(形)身体の、肉体の(⇔mental、psychic)
comfort(名)安楽、快適、楽
round(前)〜の周りに(を)、〜の四方に
resolve(他)決意する、決心する(+to do)
cautious(形)用心深い、慎重な、周到な
how(副)(疑問詞)(方法・手段を尋ねて)(to doまたは節を導いて)どうやって〜するか
venture(自)(副詞句を伴って)危険を冒して(思い切って)行く
rafter(名)たるき
time(名)(頻度を表わし、通例副詞句をなして)回、度

The business of eating being concluded, and no one uttering a word of sociable conversation, I approached a window to examine the weather.

business(名)用務、用事、用件
eating(名)食べること
conclude(他)(〜を)終わりにする
one(代)(the、this、that、whichなどの限定詞を伴って)(特定または非特定の)人、もの
utter(他)(声・言葉・うなり声・ため息などを)口から出す、発する
word(名)(しばしば複数形で)(口で言う)言葉(of)
sociable(形)(会など)打ち解けた、なごやかな
conversation(名)会話、談話、対話、座談、会談
approach(他)(〜に)近づく、近寄る、接近する
examine(他)(〜を)調査する、検査する、審査する

A sorrowful sight I saw; dark night coming down prematurely, and sky and hills mingled in one bitter whirl of wind and suffocating snow.

sorrowful(形)悲惨な ・a sorrowful sight 痛ましい光景
sight(名)光景、風景、眺め
come down 降りてくる
prematurely(副)<premature(形)早すぎる、時ならぬ
mingle(自)(二つ(以上)のものが)入りまじる(in)
in(前)(環境を表わして)〜の中で(を)
bitter(形)(風・寒さなど)激しい、厳しい
whirl(名)ぐるぐる回るもの、渦巻き
suffocate(自)むせる、息が詰まる(切れる)

‘I don't think it possible for me to get home now, without a guide,’ I could not help exclaiming.

don't do notの短縮形
think(他)(〜を)(〜だと)思う、みなす(+目+補)
it(代)(形式目的語としてあとにくる事実上の目的語の不定詞句・動名詞句・that節などを代表して)
possible(形)(もの・事が)可能な、実行できる(⇔impossible)(+for+代名+to do)
for(前)(不定詞の主語関係を示して)〜が(〜する)
get home(家に)帰りつく
without(前)〜がなければ
guide(名)(観光客・博物館・山などの)案内人、ガイド
help(他)(cannot、could notの後で)(〜)せずにはいられない(+doing)
exclaim(他)(〜と)声高に言う(+引用)

‘The roads will be buried already; and, if they were bare, I could scarcely distinguish a foot in advance.’

will(助動)(話し手の推測を表わして)〜だろう
bury(他)(〜 oneselfで)(〜に)埋もれる
bare(形)(部分的に衣類をつけていない)むきだしの、露出した、裸の
could(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(現在の事実に反対の仮定の帰結節に用いて)〜できるだろう
scarcely(副)ほとんど〜ない
distinguish(他)(〜を)識別する
in advance あらかじめ

‘Hareton, drive those dozen sheep into the barn porch. They'll be covered if left in the fold all night; and put a plank before them,’ said Heathcliff.

drive(他)(副詞句を伴って)(人が)(鳥獣・人などを)(〜に)駆り立てる、追う(into)
dozen(形)ダースの、12(個、人)の
sheep(名)羊、めん羊(柔順・臆病(おくびょう)者のイメージがあり、羊飼いと羊の関係は支配する者と支配される者、牧師と信者の関係を象徴する)
barn(名)(農家の)納屋、物置
porch(名)ポーチ(建物・教会などで外に張り出した屋根付きの玄関)
They'll→They will
cover(他)(〜の)表面をおおう、上に広がる(広げる) ・be covered with snow 雪でおおわれている
leave(他)(副詞句を伴って)(人・ものを)(〜に)置いていく(in)
fold(名)家畜(特に、羊)のおり(囲い)
all night ひと晩中、終夜
plank(名)厚板
before(前)(位置・場所などを表わして)〜の前に
【参考文献】
Wuthering Heights (Penguin Classics)』Emily Brontë・著
嵐が丘(上) (光文社古典新訳文庫)小野寺健・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)
リーダーズ・プラス』(研究社)