『ロビンソン・クルーソー』を原書で読む(第173回)

(テキスト175ページ、1行目〜)

As to all the disputes, wranglings, strife, and contention, which has happen'd in the world about religion, whether niceties in doctrines, or schemes of church government, they were all perfectly useless to us, as for ought I can yet see, they have been to all the rest in the world:

as to ~(文頭に用いて)=as for ~(通例文頭で)~に関するかぎりでは、~はどうかと言えば(=regarding)
all(形)(複数名詞の前に置いて)あらゆる、すべての、みな
dispute(名)論争、論議
wrangle(自)(人と)(~について)口論する、論争する、けんかする
strife(名)争い、不和、闘争(=conflict)
contention(名)口論、論争、論戦
which(代)(関係代名詞)(非制限的用法で/通例前にコンマが置かれる)(主格・目的格の場合)そしてそれは(を)
happen'd→happened
religion(名)宗教
whether(接)(or ~と相関的に譲歩の副詞節を導いて)~であろうとなかろうと(いずれにせよ)
nicety(名)(通例複数形で)微妙(精妙)な点(=subtlety)
in(前)(範囲を表わして)~において、~内で
doctrine(名)教義、教理
scheme(名)組織、機構、体系、仕組み
church(形)教会の
government(名)政治、施政、統治(権)、行政(権)
all(代)(複数扱い)(同格にも用いて)だれも、みな(通例代名詞の場合に用いる)
perfectly(副)まったく、ほんとうに、実に(=quite)
useless(形)役に立たない、無用(無駄)な(⇔useful、pointless)
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~にとっては、~には
ought(代)=aught(代)(古)何か、何でも
yet(副)(進行形かそれ自体継続の意味を持つ動詞とともに肯定文で用いて)今(また)、今なお、依然として
rest(名)(the ~)(複数扱い)残りの(その他の)人々

We had the sure guide to Heaven, viz. the Word of God; and we had, blessed be God, comfortable views of the spirit of God, teaching and instructing us by his Word, leading us into all truth, and making us both willing and obedient to the instruction of his Word; and I cannot see the least use that the greatest knowledge of the disputed points of religion, which have made such confusion in the world, would have been to us, if we could have obtain'd it; but I must go on with the historical part of things, and take every part in its order.

sure(形)確実な、安全な、しっかりした
guide(名)道しるべ、道標
to(前)(方向を表わして)(到達の意を含めて)~まで、~へ、~に
heaven(名)天国、天界、極楽(=paradise/⇔hell)(古代の天文学では天を七つ(または九つ)の層と考え、その最上層が神・天使のすみかとされた)
viz.(副)すなわち(通例namelyと読む)
word(名)(the Word)神の言葉 ・the Word of God みことば、福音
have(他)(感情・考えなどを)(心に)抱いている
blessed(形)神の祝福を受けた
comfortable(形)快適な、気持ちのよい(⇔uncomfortable)
view(名)(しばしば複数形で)(~についての)(個人的な)意見、見解、考え
of(前)(関係・関連を表わして)~の点において、~に関して、~について
spirit(名)聖霊
instruct(他)(人・クラスなどを)(特定の分野について系統立って)教える、教育する
by(前)(手段・媒介を表わして)~で
his(代)彼の
lead(他)(~を)(~の状態・結果へ)導く(into)
into(前)(変化・結果を表わして)~に(する、なる)(通例ある物が別の物に形や状態を変えることを表わす)
truth(名)真理、真
make(他)(~を)(~に)する(+目+補)
both(副)(both ~ and ~で相関接続詞として)~も~も(両方とも)
willing(形)(~するのを)いとわないで、(~する)用意がある、~してもかまわない(=prepared/⇔unwilling)
and(接)(both ~ and ~で)(~も)~も
obedient(形)従順な(⇔disobedient)(to)
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~に対して、~に
instruction(名)教授、教育、教え
of(前)(主格関係を表わして)(動作の行為者、作品の作者を表わして)~が、~の
can(助動)(可能性・推量を表わして)(肯定文で)~がありうる、~することがある
see(他)(~を)経験する、(~に)遭遇する
least(形)(littleの最上級)(通例the ~/不可算の名詞を修飾して)最も小さい(少ない)(⇔most
use(名)(形容詞的に)(有・無)益で(to)
that(代)(関係代名詞)(人・ものを表わす先行詞を受けて通例制限用法で)(~する(である))ところの(先行詞がもの・人を表わす場合で、最上級の形容詞、all the、the only、the same、the veryなどの制限的語句を含む時、および、先行詞が疑問代名詞やall、much、little、everything、nothingなどの時に多く用いられる傾向があるが、絶対的なものではない)/(補語として)/(主語として)
knowledge(名)(またa ~)知る(知っている)こと、知識、認識(of)
dispute(他)(~について)論争する、論じる、討議する
point(名)(通例単数形で)問題(点)、論点
make(他)(目的語に動作名詞を伴って、動詞と同じ意味をなして)(~を)する、行なう(同じ意味の動詞より、この表現のほうが1回だけの行為であることが強調される)
such(形)(程度を表わして)(名詞の前に直接用いて)非常な、たいへんな
confusion(名)混乱
world(名)(the ~/単数扱い)(渡る)世間、世の中
would(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(would have+過分で/過去の事柄について帰結節で無意志の仮定を表わして)~しただろう
if(接)(譲歩を表わして)たとえ~としても(if節中では仮定法を用いないが、(古)では用いる)
could(助動)(仮定法(叙想法)で用いて)(現在の事実に反対の帰結節、または願望を表わす名詞節に用いて)~できる(なら)
obtain'd→obtained
obtain(他)(人が)(ものを)得る、手に入れる
go on(行動・関係などを)続ける(with)
with(前)(処置・関係の対象を導いて)~に対して、~について、~にとっては
historical(形)史実に基づく、歴史上に実在する
take(他)(~を)(例に)あげる
in order 整理して
its(代)それの、あれの、その

After Friday and I became more intimately acquainted, and that he could understand almost all I said to him, and speak fluently, tho' in broken English, to me; I acquainted him with my own story, or at least so much of it as related to my coming into the place, how I had liv'd there, and how long.

after(接)(~した)後に(で)、~してから
become(自)(~に)なる(+補)
more(副)もっと、いっそう
intimately(副)親密に
acquainted(形)(人と)知り合いで
and that(前文全体を受けて)しかも
almost(副)(all、every、the whole(entire)、alwaysなどの前に置いて)たいてい、ほとんど
all(代)(単数扱い)(関係詞節を従えて)(~の)すべてのこと(関係代名詞は通例省かれる)
to(前)(行為・作用の対象を表わして)~に対して、~に
fluently(副)<fluent(形)(人が)流暢(りゅうちょう)な、能弁な、すらすらと話せる(書ける、読める)
tho'(接)=though
in(前)(道具・材料・表現様式などを表わして)~で、~でもって、~で作った ・speak in English 英語で話す
broken(形)文法に反した、めちゃめちゃな ・broken English 文法的にくずれた(ブロークンな)英語
English(名)英語 ・speak in broken English ブロークンな英語でしゃべる
acquaint(他)(人に)(~を)知らせる、告げる(with)
my(代)私の
story(名)素姓、身の上(話)、来歴
at least(前言より正確に言い直して)少なくとも
so(副)(程度を表わして)(so ~ as ~で)(高い程度を強調して)~ほど~(にも)~
much(代)(単数扱い)(通例否定・疑問文で)多量、たくさん(⇔little)(how、too、as、soなどとともに用いる時、または主語(の一部)になる時や特定の言い方では肯定文でも用いる)
as(接)(so ~ as ~で同程度の比較を表わして)~と同じく、~と同様に、~のように、~ほど
related(形)関係のある、関連した(to)
come into ~ ~に入る
how(副)(疑問詞)(方法・手段を尋ねて)(to doまたは節を導いて)どうやって~するか
liv'd→lived
live(自)(様態の副詞句を伴って)(~に)生活する、暮らす
how(副)(疑問詞)(程度を尋ねて)どれほど、どれだけ
long(副)長く、長い間、久しく

I let him into the mystery, for such it was to him, of gunpowder, and bullet, and taught him how to shoot:

let ~ into ~(人に)(秘密など)を知らせる
mystery(名)神秘的なこと、不可解なこと、なぞ
for(接)(通例コンマ、セミコロンを前に置いて、前文の付加的に説明・理由として)という訳は~だから(=as、since)
gunpowder(名)火薬
bullet(名)(小銃・ピストルなどの)銃弾、弾丸
teach(他)(人に)(~するように(するしかたを))教える(+目+wh.)
shoot(自)(人が)撃つ、射撃する、射る

I gave him a knife, which he was wonderfully delighted with, and I made him a belt, with a frog hanging to it, such as in England we wear hangers in; and in the frog, instead of a hanger, I gave him a hatchet, which was not only as good a weapon in some cases, but much more useful upon other occasions.

give(他)(人に)(ものを)与える、あげる(+目+目)
knife(名)ナイフ、小刀
wonderfully(副)不思議に(も)、驚くほど
delighted(形)(~に)大いに喜んで(with)
with(前)(感情・態度の対象を導いて)~に対して、~に
make(他)(人に)(ものを)作(造)ってやる(+目+目)
belt(名)(通例腰の周りにつける)ベルト、帯
with(前)(付帯状況を表わす句を導いて)~して、~したまま、~しながら(名詞の後に前置詞付きの句・副詞・形容詞・分詞などの補足的要素を従える)
frog(名)(腰帯の)剣差し
hang(自)(副詞句を伴って)かかる、ぶら下がっている、垂れ下がる
such(形)(such asで)~のような
as(代)(関係代名詞)(such、the sameまたはasを先行詞に含んで、制限的に用いて)~のような
in(前)(場所・位置・方向などを表わして)~において、~で ・in London ロンドンで(に)
England(名)イングランド(Great Britain島のScotlandとWalesを除いた部分)
hanger(名)吊革で吊られたもの、(かつて船乗りの用いた)短剣
in(前)(着用を表わして)~を着て、身につけて
instead of ~(前置詞的に)~の代わりに
hatchet(名)手おの、ちょうな(短い柄のついたおので、ax(e)よりは小さいもの)
not only ~ but ~ ~だけでなくまた~
as(前)~として
weapon(名)武器、兵器、凶器
much(副)(形容詞・副詞の比較級を修飾して)はるかに、ずっと、断然
on(前)(日・時・機会を表わして)~に
occasion(名)(しばしばon ~ occasionの形で)(特定の事が起こった(起こる))時、場合、折

I describ'd to him the country of Europe, and particularly England, which I came from; how we liv'd, how we worshipp'd God, how we behav'd to one another, and how we traded in ships to all parts of the world:

describ'd→described
describe(他)(~を)言葉で述べる、記述する、描写する(+wh.)
Europe(名)ヨーロッパ、欧州(ウラル山脈がヨーロッパの東の境と考えられている/また英国ではEnglandまたはBritish Islesと対照してヨーロッパ大陸(the Continent)の意に用いる)
particularly(副)特に、とりわけ
from(前)~出身の、~産の ・come from ~出身である
worshipp'd→worshipped
worship(他)(神などを)礼拝する、参拝する、拝む ・worship God 神を礼拝する
behav'd→behaved
behave(自)(様態の副詞句を伴って)(~に対して)(~に)ふるまう(to)
one another お互い(に、を)
trade(自)取引する、貿易する
in(前)(乗り物など)に乗って
part(名)(複数形で)地方、地域

I gave him an account of the wreck which I had been on board of, and shew'd him, as near as I could, the place where she lay; but she was all beaten in pieces before, and gone.

give(他)(~に)(事実・情報・名前・意見などを)伝える(+目+目)
account(名)(順を追ってする詳しい)話 ・give an account of ~の話をする、~の顛末(てんまつ)を話す
wreck(名)難破船、破船
which(代)(関係代名詞)(制限的用法で)~する(した)(もの、事)(通例「もの」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)/(目的格の場合)
on board 船上(船内、機体)に(の)
shew'd→shewed
shew→show(他)(人に)(ものを)見せる、示す(+目+目)
as ~ as one can できるだけ
where(副)(関係副詞)(制限的用法で)~する、~した(場所、場合など)(「場所」「場合」を表わす名詞を先行詞とする形容詞節をつくる)
lie(自)(副詞句を伴って)(ものが)横たわっている、ある
all(副)まったく、すっかり
beaten(形)(連続して)打たれた
in(前)(状態を表わして)~の状態に(で)
piece(名)断片、破片 ・in pieces ばらばらに
before(副)(時を表わして)以前に、かつて、すでに
gone(形)(物が)なくなった

I shew'd him the ruins of our boat, which we lost when we escap'd, and which I could not stir with my whole strength then, but was now fallen almost all to pieces:

ruin(名)落ちぶれた人、残骸(ざんがい)
our(代)我々の、私たちの
lose(他)(~を)滅ぼす、破壊する(通例受身)
when(接)~する時に、~時(時を表わす副詞節をつくる)
escap'd→escaped
could(助動)(過去形の主節の時制の一致により従属節中のcanが過去形に用いられて)~できる、~してよい
stir(自)(かすかに)動く
with(前)(道具・手段を表わして)~を用いて、~で
now(副)(架誇示性の動詞とともに)(物語の中で)今や、そのとき、それから、次に
fall(自)(~の状態・関係に)なる、陥る(to)
to(前)(限度・程度・結果などを表わして)~に至るまで、~するほどに ・to pieces ずたずたに

Upon seeing this boat, Friday stood musing a great while, and said nothing; I ask'd him what it was he study'd upon; at last, says he, me see such boat like come to place at my nation.

on(前)(時間の接触を表わして)~するとすぐに、~と同時に(動作名詞または動名詞に伴う)
this(形)(指示形容詞)この/(対話者同士がすでに知っているもの(人)をさして)
stand(自)(~の状態で)立つ(+doing)
musing(形)思いにふける
great(形)(時間・距離など)長い、久しい
while(名)(a ~)(短い)間、暫時(ざんじ) ・a great(good)while かなり長い間
ask'd→asked
ask(他)(人に)(~を)尋ねる(+目+wh.)
what(代)(関係代名詞)(~する)もの(こと)(which、whatなどと異なり、意味上先行詞を含む関係代名詞で名詞節を導く)
study'd→studied
study(自)調査する
on(前)(関係を表わして)~について、~に関する
at last 最後に、とうとう(=finally)
say(他)(人に)(~と)言う、話す、述べる、(言葉を)言う(+引用)
see(他)(~を)見る、(~が)見える(+目+原形)
like(形)(外見・量など)同様な、類似の
come(自)(人・ものが)(ある場所に)到着する、やってくる
nation(名)民族、種族

I did not understand him a good while; but at last, when I had examin'd further into it, I understood by him, that a boat, such as that had been, came on shore upon the country where he liv'd; that is, as he explain'd it, was driven thither by stress of weather:

good(形)(強意語として)(通例a ~)相当な、かなりの ・a good while かなり長い間
examin'd→examined
examine(自)調査(審理、吟味)する(into)
farther(副)(程度が)さらに進んで
into(前)~に関心を持って、~に夢中になって
understand(他)(~と)解釈する、判断する(+that)
that(接)(名詞節を導いて)(~)ということ/(目的語節を導いて)
on shore 陸に、上陸して ・come on shore 上陸する
that is すなわち
as(代)(前後の主節全体を先行詞として、非制限的に用いて)それは~だが
explain'd→explained
explain(他)(~を)説明する、明白にする(+that)
drive(他)(副詞句を伴って)(風が)(~を)(~に)吹きやる、(水が)(~を)(~に)押し流す
thither(副)(古)あちらへ、そちらへ
stress(名)(物理的な)圧力、重圧(of)
weather(名)(しばしばthe ~)荒れ模様、荒天

I presently imagin'd, that some European ship must have been cast away upon their coast, and the boat might get loose, and drive ashore; but was so dull, that I never once thought of men making escape from a wreck thither, much less whence they might come; so I only enquir'd after a description of the boat.

presently(副)まもなく、やがて
imagin'd→imagined
imagine(他)(特に誤解したり、証拠もなく)(~と)思う、考える(+that)
some(形)(不明または不特定のものまたは人をさして)(単数形の可算の名詞を伴って)何かの、ある、どこかの
European(形)ヨーロッパの、欧州の
must(助動)(当然の推定を表わして)(must have+ppで過去についての推定を表わして)~したにちがいない
cast away(人を)(難船の結果)漂流させる
on(前)(近接を表わして)~に接して、~に面して
their(代)彼ら(彼女ら)の
coast(名)(大陸・大きな島などの)海岸、沿岸 ・on the coast of ~の沿岸で
might(助動)(直説法過去)(主に間接話法の名詞節中で、時制の一致により)(不確実な推定を表わして)~かもしれない
get(自)(形容詞などを補語にして)(~(の状態)に)なる(+補)
loose(形)(束縛・拘束から)解放されて、解き放たれて
drive(自)(副詞句を伴って)(車・船などが)疾走する、突進する
ashore(副)浜に(へ)、岸に(へ) ・be driven ashore(風や高波で)座礁する
so(副)(程度・結果を表わして)(so ~ that ~で)(順送りに訳して)非常に~なので~
dull(形)(人が)鈍感な、愚鈍な
that(接)(副詞節を導いて)(so ~ thatの形で程度・結果を表わして)(非常に)~なので、~(する)ほど
think of ~ ~のことを考える
man(名)(男女を問わず一般に)人、人間
escape(名)脱出、逃亡、逃避(from)・make an escape 逃げる、逃れる
from(前)(隔離・解放などを表わして)~から
much less(否定的語句の後に用いて)いわんや(なおさら)~でない
whence(副)(疑問副詞)どこから
so(接)(等位接続詞として)そこで、それで、~ので
only(副)ただ~だけ、~にすぎない
enquir'd→enquired
enquire(動)=inquire(自)質問をする、問い合わせる
after(前)(関心を表わして)~のことを、~に関して ・inquire after ~の安否を尋ねる
description(名)種類(=kind)
【参考文献】
Robinson Crusoe (Penguin Classics)』Daniel Defoe・著
ロビンソン・クルーソー (河出文庫)』武田将明・訳
新英和中辞典 [第7版] 並装』(研究社)
リーダーズ英和辞典 <第3版> [並装]』(研究社)